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『マイクロコンテンツ、大江千里(実用)』の電子書籍一覧

1 ~29件目/全29件

  • 「千里。俺は知っている。おまえは最初何も出来なかった。オリエンテーションの日。そして徐々にジャズが出来るようになったのも覚えている」卒業リサイタルの後、学校で一番厳しい教授が肩を抱きしめてくれた。ニューアークにぴと降り立ってから4年半。47歳で留学を決意してからの日々は雪や雨の日と同じくらい晴れた日もあった。でも。ニューヨークに来てよかった。感動のニュースクール卒業式。【読了時間 約30分】

    僕は頑に会社にこだわっている。その執着に自分でも唖然とする。僕は会社を作りたいのだ、そう思うしかなかった。シンプルな明確な気持ち。僕はそれをやりたいのだ。 (本文より)

    ビザの次はレーベルを立ち上げるために、別の弁護士を訪ねる。なぜ、NYへ? なぜジャズを? そう訊かれるたびに自問自答してきた。その答えがやっとわかったような気がする。ジャズを必死に学びながらも感じていた違和感。新しいジャズのオリジナルを作る。そのためにここにいる。ぴがいる。そして、仲間がいる。

    「千里。俺は知っている。おまえは最初何も出来なかった。オリエンテーションの日。そしてあれから徐々にジャズが出来るようになったのも覚えている」
    卒業リサイタルの後、学校で一番厳しく口の悪い教授が肩を抱きしめてくれた。
    ニューアークにぴと降り立ってから4年半。47歳で留学を決意してからの日々は雪や雨の日と同じくらい晴れた日もあった。でも。ニューヨークに来てよかった。ジャズの道は始まったばかり。感動のニュースクール卒業式へ。【読了時間 約30分】

    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し愛犬ぴを連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズ、ブルーノート出演のほか、現在は米国内を中心に積極的なライブ活動を展開中。日本家屋体験エッセイ『僕の家』全4冊、NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ全12冊配信中。2015年2月3rdアルバム発売、4月単行本発売、5月ライブ決定!

  • 「本当に今だから言うけれど、あなたはおそらくダメだと思ったの。とにかく出来上がっちゃってたから。ポップスをやるときの癖っていうのかな、それが全て支配していて、これを壊すのは大変だろうなと思ったの。でも今はそのときのことを笑い話にできる」(本文より)。アメリカに来て4回目の冬。卒業を1学期延ばし、やることを箇条書きにしてみた。まずは、ビザだ。卒業直前、緊迫の第11弾!【読了時間 約22分】

    「本当に今だから言うけれど、あなたはおそらくダメだと思ったの」
     ジュリア先生が口火を切った。
    「とにかく出来上がっちゃってたから。ポップスをやるときの癖っていうのかな、それが全て支配していて、これを壊すのは大変だろうなと思ったの。でも今はそのときのことを笑い話にできる」(本文より)

    アメリカに来て4回目の冬。大江千里はニュースクール大学ジャズ科の卒業を1学期延ばし、その間にやることを箇条書きにしてみた。オリジナルジャズを作る。NYでバンドを組みライブをやる。レーベルを立ち上げる。ビザを申請する。まずは、ビザだ。F1ビザ(学生ビザ)、OPT、アーティストビザ、グリーンカード。すべてに可能性を賭けて、弁護士のピーターを訪ねた。卒業直前、緊迫の第11弾!【読了時間 約22分】
    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し愛犬ぴを連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズ、ブルーノート出演のほか、現在は米国を中心に積極的なライブを展開中。日本家屋体験エッセイ『僕の家』全4冊、NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズは電子単行本『9th Note Complete』としても配信中。2015年2月14日には3rdアルバム『Collective Scribble』発売決定!
  • 47歳でNYの音楽大学に留学してから4年。大江千里はニュースクールの講堂にいた。そこは神戸のライブハウス、チキンジョージに似ていた。卒業に必須な「音楽ビジネス」カテゴリーで、【インターン】か【ステージプレゼンス】のどちらかをとらなければならない。千里は【ステージプレゼンス】を選ぶ。先生はダイアナ・ロスのツアーに長く参加したラタニャ。千里は誰を追いかけているの?――その答えは…【読了時間 約22分】

    「僕がアメリカに来て一番よかったなと思うのは、ジャズの基本であるリズムに生で触れられることだ。クリスはジャズというよりももっとR&Bタイプを目指している。彼ら黒人の書く曲には全てブルースの感覚がある。元は教会から派生しているこの情熱と心の叫びがそのまま音符になったような音楽は、アフロアメリカン独特のものだ。
    ふと自分には何があるだろうと思って考えたら、「盆踊り」であることに気がついた。日本人である僕は1、2、3、4という1小節のアクセントを1と3で捉える。彼らは2と4で感じるわけだ」――本文より

    47歳でNYの音楽大学に留学してから4年。大江千里はニュースクールの講堂にいた。そこは神戸のライブハウス、チキンジョージに似ていた。卒業に必須な「音楽ビジネス」カテゴリーで、【インターン】か【ステージプレゼンス】のどちらかをとらなければならない。千里は【ステージプレゼンス】を選ぶ。先生はダイアナ・ロスのツアーに長く参加したラタニャ。千里は誰を追いかけているの?――その答えを探すためにここに来たのかもしれない。【読了時間 約22分】
    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し愛犬ぴを連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズ、ブルーノート出演のほか、現在は米国内を中心に積極的なライブ活動を展開中。日本家屋体験エッセイ『僕の家』全4冊、NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ全12冊は電子単行本『9th Note Complete』としても配信中。2015年2月14日には3rdアルバム発売決定!

