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文芸

中上健次 電子全集3 『初期作品集I 未成年の慟哭』

あらすじ・内容

芥川賞受賞以前の初期作品を収録。「路地」を舞台とした作品の生成前夜・若き日の中上ワールドが凝縮される。

中学生時代の作文で後の中上ワールドの原点を記した『帽子』、兄の自殺をはじめて語り、紀州熊野の自然と戯れる少年の瑞々しい感性を綴った『一番はじめの出来事』、最初の芥川賞候補作品『十九歳の地図』など、「路地」を舞台とする作品の生成前夜の若き中上健次の可能性の全てがここに示されている。
初期短篇時代、大江健三郎の影響下にあった作家は、右二作品を契機に独自の作品空間を構築してゆく。兄の死という「一番はじめの出来事」を、消せぬトラウマとして抱え込んだ中上健次は、『十九歳の地図』では地方出身の大学浪人生が新聞配達をしながら、手当たり次第に近隣住民を電話で脅迫する未成年者の鬱屈を生々しく、かつ痛々しい筆致で描いた。「路地」世界形成の前段としてあったこの初期作品世界は、紀州熊野サーガ(物語群)のために必要な迂回でもあっただろう。そこには、ジャズとドラッグに象徴される、一九六〇年代後半の青年をとらえたカウンター・カルチャーの息吹と、息苦しい日常世界からの逃走と反逆を胸に秘めた未成年者の慟哭が、通奏低音のように全編に響いている。

特別寄稿として、長女・紀の回想録「家族の道端」(3)、現代作家が語る「中上文学の神髄を語る」(1)は佐藤友哉を掲載。

付録:生原稿や原作映画ポスターの他、中学生時代に書いた処女作『帽子』が掲載された新宮市立緑丘中学校生徒会誌の初出原稿等を収録した「特別資料」(3)

【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。※この作品にはカラー写真が含まれます。

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作品情報

シリーズ
紀州サーガ(中上健次電子全集)
著者
レーベル
中上健次電子全集
出版社
小学館
カテゴリ
文芸・小説
ページ概数
775
配信開始日
2016/10/8
対応端末
  • PCブラウザ
    ビューア
  • Android
    (スマホ/タブレット)
  • iPhone / iPad
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シリーズ最新刊

文芸 中上健次 電子全集21 『中上健次と柄谷行人』

著: 中上健次

最終配信。“生涯の友”=柄谷行人との対話の全てがここにある。

中上健次と柄谷行人、ふたりの出会いは共に群像新人文学賞の最終選考落選者として招かれた、「三田文学」(当時の編集長は遠藤周作)の編集室においてだった。1968年のことである。70年代に入り、柄谷行人がイエール大学に招聘され渡米する時、中上はまだ羽田空港で貨物を扱う肉体労働者だった。それだけにこのふたりの出会いと生涯の交友は、ひとつの奇跡であり、事件でさえあったと言えるだろう。
ここに収録したのは、4回にわたる対談、「柄谷行人への手紙」、さらには「わが友 柄谷行人」(『鳥のように獣のように』所収)という初期エッセイ、雑誌「國文学」の柄谷特集に寄稿された「青い血、青アザ--柄谷行人」である。
柄谷行人は、後にも先にもやったことのない結婚式の仲人と、葬儀委員長を中上健次のために務めている。
「不思議な事だが、何から何まで違うのに関心が一致してしまい、こいつ俺と同じように青い血だな、青アザがあるなと思うしかない人間がいるものである」(「青い血、青いアザ--柄谷行人」)

【ご注意】※お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
※この作品にはカラー写真が含まれます。

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「紀州サーガ(中上健次電子全集)」シリーズ作品一覧(全21冊)

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  • 文芸 中上健次 電子全集1 『紀州熊野サーガ1 竹原秋幸三部作』

    熊野の風土と溶け合い、肉体労働に至福の時を過ごす「路地」の私生児・竹原秋幸を主人公とする『岬』、『枯木灘』、『地の果て 至上の時』の三部作。その幕開き『岬』で、戦後生まれの作家として最初の芥川賞作家となった中上健次は、そこに停滞することなく、織田信長に反旗を翻した一向宗団の頭目・浜村孫一の伝説を携えて「路地」に流れ着いた秋幸の実父・浜村龍造を『枯木灘』で造型する。成り上がり者のこの男の視線を強く意識しながら、再婚した母と別宅で暮らす秋幸は、血を分けた妹との近親相姦を実父に告白、予期に反して鷹揚にそれを受け流す龍造にはぐらかされた彼は、やがてその後継と目される異母弟の殺害に及ぶ。『覇王の七日』は、この息子を失った龍造が、失意のうちに自宅の一室に引きこもった、『枯木灘』の後日譚。『地の果て 至上の時』に至り、出獄の後に龍造に接近し父殺しの機会を窺う秋幸に対し、龍造は義父・実母らのいる実家に寄り付かない実子を庇護するうちに、二人は敵意と親密さの入り交じった特異な父子関係を築いてゆく。やがて不意打ちのようにやって来る龍造の自殺。秋幸は最早、再開発の波にさらされた「路地」に踏みとどまるべき理由を失っていた。
    秋幸三部作は、われわれの文学の「現在」を規定し、「未来」を画定し、「過去」を裁定する格好のテクストとして、いま、ここにある。

    また特別寄稿として、長女・紀の「回想録 家族の道端」(1)、「編集担当者だけが知っている中上健次」(1)を掲載。

    付録:「中上健次写真館」(1)、生原稿や構想メモ、紀州サーガ登場人物関係図などの「特別資料」(1)

