『井上ひさし、1001円~(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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待望の合本版!!
東京・根津の元団扇屋の主人・山中信介は戦時中、無実の罪で特高に捕らえられ、刑務所で終戦を迎えた。久々に自宅に戻ってみると、同居していた5人の女性に加えて2人の娘までも、GHQの将校たちに囲われてしまっていた。さらに、GHQによる「日本語のローマ字化計画」を知った信介は怒り心頭に発し、なんとか阻止しようとするが、逆に捕まってしまって――。
「それでも日本人から漢字や假名を取り上げようだなんてあんまりぢゃないかしら」――。
家族や家を失い、プライドもズタズタにされた日本人のなかから、七人の名花・東京セブンローズが立ち上がる。
第47回菊池寛賞を受賞した名作長編の上下合本版。 -
今年3月、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」で本物と鑑定され大反響を呼んだ、井上ひさしの未発表戯曲。没後12年にして最新作!
佐々木喜善が収集した伝承・昔話をまとめた『聴耳草紙』の一編「馬喰八十八」をベースに大胆な創意を盛り込んだ作品だ。舞台は「羽前の国、小松郷」。現在の山形県川西町、井上ひさしの出身地。時は「156…年」。病気の老婆を連れて、馬一頭と村にやってきた太郎。村の有力者・横暴な松左エ門は、この馬が黄金のくそをすると聞き、太郎から無理矢理買い上げる。しかし黄金を出さないため馬は殺されてしまう。その後、太郎は巧みなうそを重ねて、松左エ門をはじめとする村人からまきあげ大金を手にしながら、ついに復讐を果たす。太郎の悪漢ぶりが痛快なピカレスク物語。
第一稿、昭和34年6月21日。没後12年にして、井上戯曲ファン垂涎の最新作! -
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井上ひさしさんが小学生に語った「憲法」への思いが、絵本になりました。「井上ひさしさんは、私が子どもの時から出会ってきた、楽しい話し手たちのなかの、一番のひとりでした。かれのことを忘れません。私の中にいるひさしさんの笑顔と声を、この本で何度も、アンコールしてゆきます。」――大江健三郎(作家)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
忠敬は下総佐原村の婿養子先、伊能家の財をふやし50歳で隠居。念願の天文学を学び、1800年56歳から16年、糞もよけない“二歩で一間”の歩みで日本を歩き尽し、実測の日本地図を完成させた。この間の歩数、4千万歩……。定年後なお充実した人生を生きた忠敬の愚直な一歩一歩を描く歴史大作。全5巻が合本にて登場!
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父から娘へ、そして次代へ――
いまなお遺された多くの小説、戯曲が人々を魅了し続ける井上ひさし。
没後7年を前に、ご本人の言葉が、単行本未収録の手紙という形でよみがえります。
井上さんには、千葉県市川市に格別の思い入れがありました。
本書は、「月刊いちかわ」というタウン誌上で、次女の綾さんと5年にわたって
交わされた往復書簡です。
父:手紙の形をとりながら、わたしの小さかったころのことをできるだけ
正確に書くことにしようと、思い立ちました。
娘:ここには小さい頃の父もいて、父の父や、父の母のマスおばあちゃんもいます。
青年期の若い父もいます。・・この「往復書簡」は、亡くなる5ヶ月前まで、
息苦しさや、体力もなくなっていく中で、三人姉妹のまん中の私に書き綴って
くれたものです。
父は、これまで伝えてこなかった自身のことだけでなく、今後何をすべきか、
何をしたいか、と書きます。そして、その言葉に、必死でこたえようとする娘。
あらためて、井上ひさしという作家の、あたたかい、やさしい人間性が伝わってくる一冊です。 -
ある六月上旬の早朝、上野発青森行急行「十和田3号」を一ノ関近くの赤壁で緊急停車させた男たちがいた。「あんだ旅券ば持って居だが」。実にこの日午前六時、東北の一寒村吉里吉里国は突如日本からの分離独立を宣言したのだった。政治に、経済に、農業に医学に言語に……大国日本のかかえる問題を鮮やかに撃つおかしくも感動的な新国家。日本SF大賞、読売文学賞受賞作。 ※当電子版は『吉里吉里人』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
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ロシア近代演劇の巨人・アントン・チェーホフ、その波乱の生涯を描く評伝劇。ボードビルに憧れる少年期、医師として活動する青年期、劇作家として名声を得た壮年期、そして結核により死を覚悟した晩年期。生涯を通して彼を支えた二人の女性、妹・マリヤ、恋人・オリガとの心の交流をまじえ、チェーホフの一生をひとつの「ボードビル」として活写する。ボードビルという演劇ジャンルを、高め、練り上げ、文学にしようとしたチェーホフ。「喜劇だ」「いや、悲劇だ」――いまも世界中で喧しい議論の的となるチェーホフ戯曲の本質を、井上ひさしが解き明かす。戯曲本編に併せ、著者自身による「原稿ができるまで」を大公開。※「原稿ができるまで」は、画像収録となります。タブレットなど大きい端末でご覧いただくのに適しています。
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敗色濃厚な昭和20年(1945年)5月。戦時下で泊まる客さえなく、閑散とした箱根強羅ホテルが政府に接収され、空襲を避けて臨時のソ連大使館になることに。このホテルを舞台に、不可侵条約にすがり、ソ連を仲介役にしての和平工作を行おうとする政府中枢部と、その動きを阻止し、戦争続行、本土決戦を狙う軍部が暗闘を繰り広げる。陸海軍のスパイが臨時の職員としてホテルに紛れ込んで来て起きるドタバタ劇。「国体護持」の和平か、それとも「一億玉砕」か――。戦争という愚策からどうやっても抜け出せない当時の日本の悲劇的でありながらも滑稽な視野狭窄と歴史的勘違いに、思わず苦い泣き笑い。軍人たちが次々と繰り出す馬鹿馬鹿しい本土決戦の作戦案。それらがみな現実に立案されていたことを知ると背筋が寒くなるばかり。かつて箱根にあった名門ホテルを舞台に、戦争と国家のあられもない姿を笑いの中にあぶり出す傑作。
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昭和5年(1930)4月下旬。東京高田馬場に近い学生下宿で3人の青年が知り合った。青森の大地主を兄とする帝大生・津島修治、新劇研究生の山田定一、そして非合法運動の活動家の佐藤浩蔵の3人である。エログロナンセンスからテロの時代へ、さらに非常時の時代から大戦争の時代へ、そして敗戦、「民主主義」の時代へ。史上空前の激動の20年間、この3人の友情はふしぎな綱渡りをしながらつづいて行く。むろん津島修治とは太宰治のことである。いずれ劣らぬお道化者。共産党員、役者、そして小説家。生きにくい時代をひたすら生き抜く3人の涙と愛と友情の爆笑記。
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