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『ライトノベル(ラノベ)、くるみ舎』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全396件

  • シリーズ5冊
    660(税込)
    著者:
    蘇我空木
    イラストレータ:
    逆月酒乱
    レーベル: こはく文庫
    出版社: くるみ舎

    プルトガルム帝国の第八皇女・イルミリアは、整った容姿ながら一切の感情を見せないことから「人形姫」と呼ばれていた。ある日、そんなイルミリアにエベルシア王国の王子への輿入れの勅令が下り、政略結婚をすることになる。エベルシア王国で生活し教育を受けるうち、結婚相手の王子・グリフレットのことを知っていくイルミリア。そして結婚式を迎え、ふたりは正式に夫婦となった。婚礼のパーティでふたりは語り合い、グリフレットは裏表のないイルミリアに惹かれていく……。迎えた初夜、「声、聞きたいな」「名前で呼んで」とグリフレットの要望はどんどん高まり、甘くとろけるような時間を過ごすふたり。政略結婚のはずなのに、どこか甘く接するグリフレットと、そんな彼に心臓をときめきを覚えるイルミリア。ふたりの恋の行方やいかに……。
  • シリーズ5冊
    660(税込)
    著者:
    臣桜
    イラストレータ:
    whimhalooo
    レーベル: こはく文庫
    出版社: くるみ舎

    クリスティーナはアディニア王国の北の辺境伯、ハインミュラー家の長女。剣の稽古をし、馬に乗って野山を駆ける少女時代を過ごしたが、社交界デビューを飾る頃には評判の美女に成長していた。18歳になったクリスティーナは初恋の人、騎士のジェイドと運命的な再会を果たす。二人は急速に距離を縮め結婚の約束まで交わすが、母の猛反対を受けたクリスティーナは望まぬ貴族との結婚を強いられてしまう。そんな折、アディニア王国は戦火に見舞われる。敵国・デュカス王国により襲撃されたのだ。その混乱に乗じて婚約者邸から逃げ出し、森へ身を隠すクリスティーナ。そんな彼女の前に現れたのは、愛しいジェイドだった。だが、そこでクリスティーナは衝撃の事実を知る。実はジェイドこそがこの奇襲を率いた張本人であり、デュカス王国の王太子だったのだ。家族を奪われた憎しみと、それでも消えることのないジェイドへの愛情のはざまで苦しむクリスティーナは……。
  • シリーズ2冊
    660(税込)
    著者:
    ひなのさくらこ
    イラストレータ:
    繭つ麦
    レーベル: こはく文庫
    出版社: くるみ舎

    ザクセン帝国アバロフ侯爵家の嫡子であり、皇太子の側近であるエルヴィンは皇太子の命により妻を娶った。相手はつい先日ザクセン帝国に敗れたばかりの隣国・リンドール大公国の伯爵令嬢レティアナ。リンドール大公国を統治する地盤を固めるため、公女との婚姻を求めていた皇太子だったが、肝心の公女は戦時の混乱に乗じて行方不明。そんな最中に見つけ出されたのがレティアだった。レティアナの境遇を憐れに思ったエルヴィンは、仮初めの夫婦として過ごし、ほとぼりが冷めた頃に離婚しようと提案する。しかしレティアナはそれを拒絶。さらには処女を散らしてほしいと懇願してきた。その理由は「亡霊に襲われないため」。亡霊を恐れ、涙を流すレティアナの姿に目を奪われたエルヴィンは、求められるままに彼女を抱いてしまう。この時のエルヴィンはまだ知らなかった。レティシアの抱える大きな秘密、そして彼女が清らかな身体を差し出した本当の理由を……。
  • 侯爵令嬢ベアトリスにそっくりな容姿をかわれ、彼女の侍女として働いているルネ。しかしルネの仕事の大半はベアトリスの身代わり。面倒な社交や苦手なダンス、刺繍、勉強の時間になると、ベアトリスはルネに身代わりを頼むのだ。主の顔に泥を塗るわけにはいかないとルネは必死に努力をし、その結果、社交界でのベアトリスの評判は急上昇。皇太子妃候補の一人と噂されるほどになっていた。ある夜、ルネはベアトリスから王宮の舞踏会への付き添いを命じられる。身代わりを押し付けられなかったので、なにを企んでいるのかと思いきや、ベアトリスはルネに媚薬を渡し、「皇太子であるアレクサンドルに飲ませ、自分のもとに連れてこい」と命じたのだ。既成事実を作って結婚に持ち込むつもりらしい。しかしトラブルが発生し、ルネはアレクサンドルと共に媚薬入りワインを頭からかぶってしまう。媚薬に惑わされた二人は、熱い一夜を過ごしてしまい……。
  • 真部若菜はイベント会社で企画営業として働いている。新企画の街コンイベントの下見として、他社主催の街コンに参加した若菜はそこで、親会社の御曹司・深守史埜と遭遇する。若菜と史埜は学生自体からの知人であり、当時若菜は史埜にひそかな片思いをしていた。御曹司という身分と人目を惹く華やかな容姿をした史埜は、多くの女性から言い寄られており、自分に自信を持てずにいた若葉は、想いを告げることなく卒業し、それきりになっていた。そんな史埜と偶然にも職場で再会を果たしたのは最近のこと。それ以来、史埜はやたらと若菜にちょっかいをかけてくるのだ。街コンで遭遇した若菜に対しても、史埜はやけに馴れ馴れしい態度を取り、まるで他の男性と若菜の接触を邪魔しているかのよう。史埜の態度に戸惑う若菜に、史埜は「こういう場所で相手を探すくらいなら自分にしておけば?」と、とんでもない提案を持ち掛けてきて……。
  • 恋人から一方的に別れを告げられた長塚芽衣。どうやら二股をかけられていたようで、本命の彼女である大企業の社長令嬢と婚約をしたから、もう二度と連絡するなと言うのだ。「お前は真面目過ぎてつまらない」 去り際に彼が残した言葉は、過去に付き合った男性たちにも言われ続けてきたものだった。ひとり取り残されたホテルのラウンジで、涙を流す芽衣。その時、見知らぬ男性が芽衣に声をかけてきた。自動車メーカーに勤務しているというその男性・如月遥斗は、芽衣に優しく寄り添ってくれた。整った甘い顔立ちと柔らかな物腰の遥斗にすっかり気を許してしまった芽衣は、真面目過ぎるつまらない自分に嫌気がさしていることを遥斗に打ち明ける。すると遥斗は「芽衣は魅力的な女性だということを証明してあげたい」と芽衣をホテルに誘ってくる。普段の芽衣ならば、そんな誘いには乗らなかった。けれど今までの自分を脱却したい芽衣は、遥斗と一夜を共にしてしまい……。
  • ある舞踏会の夜。ユスティーナは秘かに想いを寄せている相手、エルヴェスタム公爵と遭遇する。酒が過ぎたのか苦し気な彼を介抱するため近づくと、エルヴェスタム公爵は「貴女のことが好きだ」と愛の言葉を囁いてくる。好きな人から求められる喜びを知ったユスティーナは、そのまま彼と一夜を共にしてしまう。しかし翌朝、エルヴェスタム公爵が発した言葉はユスティーナを凍りつかせた。彼はユスティーナのことをマルティナと呼んだのだ。マルティナはユスティーナの双子の妹だった。彼の想い人はマルティナだった。自分はマルティナの代わりに抱かれたのだと知ったユスティーナは絶望する。けれどこの後、エルヴェスタム公爵がとった行動は、ユスティーナをさらに絶望させる。彼は責任を取るため、ユスティーナに結婚を申し込んだのだ。「妹のことを愛している想い人に、義務感から娶られた妻」という残酷な立場に立たされたユスティーナは……。
