『文芸・小説、光文社作品コイン50%還元キャンペーン』の電子書籍一覧
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友達に貢がされ、忙しい親からは金だけ与えられ放置されている中学生の暁美。ある夜、彼女の前に1冊の古びた本が現れた。驚いたことに、物語世界にいる杜子春が、本の中から語りかけてくるのだが……(表題作)。物語の住人たちと不思議な交流をする主人公たち――彼らを待ち受ける運命とは!? 芥川龍之介の名作4編を大胆に紡ぎ直した悪夢のような連作ミステリー!
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札幌での学会で、神楽坂愛里は若手奨励賞を受賞した。夢への第一歩を踏み出したが、ホテルに戻ると、学会長の芦屋充(あしやみつる)からセクハラ行為を受けてしまう! 福豊颯太)(ふくとよそうた)に助けを求めるも、火災報知器の誤作動騒ぎが重なり、ようやく部屋に帰ると、そこには芦屋の死体が……。どんな状況でも、証拠を重ねて真犯人を突き止める、リケジョ愛里、またも大活躍!!
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遺産騒動の最中、命を落としてしまったパンク青年のグリン。折しも、死者の甦り現象がアメリカの各地で発生し、彼もまたリヴィング・デッドとして甦ってしまう。霊園を経営する一族に巻き起こる連続殺人。その真相を、自らの死を隠したまま、グリンは追うのだが――。被害者、容疑者、探偵が次々に甦る前代未聞の傑作ミステリ。全面改稿により今鮮やかに甦る!
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アメリカはニューイングランド地方の田舎町、トゥームズヴィル。同地で霊園を経営するバーリイコーン一族では、家長のスマイリーが病床に臥しており、その遺産を巡って家中にただならぬ雰囲気が漂っていた。一方その頃、アメリカの各地で、不可解な死者の甦り現象が起きていたのだが――日本ミステリ史を代表する革新的な名作が、全面改稿により今鮮やかに甦る!
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神楽坂愛里(かぐらざかあいり)を、幼馴染の碓氷圭太(うすいけいた)が突然訪ねてきた。二人きりにさせたくない福豊颯太(ふくとよそうた)は、三人で学祭を回ることにしたが、立ち寄った模擬店の豚汁から食中毒が発生。ミスコン真最中の清水(しみず)レイアも壇上で嘔吐して倒れてしまった。原因とされたシイタケを調べてみると……。警察も一目置くリケジョ・愛里が再び、努力を踏みにじる悪意を鮮やかに解析する!
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神楽坂愛里(かぐらざかあいり)は東央(とうおう)大学大学院に通うリケジョ。何よりも努力を尊び、ノーベル賞を目指し道を切り拓いてきた。ある日、同じ研究室の福豊颯太(ふくとよそうた)が実験に使うラットが集団死した。感染症の疑いに周りが騒然とする中、真相を突き止めようと、立入禁止の現場に潜り込む……! 踏みにじられた努力と、奪われた命に報いるため、科学を愛する愛里が推理する!
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「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環視の中で刑に処されてしまう。不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人。ディストピアに迸るユーモアとアイロニー。伊坂ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!
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著者と武田信玄との結び付きの秘密は、諏訪(すわ)の生家にあった!? とっておきの話が満載!
