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『グーテンベルク21(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全870件

  • 「超原爆」の副作用によってミドルタウンは未来へ吹き飛ばされ、数百万年先の寒冷化した地球に取り残された。人類はすでに地球を捨てて銀河系に広がり、恒星連盟を作り上げていたが、その連盟からの宇宙船が到着し、市民たちを「適切な惑星」に移住させようとする。が、ミドルタウンの市民たちはこれに抵抗する。彼らは連盟の方針に対抗して「特殊な核反応により惑星を内部から暖め直す」方法によって地球を再び居住可能な場所として復活させる。ハミルトンのシリアスものの代表作。
  • 白い光に包まれて忽然と船上から消え失せた友人フロックの残した地図を頼りに、グッドウィン博士が到達した異世界は、百花が咲きみだれ、樹陰に荘大なパヴィリオンが建ち、貝殻のような奇妙な乗物が行き交い、緑の小人たちが闊歩する楽園にちかい地底の世界だった。だがそこは、南太平洋の先史遺跡、ナン・タウアッチの地底世界だった! そこは楽園とは程遠い暗黒の世界、光を駆使して築かれた世界であり、消えたスロックは、この世界を支配する絶対神「輝くもの」の生贄に供されたのだった。博士一行のひとり、オキーフがみめ麗わしい地底の美女に恋したとき、彼らには恐るべき危機が迫っていた。SF黎明期に君臨した幻想冒険作家の最大傑作とうたわれるファンタジー巨編!
  • シリーズ2冊
    660(税込)
    著:
    バルザック
    訳者:
    佐藤朔
    レーベル: ――

    好色漢ユロ男爵、貞淑のかがみのその夫人アドリーヌ、強欲な商人あがりのクルヴェル、淫蕩多情で強欲なマルネフ夫人、そして醜女であるために誰からも愛されず、男爵夫人におさまった美人のアドリーヌを妬み、いつか没落させてやろうと密かに執念を燃やす従妹ベット。これら主要人物に多くの登場人物をからませて、パリを舞台に描きあげられた人間くさい物語。バルザックの「人間喜劇」の代表作のひとつ。
  • 550(税込)
    著:
    カフカ
    訳者:
    中野孝次
    レーベル: ――

    銀行の業務主任ヨーゼフ・Kは朝の起き抜けに逮捕される。だが罪状は明らかにされない。法廷に出ても弁護士を頼んでも、肝心のところは何もつかめず、必死になればなるほどいよいよ不可解の度は増してゆく。……組織・機構・制度のとらえがたいぶきみさと、それに翻弄される個人との関係を力強く描ききったカフカの代表作。
  • 時に私は「終末期の赤い地球」と題するぼろぼろのペーパーバックの上に掌(てのひら)をかざすのだった。すると表紙の厚紙から、ミール城のトゥーリャン、無宿者ライアーン、怒れる女ツサイス、情無用のチャンといった魔法がもれ出してくるのだった。私の知り合いにはこの本のことを少しでも知っている者は誰もいなかったが、私にはこれこそが世界で最高の本だとわかっていた。……このジーン・ウルフの言葉によって、ファンタジー史上屈指の傑作とされ、近年ますます評価が高い。
  • シリーズ2冊
    880(税込)
    著:
    バルザック
    訳者:
    寺田透
    レーベル: ――

    この小説を支えているのは登場人物ヴォートランで、すごい悪党。しかし。ヴォートランはどうなるのかという興味で先を読まずにはおれません。私のようなヴォートラン狂は、歌舞伎役者の「見得」を待つのと同じで、同じ場面を心待ちにするんです。やはり傑作だと思います(山田登世子)。
  • ラブレーはフランス・ルネサンスを代表する人文主義者、医師。トゥーレーヌ地方に弁護士の子として生まれ、修道院に起居して勉学に励む。のちパリに出、モンペリエ大学医学部に。その後リヨン市立病院に勤務、医師・古典学者として知られるようになった。畢生の大作「ガルガンチュアとパンタグリュエル物語」はソルボンヌや教会など既成の権威を風刺した内容をふくむ破天荒な作品で、終始発禁本とされたが、巨人王ガルガンチュアの誕生・成長と冒険の数々、さらに戦争とその顛末が、古典の膨大な知識とスカトロジー満開の笑いのなかに展開される奇書中の奇書だ。(全5巻で、第二之書以下は「パンタグリュエル物語」と称されている)
  • フレデリック・ブルース卿が晩餐会で何者かに射殺された事件は、過去に関係があった。十五年前インド国境の町で行方不明になった年若い人妻の失踪事件と、ビロードの支那靴しか手掛りのない弁護士射殺事件がそれだ。卿は回想録を書くに当って、「厚い年月のカーテンの彼方」に没し去った怪事件を追究していたのである。謎の解明にあたるのは支那人特有の警句を飛ばしてあまりにも有名なホノルル警察のチャーリー・チャン。「世界一周ツアー事件」とならぶビガーズの代表作である。