  • 年頃の令嬢たちが戦争の英雄である「氷の騎士様」に夢中になるなか、子爵令嬢のメルは読書に勤しんでばかり。ある日、メイダンス公爵夫人の読書会に参加したメルは、書斎でひとりの青年と出会う。読書の途中で居眠りをしてしまったのだろう彼の手には読み止しの本があり、メルは彼を起こさぬようにそっと栞を挟んで、書斎をあとにした。メルにとって、それはとても些細なことだった。しかしメルのこの行動により、メイダンス公爵家では小さな事件が起きていた。書斎で居眠りをしていたのは、国中の令嬢が熱を上げている「氷の騎士様」ことカルディア・メイダンス。彼は数多の女性に言い寄られ続けたことで女性嫌いとなり、誰に対しても冷たい態度を取っていた。そのカルディアが、メルに好意を抱いたのだ。といってもカルディアはメルを知らない。「栞を挟んでくれた、小柄で薄金色の髪をした令嬢」 ただそれだけを手掛かりに、カルディアの令嬢探しが始まるが……。
  • 堀口夕菜は同僚でもある彼氏・大樹と同棲をしている。仕事もプライベートも充実している夕菜だったが、そんな日々はある日突然終わりを告げた。大樹が後輩のミサと浮気をしていたのだ。しかもミサは妊娠しており、夕菜はマンションから追い出されてしまう。途方に暮れた夕菜を助けたのは、偶然通りがかった上司・東條恭介だった。恭介は夕菜を自宅マンションへ連れ帰り、当分の間ここで暮らせばよいと提案してくれ、夕菜はありがたくそれに従うことに……。翌朝出社すると、ミサ自身の口から昨夜の修羅場が拡散されており、夕菜は同僚たちの好奇の目に晒されてしまう。しかし、そんな場の空気は恭介の一言により一変する。「夕菜、部屋の鍵は持ってきたか?」 あろうことか、恭介は社員たちの前で夕菜と「同棲」しているかのような振舞いをしたのだ。強制的に「浮気され捨てられた哀れな女」から「御曹司に愛される幸せな女」に立場が変わってしまった夕菜は……。
  • 愛ある結婚を夢見るシーラ。だが容姿に自信がないうえに、厳格すぎる母の管理下で流行のドレスを着ることもできず、自分は社交界で一番冴えないとさえ思っている。そんなシーラに縁談が持ち上がった。相手は次期公爵のルーファス。眉目秀麗で紳士的に振る舞う彼を、シーラは好きになってしまった。コンプレックスを拭いきれないシーラは、どんなにルーファスに優しくされても「彼の言動には裏があるのでは?」と勘ぐる癖が抜けきれない。ルーファスからの求婚を受けても「いつか婚約破棄されてしまうのでは」と怯えている。そんなある日、シーラは従兄に誘われた詩の朗読会で、ルーファスには身分違いの美しい恋人がいるという噂を耳にする。やはり愛のない貴族同士の結婚だったのだと諦めかけたシーラの心を動かしたのは、元は高級娼婦だったという詩人の美しさと彼女の紡ぐ官能的で奔放な詩だった。ルーファスに愛されたい、変わりたい――。その一心で自分を磨き、シーラは自らを解き放っていく。そしてそんなシーラを前に、ルーファスは……。
  • 幼馴染の結婚式に参列するため地元に帰った吉野日菜子は、初恋の彼・宝条颯と再会する。学生の頃、颯は日菜子の友人である唯に片思いをしていた。それを知っていた日菜子は、颯に想いを告げることなく地元を離れてしまったのだった。数年ぶりに再会した颯は昔のままで、日菜子は恋心が再び膨らみかけていることを自覚する。それから数日後。東京の日常に戻った日菜子は再び予期せぬ再会を果たす。なんと日菜子の暮らすマンションの隣室に、颯が引っ越してきたのだ。ふたりは出来すぎた偶然に驚きつつも喜び、それ以来頻繁に食事を共にするようになる。ふたりで過ごす時間は楽しくて、昔のままの気安い友人のようでもあり、恋人のようでもあった。「期待しちゃダメ。友達としての付き合いなんだから」と自分に言い聞かせる日菜子だったが、颯の言動は明らかに甘い何かを含んでいて……。
  • 550(税込)
    著者:
    桃瀬いづみ
    イラストレータ:
    入谷凌埜
    レーベル: こはく文庫
    出版社: くるみ舎

    璃子は病弱な母へ仕送りをしつつ、昼はカフェ定員、夜はバーテンダーとして必死に働いている。いま住んでいる激安アパートの建て替えが決まり、転居先として同程度の安さのアパートを探しているが、なかなか見つからない。そんなある日、璃子は、バーの常連客・知彰が女性からしつこく言い寄られている現場に遭遇し、咄嗟に彼女のふりをして彼を助ける。お礼がしたいという知彰と飲みに行ったその夜、酔いの勢いもあり二人は一線を越えてしまう。翌朝、目覚めると彼の姿はなく、璃子はその夜のことを忘れることにした。しかしそれから数日後、璃子に会いにきた知彰は「もう一度、抱かせてほしい」と懇願してくる。セフレとしての誘いをかけられているのかとおもいきや、知彰の様子は真剣そのもの。聞けば知彰はもう長い間、EDで悩んでおり、璃子を抱いたあの夜は、数年ぶりに反応を示したのだという。「俺を助けると思って」と必死に頼んでくる知彰に璃子は……。
  • 佐伯流花は自動車メーカーでマネージャー職として働くバリバリのキャリアウーマン。恋愛に興味はあるものの、社内ではデキる女として見られ合コンにも誘われず、異性との交流が壊滅的。マッチングアプリや街コンに出向いても、28歳でいまだ処女ということが気にかかり、なかなか次のステップに踏み出せないでいた。そんなある日、流花は会社の同期であり社長子息の一ノ瀬湊から相談を持ちかけられる。一ノ瀬は将来の役員としての席も用意されているが、まずは下積みとして現場で修行中。高身長・高学歴でルックスの良さを鼻にかけず、人あたりの良さと気さくな性格で男女問わず社内の人気者だ。「自分のステータスを狙って猛アピールしてくる女性から身を守りたい」という彼に、自分が恋愛初心者&処女であることを隠しつつ、付き合っているフリをする『契約恋人』になる約束をした流花だったが……。
  • 以前の職場でやっかいな上司に目をつけられ、退職に追い込まれた美沙。正社員としての再就職を目指すも難しく、派遣社員として働くことに。そんな美沙の教育係となったのは、社長の息子である凪。凪は御曹司という肩書と整った容姿で女子社員の注目を集めていたが、彼自身は「難攻不落の冷徹御曹司」とあだ名されるほどに周囲に興味を示さない仕事人間だった。美沙に対しても「仕事は教えてやるから、それ以外では話しかけないでくれ」と冷たく言い放つが、前の職場での経験がため、できるだけ人付き合いをせずにただ黙々と仕事をこなしたい美沙にとってはかえって好都合だった。凪のお陰でスムーズに仕事を覚えていった美沙は、仕事の速さを買われ日に日に仕事量が増えていく。「一人でこんなには無理です」その一言で済むことはわかっていても、美沙にはその一言が言えない。「期待を裏切ったらいじめられるかも……」そんな恐怖を抱きながら必死で残業を続ける美沙の状態に気づいた凪は……。
  • 275(税込) 2024/4/11(木)23:59まで
    著者:
