『角川文庫、黒岩重吾、0~10冊(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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激動の四世紀末、数奇な宿命を背負い、ヤマトタケルの青春は幕を開けた――。日本最古の英雄を描く壮大な歴史ロマン
大和王朝の王子でありながら、権力よりも自由を求めて生きようとする若き英雄、倭男具那。重臣たちの人望を集めながらも、その勇猛さゆえに、父王、兄王子から疎まれ、王権を奪取しようとする士族たちに命を狙われる。台頭した大和王朝と、それに反発する士族たちの争いが繰り広げられる激動の四世紀末、数奇な宿命を背負い、ヤマトタケルの青春は幕を開けた――。血を分けた兄との確執と兄弟愛、刺客との壮絶な闘い、日本最古の英雄を描く壮大な歴史ロマン。 -
裕福で美しい姉妹を通して語られる現代の愛の物語
今は亡き虚栄的な母の下で育った芦屋の美しい姉妹――妹の梨江は、父の会社と家を継ぐことを前提に結婚を考える堅実な娘。逆に、姉・須磨子は、青年実業家の長い求愛を受けながらもフリー・カメラマンとの交際に深く惹かれていた。そんなある日、突然知らされた継母・京子の妊娠。それは、家と会社に新しい後継者が加わることを意味していた。突然押し寄せてきた運命の波の中で梨江は、自分の青春を賭けてある計画を練り、須磨子は、外国から帰国したかつての恋人に遭遇する。黒岩重吾が、芦屋姉妹の哀愁を華麗に描く長編ロマン。 -
デビュー作にして直木賞候補となった傑作長編推理
大阪駅を20時30分、東京行特急〈出雲〉で発った石原工業営業部長・十川は、翌朝、新和歌の浦断崖で転落死を遂げていた。自殺説に傾く県警。だが十川の友人・川草の疑惑は深まる。奇怪な事件を追って、ネオンの陰に妖しい欲情が渦巻く夜の飛田界隈に真相をさぐる快男児の活躍と黒い魔手…。直木賞候補作となった著者のデビュー作。 -
復讐に燃える女の過去…豪快な作風を堪能されたし
エキゾティックな顔、すらりと伸びた肢体、褐色に輝く肌――宮内産業に勤める美貌の社長秘書・佐伯加津子にはふり返りたくない冬の過去があった…。大阪の昼と夜を舞台に、社長の謎の急死、コールガール業者の暗躍、最後の幸せを奪われた女の青白く燃えあがる復讐を描いて、迫力と魅惑にみちた傑作ミステリー。 -
産学癒着と陥穽、醜悪な人間たち。傑作社会派推理
3月初めの土曜日深夜、堺南方の国道13号線路上に男の死体が発見された。警察は轢き逃げ犯人として大京大学工学部助教授・雨森を逮捕したが、旧友の弁護士・萩原によって明かされる、そのアリバイと謎の行動。企業競争の渦中に巻き込まれ、色と欲の誘惑に象牙の塔の地位を失墜する一学者の悲劇を描く社会派推理の力作。 -
西成を舞台とする代表作。ドヤ街の猥雑な精気、5篇
大阪のカスバ、西成山王町は、灰色のスモッグと通天閣の下に拡がる汚れた町である。その町の底に生臭い欲望をむき出しに生きる住人たち。浮気な養母への見せしめにその情夫とつきあう女、恋人を憎むやくざの兄を刺殺する美少女、非情のチンドン屋に純愛を捧げる売春婦等…著者の眼は人間の哀しい業を見つめ、あくまでも冷徹である。 -
製薬会社の熾烈な生存競争と暗部、長編サスペンス
11月末のある日、兵庫県の山中で男の首吊り死体が発見される。男は大阪丸木製薬の元営業部長・松崎と判明、警察は社内の左遷人事による自殺と判定したが、泉田製薬青年社長・泉田の疑惑は大きい。泉田は松崎の不明な過去を探る。次第に明かされる、終戦直後の米軍諜報機関暗黒組織。事件の謎はにわかに社会的様相を帯びた……。 -
人間の宿業の深淵を悽愴な筆致で描いた、傑作6篇
夜の墓地に雪が降り始めた。積った雪を手にすくうと、それは妻の浪江が流す涙のように溶けていった。飛田ホテルの貧しい部屋で、刑期を終える有池の帰りを心待ちにしながら、ただ一度の誤ちを犯し、自ら死を選んだ妻…。有池の頬を熱い涙が濡らし続けた。大阪飛田を舞台に哀しい男女の宿業を描いた名作「飛田ホテル」他5篇収録。
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