  • NYのジャズ大学ニュースクールに留学して2年。学生課のダンのすすめもあって提携するアート大学との共通カリキュラム【音楽という言葉】をとってみる。学期中に12編の詩を書き、皆でディベートするらしい。そこで出会ったのがバナード。70歳は超えている。ギンズバーグ、バロウズ、ディキンソン、オハラ、ドナマシーニ。ビートニクのアメリカ詩人や現代詩人、さらに千里の英語詩も登場!【読了時間 約36分】

    「僕は今までの人生でこんなに握手だけで物を語りたがる人に会ったことがない。
    それは詩と言うよりはむしろ自叙伝の域に達していると思う。
    だが、不思議とそれが嫌じゃないと思った。こういう人に会うのを長年待っていたとも思った。年齢も国も職種も違う2人が詩というキーワードで大学のクラスの中で出会ったのだ」――本文より。

    NYのジャズ大学ニュースクールに留学して2年。
    学生課のダンのすすめもあって、提携するアート大学との共通カリキュラム【音楽という言葉】をとってみる。
    学期中に12編の詩を書き、みなでディベートするらしい。
    そこで出会ったのがバナード。70歳は優に超え、「詩人の会」を主催。参加者をハンティングしている。
    バナードはさらに千里が参加していたビッグバンド「モーニング息子。」のライブでMCをやってくれたのだが…。
    ギンズバーグ、バロウズ、ディキンソン、フランクオハラ、ドナマシーニ、リチャードヒューゴ、パブロネルーダ。
    ビートニクのアメリカ詩人やチリの詩人たち。さらに千里の英語「詩」も登場!【読了時間 約36分】

    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフンド♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバル、ブルーノート出演のほか、現在は米国内を中心に積極的なライブ活動を展開中。日本家屋体験エッセイ『僕の家』全4冊、NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ全12冊は電子単行本『9th Note Complete』としても配信中。
  • この夏、僕は何かをやり遂げたかったのだ。ピーター・アースキンのドラムレッスン。合間に聞かせてくれたのは、ウェザーリポート時代のレア音源。ジャコパストリアスだった。ロスの濃密な時間から一転して、帰り道は「死の砂漠」に「凍える恐怖」。著者撮影のスナップ46点に、今回は「音のおまけ」特典つき。愛犬ぴの写真の(♪)マークをタップすると、「音のおまけ」が鳴りますよ。【読了時間 約25分】

    「きみはそれが出来るのになぜジャズをやろうとしたの? しかも今回はピアノではなくてなぜドラムを? ドラマーになりたいの?」
    自己紹介のかわりに「塩屋」をピアノで弾き語りした僕を、ピーターは眼を丸くして子どものような目で見つめた。
    この夏、僕は何かをやり遂げたかったのだと思う。ピーター・アースキンのドラムレッスン。練習の合間に聞かせてくれたウェザーリポート時代のレアな音源。途中でベースとボーカルの音が同時に聞こえてきて、そのグルーブ感がとてつもなかった。ジャコパストリアスだった。
    ロスでの濃密な時間はあっという間に過ぎ、再び過酷なロードレースが始まる。昼間は「死の砂漠」、数時間後には「凍える恐怖」。行きは爆走したので帰りは寄り道をしようと思ったのだが……。

    今回は3カ所に特典をつけました。愛犬ぴの写真の音符マークをタップすると、「音のおまけ」が鳴り出します! 著者自身が撮ったスナップは46点。「13 th Note(8)」は、【文、イラスト、写真、音のおまけby大江千里】と盛りだくさんの内容でお届けいたします。【読了時間 約25分】

    大江千里・おおえせんり
    1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフンド♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバル、ブルーノート出演のほか、現在は米国内を中心に積極的なライブ活動を展開中。日本家屋体験エッセイ『僕の家』全4冊、NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ全12冊は電子単行本『9th Note Complete』としても配信中。
  • 車での大陸横断を思い付いたのは、8月のどこかでロスに滞在して、ウェザーリポートのドラマーだったピーター・アースキン氏にレッスンを受けることになっていたからだ。ネットで検索すると不眠不休なら数日で着く。同乗者は相棒ぴ。4つの夜と5つの昼、これを目標にまずは思いのまま走り出してみよう――本文より。どこまでも続く畑畑畑。今回はたっぷりの大陸横断写真とBGMはケニー・ロジャーズ。【読了時間 約28分】

    車での大陸横断を思い付いたのは、8月のどこかでロスに滞在して、
    ウェザーリポートのドラマーだったピーター・アースキン氏にレッスンを受けることになっていたからだ。
    彼の地に3週間ほど滞在するので生活するには足が居る。
    ならばNYから直接車で行っちゃおうというふうに決心した。
    ネットで検索すると不眠不休なら数日で着く。8月1日に出れば5日中には着くだろう。もう少し睡眠をとれば6日当日ぎりぎりになるかもしれない。まあなんとかなる。
    同乗者は相棒ぴ。4つの夜と5つの昼、これを目標にまずは思いのまま走り出してみよう――本文より。

    LAで再会(リユニオン)するのは、長年の友人Yukiさんだった。
    40年近くハリウッドに住み、映画の世界で記事を書いている。
    そしてもう一人は、くにえさん。
    三人は共に笑い、いろんなことを分かち合い、時間を共有した。

    どこまでも続く畑畑畑。今回はたっぷりの大陸横断写真とともにお送りします。
    BGMはケニー・ロジャーズ。【読了時間 約28分】

    大江千里・おおえせんり
    1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフンド♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバル、ブルーノート出演のほか、現在は米国内を中心に積極的なライブ活動を展開中。日本家屋体験エッセイ『僕の家』全4冊、NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ全12冊は電子単行本『9th Note Complete』としても配信中。
  • 2008年、ポップミュージシャン・大江千里はNYの音楽大学に留学する。今までの一切合財を捨て愛犬1匹をつれて。タイの留学生テップとのルームシェア、現役ジャズミュージシャンたちの刺激的な授業、ジャズの名曲。「ジャズができていない」と言われた48歳の留学生は切磋琢磨する。登場するナンバー、ミュージシャンは100を越える。「ミニッツブック」の連載12編に処女小説「いたち」を収録。【読了時間 約270分】