「私の家には、武具がたくさんあり、遠い先祖が武田信玄に従って遠征したという話が残っていた。そんな環境の中に育った私だから、信玄に対してはことのほか親近感を持ち、信玄の人柄や業績に牽(ひ)かれていた。……」(本文より)武田信玄について語る「ペンの章」を始め、小説に書かなかったとっておきの話が満載!(『続白い花が好きだ』改題) -
カフェ“こむぎ”は、早朝オープンの人気店だ。「ぬいぐるみ」店長・山崎(やまざき)ぶたぶたが作る、とびきりおいしい朝食! ふんわりパンケーキに熱々フレンチトースト、自家製ソーセージにたっぷり野菜のスープ……。不眠症が続き、会社を辞めた泰隆(やすたか)は、夜はバーに変身するこの店で働き始めた。ぶたぶたとの不思議な交流が、彼の疲れた心を癒(いや)してゆく――。傑作ファンタジー。
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天才画家が、地位や名誉を捨て、恐ろしい病魔に冒されながら最期まで絵筆を離さなかったのは何故か。作家の「私」が、知られざる過去と、情熱の謎に迫る。(解説・松本 朗)
新進作家の「私」は、知り合いのストリックランド夫人が催した晩餐会で株式仲買人をしている彼女の夫を紹介される。特別な印象のない人物だったが、ある日突然、女とパリへ出奔したという噂を聞く。夫人の依頼により、海を渡って彼を見つけ出しはしたのだが……。創造の悪魔に憑かれた男ゴーギャンをモデルに、最期まで絵筆を手放さなかった男の執念と情熱を描く、20世紀の大ベストセラー小説を決定訳で。 -
遥花(はるか)は、奔放なふたごの姉・美月(みづき)に複雑な思いを抱いていた。常に比べられることへの反発――。が、二人が選んだ相手もまた、ふたごの兄弟だった。傍目(はため)には幸せなカルテットの誕生だったが、新婚間もない美月が、突然、謎の失踪(しっそう)を遂げた。後に残されたひと瓶の香水が引き起こす思わぬ愛憎劇とは? 深い内面描写にスリリングな展開。期待の俊英による書下ろし長編!
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女子大生の則子と里奈は、観光国の祭典に出席するため帰郷。パーティ当日殺人事件が起き、彼女たちにも殺しの影が…。
女子大生の則子と里奈は、故郷・岡山にできた観光国〈アメランス共和国〉一周年記念の祭典のため“帰国”した。パーティの当日、二人の高校時代の恩師が襲われた! 謎のダイイング・メッセージは、「52/100」。好奇心旺盛な女子大生二人組は探偵役を買って出たが、彼女たちにも殺人者の影が……。 -
由利子、旭子、香子が死亡!? 犯人を誘(おび)き出すため、3人が企てた「仕掛け」は……。人気シリーズ第6弾。
花園学園の創立記念日と合わせ3連休となった週末。由利子(ゆりこ)、旭子(あきこ))、香子(きょうこ)と由利子の妹・真由子(まゆこ)の4人は軽井沢へ。香子の別荘に着くと、常駐しているはずの管理人・千恵の姿が見当たらない。翌朝、庭に埋められている彼女を発見! 一命はとりとめたものの、さらなる魔の手が……。千恵の命を執拗に狙う犯人の正体は!? 華麗な女子高生たちが活躍する人気シリーズ第6弾! -
警察小説No.1ヒットシリーズ第3弾! 姫川玲子が立ち向かう7つの事件。
百人を超える死者を出した列車事故。原因は、踏切内に進入した飲酒運転の車だった。危険運転致死傷罪はまだなく、運転していた男の刑期はたったの五年。目の前で死んでいった顔見知りの女子高生、失った自分の右腕。元駅員は復讐を心に誓うが……(表題作)。ほか、警視庁捜査一課刑事・姫川玲子の魅力が横溢する7編を収録。警察小説No.1ヒットシリーズ第3弾! -
無関係に見えた出来事の背後で、交換殺人はひそやかに――。ユーモア・ミステリーの雄が放つ特大ホームラン!
不倫調査のため、使用人を装い山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼杜夫(うかいもりお)。ガールフレンドに誘われ、彼女の友人の山荘を訪れた探偵の弟子・戸村流平(とむらりゅうへい)。寂(さび)れた商店街で起こった女性の刺殺事件の捜査をおこなう刑事たち。無関係に見えた出来事の背後で、交換殺人は密(ひそ)やかに進行していた……。全編にちりばめられたギャグの裏に配された鮮やかな伏線! 傑作本格推理。 -
姫川玲子ら捜査一課の刑事たちが、「死体なき殺人」の謎を追う!