    猫屋ちゃき
    イラストレータ:
    朔羽ゆき
    レーベル: こはく文庫
    出版社: くるみ舎

    伯爵令嬢のシャーロットは、歳のわりにおっとりとしていて甘えん坊な性格。そのせいか、19歳となり社交界デビューをはたした今なお、恋人ができたためしがない。すこし良い雰囲気になって距離を詰め始めると、どの殿方もことごとくシャーロットのもとから去って行ってしまうのだ。自分の何が悪いのか、と嘆き悲しむシャーロットを哀れんだ兄がシャーロットに紹介したのは、幼い頃からの兄の友人であるロイ。いまだ独身のロイはシャーロットにちょうどよいのではないか、という兄の提案に乗り気のロイから求婚され、シャーロットは胸をときめかせる。というのも、実はロイはシャーロットにとっては初恋の相手。たとえお情けだとしても初恋のロイと結婚できるだけで幸せだ。そう思っていたシャーロットだが、実はロイには忘れられない相手がいて、そのため25歳まで独身を貫いてきたのだと知り……。
  • 公爵令嬢のソフィアは21歳。結婚適齢はとうに過ぎているが、まだ結婚相手は見つかっていない。両親には申し訳ないけれど、もう諦めたほうが良いのだろうか。そんな思いを抱えながら第四王女・ヴィオラに侍女として仕えていた。そんなある日、ヴィオラに隣国の王子との縁談が持ち上がり、ソフィアにもヴィオラ本人から「一緒にきてくれる?」と誘いがくる。家は弟が継ぐ予定で、妹にも婚約者ができた。この国に残っても実家にソフィアの居場所はないだろう。それにもしかしたら、この国を出れば結婚相手が見つかるかもしれない。そんな打算的な考えもあり、ソフィアはヴィオラと共に隣国へ移り住む決意をする。しかし、そんなソフィアを引き止めるように、両親から手紙が届く。ソフィアを妻にもらいたいという申し出があったのだ。しかも相手はなんと、ソフィアが仕える第四王女・ヴィオラの兄である第二王子・ルーサー。願ってもない良縁ではあるけれど、ソフィアにとってルーサーは、何度か顔を合わせたことはあっても、個人的な会話などしたこともない相手。それなのに一体、なぜ……。
  • 結婚一年目の夫婦であるセドリックとグヴィネス。ある日、セドリックが不慮の事故に遭い三年間の記憶を失ってしまう。三年前、グヴィネスと出会う前のセドリックは女嫌いだった。女という女すべてを忌み嫌い、言葉をかわすことはおろか、顔を見ることさえ満足にできないほどだった。あの頃の状態に戻ってしまったセドリックは、自分に妻がいるという現実を受け入れられず、混乱のままグヴィネスに離縁を言い渡してしまう。セドリックの混乱が収まるまで、とグヴィネスは屋敷の離れへ身を寄せることに。しかし次の日、落ち着きを取り戻したセドリックは現実と向き合うべくグヴィネスのいる離れへ訪れ、「自分たちのことを教えてほしい」とグヴィネスへ歩み寄る姿勢を見せる。グヴィネスは二人が何故結婚するに至ったかを語り始め……。
  • しっかり者に見られがち……だけど実際はドジで引っ込み思案な詩織と、容姿端麗でみんなの人気者の勇士は幼馴染み。面倒見の良い勇士は幼い頃から、なにかと詩織の世話を焼いてくれていた。そんな関係は大人になっても変わらず、会社の後輩によるストーカー行為が原因で無職となった詩織は、勇士に仕事を紹介してもらうと同時に、彼のマンションで同居することに。初めは遠慮したものの、兄弟のようにして育った仲の二人。遠慮することはないという勇士の優しさに甘えてしまった詩織は、すぐに後悔することになる。「俺さ、誰にでも優しいわけじゃないの、気づいてる?」 二人きりの生活が始まった途端、勇士は詩織を“女”として扱い出したのだ。ファーストキスを奪われ、「ずっと昔から好きだった」と伝えられた詩織は……。
  • カミリアは恋に臆病になっていた。普通の容姿のカミリアに対し、似ていない双子の妹キャロルは飛び切りかわいらしくて両親ですら区別する始末だからだ。男性はみなキャロル目当て。カミリアに声をかけてくる場合はキャロルに近づく口実だった。すっかり傷ついてしまっているカミリアに、伯母がレナルド・ザーヴィス公爵を紹介する。見目麗しいレナルドは、無類の本好き・歴史好きで、同じ嗜好のカミリアと親しくなりたいと想いを伝えてくる。だがカミリアはその言葉を信用できない。また妹目当てでは? 過去の苦い思い出から逃れられないカミリアに、レナルドは一つ一つ応えていく。そんな優しく包容力のあるレナルドに惹かれていることを自覚するカミリアが、もう迷わない悩まない、そう決意した矢先、なんとレナルドとキャロルが逢引している場を目撃してしまい……。
  • 領主の娘であるケイトリンは両親を失って以来、叔母と従姉妹に使用人のように虐げられながら日々を送っていた。そんな彼女の唯一の楽しみは紅茶。香り高い紅茶を楽しんでいるときだけ、心からの安らぎを得ることができた。そんなある日、ケイトリンは叔母の一存により、女中見習いとして城へ奉公に出ることに。奉公初日、ケイトリンは城の庭園で居眠りをする美しい男と、彼にキスをしようとする令嬢の姿を目撃してしまう。ケイトリンのたてた物音に驚き、令嬢は逃げるように去ってしまい、後に残されたのは美しい男とケイトリン。 男は、混乱するケイトリンに向け「君も僕キスしたいの?」と言ったかと思うと、濃厚なキスをしてきて……。
  • 660(税込)
    2024/4/11 (木) 配信予定
    著者:
    あいざわあつこ
    イラストレータ:
    和時シキ
    レーベル: こはく文庫
    出版社: くるみ舎

    真咲楓は、既婚者男性に弄ばれた経験から、恋愛に対して消極的になってしまった28歳。本屋の店員として働く本好きな楓の休日ルーティーンは、行きつけのカフェでゆっくりと本を読むこと。カフェには楓の他にも常連客の男性がいて、10歳は年上だろう彼のことを、楓は気にかけていた。ある日、楓はいつものようにカフェに足を向けたが、運悪く途中で雨に降られてしまう。しかもカフェは臨時休業。困り果てカフェの前で雨宿りをしているところに、楓と同じく臨時休場と知らなかった常連男性・如月晃が現われる。彼もまた楓のことを見知っていたようで、楓を別のカフェに誘ってくれた。それ以来、楓と晃は定期的に会うようになり、恋愛に対するトラウマを引きずったままの楓は警戒しつつも、晃に惹かれていく。そんな関係が続き、ようやくふたりの仲が発展しかけた時、楓は晃が老舗貴金属店の三代目であると知って……。
  • オリビアには幼なじみがいた。隣の屋敷に住んでいた彼・リアムはオリビアより4つ年上だったが二人はとても仲がよく、幼いオリビアは将来、リアムのお嫁さんになることを夢見ていた。しかしオリビアが8歳の時、リアムの住む屋敷に仰々しい一団が訪れ、リアムを連れ去ってしまった。それから10年の時が経っても、リアムの行方は知れぬまま。18歳になったオリビアには、領主・ミラードとの縁談が持ち上がっていた。オリビアは未だにリアムを想っていたが、両親を亡くし天涯孤独の身となったオリビアにはミラードからの求婚を拒むことはできない。ドレスの仮縫いが終わり、ミラードとオリビアの結婚式の日取りが刻一刻と近づいてくる。そんなある日だった。オリビアの前に、思い続けてきたリアムが現れたのは。しかも10年ぶりに再会したリアムはまるで、別人のように立派な男性に成長していた。それもそのはず。リアムは国王になっていたのだから……。