    50歳を目前にして、大江千里は考えた。このまま年をとってもいいのだろうか、と。
    定期的なライブと創作活動。気心の知れた友人。行きつけのレストラン。都会での犬との暮らし。
    2008年、大江千里はNYの音楽大学・ニュースクールに留学する。今までの一切合財を捨て、愛犬1匹をつれて。
    ところが、レベルテストに寝坊し、「ジャズができていない人がいる」と20歳の同級生に言われ。歯をくいしばって練習すると、肩が動かなくなる。
    タイの留学生テップとのルームシェア、現役ミュージシャンによる刺激的な授業、アンサンブルの発表会、同級生の歌姫たち、愛すべきスタンダードナンバー、そして愛犬・ぴ。「ジャズ」にまつわるものに囲まれて、ひとつひとつ、できるようになっていった。
    登場するスタンダードナンバー、ミュージシャンは100を越える。留学生活の最初の2年間を綴る「カドカワ・ミニッツブック」の連載12編に処女小説「いたち」を収録したコンプリートバージョン。【読了時間 約270分】

    目次
    B♭ 憂鬱のはじまり。
    E♭ 痛み分けはジャズの味
    A♭ ジャズ学校の異邦人
    D♭ ジャズに焦りは禁じ手か?
    G♭ ジャズをひと休み。陽はまた昇る
    B  秋学期よ、こんにちは
    E  双子のフェニックス
    A  二ューヨークにいる亀
    D  キンモクセイの咲く頃に 上
    G  キンモクセイの咲く頃に 下 
    C  長いトンネルを抜けて
    F  9番目の音に誘われて
    いたち

    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。

  • 東北で大きな地震があった年の夏、「NYのみんなが元気になれる夏祭りを企画してもらえないか?」と富ジャズから提案があった。日本でやっていた「納涼千里天国」が浮かぶ。「納涼」をNYの富ジャズでやるのはどうか? タイトルを「6 Seeds (6つの種)」とし6人のゲストとセッションする6日間。その頃知り合ったスティーブ (ベース)とのデュオを基本に人選を始めた。ジャズ修行は続く。【読了時間 約25分】

    全身から鳥肌が立った。
    時々目と目を合わせて呼吸を確認する。
    演奏を通じて学校での短い会話の何百倍ものコミュニケーションをしていると思った。
    音を通じてお互いまだ知らないそれぞれの音楽や人生や家族の話をしているかのような
    楽しいやり取り。スティーブも頬を紅潮させて汗びっしょりだった。(本文より)

    東北で大きな地震があった年の夏、
    「NYのみんなが元気になれるような夏祭りを企画してもらえないか?」
    と富ジャズから提案があった。
    日本にいた頃、夏祭りのようなコンサートをやっていた時期がある。
    「納涼千里天国」だ。
    話を聞いた時、「納涼」をNYの富ジャズに置き換えてやってみると面白いかもしれない
    と思った。期間は6日間。タイトルを「6 Seeds (6つの種)」にし、
    6人のゲストとセッションして作る6つのストーリー。
    蒔いた種からやがて芽が出る日が来るかもしれないし、来ないかもしれない。
    ちょうどその頃知り合ったスティーブミルハウス(ベース)とのデュオを基本に、
    人選に取りかかる――NYジャズ武者修行はまだまだ続く。【読了時間 約25分】

    大江千里・おおえせんり
    1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフンド♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った『9th Note』全12冊、日本家屋体験エッセイ『僕の家』全4冊を配信中。

  • ハネスに出会ったのは、アートブレイキー・アンサンブルのオーディションだった。ハネスはベース担当、人懐こくて、プロデュース能力に長けていた。ハネスがベース、ミチがバイオリン、僕がピアニカでトリオを組む。初夏のある日曜日、ハウストンストリートの教会の前で僕らは路上デビューする――。50歳の音大生・大江千里。青春と呼ぶに等しい時間の中でNYジャズ留学第5弾は路上ライブ中継です【読了時間 約30分】

    ハネスに出会ったのは、アートブレイキー・アンサンブルのオーディションの教室だった。ハイジの国から来たこの男は、ベース担当、人懐こくて、プロデュース能力に長けていた。スイスではビックバンドの指揮もしていたという。ハネスがベース、ミチがバイオリン、そして僕がピアニカでトリオを組むことになった。初夏のある日曜日、ハウストンストリートの教会の前で僕らは路上デビューする。

      ※
    第1回目は、ほぼ30分を3回やった。初回にしては上出来だろう。
    「イパネマの娘」「ニューヨーク ニューヨーク」「星影のステラ」など。
    左右の店の人たちに感謝の挨拶をしてから楽器を片し、ハウストンストリートを少し西に行ったところのカフェに入る。

    「ケースに入ったお金いくらだった?」
    「1人、20ドルぐらいかな」
    「おお、悪くないじゃん」
    「全然、悪くない」――本文より。
      ※

    オーディションには落ちたものの、新しい出会いがいくつもあった。50歳の音大生・大江千里。青春と呼ぶに等しい時間の中でNYジャズ留学第5弾は路上ライブ中継です【読了時間 約30分】

    大江千里■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し愛犬と共にNYへ。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った『9th Note』12冊、日本家屋体験エッセイ『僕の家』4冊を配信中。
  • デリでサンドイッチを頼むとき、アメリカ人は徹底的にカスタマイズする。パンはホットドッグ、トマトスライスは2枚、オニオンとピクルスは抜いて、ケチャップなしでマヨネーズを少々。それは大学のカリキュラムについても同じ。ジーンペルラ、デイヴグラッサー、バリーハリス、裕太。NYのジャズ大学で上級生になった千里(50)に新しい出会いが訪れる。第4弾はビバップ・サンドイッチ・ストーリー!【読了時間 約30分】

