『岡田 遥(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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“遺書”に託された妖の未練、果たします。
妖怪の遺書――それは妖が遺した未練が形として現世に残ったもの。託された人間に、未練に因んだ霊障をもたらす厄介な遺書を受け取ってしまった女子高生・野乃子は、遺書を蒐集する骨董品店の主・茅島に助けられたことをきっかけに、遺書にまつわる事件に関わるようになる。
母子二世代にわたり愛用された鏡に宿った付喪神。長年老夫婦と暮らした猫又。人に想いを寄せる橋の神。
様々な妖が散り際に何を欲し何を願ったのかを、遺書から紐解くあやかし奇譚集。
◆登場人物&キーワード◆
檜村野乃子【ひのむらののこ】
妖怪の遺書を受け取り「笑顔が取れない」という霊障を受けた女子高生。二人暮らしだった母を亡くし、百箇日の法要までに霊障を解いて泣けるようになりたいと望んでいる。
茅島【かやしま】
海沿いで寂れた骨董品屋『ロマンス堂』を営む皮肉屋の店主。妖怪が書いた遺書を蒐集している。
妖怪の遺書【ようかいのいしょ】
一、妖怪が死する間際に、その未練をしたためた手紙。
二、受け取った者は未練にまつわる「霊障」を受ける。
三、「霊障」を払うためには、死した妖怪の未練を紐解き、代わって想いを果たさなければならない。 -
妖怪狸と孤独な少女。二人のほほえましい関係にほのぼの、ほろり。
かつて八百八狸を統べながら、現在は四国・久万山に封じられた大妖怪・隠神千狸。たった独りで三百年を生きる彼はある時、あやかしが見える体質のせいで気味悪がられ、孤独に暮らす少女・三春と出会う。
山から出られぬ自分にとって、丁度良い暇つぶしだ。
そんな軽い気持ちで三春をかまい始めた千狸だが、過ぎ往く四季を幾度も巡り、共に笑い共に遊び、時には喧嘩して振り回されるうちに、いつしか“隣に誰かがいてくれる”日々が当たり前のものになっていき――。
これは孤独を厭わぬ妖怪狸と孤独を嫌う少女、二人の孤独が雪解けていく物語。
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