多摩川土手に放置された車両から、血塗(ちまみ)れの左手首が発見された! 近くの工務店のガレージが血の海になっており、手首は工務店の主人のものと判明。死体なき殺人事件として捜査が開始された。遺体はどこに? なぜ手首だけが残されていたのか? 姫川玲子(ひめかわれいこ)ら捜査一課の刑事たちが捜査を進める中、驚くべき事実が次々と浮かび上がる――。大ヒットシリーズ第2弾! -
自動車修理工場あとで、高校生が殺された! 死体は背中を刺されているのに、現場には凶器がない。おまけに、奇妙奇天烈、矛盾にみちた四重密室の中なのだ!? いまどき、ディクスン・カーなんてはやらない。熱血猛進探偵タミイは、主役の紅子以上に〃密室〃に興奮している。絶好調、滝沢紅子シリーズ第三弾。
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霊能者・長谷川裕子は、悩んでいる若い夫婦を紹介された。夫婦の二人の幼い娘たちが車に撥ねられ、姉が亡くなったという。その後生き残った妹が変なことを言い出した。「あたし、鏡に映らない。きっと吸血鬼になったんだ」(「鳥は涙を流さない」)霊を巡るさまざまなトラブルの解決のために、人知れず命まで懸ける霊能師たちの活躍を、ときに優しく、ときにシニカルに、ときにユーモラスに活き活きと描く『霊能ミステリー』登場!
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研ぎ師の荒金菊之助は、従兄弟の南町奉行所臨時廻り同心横山秀蔵から、札差江橋屋の息子音吉が攫われた件で探索を頼まれる。必死の探索も虚しく、音吉は遺体で見つかる。音吉殺しの下手人に一向に辿り着けない菊之助は、妻お志津の一言から、事件の糸口を掴むことに――。お人好しで直心影流の遣い手、荒金菊之助が活躍する稲葉稔の原点シリーズ決定版第七弾。
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未解決事件を肴に盛り上がるバー〈森へ抜ける道〉。映画談義にも花が咲き、今宵も話は脱線しまくり。常連の山内、工藤、マスターの島、あわせてヤクドシトリオと、非凡な推理力を持つ東子らいつものメンバーに、「推理正解率100パーセント」を自称する映写技師の千木良悟も加わって、ダイイング・メッセージが関わる事件に挑む。驚愕の展開が待つシリーズ第7弾!
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将軍生母月光院の側近絵島(えじま)が門限破りの廉(かど)で処分された。勘定吟味役水城聡四郎は側衆格の新井白石から、絵島事件の裏を探るよう命じられる。動き出した聡四郎の前に、またも豪商紀伊国屋文左衛門の影がちらつく。そして、紀伊国屋文左衛門の仕掛けた驚愕の罠を知った聡四郎がとった行動とは……。聡四郎シリーズの「原点」決定版、手に汗握るスケールの第六弾。
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100人近くが働く郊外のシネコン。日曜日でクリスマス・イブの今日は、舞台挨拶やイベント上映もあり、大忙しだ。過去に秘密のあるアルバイト、地元を離れた学生、家庭に居場所をなくした主婦、それぞれが微妙な人間関係の中、複雑な悩みを抱えながらもひたむきに仕事をしている……。映画館の各部署で働く人の想いが重なり合う、心温まる連作短編集。
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アマゾンの奥地に調査に向かった日本の研究者たちが、未知の民族を発見した。驚くことに、彼らのDNAはホモ・サピエンスとは大きく離れたものだった! 別種の人類発見に沸く調査団だったが、研究者の一人が殺される。犯人はどうやら仲間の中にいるようで――! アッと驚く怒涛の展開で読者を翻弄するノンストップ・ミステリーの驚愕の結末とは!?
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バブルの頃、自然写真家としてもてはやされた立花浩樹は、ブームが過ぎると忘れられ、所属事務所に負わされた多額の借金を返すうちに40代になった。カメラも捨て、すべてを失い。自分が人生で本当に欲しいものとは、なんだったのか? 問い返すうち、ある少女からの撮影依頼で東京へ行くことになった浩樹は、思いがけない人生の「敗者復活戦」に挑むことになる。
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児童書専門店を営む水島月菜は、児童文学作家の良城と結婚して8年。とても優しく思いやりのある夫――だが、強迫的な潔癖症を患う彼は、愛する妻に指一本触れることさえできないのだった。店の隣のバーで働く青年と知り合い、次第に心惹かれる月菜。しかし彼もまた、誰にも言えない秘密を抱えていた……。揺れ動く女性の心をきめ細かく描く、究極の純愛小説。
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幕府の下勘定所に勤める旗本家の屋敷で凄惨な事件が起こった。家の女たちを殺した下手人が旗本家の者だったことから目付が動いたが、進展はない。そこで探索の依頼を受けた南町奉行・筒井和泉守は「奉行の隠密」となった沢村伝次郎に事件の“始末”を命じる。妖刀村正を持つ凶悪侍に、伝次郎は一刀流の剣で向かう! 第9回日本歴史時代作家協会賞 文庫書き下ろしシリーズ賞受賞の人気シリーズ第五弾。
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パリの地下鉄、隣の席で化粧を始めた女の姿態に目を奪われたユゴーは、慎みとは無縁な彼女の手に思わず接吻してしまうが……。芳醇な性の悦楽が思わぬ展開を見せる表題作、美少女との甘い邂逅から一気に死の淵へと投げ出される「クラッシュフー」など、シュルレアリスム最後の小説家独自の世界観きわだつ3篇。
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●新連載:朱川湊人 連作短編〈知らぬ火文庫〉シリーズ ●スペシャル・ゲスト:芦辺 拓 奇想ミステリー短編! ●注目の新鋭・短編共演!:阿津川辰海、方丈貴恵 ●快調連作・連載陣!:青柳碧人、我孫子武丸、石持浅海、近藤史恵、東川篤哉、前川 裕、イクタケマコト ●第20回「本格ミステリ大賞」受賞作決定&全選評!