  • 根っからのアニメオタクである高山沙里は、大手化粧品会社で働く26歳。ある日、社員食堂でパスタをひっくり返してしまった沙里は、先日フランス支社から帰国したばかりの御曹司・古河雪久に助けられ、彼と並んでランチを取ることに。緊張に身を固くする沙里に、雪久はこんなことを言ってくる。「やっぱり気付かないか」 実は、雪久は沙里の中学生の頃の大親友だったのだ。見違えるほどのイケメンに育った雪久に沙里は戸惑うが、雪久は昔のままの距離感で沙里に接してくる。そのせいで女性社員から嫉妬されるようになった沙里は、社内ではできるだけ他人のふりをしたい、と雪久に訴える。しかし雪久には沙里の訴えとは真逆のお願い事があった。言い寄ってくる女性社員を避けるため、恋人のふりをしてほしいというのだ。絶対に嫌だと拒絶する沙里だったが、沙里のことを熟知している雪久は「沙里のあこがれの声優との会食」を餌に沙里の説得を試みてきて……。
  • セクハラ上司からのしつこい誘いを避け続けた結果、子会社である「はるかわ文具」へ左遷されてしまった朝倉月乃。そこで月乃は新任の副社長・春川七音の秘書として働くこととなる。今までとはまるで異なる業務内容に四苦八苦していた月乃だったが、七音はそれを優しく見守ってくれた。自身も副社長になったばかりで心労が絶えないだろうに、月乃のことも気づかってくれるその優しさに、月乃は徐々に惹かれていく。七音は上司であり、しかも御曹司というあまりに違い過ぎる世界に住む人だ。膨らみ始めた七音への恋心を必死に打ち消そうとする月乃だったが、七音は彼女に自分も同じ気持ちだと告げてくる。いろいろと気がかりはあるものの、七音と結ばれ幸せな日々を過ごす月乃。しかし、そんな日々は長くは続かなかった。実は七音にはすでに婚約者がいて……。
  • 幼いころから特徴的な声を揶揄われ続けてきたことで、24歳になった今でも男性が苦手な秋山恵里衣。社会人になって2年。さすがに職場の男性陣には慣れつつあるが、専務の楠孝紀は話が別。とにかく愛想のない彼は陰で「堅氷の御曹司」と呼ばれているのだ。それでも整ったルックスと御曹司という立場から、彼に恋する女性社員は少なくないらしいが、恵里衣にとってはただただ畏怖の対象だった。そんな孝紀から、恵里衣は信じられないお願いをされる。次々と舞い込む見合い話と、しつこく言い寄ってくる女性社員を遠ざけるため、「恋人のふりをしてほしい」というのだ。「人助けと思って協力してほしい」と孝紀に頭を下げられ、恐怖のあまり恵里衣はそのお願いを受け入れてしまう。こうして、目立たない存在だった恵里衣は突然、女性社員の羨望と嫉妬の対象となってしまう。偽の恋人役を引き受けたことを後悔する恵里衣だったが……。
  • 男爵令嬢のセルセラは母を早くに亡くし、父と二人で生きてきた。そんな父が再婚し、セルセラには義妹ができた。義妹の名はルムア。ルムアには夢見の能力があり、ルムアが言うには「セルセラは王子殿下と結婚する」運命にあるらしい。なんて大迷惑な話! 留学を夢見ているセルセラは、ルムアの予知夢を回避するため、ルムアを王子の婚約者にしようと画策する。努力の甲斐あり、ルムアと第一王子の間に良いムードができつつあることを確信したセルセラは、保険とばかりに自分も「適当な」婚約者を作ることに。セルセラが狙いを定めたのは近衛騎士・ジュアル。この近衛騎士はおそらく貴族ではない。男爵家からの求婚は断りにくいはず、と考えてのことだった。セルセラの思惑通りジュアルは婚約を受け入れてくれた。しかもセルセラの留学も快諾し、留学前に式を挙げてしまおうとまで言ってくれた。しかしそんなジュアルの態度に、セルセラは違和感を覚え……。
  • 商家の娘であるアレッタは、伯爵令嬢・シェイラの侍女として働いていた。待遇も給金もよい理想の職場ではあるものの、アレッタにはひとつだけ困ったことがあった。それは、シェイラから聞かされるエッチな相談事。歳の割に初心なアレッタには、恋人との情事に不満を持つシェイラに対し、なんとアドバイスすれば良いかがわからないのだ。そんなある日、シェイラに頼まれ、「女体研究家のエリオット」のもとを訪ねたアレッタはそこで、エリオットから「実践的な閨指導」をされてしまう。ただの指導だと分かっているのに、エリオットから与えられる刺激に快感を覚えてしまったアレッタは、羞恥と衝撃に襲われる。一方、エリオットはというと……。懸命に快感に耐えるアレッタの姿に、自身が欲情していることに驚いていた。実はエリオットは今まで、性的な興奮というものを知らずに生きてきたのだ。初めての感覚に動揺するふたりは……。
  • 伯爵令嬢のアレクシアは、何者かに殺害された父の死の真相を探るため、男と偽り騎士団に所属している。優れた剣術の腕を持っているアレクシアは、男性にも劣らぬ長身と中性的な美貌も手伝い、仕官するや否や令嬢たちの人気者になっていた。それが災いし、夜会の警備にあたっていたアレクシアは見知らぬ令嬢から媚薬を盛られてしまう。なんとか逃げることに成功したアレクシアだったが、上官である騎士団長・ギルバートと合流したところで意識を失う。次に目を覚ました時、アレクシアはギルバートに女性であることを知られていた。媚薬に翻弄されるまま、関係を持ってしまったらしい。しかもアレクシアに盛られた媚薬は効果が持続するもので、体内から完全に抜けるまで不定期に発情してしまうという。それを知ったギルバートは、アレクシアを自身の秘書官に任命し、媚薬による発情が起こるたび自らの身体でアレクシアを慰めてくれるようになるが……。
  • 660(税込)
    著者:
    椎名サクラ
    イラストレータ:
    伊藤モネ
    レーベル: スピカ文庫
    出版社: くるみ舎

    園池悠は絶望していた。住み込みで働いていた職場が倒産したのだ。高校卒業とともに上京してまだ3か月。ブラック企業で働き詰めだった悠には土地勘もなければ帰るべき家もなかった。途方に暮れ、公園で一晩過ごそうと腹をくくったその時、酔っぱらいに声をかけられる。端正な顔立ちと逞しい体躯という威圧感のある容姿に反して人懐こい男は、優しく悠に話しかけ自宅へと招いてくれた。翌朝、家主の男より先に目を覚ました悠が礼として朝食を作ると男は大感激。「住み込みの家政婦として働かないか」と悠にとっては願ってもない提案をしてくる。こうして、この男・野宮俊輔の住み込み家政婦となった悠は、俊輔との同居生活の中で様々なことを知っていく。家族、家庭というものを知らない悠にとって俊輔との生活は温かく、幸福そのものだった。家庭とはこういうものなのだろうか、と嬉しく思う悠だったが、どうやら俊輔には悠とは少し違った感情があるようで……。
