クリスマスを目前にひかえ、活気に満ちたハイデルベルクの街並み。狼男・フリーはご馳走に思いを馳せ、半吸血鬼であるアンジェラスは贈り物を計画し、人間の花梨も心を浮き立たせていた。そんな３人の前に現われたのは、著名な悪魔「メフィストフェレス」。その口から語られたのは、神と悪魔のゲーム。往年の名歌手の魂をチップに賭けて、人間の意志力が試された。悪魔の誘惑は何物にもまさるのか？　またひとつ事件を乗り越え、季節は春に。ハイデルベルクの東、フランケン地方で羽をのばすことにした３人組。だが、立ち寄った共同墓地で、委細ありげな少女が佇んでいるのを目撃する。アンジェラスはその美しい眉をひそませた。あの娘には、年齢に似合わぬ激しい憎しみが宿っている。小さな田舎町に重く立ち込めた暗い影に、３人組はどう立ち向かうのか！？　華麗なるダーク・バイオレンスシリーズ第４巻（全９巻）！

ドイツの古城に暮らすおかしな３人組、フリー、アンジェラス、花梨。ちょっと普通じゃない彼らは、いつも一緒に事件を乗り越えてきた。しかし、ある満月の晩、フリーはひとりだけでライン川へ水泳に。狼男である彼は、月光の下では超人的なパワーを持て余すのだ。そこで目にしたのは、妖精か人魚と見紛うような神秘的な少女・ローレライと、潜水服の刺客たち。危険な冒険の匂いが……（「ムーンライト・カーニバル」より）。ハイデルベルクの街を散策する平和なひととき、３人組の前に現われた謎の青年。その名はハーン・フォン・シュトラーゼ。かつてフリーの友人だった男と、なぜ戦うことに？！　さらに魔狼ブロッケンを従えた黒衣の死神・ジークフリートが襲いかかる。吸血鬼の血統を半分しか受け継いでいないアンジェラスは、彼に勝てない道理だが……（「狼たちにバラードを」より）。　大波乱のドイツ編を締めくくるエピソードを収録。内容充実のシリーズ第５巻（全９巻）！

人狼フリーと半吸血鬼アンジェラス、そして辟邪の名刀「流星」を振るう少女・花梨。魔族の実力者でありながら一族を離れ、人間に与するフリーとアンジェラスには、いくたびも刺客が差し向けられてきた。棲み心地の良かったドイツの古城を離れ、次にやって来たのは混沌の街・香港。着いた早々にフリーは幸運を司る「竜眼の少女」をめぐるトラブルに突っ込んでいってしまう。いっぽう、アンジェラスは料理に混じったニンニクの匂いにくらくら。犯罪の巣窟、九龍城を舞台に人外の生き物が活躍する！　強大なオーラを放つ男・龍は敵か味方か、それとも……（「いきなりＨＯＮＧ　ＫＯＮＧ」より）。まぶしい南米の陽光を浴び、束の間のリゾート気分を味わう３人組。しかし、黒人コミュニティに伝わる呪法・マクンバを使った殺人事件が発生。たちこめる怨念の霧を、花梨の「流星」が切り裂いた……（「マクンバ」より。広い世界を駆け抜けるシリーズ第６巻（全９巻）！