『西塔 鼎、Enji(ライトノベル)』の電子書籍一覧
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これは「おわり」の物語。互いを想った、二人の悲劇の物語。
少年兵レンカはその日、奇跡を見た。
それは、春に——四月に降る雪。血みどろの最前線に降り、あらゆる敵を凍てつかせる雪。
その奇跡を起こした少女は、こう呼ばれていた。『氷棺(ひつぎ)の聖女』と——。
レンカと少女はふとしたことから出会う。移ろいゆく戦局の、その束の間に訪れた平穏な日々。二人は少しずつ、その距離を縮めていく。
だが、彼らは忘れていた。
少年が「ただの兵士」であることを。
少女が「絶対の兵器」であることを。
これは愚かな少年と、幸せではない少女の出会いと、そして、別れの物語。 -
それは、聖女が住まう箱庭に訪れる、ある終末期《ターミナル》の物語――。
日常は少しずつ、ただ破滅へと進んでいく……。
「連邦」と「帝政圏」の戦争。泥沼化した戦局を打破するため、「連邦」側はある禁忌に手を染めた。
生み出されたモノの名は、『聖女』。
短命という代償と引き換えに強力な異能を保有する少女型人工生命体。
しかし長い闘争が両国に大きな疲弊を生み、無し崩し的な終戦が見え始めると、彼女たちの本格的な投入は見送られ――ついには『箱庭』と呼ばれた秘匿訓練施設ごと抹消、闇に葬られようとしていた。
調律官――『聖女』たちの体調管理を目的とした医官――として赴任した“私”の視点から、少女たちの「最期」の日々を綴るファンタジー・ドキュメント。
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