本書は、建武の中興から室町時代にかけて、浄土真宗をめぐる民衆の思想形成と臨済禅(室町五山)を中心とした禅と芸術を語り、特に能楽の成立、東山時代の宋、元、明の文物の摂取消化と日本独自の諸芸術の形成にいたる室町文化の精華と民衆の心を考察した著者が、晩年病魔に斃れる直前まで執筆を続けた畢生の名著。
各440円 (税込)
本書は、近代日本批評精神の強烈な具現者亀井勝一郎畢生の著作「日本人の精神史」四部作中の第1作で、わが国古典成立時代の人々は、どのような過程を経て精神を形成して行ったのか、その性格と特徴の歴史を、7世紀から8世紀後半にかけて、日本人の精神の原型をさぐった名著。芸術院賞、菊池寛賞受賞。
平安朝時代の仏教信仰と、色好みの世界との「あわい」に生じた精神の苦悩と動揺を中心課題として、密教、和歌、浄土教、女房文学、さらに藤原の造型美等に現われた古代人の精神の動きをさぐり、宗教と文学、諸芸術の関係にもおよぶ著者畢生の著作“日本人の精神史研究”第二部。
人間の歴史とは恐怖の歴史である。鎌倉時代こそ、信仰における意志の力の試練された「信心決定」の世紀といえる。乱世に流転するあらゆる生の歎きに遇い、ここに生じた苦悩こそ「死」の問題であり、中世精神の形成者たる僧、聖、隠者たちが、いかに宗教改革と民衆の思想を形成したか、その主題を追跡した第3部。
本書は、建武の中興から室町時代にかけて、浄土真宗をめぐる民衆の思想形成と臨済禅(室町五山)を中心とした禅と芸術を語り、特に能楽の成立、東山時代の宋、元、明の文物の摂取消化と日本独自の諸芸術の形成にいたる室町文化の精華と民衆の心を考察した著者が、晩年病魔に斃れる直前まで執筆を続けた畢生の名著。
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