『海外文学、彩流社(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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その、あまりにもスキャンダラスな半生!
11 月25 日の「憂国忌」にあわせて発売!!!
《瑤子夫人とUFOを目撃》
《三億円事件の犯人は三島由紀夫だ!》
《三島の霊と話をしていた川端康成》
にわかには信じられないような話であるが、いずれも〝ガセネタ〟ではなく、
〝トンデモ話〟でもない。
没後四十余年、未だに多くの謎を秘めた〝三島由紀夫〟という存在――。
そのスキャンダラスな半生を、本書ではあらゆる角度から拾い集め、
その裏に見え隠れする三島像を概観する! -
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
ブラジル発見500年、記念出版! 世界的名声を博するマシャード・デ・アシス、ジョルジュ・デ・アマードを始め、多彩な顔を持つブラジル文学の魅力を紹介する本邦初の書。500年にわたる文学事象を文化、社会、政治等の視座から通観。
【目次】
ブラジル文学への誘い──序にかえて──
1.ブラジルの文学的風土
2.ブラジル文学と社会・哲学思想
3.ブラジル文学の時代区分をめぐって
4.本書の構成
第1章 ブラジル文学の起源(1500~1601)
1.時代の概観
2.1500年代のブラジル
3.1500年代のブラジルを代表するイエズス会の作者
4.植民地文学の概要
第2章 バロック主義(1601~1768)
1.時代の概観
2.ブラジルのバロック主義
3.ブラジル・バロック主義の作家
4.バロック主義文学の概要
第3章 アルカデイズム(1768~1836)
1.時代の概観
2.ブラジルのアルヵディズム
3.ブラジル・アルカディズムの作家
4.アルカディズム文学の概要
第4章 ロマン主義(1836~1881)
1.時代の概観
2.ブラジル・ロマン主義
3.ブラジル・ロマン主義作家
4.ロマン主義文学の概要
第5章 写実主義・自然主義・高踏主義(1881~1902)
1.時代の概観
2.ブラジルの写実主義・自然主義・高踏主義
3.ブラジル写実主義・自然主義の作家
4.写実主義・自然主義・高踏主義文学の概要
第6章 象徴主義(1893~1902)
1.時代の概観
2.ブラジルの象徴主義
3.ブラジルの象徴主義の作家
4.象徴主義文学の概要
第7章 前近代主義(1902~1922)
1.時代の概観
2.ブラジルの前近代主義
3.ブラジルの前近代主義作家
4.前近代主義文学の概要
第8章 近代主義(1922~現在)
1.時代の概観
2.ブラジルの近代主義
3.ブラジル近代主義の作家
4.50年/60年代のブラジル文学
5.70年/80年代のブラジル文学
6.近代主義文学の概要
7.ブラジルの日系コロニア文学──歴史を通して観たその存在意義──
ブラジル文学史年表
ブラジル文学の主要作品概要と登場人物
ブラジル文学主要邦訳作品案内
ブラジル文学史に関する主要文献
【主要書名索引】
【主要人名索引】
編著者あとがき
奥付 -
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同性愛者として知られ、フランス象徴派詩人のマドンナともいうべきルネ・ヴィヴィアン(1877-1909)の遺稿詩集本邦初訳!「ボードレールの娘」の異名を持ち、32歳の若さで夭折した、「菫の詩女神」の死と孤独を見つめた格調高く、耽美的な世界。
【目次】
緒言
はじめに
菫の加護のもとに
恋
霊感
マリアの七つの百合
わが楽園
追憶
月への祈り
妖精たちの約束