    デリでサンドイッチを頼むとき、アメリカ人は徹底的にカスタマイズする。パンはホットドッグ、トマトスライスは2枚、オニオンとピクルスは抜いて、ケチャップなしでマヨネーズを少々。それは大学のカリキュラムについても同じ。ジーンペルラ、デイヴグラッサー、バリーハリス、裕太。NYのジャズ大学で上級生になった千里(50)に新しい出会いが訪れる。第4弾はビバップ・ストーリー!【読了時間 約30分】

    「NYに来たばかりの頃、近所の和食屋さんでバリーハリス(ビバップの巨匠)に遭遇しているのだ。僕が必死にその日に勉強したノートを広げて復習をしていたら、隣に座った氏が
    『きみはジャズを学んでいるの? 先生は誰なの?』
    って聞いてきた。すぐにその人が誰かは僕にもわかったので緊張しながら、
    『ニュースクールでまだ基礎クラスをやっているのです』
    とだけ返したら、
    『そう。あそこはジャズしか教えないいい学校だ。ジュニアマンスとか本物のミュージシャンが教えている。やめなさんなよ。続けなさいよ。ビバップは楽しいよ。今度暇があったら家にも習いに来なさい。じゃあ、頑張って』
    僕はもう全身がカチカチになり直立不動で『ありがとうございます!』とその場をあとにした」――本文より。

    大江千里■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し愛犬と共にNYへ。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った『9 th Note』12冊、日本家屋体験エッセイ『僕の家』4冊を配信中。

  • 日本で大変なことが起こっている――作曲&アレンジのクラスで発表する曲が出来上がってPCをオンにしたところ、メールが届いた。2011年3月11日。海岸を波が砕いていく。日本が壊れていく。いま書き終えた曲は「ホームタウン」。食い入るように画面を見つめる。大学へ行くとみんなが心配してくれていた。学校へは行かず、チャリティコンサートを始める。渡辺美里さんがNYへやってきて…。【読了時間 約22分】

    日本で大変なことが起こっている――作曲&アレンジのクラスで発表する曲が出来上がってPCをオンにしたところ、友達からメールが届いた。2011年3月11日。あちこちの海岸を波が砕いていく。日本が壊れていく。いま書き終えたばかりの曲は「ホームタウン」。食い入るように画面を見つめる。大学へ行くとあちこちで声をかけられた。みんなが心配してくれている。そのころ、NYのレストランで少しずつ演奏活動を始めていた。学校へは行かず、チャリティコンサートを始めた。渡辺美里さんがNYへやってきて…。NYジャズ留学第2章は、「ジャズを学ぶ」人から「ジャズを演奏する」人の転換期になった【読了時間 約22分】
  • ニュースクールを卒業しても、音楽だけで食べていける人は3%以下だという。そんな厳しい現実の中、すでに活躍していたジョーが心臓疾患で倒れたとき、神様はこう言ったのだ。「君が生き返ったら、大好きな『モーニング娘。』の曲を仲間とやってみなさい」。ガーシュインホテルでのデビューを皮切りに、超クールな「モーニング息子。」は「LOVEマシーン」を引っさげてNYで評判のバンドになった。【読了時間 約33分】

    ニュースクールを卒業しても、音楽だけで食べていける人の割合は3%以下だという。そんな厳しい現実の中、ジョーはすでにラテンビックバンドで活躍していた。ジョーが心臓疾患で倒れ、生死をさまよっていたとき、神様はこう言ったのだ。「君が生き返ったら、大好きな『モーニング娘。』の曲をジャズの仲間とやってみなさい」。そうして生まれたのがJ-Popビッグバンド「モーニング息子。」。そんなジョーに地下鉄で声をかけられた千里。ガーシュインホテルでのデビューコンサートを皮切りに、超クールな「息子。」は、「LOVEマシーン」を引っさげてNYでも評判のバンドになっていった。NYジャズ留学の後半戦はススム! 【読了時間 約33分】

    それは不思議な体験だった。
    毎日ニュースクールで習っているジャズとは少し違う音楽だった。
    もちろん原曲が違うからといえばそれまでだが、そうじゃない。
    確かにジャズのビッグバンドのフレーズもあったりするのだが、もっとジャズが大らかだった。
    そう、喩えるならばニューオリンズジャズのような香りのする音だった。――本文より。


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。
  • 48歳にして愛犬ぴとスタートさせたNYジャズ留学。年下の同級生にジャスができていないと言われ、それでも歯を食いしばって基礎クラスを卒業する。3年目は憧れのミュージシャンからプライベートレッスンを受けられる。千里が選んだのはアーロン・ゴールドバーグ。ルームメイトのテップが卒業し、年齢が近かったJayは休学した。別れと出会いが交錯するセカンドシーズン。NYジャズ武者修行はつづく!【読了時間 約28分】

    「センリ―の日本での映像をYouTubeで観たんだけれど、大きなスタジアムのものが一番よかったな。非常にのびのびしている。今きみの弾くピアノにはあれがまだないんだなあ」超絶テクニックのピアニスト、アーロン・ゴールドバーグはそう言った。48歳にして愛犬ぴとスタートさせたNYジャズ留学。年下の同級生たちの中で、スラングもわからず、ジャスができていないと言われ、それでも本当に歯を食いしばって基礎クラスを卒業することができた。3年目からは憧れのミュージシャンからプライベートレッスンを受けることができる。千里が選んだのはアーロン。ルームメイトのテップが卒業し、年齢が近かったJayは休学した。別れと出会いが交錯するセカンドシーズン。NYジャズ武者修行はつづく!【読了時間 約28分】

    「センリーは歌手でしょう?  歌手だったら譜面に書き起こしたりしないで、耳で聴いた音を全部そのまま歌えるようにしなきゃ。そして譜面なんかなくても、歌えるようになったフレーズをそのまま鍵盤に指で落としていけばいいんだよ」
     そ、それって、どういうことですか? 途中で音を確かめる為に鍵盤に触れちゃダメってことなんですか。――本文より