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異教信仰の研究者が自らの計画のために歳の離れた従兄弟の少年を引き取る「消えた心臓」。スウェーデンのある地方で発見した古文書のなかに記された“黒の巡礼”から戻った人物の来歴を探る「マグヌス伯爵」など、『好古家の怪談集』の8篇に「私が書こうと思った話」を収録。
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密かに互いを思うウィル・ラディスローとドロシアだが、カソーボンの死にまつわる醜聞がきっかけで、仲を引き裂かれることに。ウィルは出立を前にバルストロードから驚くべき秘密を聞かされる。また、価値観の違いと借金によりリドゲイトとロザモンドの夫婦の間にも影が射す。(全4巻)
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生まれ育った救貧院でも、徒弟として売られた葬儀屋でも、人間的な扱いを受けたことのない孤児オリバー。道端で会った気さくな少年が、ロンドンで住居や仕事の世話してくれる人物を紹介するというが……。苛酷な運命に翻弄される少年とそれを取り巻く人々の思惑をドラマチックに描いた、ディケンズの出世作。挿絵多数!
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ドアを開けたら首が転がっていた! ――やり手の会社社長、土居楯雄の首が、切断されて発見された。現場の壁に留められていたのはビアズリーのサロメの複製画。警察の聴取が始まるが、楯雄の娘、帆奈美と連絡がつかない。家族が心配していると、死体が見つかったという連絡が入った。彼女は、ミレーのオフィリアのような姿で発見されたのだった――。
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浪人の身である新井伝蔵(白石)は、将軍・徳川綱吉の寵臣・牧野備後守成貞に呼び出された。将軍の警固役の依頼だったが、その裏には綱吉の命を狙う御駕籠之者・轅半左衛門を討つ計略があった。轅半左衛門は恩人・堀田筑前守正俊を殺害し、伝蔵の額に火字傷をつけた宿敵でもある――。魅力的な登場人物、先の読めない展開、怒濤の剣戟で息もつかせぬ傑作!
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目立った手柄もないのに、なぜか警視庁捜査一課に所属する和戸宋志。行く先々で起きる難事件はいつも、居合わせた人々が真相を解き明かす。それは、和戸が謎に直面すると、そばにいる人間の推理力を飛躍的に向上させる特殊能力、「ワトソン力」のおかげだった。今日も和戸を差し置いて、各人各様の推理が披露されていく! ドラマ化もされた『アリバイ崩し承ります』の著者が贈る、謎解きの楽しみが目白押しの本格ミステリ短編集。
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夫・宏基と別居中の弓子は、アパートの隣人・楓と時々一緒に食事をする仲だ。別居後すぐに宏基は失踪したのだが、ある日義理の母から、故郷の島で宏基を見かけた人がいる、という話を聞かされる。執拗に言い寄ってくる社長がいやになり会社をやめた楓と、職探し中の弓子は、気分転換と休息を兼ねて島への旅に出ることにした。女二人の旅の行く末は――。
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徳川御三家尾張家の当主吉通が急死した。側衆格の新井白石から呼び出された勘定吟味役水城聡四郎は、死の真相を探るよう命じられる。吉通の愛妾お連の方と兄の出自を調べに京へ行くこととなった聡四郎の前に豪商紀伊国屋文左衛門が現れる。紀伊国屋の思惑とはそして、吉通急死の真相とは――。聡四郎シリーズの「原点」決定版、壮大なるスケールの第五弾。
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ある夜、名門私立千手學園に空を飛ぶ「夜行仮面」が現れ、記者や警察が詰めかける大騒動に。学園の異端児・永人は、この「夜行仮面」の目撃情報にとある疑念を抱く。果たして「夜行仮面」の正体とは――? そして、永人の出身地・浅草で、少女たちが姿を消す事件が頻発。有名な少女歌劇『乙女座』でも消えた少女が複数いると聞き――。大正浪漫の香り漂う学園ミステリ、第3弾!