  • 代々、類いまれなる身体能力を駆使して、狂暴な魔獣が棲息する森を管理するヴィヴァルディ家の長女として生まれたカンナ。そろそろ結婚を、と両親からは言われているが、王都の貴族令息は軟弱者ばかりで、父や兄のように強面で筋肉質な男性が好みであるカンナの理想の男性は見つからない。そんなある日、微笑みの王子様と呼ばれる騎士・フィレン=シルヴェストリ公爵令息からカンナへ縁談の申し込みが。フィレンはカンナの理想とは真逆だが、格上の公爵家からの縁談を断ることはできない。渋々フィレンと顔合わせをしたカンナだったが、フィレンから縁談の目的を明かされたことで、この縁談を受け入れる決意をする。フィレンが欲していたのはカンナではなく、ヴィヴァルディ家の身体能力だったのだ。恋愛感情の伴わない、家のためだけの結婚。そんな割り切った関係のはずが、初夜の場でフィレンの意外な一面を知ってしまったカンナは……。
  • 彼氏に会社の屋上に呼び出された上田成美は、その場で別れを切り出される。別れ話をする彼の傍にはなぜか、成美の同僚である真由美がいた。真由美は成美からいじめられていると訴え、彼はそれを信じ切っていた。同情が愛情に変わったから、成美とは別れて真由美と付き合うというのだ。身に覚えのない罪状で一方的に責め立てられ、人間性を否定され、ひとり屋上に取り残された成美。どうすることもできない苛立ちを発散すべく、屋上のフェンスにしがみつき地上に向け絶叫しようとするが、そこで成美は見知らぬ美しい男性に声をかけられる。取り乱した様子の彼はどうやら、成美が飛び降りようとしていると勘違いしたらしい。振られるところから目撃していたという男性は、成美に同情するとともに成美の人間性を肯定してくれた。傷ついた心がほんの少しだけ癒やされ、成美は男性に感謝する。しかし次の瞬間、男性は成美にキスをしてきて……。
  • 660(税込)
    著者:
    藍白
    イラストレータ:
    青城硝子
    レーベル: スピカ文庫
    出版社: くるみ舎

    魔法使いのセシルは「沼地の魔法使い」と呼ばれ、町の人々から疎まれていた。「呪いの魔法で災厄を起こす」と噂されているが実際は、セシルは治療魔法しか使うことができない。しかし気弱な性格のセシルには、人々から向けられる冷たい視線にも心無い言葉にも反論することができずにいた。そんなある日、セシルは今までに見たこともないほど美しい姿をした青年から声をかけられる。セシルのことを「沼地の魔法使い」と知ったうえで声をかけてきたその青年は、国王の第一王子・クリストファーだった。クリストファーは病に侵されているという。20歳になったら必ず死を迎える原因不明の不死の病で、クリストファーはすでに19歳。病の治癒が難しくとも延命だけでもできないか、と真剣に問われ、初めて魔法使いとしての自分を必要とされた喜びに、セシルは彼の病を治すため力を貸すことを決意する。こうしてセシルはクリストファーの主治医として王宮に住むことになるが……。
  • 恋人に浮気され失恋した絢音は、ホテルのバーでやけ酒をした挙げ句、偶然隣に居合わせた男性相手に愚痴をこぼしてしまう。絢音の足元もおぼつかない有様を見かねた男性は、併設されたホテルに部屋を取ってくれた。酔っているうえ豪華なスイートルームに心が浮き立った絢音は、そのまま男性と一夜を共にしてしまうのだった。翌朝、目を覚ました絢音は昨夜の自分を呪う羽目になる。一夜を共にした相手は絢音が務める会社の社長・理仁だったのだ。しかも昨夜、泥酔状態の絢音は理仁とある約束を交わしていた。それは「相次ぐ見合い話を遠ざけるため、理仁の婚約者を演じる」というもので。こうして「理仁の偽の婚約者」としての生活をスタートさせた絢音だったが、理仁はまるで本当の恋人であるかのように、甘く優しく絢音に接してきて……。
  • 高校卒業以来ずっと勤め続けてきた会社が倒産し、ある日突然仕事を失った門崎美玖。しかも転職活動は難航。貯金もどんどん減っていき、「このままではアパートからも追い出されてしまう……」と焦りを感じていたそんな時、高校時代の先輩である東透から、「ハウスキーパーになって欲しい」と相談を受ける。大手家具メーカーの御曹司であり、現在は次期社長として経験を積んでいる最中である透は日々多忙で、引っ越したばかりのマンションが片付かず困っているらしい。美玖は「掃除も料理も嫌いじゃないが、プロのような仕事ができる自信はない」と辞退するが、透は引き下がらない。「同じマンションの別階に美玖用の部屋も用意する」と必死に頼み込まれた美玖は、透のハウスキーパーとして働くことを決意する。透の部屋の掃除をし、洗濯をし、夕飯の準備をして彼の帰りを待つ。そしてふたりで夕食を食べる。そんな日々を過ごすうち、ふたりの距離は近づき始めるが……。
  • 660(税込)
    著者:
    清水苺
    イラストレータ:
    ピ野
    レーベル: こはく文庫
    出版社: くるみ舎

    来栖真紀は同棲していた彼に突然振られた。原因は彼の浮気。ふたりで暮らしていたマンションへ浮気相手を連れ込んでいたのだ。しかも彼は弁明するどころか別れを告げてきて、真紀は怒りにまかせ、着のみ着のまま部屋を飛び出してしまう。行く当てのない真紀は会社へ戻り、誰もが退社したひとりきりのオフィスで今後のことを考えていた。そこに現われたのは「鬼軍曹」と呼ばれ社内で恐れられている御曹司・穂高直仁。ルールに忠実な堅物である直仁は、勤務時間外に社内でPCを使っていた真紀に厳しい言葉を浴びせてくる。彼からのひどい仕打ちに昂っていた真紀の感情は大爆発。ろくに会話もしたことのない直仁に向かい、泣きながら「帰る家がない」と訴えてしまう。すると直仁は「身の振り方が決まるまで泊めてやる」と真紀を自宅マンションに連れ帰ってくれた。こうしてスタートした直仁との同居生活の中で、真紀は鬼軍曹の意外な一面を知ってしまい……。
  • 10年続いた戦争が終結し、町が活気を取り戻し始めたある日。18歳になったアリーナは自分がはるか昔に結婚していたことを知った。それはアリーナが8歳の頃のこと。戦地に赴く兵士との形だけの婚姻のはずだった。しかし手違いにより婚姻届は正式に受理されており、現在もアリーナは書面上、兵士の妻となっているらしい。戦地から帰還した兵士――アリーナの夫であるバルトロはアリーナより14歳も年上で、しかも戦場での功績により辺境伯という身分を得ていた。初めのうちこそ顔も知らなかった夫の存在に戸惑い、速やかに離婚の手続きを行うつもりでいたアリーナだったが、バルトロと過ごすうちその心は変化し始める。「もっとバルトロと一緒にいたい。もっと彼のことを知りたい」 そう思ったアリーナはバルトロの妻として、彼と共に彼の領地へ移住する決意をする。こうしてアリーナとバルトロは10年越しの新婚生活をスタートさせるが……。
  • 岩倉桃香は、同棲していた彼の浮気現場を目撃してしまう。それだけでも大きなダメージを受けているのに、こともあろうに浮気相手は桃香が面倒を見ていた職場の後輩。その場で桃香を振った彼は、数日後に後輩との婚約を発表したのだ。心身ともに疲れ果ててしまった桃香は、赤信号を渡ろうとして車にひかれそうになる。車を運転していた男性は激怒。怒鳴りつけてくる彼の口振りに元カレを思い出してしまった桃香は、言葉もなくその場に泣き崩れてしまう。そんな桃香の様子に何かを察したのか、男性は桃香を車に乗せ、自身のマンションへと連れ帰ってくれた。ようやく落ち着きを取り戻した桃香はそこで、ようやく気がついた。車を運転していた男性は、桃香の勤めている会社の親会社の社長・藤堂麗司だったのだ。彼に問われるまま、同棲していた彼に浮気され、振られたことを話した桃香。すると麗司は、自分のマンションで暮らせばいいと提案してきて……。