  • 正統派ハードボイルドの巨匠レイモント・チャンドラーの中短編全集第1巻。本巻には、チャンドラー自身の序文を巻頭に置き、「脅迫者は射たない」「赤い風」「金魚」「山には犯罪なし」の傑作4編を収めた。哀愁とサスペンスを背に不朽の主人公フィリップ・マーロウがロサンゼルスのネオン街を歩き去る。「レイモンド・チャンドラーはアメリカについて語る新たな方法を発明し、それ以来我々にとってアメリカは全く違ったものとして映るようになった」ポール・オースターはこんなふうに書いている。
  • 米国の作家デイモン・ラニアンは日本ではほとんど知られていない。今回紹介する4巻の短編集「ブロードウェイ物語」が初めての登場である。訳者は「まずここに収めてある短編を先に読んでほしい、作家について知る前に。〈サン・ピエールの百合〉〈血圧〉〈ブッチの子守唄〉をすすめたい。これらはラニアンの最初期の作品だから」と語る。ラニアンはジャズエイジ時代の雰囲気を濃厚に伝える新聞記者あがりの作家で、当時は英国やフランスでももてはやされ、愛好者によるラニアン・クラブまでできた作家だった。
  • タイトルの日付は存在しないので、「何が起きてもおかしくない日」という意味だ。学校で行ったこともない「南洋」についての作文を書かされることになったコンラート少年は、35日の木曜日に、学校に迎えに来てくれた叔父さんに相談した。すると叔父さんは名案を考えついた。二人はローラースケートをはいた言葉のわかる黒馬に乗って、「南洋」をめざす。「なまけものの国」「過去の国」「さかさの国」「電気の国」などの珍しい国をめぐったあと、コンラートはぶじ宿題を書き上げることができたのだろうか。
  • 二十歳前後ですでに詩人、翻訳家、劇作家として認められ、短篇小説でも成功したツヴァイクは、バルザック、ディケンズ、ドストエフスキーという三大小説家を対象としたユニークな評伝を発表した。それが本書収録の三編であるが、これに追加して第四編として、最晩年に書かれた「モンテーニュ」を含めてタイトルを「四人の巨匠」とした。モンテーニュの生きた時代と、彼の境遇、性格、考え方に多くの共通点を見出したツヴァイクは、彼を「自由なる人間」の友であると考え、この評伝を書き上げてまもなく自ら生命を絶った。
  • ハードボイルドの旗手チャンドラーの長編処女作。主人公の私立探偵フィリップ・マーロウはこれによって一躍、有名になった。マーロウは富豪の将軍の邸宅へ招かれる。将軍の次女カーメンが、賭博場でふり出した約束手形にからまる強請りの件で、その調査を依頼されたのだ。マーロウは張本人とみられるガイガーの家をさぐりに行った。だが、三発の銃声がとどろき、ガイガーは射殺されていた。踏みこんだ所はあやしげな秘密写真撮影の現場だった。次々に現れる不審な人物に加え、将軍家の長女の夫の失踪事件もからみ、事件はいよいよ複雑に。双葉氏の翻訳はその名調子で知られる。
  • マシスンは代表作の長編「縮みゆく人間」でよく知られる作家だが、ホラー、ファンタジー、SFの各分野で、過去・現在・未来を舞台に創造的で刺激的なイマジネーションを縦横に発揮し、数多くのファンを唸らせてきた。信じがたいものを読者に見させ、思いもよらぬ世界へ導くその異才は、処女作「モンスター誕生」で明らかである。本短編集では、表題作のほか、タイム・トラベラー、異星人の登場するSFや、ユーモラスな作品など、作者の魅力を十分味わえる13編を収録した。
  • この作品は一般的な形式の小説とは異なり、近代小説のモデルを築いたといわれる。構造はあたかも交響楽のようであり、物語は筋や局面にたよることなく展開する。その一切の構造は、過ぎゆく時、あるいは過ぎゆくように思われる時の、雰囲気と感覚だけでできている。印象派の画家モネの作品を思わせるので、本電子本の表紙には、大半モネの作品を用いた。第1巻は語り手(私)が田舎のコンブレーに滞在していたころの、大叔母や祖母との暮らしの思い出だが、スワン氏が夕食に訪れたある夜の出来事ほど鮮明によみがえるものはなかった。後半では社交界の寵児スワン氏の恋が描かれる。もと高級娼婦オデットをめぐる苦悶の果てに氏は彼女と結ばれて娘ジルベルトをもうけた。「失われた時を求めて」は7編の小説からなり、本電子版ではこれを10巻にして提供する。「スワン家のほうへ」「咲く乙女たちのかげに」「ゲルマントのほう」「ソドムとゴモラ」「囚われの女」「逃げ去る女」「見出された時」がそれだ。井上究一郎氏の手になる流麗な訳でお贈りする。
  • 短編の名手スレッサーにかかると「殺人」や「犯罪」が血なまぐさくない、さりげない事件となり、殺人者や被害者、はてはごろつきや警察官までもが愉快で憎めない人物になってしまう。つねに「うまい犯罪、しゃれた殺人」を描くことに心を砕いていたヒッチコックは、スレッサーの作品が大いに気に入り、テレビのヒッチコック劇場の常連シナリオ・ライターに起用した。本書は根は善良な小市民、悪党気どりの愛すべき一青年ルビー・マーチンスンを主人公に設定し、ニューヨークのダウンタウンを背景に、彼が思いつく奇想天外な犯罪計画の数々とその皮肉な失敗の経緯を披露する。趣きの変った、大人の童話という感のある作品。
