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30代のお笑い芸人と80代の大家さんが出会ったら。笑いと涙のやさしい日常エッセイ。

大家さんと僕

本作は自身が住んでいる部屋の大家さんとの交流を描いた、お笑いコンビ「カラテカ」の矢部さんによる実録コミックエッセイだ。
30代の矢部さんは「あまり売れているとは言えない芸人」、対して80代の大家さんは、TVでバラエティ番組を見ることはないので、矢部さんを俳優と思っており、普段のあいさつは「ごきげんよう」。
普通なら出会いそうにないこの二人が奇跡的に出会い、本作が生まれたことを感謝せずにはいられない。

バースデー祝いに用意してくださったのは、ローソクがささったケーキ!ではなくて“おはぎ”であったり、矢部さんが舞台で笑いを取るのに苦戦するのを見てのコメントが「シリアスな演技さすが矢部さんでした」であったりと、大家さんの言動はどこかユーモラス。
そんな大家さんとのほのぼのとした日常が描かれている。

食べ物のおすそ分けはもちろん、一緒に買い物や食事、旅行にまで出かけることもあれば、雨が降れば洗濯物を入れておいてくれたり、姿を見かけないと心配になる。
家族ではなく、友人ともちょっと違う。大家さんと「僕」の距離感が絶妙で、それを描く矢部さんの優しい絵がこれまた絶妙で本作独特の優しい雰囲気を出している。
50歳近い歳の差をも超えて、お互いを思いやる関係を築いていく様子がなんとも素敵。

現在の都会では珍しくなってしまった“ご近所づきあい”に、本当は多くの人が憧れているに違いない。
そして、読み手は本作の大家さんに、それぞれの理想のご近所さん像を思い描いてしまうのだと思う。

人生を達観したかのような事を言うかと思えば、“やってみたいこと”はバンジージャンプであったりと、意外な一面を見せてくださる大家さん。
次のエピソードを待っています!

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byMichi  (BOOK☆WALKER スタッフ)

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