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1974年生まれの二人の「陽子」。恋愛小説家として成功した陽子は、幼い頃から、自分が辿るはずだったかわいそうな運命を生きるヨーコの夢を見ていた。一方、夫と一人息子と共に暮らす陽子は、決して贅沢のできない毎日に嫌気がさしていた。家も、職業も、生活も、全てが異なる二人の人生は絶対に交わることはなかったが――。瞬く間に世界が狂い出す、イヤミス最高傑作!
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あやかしクリニック医療事務の七木田亜月(ななきだあづき)は、激しい憎しみを纏った謎の男に出会った。態度もガラも悪いその男が出没した頃から、江戸川町のあやかしたちの病気が治りにくくなってしまう。原因はそいつがばら撒いた病原体にあることが分かったが、治療法が見つからない。ある日、受付時間の過ぎたクリニックにやって来たその男は、途方もない要求を突き付けた!
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姪の汐子(しおこ)と下町で暮らす凸貝二美男(とっかいふみお)は、泥酔した公園で奇妙な光景を目撃する。白髪の老人、叫び声、水音、歩き去る男。後日訪ねてきた謎の少年は、二美男が見たのは「自分の伯父が祖父を殺した」現場だと言う。遺体の捜索を依頼された二美男は、汐子や貧乏アパートの仲間と共にとんでもない事態に巻き込まれていく――。人生に悩み迷う時、背中を押してくれる傑作長編。
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体調が悪い自分の代わりに、出張料理人の作る料理を食べてほしい。そう頼まれて友だちの家に行った里穂は、やって来たその渋い声の料理人の姿にびっくり仰天――しかし、彼の作る料理を食べた時間は、なんだかとっても、特別な思い出になった(「なんでもない日の食卓」)。料理、パーティ、お掃除もお任せ。頼れる山崎ぶたぶたが、家にいるあなたに幸せをお届けします。
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米沢町一丁目の木戸番・杢之助は、己の正体を疑っているはずの四ツ谷の旧知の岡っ引・源造が隣町の木戸番小屋に打込む姿を目撃し、愕然とする。一方、町内の菓子屋の一人娘・お満を狙う怪しい男が杢之助を訪問。やがて隣町の捕物と菓子屋の事件はつながりを見せ始めて――。過去を隠しつつ、町の安寧のために尽くしてきた杢之助に、最大の危機が襲い掛かる!
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12年連れ添ったペットを亡くした女性、仕事中の夫からの電話に苛立つ主婦、披露宴で友人のスピーチを聞く新婦、娘から結婚の相談をされる母、母の遺品から見つかった一通の手紙……。あなたの身近にもきっといる、普通の“彼女”たちの普通じゃない“事情”20編。まさかの展開に驚き、ゾッとして、ほろりとさせられる掌編集。書下ろし新作も加えた決定版!!
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涼太と祝言を挙げ、青陽堂の嫁としての新たな生活を迎えた律は、息抜きに出かけた先で、同じく嫁いだばかりの女たちと知り合う。悩みを打ち明け合える知己を得て心強く思う律だった。一方、池見屋で、律は義母の佐和もよく知る由里という女性に出会う。彼女は何やら心に憂いを抱えている様子なのだが――。一途に生きる女職人の人生を描く人気シリーズ第六弾。
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歳末の慌しさを呈す江戸の街に辻斬りが現れた。目撃した男らによると、その下手人は抜刀する姿を見せずに殺したのだという……。公儀武芸帖編纂所頭取の新宮鷹之介は剣友・大沢要之助の頼みを受け、事件の鍵を握る居合の達人を捜すことに。やがて鷹之介たちは余命いくばくもない練達の剣士と出会い、辻斬りの正体に迫っていく――。滅びゆく武術を追う大人気シリーズ第六弾!