  • ルキアノスは哲人皇帝マルクス・アウレリウス治世下の2世紀後半のローマ時代に活躍した。多数の著作を著したが、独創と構想力のゆたかな作家といわれる。一方そのギリシア語は、きわめて流暢で、しかも平易な、典型的な古典散文といわれる。彼がはたして時世を慷慨する警世家だったか、それとも単に皮肉を並べ知的な逆説を弄する戯画家だったかは、人によって判断を異にするが、その面白さは折り紙つき。本書には「本当の話」「遊女の対話」「悲劇作者ゼウス」など代表作7編を収めた。
  • その太陽は早朝に、惑星に暖かさと命をはぐくむ恵み深い放射をあたえていたが、午後も半ばを過ぎると放射は激しくなり、四つの惑星は消滅の道をたどった。何者かが太陽の放射を急速に増大させ、燃えあがる「滅びの星」に変えたのだ! 何者かが全宇宙の破壊と奪取を企てているのだ! もと密輸交易商人、地球出身のケトリックは星系間交易監督局の関係者ら3人を仲間として、急遽、ヒヤデス星団中の一巨星を周回する第二惑星タナナルに派遣された。…ハミルトン晩年の宇宙活劇SF。
  • とにかくこれは多元宇宙SFの決定版である。多元宇宙SFのあらゆる面白さとテクニックを全部ぶちこんだ、いわば集大成であり、さらにこれによってブラウンは、多元宇宙SFを確立させたといえる。そのかわりSF作家にとってはこれ以後、多元宇宙の面白いネタを見つけるのが困難になった。処女長編とは思えぬ、完成された作品である。ブラウンの長編の最高傑作は? という問いに対して、『発狂した宇宙』をあげる人と、『火星人ゴーホーム』をあげる人がいて、好みが二種類にはっきりわかれてしまう。ぼくは『発狂した宇宙』をとるが、星新一氏などは『火星人ゴーホーム』組である。シュール・リアリスティックなドタバタが好きな人と、ブラック・ユーモアの方が好きな人とにわかれるのではないか、と、ぼくは思っている。…以上、筒井康隆氏の紹介文だ。
  • 「飛ぶ教室」とはそもそもなにか。これは作品中で、生徒たちがクリスマスに演じる予定の劇の題名だ。ドイツの寄宿学校(ギムナジウム)で、五人の少年たちが織りなすクリスマス前の数日間の物語。実業高校生たちとの決闘、上級生との確執、友情で結ばれながらもそれぞれが抱える悩みの数々。信頼できる大人「正義さん」「禁煙さん」がよりそい、涙と笑いが交錯する。物語の象徴としてクリスマス劇「飛ぶ教室」が登場するが、はたして劇の結果は? 「五年生」と呼ばれるジョニーやマルティンたちは、日本でいう中学三年生にあたる。ワルター・トリアーの表紙絵と挿絵入り。
  • 華麗なベル・エポックのパリを舞台に、若き日の愛と別れ、作家としてのデビューを鮮やかに描いた回想録。田舎出の20歳のコレットはパリで14歳年上の流行作家と共同生活をはじめたが、奇癖を持ち放蕩者でもあった夫との愛は破局へ。そして文壇への単独デビューを果たす。社交界を彩る高級娼婦、作家、芸術家たちの面影を存分に描き、往時を眼前にほうふつさせる一代の回顧録。
  • ウルフとアーチーは、エーミー・デノヴォと名乗る女性から父親捜しの依頼を受ける。彼女の母親は三ヵ月前に轢き逃げに遭い、エーミーは一人残された。父親は毎月母親宛に小切手を送り続けてきていたのだという。アーチーは、小切手の振出人割り出しから追跡を開始し、それが信託銀行の元頭取サイラス・M・ジャレットだったことを突き止める。エーミーの母親は当時別名でジャレット夫人の秘書を務めていた。だが、調査は暗誦に乗り上げる。ジャレットの息子も父親に該当しないことがわかる。ウルフは捜査中の轢き逃げ事件に着目し、その犯人からのアプローチを試みる。車の運転席に残されていた葉巻の銘柄が唯一の手がかりだった。
  • 恐ろしいほどの利己心がチャズルウィット一家の特徴である。マーティン老は、周囲の人間はみな自分の財産を狙っていると疑う。信頼するのは孤児メアリーだけだ。だが孫のマーティンは、メアリーと密かに婚約し、老人に追い出される。孫も自己中心的で、縁戚にあたる建築家のペックスニフの元に身を寄せる。このペックスニフは徹底した偽善者だった。マーティンを迎えたのも、むろん欲得ずくだ。彼の仕事も、かつての生徒で彼を師と仰ぐトムに任せていた。ある日ペックスニフと2人の娘は、マーティン老から、孫が勝手に婚約したので追い出したと聞きショックを受けるが、老人の希望どおり、青年を体よく追い出す。宿無しとなったマーティンは、アメリカで一旗揚げようと考える。メアリーと最後の逢瀬を楽しんだあと、マーティンはアメリカに向かう。イギリスでは、マーティン老の弟のアンソニーが急死する。アンソニーも利己主義者だったが、その息子ジョーナスも同様で、父親の居場所は棺の中が最適だと考えるような人間だった。葬式の後、ジョーナスは打算からペックスニフの次女マージーと結婚し、濡れ手で粟の詐偽商売に肩入れしはじめる。ペックスニフにはマーティン老の衰えがわかった。彼は遺産を確実に手に入れようと、メアリーに言い寄る……人間の暗部とこっけいさを徹底して描ききったディケンズの代表作のひとつ。長谷部史親氏は「作中における人物造形の巧みさと場面ごとの面白さ、犯罪にかかわる謎の要素が推理小説を思わせる」と述べ、本書を高く評価している。