    【ご注意】※立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
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  • 文芸 中上健次 電子全集2 『紀州熊野サーガ2 オリュウノオバと中本の一統』

    「路地」の語り部オリュウノオバが伝える中本の一統の生と死――『千年の愉楽』という「近代小説」の突然変異。
    「近代小説」の終焉の予感から、近代以前に遡る「物語」的要素の再導入によってその停滞を打破しようとした中上健次は、『千年の愉楽』で「路地」の産婆オリュウノオバを登場させた。彼女がこよなく愛する中本の一統に属する「路地」の貴種たちは、二十五歳という若さの盛りで次々に劇的な死を遂げる。オムニバス形式で語られる中本の一統の生と死。ここに実現されたのは、「物語」の遺伝子を再導入することによって裁(た)ち直され、蘇った近代「小説」であり、そこで改めて浮上してきた両者の緊密な関係である。
    姉妹作となる『奇蹟』は、いわばオリュウノオバとトモノオジのいる「路地」の戦後的な年代記だ。中上は、トモノオジら「路地」の三朋輩が活躍した焼け跡・闇市の時代から、物語的な現在までを性と暴力の絡み合うもう一つの「戦後」として、重層構造の物語世界を築くように描いたのである。それは、日本的な市民社会から疎外された「路地」世界からの反撃であり、あるいは「市民小説」を拒否する中上の同時代の文学への強力なアタックでもあった。 

    特別寄稿として、長女・紀の「回想録 家族の道端」(2)、「編集担当者だけが知っている中上健次」(2)を掲載。

    付録:生原稿や構想メモ、紀州サーガ登場人物関係図(「千年の愉楽・奇蹟」編)などの「特別資料」(2)

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  • 文芸 中上健次 電子全集3 『初期作品集I 未成年の慟哭』

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    特別寄稿として、長女・紀の回想録「家族の道端」(3)、現代作家が語る「中上文学の神髄を語る」(1)は佐藤友哉を掲載。

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  • 文芸 中上健次 電子全集4 『エッセイ集 1960年代~70年代』

    中上健次は、評論、エッセイの書き手としても類い希な才能を発揮した作家だった……。彼の初心が窺える詩編にも注目!

    ここに収めた諸篇からは、彼の初心とその持続の跡を窺うことが出来る。長編エッセイ「犯罪者永山則夫からの報告」(『鳥のように獣のように』)は、一九六八年に無差別連続ピストル射殺事件を起こした犯人で後に作家になった同世代の青年への根底的な問いであり、同時に自身へと差し向けられた、なぜ書くのかという初発の問いであった。『夢の力』には、坂口安吾論など本格的な作家論も収録、読むことが書くことへの刺激となり、意欲となって作品世界を増殖させてゆく創造の秘密が垣間見えてくる。『破壊せよ、とアイラーは言った』は、フリージャズのアルバート・アイラーへのオマージュだ。ジャズ喫茶で知り合ったかつてのフーテン仲間を回顧しながら、中上はセリーヌやサド、ケルアックやジュネについても言及する。当時、最先端の音楽であったレゲエ、最後の前衛演劇や映画について惜しげもなく語り尽くす中上。この一連のエッセイによって明らかになるのは、高卒で肉体労働者となった彼が、新宿という街をさながら愉楽に満ちた非制度的な教養形成の場に作り替えてしまうマジックだ。 

    特別寄稿として、長女・紀の回想録「家族の道端」(4)を掲載。
    付録:少年時代から、『文芸首都』時代、結婚式のスナップ等の若き日の中上に迫る「中上健次 写真館」(2)…青春の日々を収録。

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  • 文芸 中上健次 電子全集5 『紀州熊野サーガ3 女たちの物語』

    南紀(なんき)和歌山の古座から新宮へ、十五歳の春に奉公に出た私生児フサの半生記。『鳳仙花』は、中上健次の母・ちさととその母系一族に贈られた美しい讃歌でもあった。南紀の風土の恩寵によって少女から女へと成長するフサは、やがて子を宿し、母となって女性としての業を背負うことになる。兄の死に次いで襲いかかる夫の死、食糧難の戦時下を四人の子供を抱えて生き延び、敗戦直後には秋幸という私生児を産み、他に女を作った男を捨てるフサ。やがて彼女は、もう一人の男と出会い秋幸一人を連れ子にして新世帯を持つ。紀州熊野サーガの主人公・秋幸誕生の原点がここにある。
    『紀伊物語』は、大島生まれの佐々木道子をヒロインとした一連のサーガの周縁に位置する作品。『鳳仙花』、『紀伊物語』という女たちの物語によって、中上作品の舞台は新宮から紀伊半島を西南方向に下り、熊野灘から枯木灘へと海沿いにシフトする。商人や網元の住む大島の地下(じげ)の箱入り娘である道子は、元女郎の母の面影を追って新宮の「路地」にたどり着き、母に関する噂を追跡するうちに、サーガ(物語群)のヒロインに姿を変えるのである。

    ほかに、短編連作『水の女』を収録する。

    特別寄稿として、長女・紀の回想録「家族の道端」(5)、現代作家が語る「中上文学の神髄を語る」(2)村田沙耶香を掲載。
    付録:生原稿や原作映画シナリオの他、『鳳仙花』創作ノート等を収録した「特別資料」(4)、家族とのスナップ写真からなる「中上健次 写真館(3)」を収録。

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