一冊ごとに表情を変えながら読者を魅了、80万部を突破したこの物語の第一部完結篇「弥栄の烏」は、主人公・雪哉の弟が武官訓練所である剄草院に入学準備する場面から。
その実力を認められ、全軍の参謀役にまでなった雪哉、敵対する勢力を抑えて朝廷の実権を掌握した若宮が治める山内を大地震が襲い、開かれた禁門の扉の向こうには、山内を恐怖に陥れた「人喰い大猿」が現れた。
ついに始まった、猿と八咫烏の最終決戦。若宮は名前を取り戻し、真の金烏となれるのか。山内は栄えるのか、それとも滅びに向かうのか――
二度読みたくなる!驚きと謎に満ちた異世界ファンタジー
タイプが全く違った四人の姫たちが“若宮(次期・八咫烏一族のトップ)”正室の座を競い合う、女の闘いに始まる本作は、嫉妬と欲望、姫たちの実家それぞれの政治的な思惑も絡み、誰が選ばれるのか想像がつきません。
…そして次々に起こる不可解な事件に、姫たちの前に現れない肝心の“若宮”。
泥沼な女の闘の先にある “いい気味”感に共感する女性も多いはず!胸がスッとする快感も魅力のひとつです。若宮の俺様&ツンデレ(?)キャラもストーリーに彩りを添えています。
シリーズを読み進めるごとに惹きこまれ、広がりをみせる壮大な世界観は圧巻!
すべてを読み終えたあと、「最初からここまで想定していたの!?」と改めて驚かされ、何度も最初から読み返したくなる驚きのつまった作品です。
“ぼんくら”を装ったデキル少年“雪哉”登場!
前作と同じ時間軸で展開される“若宮”サイドの物語。
今後のキーマンとなるこの少年から見た女の闘い、若宮の行動は本シリーズの世界観をさらに広げてくれ、新たな視点からみた山内に惹きこまれます!
敵の襲来!謎が謎を呼ぶパニックミステリー
ガラリと印象の変わる本作はスピード感のあるパニックミステリー。
八咫烏を喰らう大猿との闘い、背後に蠢く陰謀の香り…。
山内の謎や背景が明らかになり、また新たな謎が生まれ面白さが加速します!
エリート養成の男子校×胸アツ青春物語
陰謀渦巻く男子校で暴かれる“雪哉”の本性…。先輩をも怯えさせるこの腹黒さはいっそ清々しい(笑)
裏切りアリ!友情アリ!涙アリ!胸が熱くなる青春に、世界の秘密まで。ドキドキが止まらない展開に!
『烏は主を選ばない』を読んだ後にオススメ
行方不明になった垂氷郷の郷長の次男・雪哉と三 男の雪稚。長男の雪馬と母の梓は必死で彼らを探す。実は雪哉だけは産みの母が異なる北家当主の姫君だった。
阿部智里(あべ・ちさと)
1991年群馬県生まれ。
2012年早稲田大学文化構想学部在学中、二十歳という史上最年少の若さで松本清張賞を受賞。14年早稲田大学大学院文学研究科に進学。
デビュー作『烏に単は似合わない』から『烏は主を選ばない』『黄金の烏』『空棺の烏』『玉依姫』と続く著書「八咫烏(やたがらす)」シリーズは累計80万部を超えるベストセラーに。
苗村さとみ(なえむらさとみ)
東京生まれ、女子美術大学卒業。
アクリル絵の具を薄く溶き、色を重ねて水彩画風に描く手法で、主に花と女性をモチーフにした細密なタッチのイラストを制作。2015年より年一回、パルコブックセンター吉祥寺店にて個展を開催。またオリジナル作品をコミックマーケットや井の頭公園、サイト内で販売。
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