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズ配信中。
  • アンナ先生のプライベートレッスンをoutすると、憧れのミュージャンのレッスンが受けられる。そのためには、すべての音階を12のキーでできること、すべての伴奏のパターンを12のキーでできること、ジャズで最も大切なブルース、リズムチェンジの曲を選び12のキーで演奏できること。愛犬・ぴとニューアーク空港に降り立ったときから2年。「9 th Note最終章」はまた旅のはじまり。【読了時間 約25分】

    アンナ先生の基礎のプライベートレッスンをoutすると、憧れのミュージャンのレッスンが受けられる。そのためには、すべての音階を12のキーでできること、すべての伴奏のパターンを12のキーでできること、ジャズで最も大切なブルース、リズムチェンジの曲を選び12のキーで演奏できること、など基礎クラスで習った知識を試す実技試験がある。

    12のキーとはB♭、E♭、A♭、D♭、G♭、B、E、A、D、G、C、F。
    そう、この連載の順番と同じなのだ。

    ジャズができていない。
    リズムチェンジを知らない。
    試験を棄権する。
    オーディションに落ちる。


    でも、ひとつひとつ、クリアしてきた。
    仲間もできた。
    ジャズの「音」が「楽」しめるようになってきた。

    今回は「F」。連載も卒業になる。

    NYジャズ武者修行に愛犬「ぴ」と二人きりでニューアーク空港に降り立ったときから2年。「9 th Note最終章」はまた旅のはじまりでもある。【読了時間 約25分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。


  • 学期後半になると「ソフォモアジュリー」の季節がやってくる。ソフォモア(2年目)の学生を目安に、ジャズの実力がついたかどうかチェックする実技試験だ。そのテストにパスするかどうかは、3年次の授業に大きくかかわってくる。ジュリア先生の猛特訓が始まる。イパネマの娘、コンファメーション、黒いオルフェ、星影のステラ、枯葉を始め18曲が登場! さて、試験当日弾いたのは!? 【読了時間 約25分】

    毎回、学期後半になると「ソフォモアジュリー」の季節がやってくる。ソフォモア(2年目)の学生を目安に、ジャズの実力がついたかどうかチェックする実技試験だ。そのテストにパスするかどうかは、3年次の授業に大きくかかわってくる。

    まず、譜面を見ずに演奏できる曲を10~12曲選ぶ。
    次にリードシートを用意する。
    そして、3人の百戦錬磨の審査員たちの前で、バンドリーダーとして曲を演奏する。

    僕は、「The Real Book」をめくって、片っぱしから弾いてみた。
    ジュリア先生のアドバイスを受け、猛特訓が始まる。

    イパネマの娘、コンファメーション、黒いオルフェ、ステラバイスターライト、
    枯葉、It good happen to youを始め18曲が登場!
    さて、試験当日弾いたのは!? 【読了時間 約25分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。
  • 東京は夜の6時。「大江千里サタデーナイト・オーケストラin 東京ジャズフェスティバル」が始まる。緊張が悪魔のように押し寄せてくる。面白くないジョークを言うもの、爆笑するもの、鏡を何度も覗きこむもの、楽器を磨くもの。開演30秒前、誰からともなく集まって手を重ねた。Let's enjoy the moment! 僕らは前を向いて舞台へ出て行った。東京ジャズスペシャルレポート。【読了時間 約15分】

    東京は夜の6時。

    「大江千里 サタデーナイト・オーケストラ in 東京ジャズフェスティバル」が
    始まろうとしている。緊張が悪魔のように押し寄せてくる。

    面白くないジョークを言うもの、それに爆笑するもの、鏡を何度も覗きこむもの、楽器を磨くもの。

    「さあ、みんな緊張してますよ。これは楽しく記念撮影しといたほうがいいでしょう」

    シャーリー(日本男子)がみんなに呼びかける。
    シャリーは25年来の友人。持つべきものは友だ。

    開演30秒前、誰からともなく集まって手を重ねた。
    Let's enjoy the moment! 

    僕らは前を向いて舞台へ出て行った。
    東京ジャズの舞台裏を大江千里自らレポートするスペシャルバージョン。
    永遠の歌姫、シーラ・ジョーダンのお茶目な一面も! 【読了時間 約15分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。

  • 他人が家やマンションを買うのにどうしてこんなにドキドキワクワクするのだろう。原宿の隠れ家、高級マンション内覧、フィギュアを飾るための家、新潟の林の中の山小屋、高松の西を向こう家。【家】のあるところには、どこでも見に行きたい。築50年の日本家屋に住んで再発見したそれぞれの家の魅力。不動産知識も随所にちりばめられた、大江千里の傑作エッセイ『僕の家』の中から5編を収録。【読了時間 約42分】

    原宿の隠れ家、高級マンション内覧、フィギュアを飾るための家、新潟の林の中の山小屋、高松の西を向こう家。【家】のあるところには、どこでも見に行きたい。築50年の日本家屋に住んで再発見したそれぞれの家の魅力。不動産知識も随所にちりばめられた、大江千里の傑作エッセイ『僕の家』の中から「不動産業界を泳ぐ妖しくもチャーミングな人」「高級賃貸マンション『ラナイ』内覧ツアー」「それぞれの家」「夢見るように眠りたい」「西を向こう家」5編を収録。【読了時間 約42分】

    僕は10年ちょっと前に園合って郊外に家を建てたことがある。その家は健在で大好きな家なのだが、僕はそこには住まず賃貸の物件を点々としている。自分でも何やっているんだと思うときがあるが、動かずにはいられない。

    単純に建物が好きなので、いろんな場所に住みたいのである(ほとんど病気)。だからたまに日常から離れたいときにだけ都会を離れてその家に逃げ込む。自分の造った風呂に入って自分の畳にゴロンと横になる。それはそれで至福の時だが、やはり現実の仮住まいには生々しさがある。――本文より。