  • ハードボイルド派の代名詞となった感のあるチャンドラーの作品は、その枠を超えて親しまれている。長年その作品を味読してきた訳者は、本書において4つの中編を選び、「この1冊でチャンドラーのすべてが解る」と、控えめながら自負を語る。チャンドラーの魅力を紹介し、あらためてそれを確認する最適の作品集。「湖中の女」「女を裁け」「翡翠」「マーロウ最後の事件」を収録。
  • 第二次大戦下、英国の兵器製造会社からイスタンブールに派遣された技師グレアムは、トルコ海軍の軍艦再装備計画に加わっていた。だがそれはドイツ、イタリア、ロシアの知るところとなり、グレアムの身に危険が迫る。トルコ秘密警察の手引きによって民間汽船で逃れたグレアムは、ギリシアから乗船してきた男がドイツの意を受けたルーマニアの暗殺者ベーナトであることを知った! だが、グレアムの秘密をつかもうと暗躍していた者は、それだけではなかった。スパイ小説史上に輝くアンブラーの初期傑作。
  • 奇抜な着想と語り口のうまさで定評のあるフレドリック・ブラウンが、趣向の粋をこらした作品集。悪魔から魔法のパンツをもらった好色漢のしたことは? 不死身の米国大統領の秘密とは? 超光速で飛んだ宇宙船隊はいったいどこへ? ロバはどのようにして火星人の手から地球を救ったのか? タイム・マシンで大儲けを企んだ男の運命はいかに……空想と幻想に飛翔したいという希望に応える佳品の缶詰。
  • 770(税込)

    江戸時代、幕府から俸禄を蔵米として受け取る旗本や御家人は、浅草の蔵前にあった幕府の米蔵から配給を受けることになっていた。しかし彼らのほとんどは、その地に店を構える札差にその仕事を頼んだ。札差は蔵米の換金、運搬の手数料を取り、のちには蔵米を担保に金を貸し、利息を取った。やがて彼らは巨富を蓄え、なかには十八代通と呼ばれるような金満家をも輩出して、江戸の経済を牛耳るようにさえなった。この札差の実態を詳述した「札差考」のほか、米価の変遷や米問屋による相場の壟断等を考証した「米価の話」など、江戸庶民や武家の生活を経済面から探った6編を収録した鳶魚江戸ばなし続編。
  • 中流以下出身の米国青年ゴードンは、徴兵のがれに大学を目指すが、うまくいかず、ヴェトナムで苦しい兵役を体験する。そして除隊後、誇大広告に釣られて、魔法使いの美女アスターと忠実な下僕ルーフォを伴って、敵に奪い去られた「知恵の卵」を取り戻す旅にでる…。典型的な冒険活劇であるが、使命を果たしたゴードンを待っていたのは、驚くべき実態が支配する別世界だった。理想郷とも言うべき「センター」での生活は無為そのものであり、ゴードンは失望して再び地球へともどっていく。ハインラインみずからのお気に入り作品でもある。
  • SFからファンタジー、ミステリ、怪奇、幻想小説まで、ジャンルにとらわれない幅広い活躍で知られるブラッドベリ。その初期のスペース・ファンタジー20編を収録するユニークな短編集。時間を止める能力を持つ青年のひき起こした悲劇「ホラーボッケンのジレンマ」は、これまで紹介されなかった幻の処女作だ。編者推奨の佳編は「よみがえるラザルス」「地球のはぐれ者」である。
  • 大西洋をイギリスに向かう豪華客船のなかで盗難事件が起こり、奇怪な殺人事件が発生する。死体が消えたあと「盲目の理髪師」が柄に描かれた、血まみれの剃刀が残っていたのだが、これはいったい何を意味するのか。そんなこととはおかまいなく、船上ではあれやこれやのドタバタ劇が続発、笑いのうち肝心の事件は消え失せるかに見えたのだが…真打のフェル博士が安楽椅子探偵となって登場する、円熟味を加えたカーの名編。
  • コレラで両親を失ったメアリーはヨークシャーの叔父のもとへひきとられた。荒野のはずれにある屋敷は陰気で謎めいていて、夜になると風まじりに子供の泣き声がきこえてくるような寂しい場所だったが……心に悩みをもつ少年と少女が、豊かな自然の恵みにふれることで、明るさと健やかさをとりもどしてゆく。全編から太陽の光と土の匂いが香りたつようなバーネット夫人の傑作。
