フォックスの威 （7）

昭和に暗躍した伝説の詐欺師「フォックス」を祖父に持つ近藤寅吉が営むのは、詐欺師を懲らしめることを生業とする「世直し」探偵社。闇バイトを雇い、詐欺や強盗、人身売買をはたらく国際犯罪グループのリーダー・千葉と、人生を賭けた一騎討ちに挑む！

仇敵・芦田を倒した渚は長きにわたる復讐劇に終止符を打ち、消息不明に。一年後、「フォックス」の血脈も絶えたかに見えたが、フォックスの孫である寅吉が渚の事務所で、探偵社を始めた。最初の依頼は女子大生・悠花につきまとうストーカー退治…に見えたが、実は悠花は強盗団の一味で、ストーカーにハニートラップを仕掛け損ない、命を狙われていた…!?

仇敵・芦田に復讐を果たすまであと一歩のところへ追い詰めた渚だったが、「闇ガラス」脇子の差し金で、形勢逆転。殺し屋・夏目に、芦田を監禁していた渋谷某所のフォックスの屋敷に連行され、芦田に追い詰められる。そこで渚は、妹が殺された理由と、実行犯を知る。万事休すと思われたその時、最後の秘策を用意していた渚が、再度芦田を追い込むが……!?

周到な罠を張り、仇敵・芦田を拉致した渚。地中の棺桶に閉じ込め心を折ることで、ついに妹の仇を討つ寸前まで漕ぎ着けたが、「闇ガラス」の夜鴉脇子が芦田に加担し、渚に殺し屋・るりを差し向けた。そこに、手負いの夏目が現れ、るりVS夏目の「闇ガラス・同門」対決が勃発!! 50年に及ぶフォックスの復讐計画は、ダッチロールの急展開を見せるーー!!

大阪で安蔵の遺言を受け取った渚は帰京。寅吉をスカイツリーに連れ出すが、そこに姿を現したのは〝フォックス〟こと、安蔵だった！ 驚く寅吉だったが、すべては余命幾許もない安蔵が計画し、弟子である渚が引き継いだ、50年に及ぶ復讐計画のためだった。そしていよいよ最終決戦。仇敵・芦田を倒すべく、渚の最後の戦いがいま、始まるーー!!