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。2012年ジャズアルバム『boys mature slow』、2013年『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズ配信中。
  • 2013年9月7日、東京国際フォーラムA。東京ジャズにビッグバンド「大江千里 サタデーナイト・オーケストラ」として出演する。そのためにアルバム『Spooky Hotel』を作った。そして、何よりも歌ってほしかったシーラ・ジョーダンがスペシャルゲストに加わる。「これでいいかしら? マイリトルボーイ」50歳をすぎてもリトルボーイ。ジャズは秋の夜長のように奥深い。【読了時間 約20分】

    2013年9月7日、東京国際フォーラムA。
    今年もまた東京ジャズに出演が決まった。
    しかも、ビッグバンド「大江千里 サタデーナイト・オーケストラ 」としての出演だ。

    そのために、新しいアルバム『Spooky Hotel』を作った。
    そして、何よりも歌ってほしかったシーラ・ジョーダンがスペシャルゲストに加わる。
    「女は知的に恋をする」--彼女のために書いた曲。夢のような時間がもうすぐ始まる。この企画が持ち上がったのは、まだ冬のニューヨークだった。
    「これでいいかしら? マイリトルボーイ」シーラ・ジョーダンが言う。
    50歳をすぎてもリトルボーイなのだ。ジャズは秋の夜長のように奥深い。

    NYジャズ武者修行第9弾は、スペシャルバージョンでお届けします。【読了時間 約20分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。


  • 1991年から約4年間、大江千里は東京とNYを行ったり来たりしながら、レコーディングを行い、ツアーに出かけた。デビュー当時は大阪と東京を行ったり来たり。自分の家を建てたときは都会と郊外を行ったり来たり。父が初めて買った家のこと、自分が建てた家のこと、犬との暮らしぶりなど、住む場所には「人生」が凝縮されている。大好評だった単行本『僕の家』から5編を収録した傑作不動産エッセイ。【読了時間 約43分】

    ポップミュージシャンだった大江千里の初めてのNY City暮らしは1991年から。天井が落ちたり、夜逃げをする羽目になったり。刺激的なこの4年間が何かを変える。東京とNYを行ったり来たりしながら、レコーディングを行い、ツアーに出かけた。デビュー当時は大阪と東京を行ったり来たり。自分の家を建てたときは都会と郊外を行ったり来たり。行ったり来たりが性に合っているのかもしれない。住む場所にはいつも「人生」が凝縮されている。不動産知識も随所にちりばめられた傑作エッセイ『僕の家』の中から「NY City Life」「夜逃げ」「ニュータウン」「『流れ星ハウス』の見た夢」「犬との暮らし」5編を収録。【読了時間 約43分】

    「よし。決めましょう。僕は大家から聴かれても知らないことにします。引っ越し先も聞いていない。突然起こった訳です。だから何も残らない」
     なに言ってるんだ、トム。
    「やるんですよ。バンは僕が用意しますから。新しい家を決めたら夜中に決行です」
     夜中に? だからどういうこと。え。それってもしかして。
    「そうです。夜逃げです」――「夜逃げ」より


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。2012年ジャズアルバム『boys mature slow』、2013年『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを配信中。
  • 朝起きると「C~」と声を出してみる。ピアノのCとピタリとあえば、宝くじで1等が当たった気分だ。僕は「絶対音感」の持ち主ではない。フレーズ、和音、何をとってもジャズにはなっていない。アンナ先生は「あなたはジャズを始めたばかりでしょ。死ぬほど練習して、これからなのよ」と言った。エリザベス・ローニンガー、ジェラルド・ダンジェロ、チャールズ・トレヴァー。新しい先生たちが続々登場!【読了時間 約15分】

    朝起きると「C(ド)~」とロングートーンの声を出してみる。
    ピアノのCとピタリとあえば、宝くじで1等賞が当たった気分だ。
    僕は「絶対音感」の持ち主ではない。フレーズ、和音、何をとってもジャズにはなっていない。
    ほかの生徒はできあがっている人もいるというのに。
    ポップスの血をジャズの血に入れ替えなければならない。

    アンナ先生に訴えると、彼女はこう言ったのだ。
    「あなたはジャズを始めたばかりでしょ。死ぬほど練習して、これからなのよ。
    それから人と比べるのはナンセンス。あなたにはあなたの培ってきたポップセンスと作曲があるでしょ」

    僕の目から熱いものがこぼれた。

    エリザベス・ローニンガー、ジェラルド・ダンジェロ、チャールズ・トレヴァー。新しい先生たちがぞくぞく登場!【読了時間 約15分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。
  • 「初めての自分の部屋の鍵がポケットにある感覚を今でも忘れない。キオスクでガムをひとつ買い、自分が激しく行き交う駅の人波に気後れしてないか自己チェックした」(はじめての一人暮らし)より。「そこには人の気配がある。何度か眠ろうとしたけれど重いし体が動かない。かっと目を開けるとそこには!」(おばけの出る家より)。デビューまもない大江千里の自由が丘&ゴーストストーリーの二本立て!【読了時間 約40分】

    ジャズピアニストとして、現在はNYに住む大江千里。2000年の初めの頃、築50年の日本家屋に住んだことがきっかけで、「家」フェチ全開で書いた『僕の家』中から2編を収録。デビューまもない大江千里の自由が丘ストーリー&血も凍るゴーストストーリーの二本立て! 不動産知識も随所にちりばめられた傑作エッセイ。【読了時間 約40分】

    初めての自分の部屋の鍵がポケットにある感覚というのを今でも忘れない。キオスクでガムをひとつ買い、自分が激しく行き交う駅の人波に気後れしてないか自己チェックした。――「はじめての一人暮らし」より

    そこには人の気配がある。何度か眠ろうとしたけれど重いし体が動かない。かっと目を開ける。するとそこには! ――「『おばけ』の出る家」より


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。
  • 人ひとりが来なくなるなんて、誰もなんとも思っていない空気が音楽学校にはある。フランス人のギタリスト、レミ。年上のサックス奏者。そして、韓国人のギタリスト、リー。秋学期が始まって程なく、リーは学校に来なくなった。ある日、練習室でピアノを弾いていると、コンコンとドアをたたく音がする。リーだった。大江千里のNYジャズ留学第7弾では、パット・メセニーが講義に来る!? 【読了時間 約22分】