  • 懸賞に当たった大金持ちのトーブラー氏と貧乏人のフリッツ。トーブラー氏は貧乏人に変装してホテルに宿泊、トーブラー氏と間違えられたフリッツ青年は事態にとまどいながら特別待遇を受け、トーブラー氏の下男は航路持ちの富豪を演じさせられる。これにホテルの従業員やくせのあるお客が絡んで巻き起こす大騒動。三人の男たちは嬉々として雪ダルマ「カシミア」を作るが…ユーモアと皮肉が渾然となって躍動する傑作。「消え失せた密画」「一杯の珈琲から」とならぶケストナーのユーモア三部作。
  • シートン(1860~1946)は動物文学の作家として、アメリカが世界に誇る存在である。英国生まれだが彼が六歳のとき一家をあげてカナダに移住し、トロントの大学と、ロンドンのローヤル・アカデミーで教育を受けた。父の意向もあり、画家として身をたてたが、幼いときから大自然へ興味をもち、好きな野生動物の観察と研究に打ちこみ、ついにはその結果を文としてまとめるようになった。この動物記は、シートンの代表作を全4巻にまとめた決定版である。本巻には「狼王ロボ」、「銀の星」(烏)、「ぎざ耳小僧」(兎)、「街の吟遊詩人」(雀)、「スプリングフィールドの狐」、「怪物コウモリ」、「少年と大山猫」、「大灰色熊の伝記」の8編を収めた。動物たちへの愛情あふれる記述とともに、生きることの真の厳しさと、人間社会との深い関わりが浮き彫りになっている点が大きな特徴である。
  • 企業における利潤追求と社会的使命の調和という、永遠のテーマを追求する、著者の会心作。大手製薬会社で働くシーリアは、医者たちに新薬を紹介する仕事に情熱を注いでいた。利潤追求のみを目的とした新薬開発競争を目にし、男性社会が持つ様々な偏見や障害と闘ううちにも、彼女の健全な良心は揺らぐことはなかった。アメリカの製薬業界で、鋭い直観力と強烈な野心を武器に成功していく一人の女性と、その周辺に展開される多彩な人間模様を描ききる。
  • 派手なアクションを避け、地道にスパイの心理を追うスパイ小説の王道を切り開いたアンブラーの初期の代表作。「探偵小説味のある作品を書いている現役の作家で、文学者として最も優れた人は誰かと考えてみると、英のグレアム・グリーン、仏のジョルジュ・シムノン、それから英のエリック・アンブラー、この三人が特別に際立っている」江戸川乱歩はこう書いた。イスタンブールを訪れた英国人作家ラティマーは、秘密警察長官から、国際的犯罪者ディミトリオスが死んだことを聞かされる。だが、ディミトリオスの死体を眺めているうちに、ラティマーはこの男の謎につつまれた過去を洗ってみようという衝動にかられた。
  • 銀行内部の人間模様を、詳細に、赤裸々に描ききった長編野心作。アメリカ中西部最大の銀行の次期頭取の椅子を争う二人の副頭取は、地域開発計画への出資をめぐって鋭く対立した。利潤の追求か、それとも公共性の重視か。大企業シューナトコーヘの大口融資を図って主導権を握ろうとするロスコー、その危険な経営内容を知ってこれをはばもうとするアレックス。ついにロスコーは賄賂を受けとった……。暗躍する大クレジット・カード偽造団や、取付け騒ぎなども絡んで、事態は緊迫の度を深める。アーサー・ヘイリーは緻密な取材に基づいて様々な業界の内幕を活写した作品群でよく知られる英国生まれの作家。2004年に亡くなった。
  • 夏をオーストリアのザルツブルクで過ごそうと、ゲオルクは国境をはさんで目と鼻の先にあるドイツの町に宿をとった。為替管理のからくりで、毎日オーストリアに無一文で行っては友人にたかり、夜になるとドイツ側に帰ってきて豪遊するという喜劇的な生活を送ることができた。ところがある日、待ち合わせたカフェに友人がやってこない。コーヒー代が払えなくてどうしようかと思っていると、カフェにいた美女が立て替えてくれて、しかもその美女(実は伯爵令嬢)と恋におちた!「消え失せた密画」「雪の中の三人男」につづくケストナーのユーモア三部作。
  • 「この本の中で語られている体験は、1902年の夏に私が経験したものである。私は探険家の態度にたとえるのが最もふさわしいような心構えで、ロンドンの下層社会に入って行った。私は、みずからの見聞によって納得をえたかった」…本書は当時のロンドンのイースト・エンド地区の人びとの生活を描いた記念碑的ルポルタージュ。作者は、数ヶ月にわたって現地の救貧院や路上で寝泊りし、それを元に本作品を書いた。オーウェルは10代に本作に出会って影響を受け、1930年代に同様の試みをおこない「パリ・ロンドンどん底生活」を著している。
  • 「本巻に収めた短編はみな、暗号とコードのいずれかを扱ったもので、それぞれの作品が事件の謎を解くのに、暗号またはコードのキーを見出すのを必要とする。たとえそれが単純な換字法による暗号、あるいはワン・ステップの推理で解決できるコードにしても、それを優れた作家が見事に料理するときは、読者はかならず、暗号もしくはコード一般の魅力に取り憑かれるはずである」……編者は「序文」でこのような暗号論を展開し、13編の作品を選んだ。フリーマン、ベントリーからセイヤーズ、アリンガムまでを含む歴史的アンソロジー!
