電子書籍 王妃の首飾り(グーテンベルク21) 文芸・小説
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王妃の首飾り(上) あらすじ・内容
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落ちぶれ貴族のジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人は、ルイ16世の宮廷に出入りするという野望を胸に抱いていたが、ふとしたきっかけから王妃マリー=アントワネットと顔なじみになり、足がかりを得る。王妃のお気に入りの美女アンドレは、恩義を感じる海軍軍人シャルニー伯に恋心を覚えたが、シャルニー伯のお目当ては王妃だった。アンドレの兄フィリップも王妃に気があった。王妃は次々と画策される陰謀にまどわされる。王はあるとき王妃の行動を疑ったことを恥じ、お詫びに高価な首飾りを贈ろうとするが王妃は受け取らず、首飾りは宙に浮く。カリオストロ伯は陰謀を企む謎の人物だ。彼は王妃に関する醜聞を広めようと、王妃と瓜二つの容貌を持つ、オリヴァという無名の女を利用して、有名なサロンに行かせて錯乱を起こさせたり、オペラ座の舞踏会に行かせて、王妃としての品位を傷つけるように仕向けたりした。
「王妃の首飾り(グーテンベルク21)」最新刊
「王妃の首飾り(グーテンベルク21)」作品一覧
(3冊)各880円(税込)
落ちぶれ貴族のジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人は、ルイ16世の宮廷に出入りするという野望を胸に抱いていたが、ふとしたきっかけから王妃マリー=アントワネットと顔なじみになり、足がかりを得る。王妃のお気に入りの美女アンドレは、恩義を感じる海軍軍人シャルニー伯に恋心を覚えたが、シャルニー伯のお目当ては王妃だった。アンドレの兄フィリップも王妃に気があった。王妃は次々と画策される陰謀にまどわされる。王はあるとき王妃の行動を疑ったことを恥じ、お詫びに高価な首飾りを贈ろうとするが王妃は受け取らず、首飾りは宙に浮く。カリオストロ伯は陰謀を企む謎の人物だ。彼は王妃に関する醜聞を広めようと、王妃と瓜二つの容貌を持つ、オリヴァという無名の女を利用して、有名なサロンに行かせて錯乱を起こさせたり、オペラ座の舞踏会に行かせて、王妃としての品位を傷つけるように仕向けたりした。
王妃の醜聞は、王の耳にも入った。王妃は噂が偽りであることを証明するために王のもとヘジャンヌを連れて行く。舞踏会に行っていないと王妃は断言したが、目撃者の証言も多く、真相はわからない。だが王は、その夜は王妃の部屋で一緒にいたと明言して、王妃の潔白を証明する。宝石商が王宮に参上して、王が購入しようとした首飾りが売れたと報告した。謁見の場に同席していたジャンヌは、王妃がその首飾りを欲しがっていると直感で見抜いた。ジャンヌはそのことを、王妃の寵愛を得たいと望んでいた枢機卿口アンに告げた。ロアンが首飾りを購入して王妃に拝謁したことで、2人の間の敵対関係は終りになった。だが、そこにカリオストロ伯が登場し、ロアンへの古い貸し金の返済を迫った。ロアンは窮した。陰謀劇の裏には、人心掌握に優れ、根っからの野心家ジャンヌの姿があった。
王からは金は出ず、王妃は首飾りを宝石商に返還するよう命じた。ジャンヌには別の計画があった。首飾りを返してもらったという宝石屋の書付を偽造し、さらに支払の約束をする王妃の書付を偽造し、首飾りを宝石商に返さなかった。カリオストロ伯は、ジャンヌの家の近くにオリヴァを住まわせ、ジャンヌの企てを密かに手伝った。ジャンヌの手引きで庭園を訪れたオリヴァは、口アンと密会を続け、ロアンはそれを王妃だと信じた。2人の姿を目撃したシャルニーも、女が王妃だと思い、王妃を非難した。王妃は再び、誰かの策謀を察知する。ジャンヌはすばやくオリヴアを逃がす。首飾りの代金支払日が過ぎ、王宮に赴いた宝石商は、王妃との激しい言葉の応酬ののち、互いに騙されていたこと、それぞれの書付の偽造に気づいた。王妃は口アンを引見して詰問し、ロアンをバスティーユに投獄した。王妃の前に引き立てられたジャンヌは、真実を述べることを拒んで、やはりバスティーユに送られた。公判ののち、ロアン枢機卿、カリオストロ伯、オリヴァは釈放された。唯一、罪を宣告されたジャンヌは、群集の面前で焼き印を押された。王妃はいまだに渦中にあって、疑いは払拭されなかった。王家に敵対する者は誰も、王妃の身の潔白を信じなかったのだ。
王からは金は出ず、王妃は首飾りを宝石商に返還するよう命じた。ジャンヌには別の計画があった。首飾りを返してもらったという宝石屋の書付を偽造し、さらに支払の約束をする王妃の書付を偽造し、首飾りを宝石商に返さなかった。カリオストロ伯は、ジャンヌの家の近くにオリヴァを住まわせ、ジャンヌの企てを密かに手伝った。ジャンヌの手引きで庭園を訪れたオリヴァは、口アンと密会を続け、ロアンはそれを王妃だと信じた。2人の姿を目撃したシャルニーも、女が王妃だと思い、王妃を非難した。王妃は再び、誰かの策謀を察知する。ジャンヌはすばやくオリヴアを逃がす。首飾りの代金支払日が過ぎ、王宮に赴いた宝石商は、王妃との激しい言葉の応酬ののち、互いに騙されていたこと、それぞれの書付の偽造に気づいた。王妃は口アンを引見して詰問し、ロアンをバスティーユに投獄した。王妃の前に引き立てられたジャンヌは、真実を述べることを拒んで、やはりバスティーユに送られた。公判ののち、ロアン枢機卿、カリオストロ伯、オリヴァは釈放された。唯一、罪を宣告されたジャンヌは、群集の面前で焼き印を押された。王妃はいまだに渦中にあって、疑いは払拭されなかった。王家に敵対する者は誰も、王妃の身の潔白を信じなかったのだ。