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「殴ったことは間違いありませんが、殺しちゃいません」番頭殺しの疑いで捕らえられた政吉は、お白洲での吟味で、罪を真っ向から否認した。さらに、金貸しの藤兵衛夫婦を殺したことを訴えた。その騒動はすでに落着し、下手人は死罪に。だが、政吉の訴えは、真の下手人でなければ知りえないことだった。吟味方与力の望月城之進は、騒動の真相を探るため政吉を解き放った。
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同心・成沢東一郎抱えの密偵、お紋は、身なりの貧しい少女を尾行していた。盗みを働いても店の者は見逃している。その子は弟と共に母から半ば捨てられたような暮らしをしていた。見兼ねたお紋が世話を買って出るが、ある日少女が家を出たきり戻って来ない――。(「捨て親」) 図らずも道を間違え、悪事という泥沼にはまった者たちに、定廻り同心・成沢の真心が沁みる。
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人手の足りない牡丹堂に口入屋が連れてきた少年、清吉。体が小さく働き手としては頼りないが、いたいけな様子に同情して引き取ることになった。素直で働き者。でもなにやら訳ありの様子なのだが……。一方、自分の看板をもらった小萩は、注文を受けて菓子を考案する仕事に夢中で取り組む日々を送っていた。江戸の菓子と人情にほっこりする好評シリーズ第六弾。
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中国、三国時代末期。「疑」の国に、欲にまみれた俗世間に背を向けて竹林に集い、酒を酌み交わしながら清談に耽る詩人、音楽家、学者、高級官僚などなど七人の男たちがいた。飄々と風雅に語り合う彼らの話題は、ときに持ち寄った謎の話「疑案」に及ぶ。怪異な謎、不可能な謎、不思議な謎等々に、彼らは博識優秀な頭脳を絞って挑むが、一刀両断、明晰に解いてみせるのは、意外な紅一点だった――。
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勘定吟味役水城聡四郎のところに、豪商紀伊国屋文左衛門が新年の挨拶にやってきた。かつて想い人の紅を拐かした仇敵紀伊国屋だが、手を組まないかという。毒気に当てられた聡四郎だったが、江戸城内で長崎奉行を減らすという噂を掴む。調べ始めた聡四郎の耳に、徳川御三家紀州藩主吉宗を襲う情報が入ってきた――。聡四郎シリーズの「原点」決定版、衝撃の第四弾。
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部下の矢崎と莫市に入り込んでしまった翌日から、島本には次々と幸運が舞い込んできた。そんなある日、家に帰ると自宅の前に元カノののぞみが座り込んでいて――(「ぞぞのむこ」)。奇妙な町・莫市に関わってしまった人々が、ふとしたことから怪異と不条理に飲み込まれる。第10回小説宝石新人賞受賞作を含む、奇想あふれるホラー短編集!!
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2度目の原発事故でどん底に落ちた社会――。3年前に懲役を終えたばかりの及川頼也は、若頭に「アル中を治せ」と命じられ、とある大学病院の精神科を訪れる。検査によると、及川の脳には「良心がない」のだという。医者らを拒絶する及川だが、ウィリアムズ症候群の少女が懐くようになり……。人間の脳は変われるのか。ハードボイルドの筆致で描く、脳科学サスペンス!
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映像制作会社のプロデューサーから月島前線企画に調査依頼があった。ロケハンのため孤島に渡った6人が全員死亡したという解決済みの事件。膨大な記録映像が残っており、警察も捜査を終えている。依頼人は、残された映像を彼らの遺作として公開するため、真偽を調べて欲しいというのだが……。名探偵・月島凪は誰にも見えなかった真相にたどり着けるのか?(『T島事件~絶海の孤島でなぜ六人は死亡したのか~』改題)
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研ぎ師の荒金菊之助の剣術の弟子・次郎が、同じ長屋に越してきた隠居・庄七の息子・庄吉の素行がひどいと訴えてきた。菊之助は宥めたが、その庄吉が殺しの罪で追われることに。長屋の者のため庄吉の疑いを晴らそうと追う菊之助は、旗本の事件に巻き込まれる。そして、その先にいたのは悪逆非道の遣い手だった。涙溢れる、稲葉稔の原点シリーズ決定版第六弾。
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