  • 「鳥につくダニ」という地味な研究を続けてきた沙耶は、30歳を目の前にして、失恋と失業のダブルパンチに見舞われてしまった。誰かに話を聞いてもらいたくて生まれて初めて占いを体験、ひとり旅を勧められた沙耶は、少女の頃より大切にしていたうさぎのぬいぐるみの故郷があるイギリスを訪ねることに。絵本の世界のような素晴らしい風景に、沙耶の心は少しずつ癒やされていく。そんなある日、迷い鳥が縁で、沙耶は見目麗しく日本とも縁の深いライアンと出会う。友人宅を預かり、鳥の世話に手を焼いていたライアンから、鳥たちの面倒を見てもらえないかという相談を受けた沙耶は、ライアンと同じに屋敷に滞在してライアンとの交流を深めていく。ライアンと過ごす日々に心を震わせ、やがて愛しさを募らせていく沙耶。いずれは日本に帰る身。そう思った時、沙耶はライアンにキスを求めてしまい……。
  • 伯爵令嬢のエルナに婚約者ができたのは、彼女が16歳の時だった。相手はエルナより4つ年上の伯爵令息、オスカー。この婚姻は両家の繁栄のためのもので、ふたりはまだ顔を合わせたこともなかった。恋愛結婚を夢見ていたエルナは、それをすこし残念に思う。とはいえ結婚自体は2年後であり、それまでの間は婚約期間だ。この2年の間にオスカーと恋愛をすれば、ふたりの結婚は恋愛結婚ということになるはず。そう思い直したエルナは、まだ見ぬオスカーを好きになれるよう、努力しようと決意する。しかし、そんな決意は無意味だった。エルナは恋に落ちてしまったのだ。オスカーのあまりに美しい容姿と、一見冷たい印象の割に実はとても優しいというそのギャップに。そして同時に気がついてしまった。オスカーはエルナにも結婚にも全く興味を持っていないということに。はたしてエルナは、婚約期間中にオスカーを振り向かせ、幸せな結婚生活を送ることができるのか。
  • 深窓の令嬢、薄幸の美人と誉めそやされるフィオナ。しかしそれは見た目だけで、実際の彼女は乙女向け過激恋愛小説が大好きで、「いつか雄々しい男性に思い切り愛されたい……」と言葉にはできないような妄想を楽しむ健康的な女性だった。フィオナは勇猛果敢な騎士団長として誉高いウォーレンに恋をしていた。逞しい体躯と顔に残る大きな傷がため、令嬢たちからは野獣と呼ばれていたが、フィオナにとってはドストライク。いつも遠くから彼の姿を眺めていた。そんなフィオナに、ウォーレンから求婚があった。もちろんフィオナは快諾し、ふたりは晴れて婚約を結ぶ。ウォーレンはフィオナを紳士的にエスコートし、デートのたびに甘い言葉をくれたが、フィオナはなぜか彼の態度に違和感を覚えるようになる。そしてフィオナは気づいてしまった。ウォーレンの口にする甘い言葉、それらはすべて、フィオナの愛読書である乙女向け過激恋愛小説のセリフだということに……。
  • ファラーデ公爵家の二女・クラリスは絶世の美女だった。その美しさは誰をも虜にし、それは姉の婚約者でさえも例外ではなかった。三回も妹に婚約者をとられた姉は、とうとうクラリスに怒りをぶつけ、両親はこの状況に疲れ果てていた。「もう、相手は誰でもいいから早く嫁いでくれ」とまで言われ、クラリスは絶望する。しかしそんな折、クラリスは恋をした。相手はニール・ケインズ伯爵。文官という花形とはいえない役職についているせいか、あまり目立たないが、彼は唯一クラリスを容姿で判断しなかった。「どうせ結婚するならニールがいい!」 狙いを定めたクラリスは行動を起こす。ニールが仕えている王太子・エイベルはクラリスにとっては兄にも等しい幼なじみだ。クラリスは王太子エイベルの協力のもと、ニールと偽装婚約を交わすことに成功する。偽装婚約の期限は姉の結婚式まで。それまでにクラリスは、ニールのハートを射止めることができるのか。
  • 父と後妻、そして義妹から虐げられ、屋根裏部屋で寝起きしていた伯爵令嬢のセレナにある日、王弟・シェパードとの婚約話が持ちあがる。シェパードには黒魔術の使い手や王宮の暗部を担う暗殺者といったよくない噂が多く、縁談に苦戦した結果、厄介者のセレナに白羽の矢が立ったのだ。シェパードはセレナに興味を示さず、必要最低限の言葉しか交わさなかったが、実家で使用人同然の扱いを受けていたセレナは、彼との暮らしに幸せを感じていた。しかしセレナにはひとつ、気がかりがあった。それはシェパードが夜な夜などこかへ出かけること。夜になるとこっそりと屋敷を抜け出すシェパードの様子に、セレナは仮説を立てる。彼は吸血鬼なのかもしれない、と。そして徐々に、もし彼が吸血鬼だとして、なぜ妻である自分の血を吸わないのか、と嫉妬のような感情も覚えるようになる。そんなある日、セレナは王妃からシェパードの秘密を聞かされて……。
  • フィデアリア国の第二王子・リヒトの側にはいつも、有能なメイドが控えている。彼女の名はシーナ。通常のメイド業務のほか、リヒトが出席する会議のセッティングに資料作成、国外からの書類の翻訳、鍛錬の相手など、ありとあらゆる王子のサポートをこなしている。周囲の人々は有能なシーナのことを「どこぞの没落令嬢だ」「先代国王の隠し子だ」と噂したが、シーナの素性を知る者は誰一人としていなかった。ある日、年頃になっても結婚しようとしないリヒトの妃選びのため、国中の美姫が城に集められた。結婚する気のないリヒトはシーナに泣きつくが、シーナは「妃候補の指名はお早めにしてください」と取り合わない。追い詰められたリヒトは行動に出る。妃候補を決めたのだ。「公私ともにパートナーになってくれ!」 リヒトが選んだのはシーナだった。しかし情熱的な告白を受けても、シーナの淡々とした態度は崩れない。果たしてリヒトの妃の座は……。
  • 弁護士秘書として働く片瀬瞳子は、弁護士の瀬田暁に恋をしている。二人は子どものころから家族ぐるみの付き合いをしてきた幼なじみで、暁は瞳子より10歳も年上。そのため瞳子は妹として扱われており、高校生の頃に告白した時には相手にもされなかった。それでも瞳子は、23歳になった今でも暁だけを思い続けていた。たとえ暁に、同じ弁護士事務所の女弁護士である里緒という恋人がいても……。そんなある日、暁に見合い話が持ち上がる。相手は所長の弁護士仲間の娘らしい。「暁には里緒という恋人がいるのに」と引き離されてしまう二人のことを心配する瞳子だったが、当事者であるはずの里緒は暁の見合い話には興味もないという態度。実は二人が付き合っているというのは瞳子の勘違いだったのだ。しかも暁は「昔から瞳子のことが好きだった」と衝撃の告白をしてきて……。
  • デザイナーとして働く門沢詩音は、社内コンペで大きな仕事を勝ち取った。それはイベント企画・運営を行っているスタートアップ企業のロゴデザイン。初顔合わせは順調に進んだが、事件は打合せ後に起きた。なんと、イベント企画会社の社長・高石恵から「一目惚れしました。俺と付き合ってくれませんか?」と告白されてしまったのだ。相手は若きイケメン経営者。そんな相手が自分に一目ぼれ? 困惑する詩音に、「まずは食事だけでも付き合ってほしい」と懸命に食い下がる恵。クライアントの誘いを強く断ることもできず、詩音は渋々ながら恵と二人で食事に行くことに。ただ食事をするだけと思いきや、恵のエスコートで向かった先はハイブランドの旗艦店に高級ディナー。出逢ったばかりのハイスペック社長から贈られる過ぎたる愛に、詩音はただただ困惑する。しかしどうやら恵には、詩音に対して「一目惚れ」以上の何かしらの感情があるようで……。