存在
よみがえり
夜の中の鳥
私たちの時間
陽の光に驚いて
慰めの月
不在
愛すべき敵に
本質的なこと
嘘の恐ろしさ
アジアの神殿
折れた翼
病める額におかれた手
わが心のために
かの百合のために
驚嘆
とるに足らぬ恋
恋よ、お前は盗人
幸せな宵のまどい
菫への祈り
訳者あとがき
ルネ・ヴィヴィアン年譜 -
「戦争」に向かっている国家に歯止めをかけることができるのは農民しかいないとジオノは考えた。
ジオノは暮らしていたマノスクという町の周辺で暮らしている農民のことをよく知っていた。自分で判断して行動するようにと何度も念入りにジオノは注意している。あるラーメン屋が美味しいとマスコミが騒げば、たちまち自称「食通」たちが押しかけ長蛇の列を作る。高級と言われているブランド品をみんなが競ってあさる。大型娯楽商業施設に無数の人々が参集する。軽井沢や嵐山近辺が見どころだと観光業界が宣伝すると、すぐそれに乗せられる人々が後を絶たない。政府の高官が、さあ今こそ反撃を開始しようとタイミングよく声をかければ、まるで羊の群れのように人々は「さあ、戦争だ!」と叫ぶかもしれない。私たちは自分が旨いと思うものを食べ、自分の楽しみは自力で発見したいものだ。桜が美しいのは桜の名所だけではない。道端に枝ぶりのいい桜が咲いていたりするのである。ジオノが指摘しているように、「戦争」に反対することは大変な勇気を必要とする。政府やマスコミに簡単に操られることだけは何としても避けたい。どうしたらいいのか、ジオノの著作は貴重なヒントを与えてくれるはずである。 -
疎外された者の絶望と孤独を優しく照らし、現代社会に問いかける小品集
私たちは生きるのに精一杯で、誰かの痛みに関心を持つことは難しい。でもその痛みはいつか自分に降りかかるかも知れない。困難な時代に痛みが弱者に集中せずに、分散して和らぎ健やかな社会へと向かうには、「他者」の痛みに寄り添う営みが必要だ。無関心は残酷さにも気付けないが、誰かに救われた記憶は、また誰かを救う。傷ついた記憶すべき人々を忘却から引き戻し共感へと引き寄せる、優しくも力強いこの短編たちが誰かの希望となり、強者に押し込められた孤独から、救う者と救われる者を護り照らす一筋の光になることだろう。
【目次】
光の護衛
翻訳のはじまり
モノとの別れ
東の伯の林
散策者の幸福
じゃあね、お姉ちゃん
時間の拒絶
ムンジュ
小さき者たちの歌
解説 彷徨う存在の記憶と光(文学評論家・韓基煜)
作家のことば
訳者あとがき -
この記憶は いつまで わたしに残るのだろうか
天皇の庭師だったアリトモと、日本軍の強制収容所のトラウマを抱えるユンリン。
1950年代、英国統治時代のマラヤ連邦(現マレーシア)。日本庭園「夕霧」を介して、ふたりの人生が交錯する──
同名映画『夕霧花園』【トム・リン監督/リー・シンジエ(李心潔)、阿部寛出演】原作(2019年映画化、2021年7月24日~日本公開/DVD発売元:マクザム+太秦)。
マン・ブッカー賞最終候補に選ばれ、現代アジア文学で最も優れた小説に贈られるマン・アジア文学賞等を受賞。17ヵ国語に翻訳され、高い評価を受けている。
【あらすじ】
封印していた数々の記憶が、「夕霧」でふたたび流れ出す──
1980年代のマレーシア。
連邦裁判所判事の職を離れたテオ・ユンリンは、キャメロン高原の日本庭園「夕霧」を再訪する。
そこは、30数年前、日本庭園を愛する姉の慰霊のために、日本人庭師ナカムラ・アリトモに弟子入りした場所だった。
日本軍のマレー半島侵攻、戦後マラヤの「非常事態」を背景に、戦争で傷ついた人びとの思いが錯綜する。
【目次】
夕霧花園
著者による注釈
訳注
訳者解説
訳者あとがき -
ユダヤ系文学の原点「父と息子の関係」に光を当てる論集!
