『講談社学術文庫、小島毅(実用)』の電子書籍一覧
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◇暴走する独善的正義 その思想的起源を暴く!◇
善意に基づく使命感。時としてテロリズムへと人を導いてしまう心性は、陽明学と水戸学が交錯しながらこの国の精神に組み込まれたものであった。
大塩平八郎にはじまり、井上哲次郎、三宅雪嶺、新渡戸稲造、そして山川菊栄と三島由紀夫へと至る系譜をたどりながら、日本の近代特有の屈折を読み解かんとする、新鮮にして驚くべき視点による思想史探究。
スマッシュヒットとなった選書メチエ版に、近代日本における朱子学・陽明学というより俯瞰的な視野による「増補」を加え待望の再刊なる!
【本書の内容】
学術文庫版序文
プロローグ―靖国「参観」の記
エピソードI 大塩中斎―やむにやまれぬ反乱者
1 「乱」と呼ばれて
2 陽明学ゆえの蜂起?
3 知己頼山陽
エピソードII 国体論の誕生―水戸から長州へ
1 藤田三代の功罪
2 『大日本史』の編集方針
3 自己陶酔する吉田松陰
エピソードIII 御一新のあと―敗者たちの陽明学
1 陽明学を宮中に入れた男
2 陽明学を普遍化させた男
3 陽明学をキリスト教にした男
エピソードIV 帝国を支えるもの―カント・武士道・陽明学
1 明治のカント漬け
2 武士道の顕彰
3 陽明学の復権
4 白い陽明学、赤い陽明学
エピソードV 日本精神―観念の暴走
1 ある国家社会主義者のこと
2 西洋思想で説く東洋の革命
3 碩学か幇間か
エピソードVI 闘う女、散る男―水戸の残照
1 水戸の血と死への美学
2 「青山菊栄」の戦後
3 「その日」まで
4 その日
5 アポロンが演じたディオニュソス
6 それから
エピローグ
増補
I 近代における朱子学・陽明学
II 亘理章三郎と西田幾多郎の陽明学発掘作業
III 中江兆民の自由論
IV 渋沢栄一の自由論
主要参考文献
あとがき
主要登場人物略伝
本書関連年表
索引
*本書の原本は、2006年に講談社選書メチエより刊行されました。 -
講談社創業100周年企画として2004年~05年に出版された全集「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版が、いよいよ刊行開始。本全集は、2014年には中国で、2016年からは台湾で翻訳出版され、そのレベルの高さと視点の新しさから累計で150万部を超えるベストセラーになっている。
待望の文庫化、第1回配本は、第1巻と第2巻の同時配本。第1巻では、長年、中国での遺跡発掘を手掛けてきた著者が、「三皇五帝」や「盤古伝説」などで知られる中国の神話の表す史実を探り、「夏王朝」「殷王朝」の謎に迫る。
中国の古代文明といえば、かつては「黄河文明」を指したが、現在では、長江流域をはじめ、各地の多様な自然環境から展開した多元的な古代文明と理解されている。現在の中国のさまざまな地域社会や風土を考える際にも、こうした先史時代から続く地域文化の脈絡を無視できないのである。約1万年前の新石器時代、南北の文化地帯の周縁でアワ・キビ農耕や稲作農耕が生まれ、そこから牧畜型農耕社会と遊牧社会が分離し、さらにその周辺には狩猟採集民が存在した。こうした基本的生活様式が誕生した中から、いかにして初期国家が生まれたのか。最古の王朝とされる夏王朝と二里頭文化の関係とは――。
文庫化にあたり、原本刊行後の重要な遺跡と発掘成果を大幅に加筆。〔原本:2005年、講談社刊〕
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