2018年10月31日更新
将棋をしたい一心で押しかけ弟子になったあい、将棋でしか語れないサラ。 とある棋士たちが少女たちの“才能”を見抜き教えこんでいく…。
頭の中に複数の将棋盤を思い描けるあい、将棋盤に風景を見るサラ。 天才たちが見ている風景描写が巧みでその美しさに思わず息をのむ!
著者:橋本長道
プロ棋士になる夢に破れた瀬尾が、ある日金髪・碧眼の美少女サラを“天使”と見間違うというファンタジックな出会いから物語がスタート!
10歳になっても意味不明な単語しか話せず他人とのコミュニケーションが取れないサラに対し、瀬尾は〇×ゲームを通して意思疎通を図る。
〇×ゲームの枠は日に日に増え、独自のルールが生まれて高度になり、最後には将棋に発展!
言葉での説明が一切通じない彼女に根気強く盤上のみで語る瀬尾と、独自の感覚でまだ誰も見たことのない将棋を指していくサラ。
二人の熱量、盤上にみている世界の美しさ、どれも描写が巧みで想像が膨らみ思わずため息が出てしまいます。
他にもサラを取り巻く同年代のライバルや引退を決意した女流棋士たちの育った環境、努力、挫折、才能への嫉妬が生々しく描かれ、それらが物語を魅力的にしています。
天才とは?才能とは?臨場感に溢れた熱く美しい勝負師たちの世界をご堪能あれ!