<Infinit Dendorogram><インフィニット・デンドログラム> 6.月世の会
大学の始業までの間思いっきり遊ぶことを決めたレイは、ルークやマリーと共に海へ行く約束をしてゲーム内の宿屋で仮眠をとった。そして目が覚めた彼の前に現れたのは見知らぬ天井。レイは、王国最大の宗教クラン・<月世の会>に拉致されていた!! 現実でも宗教組織のトップに君臨し、王国最後の<超級>であり、実は大学の先輩でもあった月夜の目的とは――。「うちは、【女教皇】扶桑月夜。<月世の会>のオーナーや――よろしゅう」
各プレイヤーの行動や性格、プレイスタイルによって独自に能力が進化するシステム<エンブリオ>。人と間違うような、確かにその世界に息づくNPCたち<ティアン>。そんな夢のようなシステムを備えたダイブ型VRMMO<Infinite Dendrogram>は、瞬く間に一大ムーブメントとなって世界を席巻し、数多くのユーザーがこのゲームを楽しんでいた。 大学受験を終えて東京で一人暮らしを始めた青年・椋鳥玲二もまた、受験勉強の終了を記念して、かねてより兄に誘われていた<Infinite Dendrogram>を起動する――。