『水守糸子、めがイラスト(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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魔物の愛には溺れるような罠がある――少女と魔物のいびつで唯一の主従契約
当代随一の退魔師《聖女》エマには秘密がある。それは、魔を祓う身でありながら、強力な魔物・クロエと「契約」していること。
幼い頃魔物に襲われたエマは、クロエを召喚し生き延びた。以来、自分を「姫さま」と呼んで嬉々として世話を焼くクロエと、いびつな主従関係を築いてきた。孤独なエマにとって、クロエの重く深い愛は、時に魅惑的な毒のようだ。
人々を襲う黒い魔獣、死を呼ぶ葬送のワルツ、母の腹に宿ったまま生まれない赤子。エマは今日もクロエを従えて退魔に向かう――消えた妹を捜し求めて。
==登場人物==
エマ
《聖女》と名高い、当代随一の退魔師。
クロエと「契約」し、その力を使って魔を祓っている。
「いつも言っているけど、余計なことは何もするな」
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クロエ
千年を生きる高位の魔物。
エマを溺愛し、身の回りの世話を焼いている。
「憎らしくてとってもかわいい僕の姫さま」 -
孤独な少女と青年。秘密を抱えた2人の、契約結婚からはじまる甘い恋。
「おねがい久瀬くん。お金あげるから、わたしと結婚して」
気鋭の新進画家である19歳の鹿名田つぐみと、彼女の絵のヌードデッサンのモデルを務めていた23歳の久瀬葉は、半年前に結婚したばかりの新婚夫婦だ。
幼い頃のある事件で心に傷を抱えたつぐみと、彼女をそのまま受け入れ、美味しい料理に始まり、家事全般を引き受ける、明るくおおらかな葉。
一見仲睦まじい若夫婦だが、実は葉は、つぐみが不本意な見合いから逃れるために3000万円で「買った」偽りの夫であった。
つぐみは百年以上続く旧華族の名家に生まれ、長女として幼いながら懸命に折り目正しく振る舞い、婚約者までいた。
だがある事件をきっかけに心を閉ざし、唯一優しくしてくれた祖父が遺した古い木造平屋の家に逃げ込んだのだ。
以来、画家として生計を立てていたが、新たに舞い込んだひどい見合いを断るために、葉に契約結婚を申し込んだのだった。
ひとつ屋根の下で一緒に暮らすうちに、少しずつお互いに踏み込んでいく、つぐみと葉。
けれど2人の間には、あまりにも重大なある「秘密」があって……。
これは、お金で愛を買った(つもりの)孤独な少女と、買われた(ことにした)魔性的な魅力を持つ青年の、もどかしくて切実な恋のはじまり。
第8回カクヨムWeb小説コンテスト特別賞受賞作! -
日輪が消えた国で、贄の少女と追放された皇子の旅が始まる。
十年前に日輪が消えた国、照日原。その辺境の郷の姫・かさねは狐神の花嫁に選ばれる。だが花嫁とは、日照不足で不作続きの郷を救うための贄を意味していた。知らずに狐に喰われかけたかさねは、金目の青年・イチに助けられる。見返りとして彼が要求してきたのは、日輪を司る日神に会うためにかさねの「力」を貸すことだった。
戻る場所のないかさねはしぶしぶ同行を決める。しかしイチこそが日輪が消える原因を作り、都から追放された皇子だと気づき――。
運命に抗うための旅が、今始まる。心揺さぶるファンタジー開幕。
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