  • 金星植民地と地球連邦との間には何かと火種がくすぶっていた。地球の学校に通うドンは両親の住む火星に向かうよう連絡を受け、宇宙乗り換えステーションに到着する。だがそのときステーションは金星革命軍によって占拠されてしまい、戦争に巻き込まれていく…昨日までなにも知らなかったドンは地球と金星の間で翻弄されていく。頑固な少年の成長を描くハインラインのジュブナイルSFの1編。
  • 時計師の家の天窓の下の部屋では、完全殺人の計画が進行していた。表のドアがあけはなたれて、死の罠へおびきよせられた犠牲者の押すベルが鳴る。中では男がピストルを持って待ち構えていた。しかし扉を開けて入って来た男は、相手がピストルを撃つ前に倒れていた。被害者は首を時計の針で刺されて、死亡していたのだ。しかもその遺体は別の殺人事件を追ってやって来た刑事だった! おなじみフェル博士が登場し、陰で微笑をもらす冷血な真犯人と対決する。初期のカーを代表する作品。
  • ウィリアム・モリスは工業化や都市化が急速に進んだ19世紀後半に生きた英国人。生活と芸術を結びつけた「アーツ&クラフツ運動」を主導した。その影響は時代と国境を越えてひろがり、日本では柳宗悦の民芸運動や宮沢賢治の農民芸術の実践に受け継がれた。モリスは装飾デザイナーとして有名で、植物をモチーフにした壁紙やテキスタイルはよく知られる。本書の表紙に利用したのも、その作品である。モリスは労働の喜びを追い求め、本来の人間の生活や労働の意味を問う芸術的社会主義者でもあった。本書は講演を主体として編まれている。
  • 第二次世界大戦直前のイタリアを舞台に展開されるスパイ戦! 時は大戦勃発直前の北イタリア。英国人の若い技師マーロウはスパータカス工作機械株式会社ミラノ支店のマネージャーとしてミラノに着いたばかりだった。同社はイタリア政府に軍需物資を供給する英国の会社だ。だが、彼の先任者が夜半、何者かの操縦する車に轢殺されたのだということを、マーロウは知らなかった。やがてマーロウにも、何か奇妙な事件が、自分のまわりに起こりかけていることがわかって来る。婚約者に出したラヴレターが、何者かの手で開封されているのを知ったのである……。アンブラーの独壇場である本格スパイ小説の傑作!
