良い意味で「動物擬人化マンガ」の期待を大きく裏切る秀作の登場!
擬人化した動物たちの高校生ライフを描いた作品、と聞くと、いわゆる“ほのぼの系ストーリー”をイメージするかもしれませんが、これは全くそうではありません。
1巻冒頭のサスペンス調で始まるエピソードといい、喰うもの喰われるものという本来の食物連鎖の関係性が、作中に常に緊張感を漂わせているのです。
表面上は平和な、しかしどこか歪なこの世界で生きる動物高校生たち。種族を越えた友情や恋もあれば、相容れることのない対立もある。
これは擬人化ではなく、人間の本性を動物たちに置き換えたヒューマンドラマなのです。
世の中にある理不尽や、偏見、自らの本性、更にはスクールカーストまで。そんな極めて“人間的”な壁にぶつかりながらも成長する高校生たちを描いています。