    人ひとりが来なくなるなんて、誰もなんとも思っていない空気が音楽学校にはある。フランス人のギタリスト、レミ。年上のサックス奏者。そして、韓国人のギタリスト、リー。

    秋学期が始まって程なく、リーは学校に来なくなった。
    ある日、練習室でピアノを弾いていると、コンコンとドアをたたく音がする。リーだった。
    僕はリーを授業に誘ってみる。おせっかいなおじさんではあるが、そうせずにはいられなかった。そして、リーが本当に来なくなる理由を知る…。

    【9 th Note】シリーズ第7弾のでは、もうひとつ大きなトピックが!?
    なんとニュースクールにパット・メセニーが講義に来るらしい!【読了時間 約22分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。

  • 2000年頃、大江千里は築50年の日本家屋で2年強を過ごした。家の中でも底冷えがし、水道管が破裂、ブレイカーは落ち、靴がカビだらけになったり毛虫が大量発生したり。冬になる前にマンションにでも引っ越そうと思っていたのに、いつしか古い日本家屋をメインテナンスし、庭の井戸水で淹れたお茶を味わう男へと変わる。同居人は犬2匹。単行本『僕の家』から5編を収録した愛すべき家の記憶。【読了時間 約45分】

    古い水道管が破裂する。
    玄関前のもみじの木が台風でまっぷたつに折れる。
    毛虫が異常発生する。
    大雨で勝手口が洪水となる。――本文より。

    2000年のはじめの頃、ポップミュージシャンであり家フェチの大江千里は、ひょんなきっかけで築50年の日本家屋で2年強を過ごすことになる。家の中でもしんしんと底冷えがし、ブレイカーが落ちたり、靴がカビだらけになったり。どうせ引っ越すのだからと「日本家屋に住むまめな男」の役を演じてみることに。庭の草むしりをし、布団を干す。ブレイカーが落ちないように電池で使えるラジカセを用意する。ひとつひと小さい習慣を変えていき、いつしか、まめな男を楽しむようになっていった。

    花が咲く。
    風が心地よい。
    古井戸で淹れるお茶会は格別。
    日なたがぽかぽかして気持ちいい。――本文より

    同居人は犬2匹。愛すべき家の記憶。大好評だった単行本『僕の家』から「日本家屋の一年」「夏の家」「ご乱心の秋」「別れの予感」「それでも僕は動く」5編を収録。不動産知識も随所にちりばめられた傑作エッセイ。【読了時間 約45分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。
  • ジャズを知らなかったことを、全く知らなかった半年前の自分。音楽に対する想いも遠のき、腕も動かず、存在すら見失うという事態になろうとは誰が想像しただろう。アリゾナへの小旅行を経て、心も体もリフレッシュして迎えた秋学期。新しい先生、新しい仲間、新しい学び。テップとのルームシェアも始まった。作曲の課題発表では割れんばかりの拍手が! 50歳目前でジャズ留学する大江千里の修行は続く。【読了時間 約24分】

    ジャズを知らなかったということを、全く知らなかった半年前の自分。
    音楽に対する想いも遠のき、腕も動かず、存在すら見失うという事態になろうとは誰が想像しただろう。

    アリゾナへの小旅行を経て、心も体もリフレッシュして迎えた秋学期。

    新しい先生(ピーターザックやブーカス)、新しい仲間(アンソニー、ハンナ)、新しい学び(ブラジル音楽)。
    タイ人のドラマ―、テップとのルームシェアも始まった。
    作曲の課題発表では、割れんばかりの拍手をもらい、自分がここにいてもいいんだと、心から喜びがわいてきた。でも、ここで甘んじてはいけない。

    50歳目前でNYジャズ留学を決行した大江千里の修行は続く。登場曲は「Stopin’ at the Savoy」「All the things you are」ほか。【読了時間 約24分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。
  • 50歳を目前にしてジャズ留学を決行した大江千里。20代のクラスメイトと切磋琢磨したものの期末テストで腕が動かなくなる。断腸の思いでテストをパス。夏休み、気分を変えてアリゾナドライブすることに。グランドキャニオン、サウスリム、セドナ、アンテロープ。BGMはカーラジオから聞こえるカントリーミュージック。「ジャズ」と格闘ばかりしていて「音」を「楽」しむことを忘れていた自分に気づく。【読了時間 約23分】

    「ピアノを弾いてはダメですよ」NYのカイロプラクティックの先生はそう言った。
    50歳を目前にして、ニューヨークへガチでジャズ留学を決行した大江千里。
    20代のクラスメイトたちと切磋琢磨したものの最初の期末テストで腕が動かなくなってしまう。
    断腸の思いでテストをパス。日本で検査したが原因はわからなかった。

    夏休みの大学で、音楽を聴くことに専念してみると、「ジャズ」と格闘ばかりしていて、「音」を「楽」しむことを忘れていた自分に気づく。

    気分を変えよう。

    日本から来た、たちなみと一緒にアリゾナドライブへ。NYジャズ修行第5弾は、グランドキャニオン、サウスリム、セドナ、アンテロープを巡るスピリチュアルトリップ。BGMはカーラジオから聞こえてくるカントリーミュージック。【読了時間 約23分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。
  • まずは「ジャズのノリ」を身につけることね。個人レッスンのジュリア先生は、そう言った。春学期の最大イベント、リスニングセッションがやってくる。その前に中間試験。ジャズの生き字引、ビル・キルヒナーの「ジャズの歴史」も面白い。肩や背中の筋肉も強化したい。ところが指の感覚がなくなることが…。50歳目前にしてNY音楽大学に留学した大江千里。第4弾のテーマ曲は「アイ・ガット・リズム」【読了時間 約28分】