  • 鬼才フレドリック・ブラウンが贈るユーモアたっぷりなSFアンソロジー。タイム・トラベル、ロボット、異星人による地球侵略、スペース・オペラ(宇宙活劇)、ミュータントなど、10人の作家による短編10作を選んでいる。SFの主要なテーマを網羅した本書は、SF入門編にも最適な一冊だ。
  • 73光年先から1体の寄生型知性体がアメリカの田舎町に。それは小さな生き物だったが、眠っている他の生命体の意識を乗っ取り、その肉体を自在に操ることができた。やがて知性体の潜むその田舎町で、幸せなはずの男の自殺、車を怖がる犬が車に飛び込んで死ぬなどの不審な「自殺」が続出する。そこに「些細だが不可解な事件の共通点」を感じとったのは休暇を取ってこの町に来ていた天才物理学者スターントン博士だった。そして知性体と博士との人類の命運を賭けた決闘が…。
  • 四人の男女が織りなす愛憎劇。ロバートは結婚生活に破れ、ペンシルヴァニア州の田舎町に越してくる。唯一の楽しみは隣家のジェニファーの暮らしぶりを覗きみることだったが、相手にさとられてしまう。だが彼女は彼を家の中に招き入れ、親しくなる。ジェニファーは一人暮らしをする銀行勤めの二十三歳の女性で、医薬品セールスマンのグレッグと婚約していた。だがロバートに惹かれてゆき、婚約を破棄するまでになる。収まらないグレッグは怒りと嫉妬にかられ、意地でも彼女を奪い返そうとする。それに手を貸すのがロバートの別れた妻ニッキーだ。売れない画家のニッキーは、ロバート同様のおとなしい男と再婚したが、ロバートへの嫌がらせをやめようとはしない。ニッキーはこれでもかと女のいやな部分を見せつける。
  • ナナはパリのヴァリエテ座の俗悪なオペレッタでデビューし、怪しい魅力によって男たちの注目を集める。老銀行家ステネール、喜劇役者ホンタンの女となる経験をへてナナは売春婦となることを決意し、寄って来る男たちを次々と破滅におとしいれることに生きがいを見いだす。伊達男ヴァンドーヴル、放蕩者のファロワーズ、さらにユゴン大尉と遍歴を続け、ついにはナポレオン三世の高官ミュファ伯爵との交渉がはじまる。彼女は老伯爵をまるで下男のように鼻であしらい、公衆の面前で恥ずかしい思いをさせることに無上の喜びを感じる。伯爵に建てさせた屋敷に引きこもり、取り囲む男たちを互いに反目させ、彼らの家庭の秘密を片っぱしから暴露する。ナナは伯爵家を破滅させるが、同時にそれは自身の破滅になる。ナナは見すぼらしいホテルの一室で生涯を終わる。ゾラは「居酒屋」についでこの「ナナ」で、腐敗した時代の社会の悪を、大きな壁画のように描こうとした。
  • ロシア生まれのアメリカ作家ナボコフ(1899~1977)の作品は、『ロリータ』をはじめ多くの長編が翻訳されている。しかし、ナボコフの小説は読みやすくないから、努力して取りくみながら途中でついて行けなくなる読者もありそうだ。その点、この短編集は、ナボコフには珍しく平明に書いたのもあるし、短いながらもナボコフ的な特徴がよく出ているのもあり、かれの作品へ接近するのに手ごろな踏み石といえる。色彩ゆたかな濃厚な文体、驚くばかり奔放な構成、瀑布のような雄弁、石ころのような寡黙、にじみ出る詩情、痛切なノスタルジヤ、新鮮で強烈なメタファー、容赦ないユーモアなど、どれもナボコフ的世界を美事に展開している…訳者のことば。
  • ブラックウッドは幼年期から青年期にいたる間の特異な体験や思想遍歴により、人為的な文明に対比すべき超自然的なものに対する感性を、鋭くとぎすましていた。その自然が、人間といかに関わるかを、さまざまなモチーフと手法で描いたのが彼の作品群である。自然が強烈な意志を持っていて、隙あらば人間を侵し、ついに荒廃へと導くものとしてとらえるのだ。輪廻をテーマにした「いにしえの魔術」、恐るべき生霊現象を描く「ウェンディゴ」、黒魔術の恐怖「邪悪なる祈り」など、怪奇作家という名称を嫌っていた鬼才の代表的傑作9編。
  • アメリカはアリゾナ州の片田舎にやってきたラーオ博士の大サーカス。そこでは、蛇の髪のメデューサ、火を吹くキマイラ、両性具有のスフィンクスなどなど、神話上でしか知られていない怪物たちをひとつひとつの特設テントで目にすることができるというので大賑わい。すべては博士の頭の中で作り出された出し物。魔女たちの饗宴あり、奇妙で少しわいせつな要素を盛り込んだものあり、しかも入場料はたった10セント。作者フィニーは寡作な作家だが、1935年本書は「今年もっとも独創的な小説」と評され、全米書籍業協会賞を受賞した。
  • かつては映画俳優として華々しく活躍していたジャックは、第二次大戦を経て今はパリで目立たない公務員の仕事を粛々とこなす生活を送っている。ある日、長らく疎遠になっていた映画監督のデラニーに請われて二週間ローマに滞在することになるが、そこでの出会いや目まぐるしいほどの出来事によって、ジャックは若かりし頃の栄光や挫折を振り返り、今後の人生について思いを馳せる。美しいイタリア人女性のヴェロニカ、暴力的だが若く才能のあるブレサック、戦争ジャーナリストのデスピエール、石油王のホルト、それぞれが日常に直面しながらローマの光のなかで織りなしていくカレイドスコープのような物語。表紙挿画─和田誠。