ユダヤ民族の族長アブラハムが、神の命に従い一人息子イサクを生贄として捧げる絶対神への信仰心(アケダー)、また疑うことなく父アブラハムの言葉に従うイサクに見られる「父と息子」の揺らぐことのない信頼関係からユダヤ民族の宗教は始まる。本書を手にした読者は、今まで目にしたことのないようなユダヤ系の親子関係の普遍性と特殊性を味わうことになるだろう。
【目次】
第1章 〈怒りの神(父)─息子〉と〈慈愛の母─息子〉(広瀬佳司)
第2章 父と息子を結ぶ光──スタンリー・クニッツの描く父、母、息子(風早由佳)
第3章 アンジア・イージアスカの描く「親子の継承」──『パンをくれる人』から『白馬の赤リボン』への変遷(江原雅江)
第4章 不在の父を求める息子──アイザック・バシェヴィス・シンガー『モスカット一族』を中心に(大﨑ふみ子)
第5章 アイザック・バシェヴィス・シンガー『父の法廷』における父親像──ノア、あるいはモーセ(アダム・ブロッド)
第6章 アイザック・バシェヴィス・シンガーの作品に見る母と息子の絆(今井真樹子)
第7章 父親はラビ、息子は作家──アイザック・バシェヴィス・シンガーの小説(佐川和茂)
第8章 マラマッドの「ある殺人の告白」──そのタイトルの重層的な意味について(鈴木久博)
第9章 「ジ・エンド」をめぐる父と娘──グレイス・ペイリーの「父との会話」(大場昌子)
第10章 父の怒り、息子の涙──『男としての我が人生』における苦悩と失意(岩橋浩幸)
第11章 ポール・オースターの「父と息子」の物語──『孤独の発明』における語りの作法(内山加奈枝)
第12章 父子をめぐる〈虚─実〉のトポス──スピルバーグの『未知との遭遇』から『フェイブルマンズ』まで(中村善雄)
第13章 アーサー・ミラー『セールスマンの死』に見るユダヤ系の父と息子──レヴィンソンとシュレンドルフの解釈を基点に(伊達雅彦) -
「ずっとそんなふうに自分を苦しめたままでいることはできないよ──」
生きることへの深い洞察とリアリズムの融合した英国小説の真髄、新訳で登場。
【作品のあらすじ】
19世紀、大英帝国として栄華を極める前夜のイギリス田園地帯。製粉と酒造を生業とするタリヴァー家で、個性豊かな少女マギーは父と母、そして誰よりも愛する兄トムと暮らしていた。しかし穏やかで牧歌的な生活は、裁判敗訴をきっかけにした父の死により一変してしまう。父の怨敵に激烈な復讐心を燃やす兄。マギーは宿敵の息子フィリップから激しく純粋な恋情を向けられ、その心に応えたいと願いながらも、しかし兄との絆を断ち切ることはできない。追い打ちをかけるようにマギーの心は、いとこルーシーと婚約寸前の恋人スティーヴンとの狂おしい愛に揺れ動く。人として生きるのなら過去の絆を断ち切るわけにはいかない──少女マギーの葛藤が英国社会の日常を背景に辿られ、当時の知性と現実を描き出す英国小説の傑作。 -
200年の時を経ても、読者の想像力を刺激し続ける
『フランケンシュタイン』。
現代の視点から分析・批評する第一部と、
演劇・小説・映画・マンガ等、この神話的テクストが
生み出してきた多種多様な
「翻案・改作(アダプテーション)」をめぐる
第二部で構成。
なぜ、『フランケンシュタイン』は多くの解釈を
生み出し、甦り続けるのか、
「ですます調」でわかりやすく迫ります!
2017年はドラマやミュージカル等、
『フランケンシュタイン』を
翻案した作品が続きます!
フランケンシュタインが話題になること、
間違いナシ、です! -
『白鯨』の仏語訳者ジオノによる評伝的小説
『メルヴィルに挨拶するために Pour saluer Melville』と
『逃亡者 Le Déserteur』の舞台は外国である。
『白鯨』の作者が生まれた米国という外国、『逃亡者』ではフランス人の主人公が
スイスという外国へ亡命し、そこで画家としての生涯を過ごす物語である。
『メルヴィルに挨拶するために』は『白鯨』の仏語訳をリュシアン・ジャックとともに
完成したジオノが、その序文として書いた作品である。自著の出版交渉のために訪れたロンドンの出版社はメルヴィルの条件すべてを了承した。旅の道中、二週間、メルヴィルは行き当たりばったりに歩き回るのだか、途中、偶然にもアデリーナ・ホワイトという女性と出会い、両者は互いに相手に対し、不可思議とも形容できる精神的な友情を覚える。その精神感応に満ちた神秘的な時を過ごすも、またすぐに別れることとなったメルヴィルは『白鯨』を、彼女のために全身全霊を込めて書くのだった。しかしアデリーナがその作品を読むことはついになかったのである。
作品中の作家メルヴィルのなかに、人見知りの激しい人間でありながら、機が熟すると文学に没入するというジオノ自身の性格が投入されているのである。この作品はジオノの最高傑作の一つでもある。
『逃亡者』では、主人公の画家が、それまで所属していた社会から、経緯は一切不明ではあるものの逃亡することとなり、祖国フランスからも脱出しスイスに潜入することとなる。逃亡者としての主人公を、ある地方長官が保護することとなり、生活の場と食糧が提供される。主人公は絵の才能を持ち合わせていた。彼は長官の奥さんを描くことによって感謝の気持を表現するのだった。
小説家にしても画家にしても、芸術家は世俗の富や名声とはほぼ無関係であると考えていたジオノにして作り出されたであろう作品である。事実を単になぞることが体質的にできなかったジオノは、実在の芸術家の伝記を書こうとしても、自分自身の姿をほぼ必然に作家や芸術家に投入してしまうことになるのである。 -
人を喰うことは、常に神を喰うこと
私たちは神への深き愛ゆえに、神との融合を求めて聖餐を催し、その血肉に見立てたパンと葡萄酒を体内に取り込んで恍惚とする。だとすれば、兄弟たる人間へのフィリアゆえにその肉体を貪る行為も、貴き愛と呼べるだろう......