  • 亡き母譲りの美貌と豊満な肉体に恵まれたことで継母から疎まれ、嫌味を言われる日々を送っていたレティシア。そんなある日、レティシアは義姉との買い物中に何者かに拉致されてしまう。国境の森で殺されかけたレティシアを助けてくれたのは、隣国の公爵子息・ユーリスだった。初恋の相手でもあるユーリスとの再会を喜んだのもつかの間、レティシアはその後の身の振り方に困ってしまう。というのも、 レティシア は自身を殺そうとした犯人として継母を疑っていたのだ。このままのこのこ屋敷に帰ったら、再び命を狙われかねない。そんなレティシアをよそに、ユーリスの屋敷ではとんだ勘違いが始まっていた。レティシアの豊満な体つきから、ユーリスの「閨教育係」と勘違いされてしまったのだ。ひとまず好都合な勘違いに便乗する形で身をひそめることに成功したレティシアだったが、ユーリスの「一刻も早く閨教育を受ける必要がある」という事情を知って……。
  • 伯爵家に生まれながら、両親亡きあと、後見人の叔父から屋敷を追われた幼い兄妹のジーモンとベアトリーチェ。それから12年。逆境の中で商才を開花させた兄のジーモンは、新たな事業で起こした事故がもとで倒れてしまった。多額の負債を抱え、医療費の支払いにも困窮して途方に暮れるベアトリーチェに、見知らぬ赤毛の男が治療費と負債を全額負担する代わりにと、ある契約を持ちかけてきた。条件を聞くことすら許されないまま、兄を助けるためにベアトリーチェはその場で契約を受諾した。そして示された条件とは、国王の子を産み、その後は他言無用で立ち去ること……。やがて現れた「国王」とは……。
  • 琴葉は小さな商社で社長秘書として働いている。現在の上司である社長は、琴葉の祖父が経営していたカフェの常連客だった。マスターが琴葉の兄に代替わりしてからも変わらず通い続け、琴葉が就職を考える年頃になると、「自分の秘書になってほしい」と声をかけてくれたのだ。長い付き合いと大きな恩のある社長の役に立ちたいという一心で、琴葉はこの三年の間、懸命に秘書の業務に励んできた。そんなある日、琴葉は社長から会社の売却話が進んでいることを知らされる。売却先は橘コーポレーション。それは兄の友人であり、琴葉の初恋の人でもある橘尚仁が経営する会社だった。思いがけない再会に驚きつつも喜ぶ琴葉だったが、尚仁は別人のように冷たい表情でこう言った。「君には俺の秘書になってもらう。秘書だけじゃなく付き合ってもらおう。これは秘密の契約だ。君が約束を守るなら、会社は必ず守ってあげよう」 会社を守るため、琴葉はこの契約を受け入れるが……。
  • 没落した実家の借金を返すため、元貴族令嬢でありながら家庭教師として働いているフレーチェはある日、乗合馬車の事故により怪我をしてしまう。それを助けてくれたのは、元教え子のラルスだった。フレーチェが未婚のまま家庭教師として働いていることを知ったラルスは「自分のそばにいてほしい」と求婚してくる。聞けば、ラルスはフレーチェのことを想い続けてきたのだという。借金を背負った没落貴族であり、ラルスより6つも年上の自分では不釣り合いだと求婚を断るフレーチェだが、ラルスは引かない。「ならばせめて、妹の家庭教師として屋敷に滞在してくれないか」という申し出に、フレーチェは悩みながらも承諾する。若さゆえの気の迷いだろう。時間が経てばラルスの気持ちも覚めるはずだ、と考えていたフレーチェだったが、ラルスの気持ちは冷めるどころかさらに熱を帯びていき……。
  • ダイヤモンド鉱山を有し、小さいながらも豊かだったダーヤ王国。だが、ブリューゲル帝国の公爵家から後妻の王妃を迎えて以来、国は転落の一途を辿っている。王女・ララベルもまた、メイド以下の生活を強いられていた。鉱山の利権を手にするのは、王妃と王妃の実家の公爵家。ブリューゲル帝国の反皇帝派でもある公爵家の動きを封じるべく、『冷酷無慈悲な軍人王』の異名を取る若き皇帝・レオンがダーヤ王国に攻め込んできた。レオンを誘惑するよう継母から命じられたララベルは、病身の父王を助けたいばかりに身を捧げる。その間に王と王妃は逃亡……。恍惚に酔うまもなく、レオンからお前は用なしだと宣告され、後宮行きを命じられて、二度と俺の前に現れるなと釘をさされたララベルだったが、二年後、偶然レオンを再会することに。そのみすぼらしい姿にララベルと気づかぬレオン。もし正体を知られたら……? だがレオンとの時間は甘美で……。
  • 宮川智恵は入社二年目のプログラマー。新入社員の入社を機に「自分も早く一人前になれるよう頑張ろう」と意気込んでいた智恵の部署に、新しい部長が配属された。大企業からヘッドハンティングされてきたという彼・矢島清隆は整った容姿と優秀な仕事ぶりであっという間に一目置かれる存在となったが、智恵は彼が苦手だった。清隆はとにかく、智恵の一挙手一投足に細かな反応を見せる。まだ新人の域を出ない智恵を気にかけてくれるのはありがたい。だが清隆の視線は鋭くて、智恵には監視されているように感じられるのだ。とはいえ清隆が優秀であること、智恵たち若手社員のため部内の空気を良くしてくれていることは確かで、ともに仕事をしていくうち、智恵も少しずつ清隆に信頼を寄せるようになっていく。そんなある日、日帰り出張に出かけた清隆と智恵は、ゲリラ豪雨に見舞われ帰れなくなってしまう。仕方なくビジネスホテルに泊まることになるが……。
  • 不動産屋で働いている和泉愛花は、彼氏を親友に寝取られて以来数年間、恋愛から遠ざかっている。とはいえ物件好きな愛花にとって今の仕事は天職で、かわいい後輩の鈴木朱里と共に仕事に励む毎日は充実していた。ある日、愛花は朱里から兄の景を紹介される。朱里の強引さに押され仕方なく景と会ってみた愛花は、そこで朱里の生い立ちを知る。実は朱里は、愛花の勤める不動産会社の親会社であるSホールディングスの創業者一族の娘だった。そして朱里の兄である景はなんと、Sホールディングスの副社長だったのだ。デートを重ねるうち、互いに惹かれあう景と愛花。しかし未だ恋愛に対する恐れを克服できない愛花は、真摯に愛を告げてくる景に「まだ自分には、恋愛感情を持つことができない」と素直に伝える。すると景は「恋愛のリハビリとして俺と付き合ってみない?」と提案してきて……。
  • カフェで働く長谷乙葉は、仕事中に奇跡的な再会を果たす。高校の頃にあこがれていた先輩、黒岩理仁が来店したのだ。とはいえ乙葉が一方的に憧れていただけで、ふたりの間に面識はない。声をかけてもよいものか……、そんなことを考えながらコーヒーを運んでいた乙葉は、理仁の利き手に熱々のコーヒーをぶちまけ、全治二週間の火傷を負わせてしまう。完治までの間、理仁の世話を買って出た乙葉は、夕食を作るため、彼のマンションへ毎日通うようになる。初めのうちこそ乙葉に対しそっけない態度を取っていた理仁も徐々に態度を軟化させ、ふたりの間にはしだいに温かな空気が流れ始める。きっかけは申しわけないが、憧れの人と恋人のような時間を過ごすことができて、乙葉は幸せだった。しかし、そんなふたりの関係は理仁によって壊される。「お前のせいで女とも遊べないんだから、責任取ってくれよ」 弄ばれているとわかっていながら、乙葉は理仁を受け入れてしまい……。