  • 白い肌の体内に黒い血の流れを信じたショー・クリスマスの性と暴力と殺人……暗い呪われた南部社会の人種的宗教的偏見への反逆の果てに、集団的リンチを受け自滅するこの主人公を柱に、貧乏白人の娘リーナ・グローヴと製板工場で働く実直なバイロン・バンチの楽天性とユーモアに満ちた交渉、さらにすべてのなりゆきをバイロンから聞く長老派牧師ハイタワーの深い動揺らを交えて描く重厚な物語。今世紀最大の文学者と目される作家の代表作。
  • 「スレッサーは、20年間に500編を越す短編を量産しつづけてきた、現代の最も多作なショート・ストーリー・ライターです。しかも、多作家という言葉とは本来うらはらなニュアンスをもつ「職人芸」という評言がどんな作家よりもぴったりあてはまる、心にくいほどショート・ストーリー作法の手練手管を心得た作家でもあります。それでいて、いまでも一作ごとに、キラッと光る新鮮な魅力をいささかも失っていないのはいったいなぜなのでしょう」…この編者の言葉がそのまま生きるスレッサー珠玉作品集。
  • 青年フレデリックはパリからの帰郷の途次、船上で偶然知ったアルヌー夫人に深い思慕を寄せる。再びパリに出て、ふとしたきっかけからアルヌー家に親しく出入りするようになるが、臆病で恋を打明けられない。作家を夢み、絵画に志し、といたずらな夢想に日々を送る彼は、社交界にも出入りし、高級娼婦ロザネットらとも知り合うようになる…。二月革命前後の動乱のパリに生きる青年と女たちを描く恋愛小説の最高傑作。
  • アイリッシュの叙情性がうかがわれる表題作をはじめ、「高架殺人」「リンゴひとつ」「コカイン」「夜があばく」「日暮れに処刑の太鼓が鳴る」「妻が消える日」の7作を収めた傑作短編集続編。どの一編にも、サスペンス・スリラー第一人者のうまさが堪能できる。
  • ナチスによってほとんどの著作が焚書にされるなかで、作者ケストナーは祖国にとどまり、ユーモア犯罪小説3作を書いた。本書と「雪の中の三人男」「一杯の珈琲から」がそれだ。デンマークのコペンハーゲンで時価60万クローネの高価なホルバインの密画が盗まれる。肉屋のキュルツという気のいいおやじがこの事件に巻き込まれるが、窃盗団と警察、美人秘書、正体不明の若者が登場してのてんやわんやの大騒ぎ。本物はどこに? 偽物はどちら? 洒落た雰囲気が充満したおもしろ犯罪小説!
  • 突然イタズラ好きで人を困らせることが大好きな火星人が10億!も現れ、地球は大混乱。小さな緑色の小人の姿をした彼らは姿は見えるし、声もするが触ることはできない。クイムする、と称して瞬間移動できるし、透視も出来るので、公私を問わず秘密というものがまったく無くなってしまう。彼らの目的は侵略ではなく、ひたすら人間に嫌がらせをすることだった。奇才ブラウンが「迷惑な隣人」を突き詰めたブラックコメディ。
  • ほとんどすべての世界的に有名な作家は犯罪文学に貢献してきたのであります。この選集の目的は、「純文学」畑で名をあげた作家たちによって書かれた、ミステリと殺人、犯罪と探偵を扱った、粒よりの物語を読者に提供することにあります。それはディケンズ、マーク・トウェイン、ウィラ・キャザー、R・L・スティーヴンスン、リング・ラードナー、ジョン・スタインベック、ウィリアム・フォークナー、パール・バック、オールダス・ハックスリー、ウォルター・デ・ラ・メア、H・G・ウェルズ、モーパッサンなど、天分のある物語作家や練達の技巧家たちの手になったものばかりであります。そうです、だれか著名な作家を、「当代えりぬきの巨匠」を、だれでもいいから一人あげてごらんなさい。きっと、あなたはミステリ作家を名ざすことになります。そしてそのことを26回も繰り返して証明するために、わたしたちはこの短編の宝庫をあなたにささげるしだいです。これこそまさしく「犯罪の粋(クレーム・ド・クライム)」、読者大衆へのキャヴィアと申すべきでしょう…エラリー・クイーン。
  • 「理性のまさった」姉エリナと、「感性のまさった」妹マリアンが、19世紀の英国の田園を舞台にくりひろげる愛と結婚の物語。エリナが思いを寄せるエドワードは、地味で誠実な青年。一方マリアンが恋するウィロビーは、ハンサムで気品のある情熱的な男性だ。だが、それぞれの道に障害は多く、なかなかストレートには運ばない。恋愛小説の傑作。
  • 「RUR」「山椒魚戦争」「ロボット」で有名なチャペックの本格的近未来小説。人類が今まさに遭遇している原子力、原発、放射能汚染状況を今世紀の初めに予見した作品。レクラム版『SF作家案内』(一九八二)は、この小説を、すばらしい着想、逆説、おどけた奇妙な事柄に満たされた天才的作品とほめたあと「形而上学的なるものと、日常的なるものが、多少無形式な小説の中でグロテスクかつ逆説的に併存している。この有様はチャペックの影響を否定できないポーランドのSF作家レムの後期のいくつかの作品と似ている」と書いている。

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