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文芸

鬱屈精神科医、占いにすがる

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あらすじ・内容

心の医者にとって救済とは?

「わたし」を救ったという「透明な裁縫箱」が数十年をかけて結晶化し、本という姿になって今ここに現れた。

私小説にして哲学書、文学にいざなう力に満ちた、豊かな本だ。

小池昌代(詩人・作家)

精神科医は還暦を迎えて危機を迎えていた。無力感と苛立ちとよるべなさに打ちひしがれる。しかし、同業にかかるわけにもいかない。それならいっそ街の占い師にかかってみようと思い立つ。はたして占いは役に立つのか。幾人もの占い師にあたっていって、やがて見えてきたもの……。人間が“救済”されるとはいったいどういうことなのか。私小説的に綴られる精神科医の痛切なる心の叫び。

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作品情報

シリーズ
鬱屈精神科医(太田出版)
著者
レーベル
――
出版社
太田出版
カテゴリ
文芸・小説
ページ概数
209
配信開始日
2016/3/18
底本発行日
2015/12/11
対応端末
  • PCブラウザ
    ビューア
  • Android
    (スマホ/タブレット)
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シリーズ最新刊

文芸 鬱屈精神科医、お祓いを試みる

著: 春日武彦

開けたら春日先生の脳みその中。
凄腕の精神科医の魂が暴走したら、 もう誰にも止められない。
これはもうリノベーションというより「どこでもドア」だと思います。
(穂村弘・歌人)

精神科医は還暦を超えて、さらに危機を迎えていた。自分は親から、呪いをかけられている。どうしても、そこから逃れられない。どうすればいいのか。
小さい頃、盗み聞きした両親の会話(父「あいつ(息子であるわたしのこと)、将来は美容師にしたらどうだろう」。母「そうね」)や、失明を恐れる母の発言(美しい母は失明への恐怖を持っていた。その話を脅迫的に聞かされる息子。無力感しかないが、もし母が視力を失ったら、力関係は逆転し、息子のわたしが主導権を握ることにならないか。不細工な私は彼女の視野には映らなくなるということではないか。そうしたら……)などなど、数々の親の呪いを抱えてきたが、年を取る毎に妄想となって膨らむ一方なのだった。ムージル的に言えば、無自覚のうちに私は不幸におちいっているのかもしれない。いまやモーパッサン式「御祓い」をするしかない。そうして、作者はさまざまな方法を試みる。そして、最後、親の呪いを取り払うために、実家のリノベーションにとりかかる。はたしてお祓いは成功するのか。
前作に続き、私小説的に綴られる精神科医の痛切なる心の叫び。

価格

1,760(税込)

1,600円 (+消費税160円)

「鬱屈精神科医(太田出版)」シリーズ作品一覧(全2冊)

1,408円〜1,760(税込)

  • 文芸 鬱屈精神科医、占いにすがる

    心の医者にとって救済とは?

    「わたし」を救ったという「透明な裁縫箱」が数十年をかけて結晶化し、本という姿になって今ここに現れた。

    私小説にして哲学書、文学にいざなう力に満ちた、豊かな本だ。

    小池昌代(詩人・作家)

    精神科医は還暦を迎えて危機を迎えていた。無力感と苛立ちとよるべなさに打ちひしがれる。しかし、同業にかかるわけにもいかない。それならいっそ街の占い師にかかってみようと思い立つ。はたして占いは役に立つのか。幾人もの占い師にあたっていって、やがて見えてきたもの……。人間が“救済”されるとはいったいどういうことなのか。私小説的に綴られる精神科医の痛切なる心の叫び。

    価格

    1,408(税込)

    1,280円 (+消費税128円)

  • 文芸 鬱屈精神科医、お祓いを試みる

    開けたら春日先生の脳みその中。
    凄腕の精神科医の魂が暴走したら、 もう誰にも止められない。
    これはもうリノベーションというより「どこでもドア」だと思います。
    (穂村弘・歌人)

    精神科医は還暦を超えて、さらに危機を迎えていた。自分は親から、呪いをかけられている。どうしても、そこから逃れられない。どうすればいいのか。
    小さい頃、盗み聞きした両親の会話(父「あいつ(息子であるわたしのこと)、将来は美容師にしたらどうだろう」。母「そうね」)や、失明を恐れる母の発言(美しい母は失明への恐怖を持っていた。その話を脅迫的に聞かされる息子。無力感しかないが、もし母が視力を失ったら、力関係は逆転し、息子のわたしが主導権を握ることにならないか。不細工な私は彼女の視野には映らなくなるということではないか。そうしたら……)などなど、数々の親の呪いを抱えてきたが、年を取る毎に妄想となって膨らむ一方なのだった。ムージル的に言えば、無自覚のうちに私は不幸におちいっているのかもしれない。いまやモーパッサン式「御祓い」をするしかない。そうして、作者はさまざまな方法を試みる。そして、最後、親の呪いを取り払うために、実家のリノベーションにとりかかる。はたしてお祓いは成功するのか。
    前作に続き、私小説的に綴られる精神科医の痛切なる心の叫び。

    価格

    1,760(税込)

    1,600円 (+消費税160円)

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