なぜ男は「美しいひと」を食べたのか。全篇にちりばめられた、古今東西の食人にまつわる膨大な逸話の引用から浮かび上がる、「真実の愛の行為」としての食人の姿とは。この、妖しい輝きを発する告白体の小説こそ、カニバリズム文学のイデアへの最接近を果たした奇書と呼んでも過言ではない。 -
これほど刺激的な学問の領域があったのだろうか…?
個性豊かな書き手により、文学を中心に、歴史、宗教、音楽、演劇等を
縦横無尽に論じる新しい試み。
本書の白眉となるものは、ケンブリッジ大学のモウズリー博士の夏期講座の
講義録、シェイクスピアの「恋人たちの死」の論考である。
また、古典的名作といわれるシドニーの『アーケイディア』の成立、構造、
語りを精緻に論じた論考も含まれよう。
そして、今論集で注目にあたいするといえるものは、新進気鋭の
中堅・若手研究者たちによる詩論である。
ハーバートの詩におけるシンボルのメカニズムを
論証した詩論、トマスの詩とイェイツとの関係を探求した論文や
キャロル・アン・ダフィの五番目の詩集についての詩論。さらには1960年代の
リヴァプール詩における代表的な詩人の音楽活動との関係に論及したもの、
現代詩人のR・S・トマスの詩を「否定神学」の観点から論じたもの等である。
それらに加え、コンラッドの「勝利」論、マードック『ブルーの夢』、
H・D・ソローの「住まい」、トウェインの実像をめぐる論考ほか、
J・D・パソスにおけるスペイン内戦、シェパードのアイルランドと演劇、
アトウッド『またの名をグレイス』を論じたものまで、様々な論点をさらに
切り開こうとする意欲的な論考に溢れた論集が本書ということになる。
【収録内容】
Ⅰ イギリス文学編
第1章 講義:世界を変えるシェイクスピアの二組の恋人たちの死
チャールズ・モウズリー(伊澤東一訳)
第2章 子供の反逆・『恋の骨折り損』と『御意のままに』
杉浦裕子
第3章 シドニーの『アーケイディア』
村里好俊
第4章 ジョージ・ハーバートと聖なる贈物のパラドックス
山根正弘
第5章 コンラッドの『勝利』論
吉岡栄一
第6章 アイリス・マードックの『ブルーノの夢』論
山本長一
第7章 ディラン・トマスの「言葉に彩り」とW・B・イェイツ
太田直也
第8章 キャロル・アン・ダフィの『ザ・ワールズ・ワイフ』における
女性の詩人たち 石田由希
第9章 リヴァプール詩、音楽、そしてリリー・ザ・ピンク
木村聡雄
第10章 R・S・トマスの主題の変遷と神の存在証明
永田喜文
Ⅱ アメリカ・カナダ文学編
第1章 H・D・ソローの小屋あるいは住まい
奥田穣一
第2章 『マーク・トウェイン 完全なる自伝』に探るトウェインの実像
有馬容子
第3章 ジョン・ドス・パソスの一九三〇年代の戦い・スペイン内戦体験
川成洋
第4章 サム・シェパードのアイルランドでの再生
古山みゆき
第5章 アトウッド『またの名をグレイス』における知の体得の意味
塚田英博 -
ジオノ最大の関心事であった、羊と羊飼いを扱う
『蛇座 Le serpent d'étoiles』、
そして彼が生まれ育った町について愛着をこめて書いた
『高原の町マノスク Manosque-des-Plateaux』を収める。
見習いの羊飼い、そして羊飼いたちを率いた親方。
羊飼いたちは年に一度、マルフガス高原に集まり、演劇のようなものを
上演する。海や山や河や風などに扮した羊飼いが壮大なドラマを演じる
のである。題名『蛇座』は松明で煌々と照らされた広場で行われる夜を
上空から見守っている星座「美しくねじれた蛇座」から取られている。
モンドールの丘、デュランス河、ヴァランソル高原、アッス渓谷、
地元の人々…。ラルグ川で溺れそうになった娘との会話や村の公証人宅
での食事風景など、自然や人間についての描写がせまる。
その想像力を奔放に発揮したジオノが、空想の「マノスク」を語る
のである。創作の準備倉庫とでも形容できる地元マノスクの内と外が
入念に紹介されるのが『高原の町マノスク』だ。
作家ジオノの懐をうかがうように読み進めることができる作品である。 -
まだまだ重厚な小説の受けがよかった二十世紀前半において薄っぺらい登場人物たちを活躍させ、軽薄な文体を用い、ちょっぴりグロテスクでコミカルなコメディを描いた異色の作家ロナルド・ファーバンク。
