くノ一元禄帖

生首男、狐火、狐憑き―江戸中で起こりはじめた異変に、徳川光圀は“阿魔衆”へ秘命を下した。近頃広がりつつある新興宗教『双六教団』を探る美女忍群だったが、妖術師の罠に陥ち、得意の艶技を遣う暇もなく、肉欲の虜と化してしまい…。

輿入れ前の姫が拉致される事件が相次いだ。水戸光圀の秘命を受け、闇に働く美貌の“阿魔衆”に、“肌衣”の術を遣う紋妖師・幽斎が闘いを挑んできたのだ！　得意の“艶技”を揮って反撃に出た女忍者の白蓮、竜子、朱楽らは術に陥ちてしまい…。

徳川光圀の密命を受け、大名屋敷へと忍び込んだ女忍者たち。美貌の“阿魔衆”を率いる桜花は、そこで正体不明の男「稲妻小僧」に遭遇する。一方綱吉公に仕える僧侶の隆光は、“阿魔衆”と敵対する「甲賀百人組」を使った陰謀を画策していた。妖術師は“怨樹”をつかい、くノ一たちを“木娘”にし、肉欲の虜へと変えていく。桜花らはそれぞれ得意の艶技を駆使し、死闘を繰り広げていく。書下し新感覚時代小説。

将軍・綱吉の出した『生類憐れみの令』を破った罪に問われた浪人は、津波のような勢いのたくさんの犬たちに襲われた！　同じ頃、高貴な武家の姫君や若い奥方たちは、御駕篭の中で、異形の存在たちに責めたてられていた。艶技を武器にする美貌のくノ一集団“阿魔衆”は、水戸光圀の密命を受ける。そこに立ちふさがる謎の邪淫坊と甲賀忍者たち。彼らとの死闘の行方は…?書下し新感覚時代小説新シリーズ。