  • 橋彩乃は恋人が経営するカフェで働いている。恋人をサポートしたいという気持ちから身を粉にして働き続けてきたある日、恋人の浮気が発覚。すべてがどうでもよくなった彩乃は転職を決意する。しかし、転職活動はうまくいかない。「何もしなくても衣食住提供される仕事ってないかな? もう誰かのペットになりたい」 カフェスタッフ時代の後輩と交わしたそんな冗談を思い出しつつ、気分転換に行きつけのバーに立ち寄った彩乃は、カフェの常連客である宮瀬悠一と再会する。問われるままに退職までのいきさつを説明すると、悠一は奇妙な提案をしてくる。それは悠一のマンションでの同居だった。しかも、同居するだけで給料もくれるというのだから怪しすぎる。しかし彩乃は、悠一の熱心な誘いにほだされて、10日間のお試し同棲を受け入れてしまう。こうして、悠一のマンションでペットのような気ままな暮らしをスタートさせた彩乃だったが……。
  • 孤児として修道院で暮らしていたイヴォンはある日、信じられない真実を告げられる。自身は現国王の娘であり、病身の国王はイヴォンを次期王女として王宮に呼び寄せたがっていると。突然のことに戸惑うイヴォンだったが、迎えにきた聖騎士・ラファエルの説得に応じ、王女としての責務を全うする決意をする。その胸中には、以前命を救ってくれたラファエルへの淡い恋心があった。王女としての責務……、それは国王の愛人の娘が王位に就くのを阻止すること。そのためには、早々にしかるべき相手との婚姻を結び、イヴォンこそが正統なる王女であると国民に知らしめる必要があった。しかし次期王女としての教育と婚約者選びに急き立てられる日々の中で、イヴォンのラファエルにあてた恋心は着実に育っていた。王族としての務めと自身の恋心の板挟みとなり苦しむイヴォン。しかも彼女には国王の愛人による暗殺計画も企てられていて……。
  • 第二王子の筆頭婚約者候補だった侯爵令嬢のアイリーンはある日、第二王子から別の伯爵令嬢と婚約すると告げられる。アイリーンの縁談がダメになったと知るや否や、父は直ぐに別の婚約話を持ってきた。その相手は宰相の腹黒息子・リカルドだった。リカルドのことが苦手なアイリーンは「こんな縁談あり得ない!」と大憤慨。リカルドも同じ気持ちだろうと考え、破談にすべく手を組まないかと持ちかけるが、なぜかリカルドは縁談に乗り気の様子。そしてリカルドは一つの賭け事を持ち出してきた。「先に惚れたほうが負け。オレが負けたら婚約は白紙にしてあげるよ」 一体なんの意味があってそんな賭けをするのか? リカルドの真意を理解できず戸惑うアイリーンだったが、彼女にはもう後がない。賭けに乗らなければこのまま婚約させられてしまうのだ。こうしてアイリーンは婚約を破棄すべく、理解不能な「賭け」をスタートするが……。
  • 王女つきの侍女・エルシェは、建国祭を1カ月後に控えた忙しいある日、王女からとある悩みを相談される。それは夫であるローガン王国の第二王子との新婚生活について。性行為が気持ち良くないらしい。最中の王女の様子からそれを感じ取ったのか、最近では王子は、王女に触れることさえなくなったという。建国祭では国王夫妻と顔を合わせることになる。世継ぎについて聞かれるだろうから、それまでになんとか夫婦生活を改善したいというのだ。王女を助けたい。しかし経験のないエシェルには解決策などわからない。「王女にアドバイスをするために、自分も性行為を経験してみなければ!」 そう思いついたエシェルは、ひそかに恋心を寄せている護衛騎士・ノアに相談することに。これをきっかけとしてノアとの仲を発展させたいと思ったのだ。しかし堅物男・ノアは取りつく島もない。はたしてエルシェは無事ノアに処女をささげ、王女の悩みを解決できるのか……。
  • 両親を亡くしたセレンシアは、類まれなる美貌の持ち主。幼い弟妹を育てるため、王都で成功した商人の大叔父を頼って身を寄せたものの、セレンシアと年齢の近い大叔父の娘からひどい仕打ちを受けてきた。かわいい弟と妹のためにと黙って耐えてきたセレンシアだったが、ある時、道ですれ違った侯爵家の跡継ぎから妻として迎えたいという申し入れを受けることに。礼儀正しくやさしいその青年は、弟妹たちも引き取ることを約束し、これまでセレンシリアたちを冷遇してきた大叔父までもが手のひらを返したようにもてはやして、誰もがうらやむ婚約が成立した。体面を気にする侯爵家の手前、セレンシアは伯爵家の養女となって貴婦人としての教養や立ち居振る舞いを学ぶ。男児ばかりで女児を得なかった夫人はセレンシアを娘のように可愛がり、伯爵家の次期当主・クラレンスは成人してからできた義妹に戸惑いつつ、何かと気遣ってくれていた。これまでになく穏やかな日々を送るセレンシア。そんな彼女のもとに、久しぶりに婚約者が訪ねてきて……。
  • 佐伯万理華には人生最大の過ちがある。それは大学生のとき、名前しか知らない男と身体の関係を持ったこと。当時の万理華は焦っていたのだ。友人が次々と恋人を作るなか、自分だけなんの出会いもなければトキメキもない。だからナンパしてきた男を自分からホテルに誘った。結果、翌朝目覚めたら彼は消えていた。そんな黒歴史の一夜から6年が経った今も、万理華は恋愛経験ゼロのまま。「自分は恋愛に向いていないのだ」と恋愛をあきらめかけていた万理華は、思いがけない再会を果たす。万理華の初体験の相手であり、万理華をおいて姿を消したあの男・葛城輝が目の前に現われたのだ。それも、万理華の務める会社の新社長として! 「一夜の遊び相手の顔など覚えているはずがない」という万理華の期待は裏切られ、輝はしっかりと万理華を覚えていた。しかも「あの日からどうしても忘れられなかった」と、まるで万理華のことを思い続けていたかのような発言をしてきて……。
  • 刺繍作家として仕事に励むジリエーのもとに、縁談が舞い込んできた。相手は代々王族の護衛官を務める名家・シャフラン家の長子リストヴァー。ジリエーには過ぎたる良縁だったが、ジリエーは素直に喜べない。その理由は、リストヴァーが無類の女好きであること。夜な夜な酒場に入り浸り女性を侍らせ派手に遊んでいるらしい。さらに仕事第一のジリエーは、まだ結婚をする気がない。しかし父の必死の説得を受け、ジリエーは渋々見合いをすることに……。初めてリストヴァーの姿を目にした時、ジリエーはその美しさに言葉を失った。彼は今まで見た誰よりも美しい容姿をしていたのだ。しかも彼の言動はとても紳士的で、女好きという噂が嘘のよう。そのギャップはジリエーにとって、好感が持てるものだった。だからジリエーはリストヴァーとの仮交際を受け入れてしまった。結婚なんてする気はなかったはずなのに……と戸惑いつつも、二人の距離は縮まっていき……。

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