代表作「足に敷かれた花」(“The Flower Beneath the Foot”)を、同じくファーバンクの世界観が魅力たっぷりに描かれた「見かけ倒しのお姫さま」(“The Artificial Princess”)とともに収録。
ファーバンクは戦前の日本で西脇順三郎や春山行夫、近藤東らによって初めて紹介され、堀辰雄、伊藤整、瀧口修造、田村泰次郎らの著作集に名前を見出すことが出来、戦後には塚本邦雄、由良君美、生田耕作、柳瀬尚紀らもファーバンクについて記し、中でも由良と柳瀬は短編を訳出するなど、かねてより国内で関心を持たれつづけた作家である。
その作風は難解でありながらも、本国においてファーバンクを追慕する作家はあとを絶たず、同時代のE・M・フォースター、アーサー・ウェイリーを始め、イヴリン・ウォー、オルダス・ハックスリーなどなど、ファーバンクを賞賛、影響を広言する英国の小説家・文筆家は多い。
【表題作「足に敷かれた花」のあらすじ】
架空の王国ピスエルガに仕えるラウラ・デ・ナジアンジは疲倦宮(つかれうみのみや)ユーセフ親王と恋仲だった。宮中ではさまざまな悪謀が渦巻き、ゴシップが囁かれる。そこにユーセフとエルジー姫の結婚の話が持ち上がってくる。同時にユーセフの女ったらしぶりも明らかとなり、ラウラは遊ばれていただけであることがはっきりする。裏切られたと感じたローラは、宮廷から身を引き、修道院へ向かうことになるが……。 -
樹木や森林の重要性をいち早く物語で表現したジオノ。世俗的な報酬をいっさい求めることなく黙々と森林再生に努めたブフィエ。読者がそれぞれ自分の状況に応じてこの物語を楽しんで読めばいい。文学は多様な読み方が可能なのである。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
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近代心理小説の最初の傑作とされるラ・ファイエット夫人作「クレーヴの奥方」のモデルを史実の中に探り、宗教戦争と権力闘争に明け暮れる16世紀中葉の宮廷社会に生きる一人の女性の姿を甦らせた、フランス古典文学研究の先駆的研究。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
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本書は、作者ダニエル・デフォーの足跡を18世紀初頭の社会情勢の中に位置付け、なぜ自分の著作としてではなく“クルーソー”の自叙伝として刊行したかを明らかにし、通俗的な“ロビンソン物語”に秘められた時代精神を解明した労作。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
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「こざかしい人間と偽善者と口先ばかりの小才子がはびこる今の世の中で、ともすれば見失われがちな大切なことをハズリットは私たちに思い出させてくれる。それは、この世から何が失われようと、偉大な気高いものを消し去ることは誰にもできない、そしてそれを探し求め、いつくしむことこそ、私たちの人生を実り多いものにする、ということである。」(R・H・ブライズ)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
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オーウェルの伝記的研究の第一人者による画期的な年譜。伝記事項/著作/手紙/住居・旅行/家族消息/友人消息/補遺の各項目ごとに詳細に生涯を跡づけた。オーウェルや同時代人の証言をコラムとして挿入。付、系図、文献一覧。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
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