    千里の場合、ポップスが骨まで身についているから、まずは「ジャズのノリ」を身につけることね。
    個人レッスンのジュリア先生は、そう言った。
    春学期の最大イベント、リスニングセッション(発表会)がやってくる。
    その前には中間試験。
    ジャズの生き字引、ビル・キルヒナーの「ジャズの歴史」の授業も面白い。
    肩や背中の筋肉も強化したい。やるべきことが目白押しだ。

    僕らはにわかジャズバンドを結成し、練習にいそしんだ。
    曲は「ナイト・ドリーマー」「ブラック・ナイル」、そして、ピーターのオリジナル。
    ところが、ときどき、指の感覚がなくなることがあった…。

    50歳目前にしてNY音楽大学に留学した大江千里。
    ジャズ武者修行第4弾のテーマ曲はレッド・ガーランド「アイ・ガット・リズム」【読了時間 約28分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。

  • このクラスに、ジャズができていない人がいます――僕だ。アンサンブルのクラスで、僕ひとりがジャズじゃなかった。縮こまる僕に声をかけてくれたのはタイから来たドラマー、テップ。一緒に練習した「ビリー・バウンズ」は少しだけ勇気をくれた。登場曲は「君を想いながら」「ブラック・ナイル」「ナイト・ドリーマー」「セイント・トーマス」ほか。大江千里のNYジャズ武者修行の道は険しかった。【読了時間 約22分】

    このクラスに、ジャズができていない人がいます。――僕だ。
    アンサンブルのクラスで、僕ひとりがジャズじゃなかった。コードの重ね方が違う。

    縮こまる僕に声をかけてくれたのは、タイから来たドラマー、テップ。
    一緒に練習したチャーリー・パーカーの「ビリー・バウンズ」は少しだけ勇気をくれた。

    「格好悪いふられ方」「Rain」(アニメ『言の葉の庭』エンディング)「十人十色」などで知られるポップミュージシャン大江千里。
    50歳直前で、今までの一切合財を捨てNYへジャズ留学する。
    武者修行中の第3弾でもまた困難が……。
    登場曲は、フランク・シナトラ「君を想いながら」、ウェイン・ショーター「ブラック・ナイル」「ナイト・ドリーマー」、ソニー・ロリンズ「セイント・トーマス」ほか、スタンダードナンバーがたくさん。しかし、NYジャズ武者修行の道は想像以上に険しかった。【読了時間 約22分】


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。
  • いよいよニュースクールのオリエンテーションが始まる。タイのドラマー、スウェーデンの歌姫、韓国のピアニスト、アメリカからは白人、黒人の新入生たちが集まる。音楽と英語のレベルをチェックするテストがまる2日間。しかし、なんと2日目のレベルテストに寝坊してしまった! うずくまる千里に学生課のジャッキーが声をかけた。なに、悲しそうにしているの? NYジャズ修行は波乱の内に幕を開けた。【読了時間 約20分】

    「格好悪いふられ方」「Rain」(アニメ『言の葉の庭』エンディング)「十人十色」「太陽がいっぱい」(光GENJII提供曲)などで知られるポップミュージシャン・大江千里。50歳直前に今までの一切合財を捨て、愛犬・ぴとNYへジャズ留学を決行。ところは、ブラッド・メルドー、ロバート・グラスパーらを輩出したジャズの名門大学ニュースクール。

    前に住んでいたカップルがインドへの長い放浪の旅に出るので、家具もベッドもシーツも置いていった部屋で、愛犬・ぴとの生活がスタートした。

    いよいよニュースクールのオリエンテーションが始まる。タイのドラマー、スウェーデンの歌姫、韓国のピアニスト、イタリアのピアニスト、アメリカからは白人、黒人の新入生たちが集まる。音楽と英語のレベルをチェックするテストがまる2日間。

    しかし。

    新学期2日目のレベルテストに、なんと寝坊してしまったのだ!

    うずくまる千里に学生課のジャッキーが声をかけた。なに、悲しそうにしているの?
    NYジャズ修行は波乱の内に幕を開けた。【読了時間 約20分】

    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。



  • 50歳の時、どんな顔をしているだろう。ショウウインドウに映った自分をみて、彼は愕然とする。今までのキャリアを捨て、愛犬"ぴ"とニューヨークへ。憧れのジャズを思いっきり学ぶために、20代のクラスメイトと切磋琢磨する。ルームシェアして自炊する。ビル・エバンス、ソニー・ロリンズ、セロニアス・モンク、ブラッド・メルドー。彼らの息遣いを吸い込んで、第二の人生が始まる。【読了時間 約28分】

    ショウウインドウに映った自分をみて、彼は愕然とする。
    自分が50歳になった時、どんな顔をしているだろう。

    47歳のとき、今までのキャリアを、続いていく日常を、身の回りの荷物99%のすべてを捨て、愛犬ぴーす(ぴ)と共にニューヨークで音大生としての生活を始める。ブラッド・メルドー、ロバート・グラスパーらを輩出したニューヨークの音楽大学ニュースクール。世界各国から集まるジャズを志す若者たち。もちろん、彼は最年長だ。課題曲に選んだソニー・ロリンズの「セイント・トーマス」はソロを丸覚えして弾いたのがよかったのか? 20代の若者に混ざり、ジャズピアニストを目指し切磋琢磨する日々は想像を超える難問が待ちうけていた。「十人十色」「格好悪いふられ方」で知られるポップミュージシャン・大江千里。なぜ、彼はジャズピアニストを目指したのか? 5年後、東京ジャズ招待されるジャズピアニストになるまでの涙ぐましい努力の数々。50歳からの新しい人生を手に入れる4年半を自らの言葉で綴る、武者修行最初の2年間全記録。


    大江千里・おおえせんり■1960年9月6日大阪生まれ。1983年デビュー。2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフント♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。東京ジャズフェスティバルには2年連続出演。現在は米国内で積極的なライブ活動を展開中。NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ、後半を綴った「13 th Note」シリーズ、「僕の家」シリーズを電子書籍で配信中。

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