『乗代雄介(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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わたしたちの、奇跡のような一夏の物語。
17歳の夏、SNSで知り合ったパパイヤとママイヤは木更津の小櫃川河口の干潟で待ち合わせをして、初めて会った。アル中の父親が大嫌いなバレーボール部のパパイヤと、芸術家の母親に振り回されて育った、写真が好きなママイヤ。二人は流木が折り重なる“木の墓場”で週に一回会うようになり、心を通わせる。
そして、奇跡のような出会いは、二人の夏を特別なものに変えていく――
「なりたい自分だって気がするんだよね、あんたといる時だけ」
少女たちの儚くも輝かしい一夏を瑞々しい筆致で描く、新時代のガールミーツガール小説。 -
幻の書の新発見か、それとも偽書か――。高校の歴史研究部活動で城址を訪れたぼくは中年男に出会う。人を喰った大阪弁とは裏腹な深い学識で、男は旧家の好事家が蔵書目録に残した「謎の本」の存在を追い始めた。うさん臭さに警戒しつつも、ぼくは男の博識に惹かれていく。ラストの逆転劇が光る、良質のミステリのような注目作。
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「凡庸さは金になる。それがいけない。何とかそれを変えてやりたいと思い悩みながら、何世紀もの時間が無駄に過ぎてしまった」――28年間の会社員生活を終え自由の身となった小説家。並外れた美貌を持ちながら結婚に破れた女優。「鳥獣戯画」を今に伝える高山寺を興した高僧明恵。父親になる三十歳の私。恋をする十七歳の私。時を超え、主体を超え、物語は旋回していく。語りの力で何者にもなりえ、何処へでも行くことができる小説の可能性を、極限まで追い求めた谷崎賞作家最大級の野心作「鳥獣戯画」。単行本未収録の傑作短篇「我が人生最悪の時」を併録。自筆年譜付きの決定版。
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『最高の任務』で第162回芥川賞候補となった現代文学の新星、乗代雄介がデビュー前から15年以上にわたって書き継いできたブログを著者自選・全面改稿のうえ書籍化。
総数約600編に及ぶ掌編創作群より67編を精選した『創作』、先人たちの言葉を供に、芸術と文学をめぐる思索の旅路を行く長編エッセイ『ワインディング・ノート』に書き下ろし小説『虫麻呂雑記』(140枚)を併録。
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