『中央公論新社、苅谷剛彦(新書、実用)』の電子書籍一覧
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イギリスと日本を往復する著者は、コロナ禍とウクライナ情勢を受けた日本の対応に危機感を覚えた。「鎖国」「自粛」「平和ボケ」……そういったキーワードで「わかったつもり」に陥っているメディア、専門家、国民に対する危機感だ。それは、両国の境界に位置するからこそ感受しえたものである。従来の日本文化論的思考では、「空気」の読み合いとか「同調圧力」といった言葉で説明・納得し、そこで思考停止してしまう。そのことで、議論が中途半端に終わったり、対立する議論の接点をとことん求めたりしないまま、白か黒かの素朴な二項対立に終始してしまう。
まずは、私たちの「思考の習性(クセ)」を知ることから始めなければならない。著者はかつて「ゆとり教育」論争や、最近ではコロナ禍の九月入学論議において、実証的なデータ分析を駆使して一石を投じた。今回は機内濃厚接触者になった当事者としての体験と「言説データ」を携えて、ニッポンの宿年の課題を鋭く検証する。 -
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
(目次より)
●〔対談〕文科大臣×早大総長
オンライン授業によるグローバル化、地域格差解消
逆境が生み出したポストコロナの大学像
萩生田光一×田中愛治×司会:古沢由紀子
●オックスフォードからの提唱
抵抗の場たるべく、「広く浅い」学びから脱却せよ
苅谷剛彦
●〔対談〕知的刺激を与えるオンライン時代の試行錯誤
いま必要なのは「ゲリラ」的教育だ
ウスビ・サコ×内田 樹×司会:小林哲夫
●現役高校教師・緊急レポート
コロナ禍に揺れる学校現場と新大学入試
大庭大輝
●データ軽視・現場軽視を繰り返すな
大学入試改革は「失敗」から何を学ぶべきか
中村高康
●コロナ禍の東工大で見えたオンラインの逆説的効果
尖った研究・尖った学びは「隙」から生まれる
伊藤亜紗
●学生の悩み相談の現場から
ここに注意! 自粛下の大学生のメンタルヘルスケア
梶谷康介
●「退出」ボタンで途絶えない教育空間の喜び
新入生がキャンパス封鎖で経験し考えたこと
庭田杏珠
【学術会議編】
●元会長が人事、安全保障問題等の疑問に答える
学術会議改革はどうあるべきか
大西 隆
●時代錯誤なレッドパージと学者集団の大いなる矛盾
池内 恵
●中国の軍民融合に無頓着な日本
大学はなぜ経済安保を直視しないのか
細川昌彦 -
教育改革をその前提から問い直し、神話を解体してきた論客が、コロナ後の教育像を緊急提言。オックスフォード大学で十年余り教鞭を執った今だからこそ、伝えたいこと。
そもそも二〇二〇年度は新指導要領、GIGAスクール構想、新大学共通テストなど、教育の一大転機だった。そこにコロナ禍が直撃し、オンライン化が加速している。だが、文部科学省や経済産業省の構想は、格差や「知」の面から数々の問題をはらむという。
以前にも増して地に足を着けた論議が必要な時代に、今後の教育を再構築するための処方箋をお届けする。 -
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2021年1月から実施される大学入学共通テスト。この新試験で予定されていた英語民間試験の活用と、国語・数学の記述式問題の導入が、それぞれ見送られることとなった。実施まで一年を切る間際での決定に、受験生や教育現場は大混乱をきたしている。なぜこんな事態になってしまったのか――(『中央公論』2020年2月号特集の電子化)
(目次より)
●対談
迷走する大学改革 今必要なのは、撤退と決算だ
竹内 洋×佐藤郁哉
●エセ演繹型思考による政策決定を駁す
教育改革神話を解体する
苅谷剛彦
●頓挫した韓国、多面的な中国、長期的選抜のデンマーク
各国も試行錯誤 「話す」「書く」英語試験事情
天野一哉
【激突】推進派、反対派に問う
●それでも入試改革が必要な理由
鈴木 寛
●現場を惑わす曖昧な改変は止めよ
南風原朝和
●対談を終えて
今井むつみ
●受験生保護の大原則に従った入試制度改革を
英語民間試験利用を見送った東北大学の入試設計思想
倉元直樹
●対談
二大受験マンガ『ドラゴン桜』vs.『二月の勝者』
国が投資(インベスト)すべきはトップ層か
中間層か恵まれない層か?
三田紀房×高瀬志帆×司会:おおたとしまさ
【コラム 私と受験】
●制度が変わっても、「マドンナ古文」が貫いてきたもの
荻野文子
●小説家への夢、インドとの因縁、呪われた執拗さは入試で養われた
石井遊佳
●雑書ノートの頃
千葉雅也 -
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(目次より)
・「日本研究」の本場は日本ではない(松田宏一郎立教大学教授)
・「蹴られない東大」を実現する方法(吉見俊哉東京大学大学院情報学環教授)
・発信力を高めるために何が必要か(グレン・S・フクシマ米国先端政策研究所上級研究員)
・日本研究の二つの潮流(ケント・E・カルダー ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院副学長)
・オックスフォードから見た「日本」という問題(苅谷剛彦オックスフォード大学教授)
※『中央公論』2019年3月号、2017年9月号に掲載した記事を電子化しました。 -
ワールドクラスの大学は「ヒト・モノ・カネ」をグローバルに調達する競争と評価を繰り広げている。水をあけられた日本は、国をあげて世界大学ランキングの上位をめざし始めた。だが、イギリスの内部事情を知る著者によれば、ランキングの目的は英米が外貨を獲得するためであり、日本はまんまとその「罠」にはまっているのだという――日本の大学改革は正しいのか? 真にめざすべき道は何か? 彼我の違いを探り、我らの強みを分析する。
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戦後教育において「平等」はどのように考えられてきたのだろうか。本書が注目するのは、義務教育費の配分と日本的な平等主義のプロセスである。そのきわめて特異な背景には、戦前からの地方財政の逼迫と戦後の人口動態、アメリカから流入した「新教育」思想とが複雑に絡まり合っていた。セーフティネットとしての役割を維持してきたこの「戦後レジーム」がなぜ崩壊しつつあるのか、その原点を探る。
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「ゆとり」か「詰め込み」か――いつまで二項対立の愚を繰り返すのか? いつまで「左右対立」の図式に乗るのか? 学力低下論争の渦中で、いち早く不平等社会化に警鐘を鳴らしつつ、従来の対立軸を無効化し、そこに隠された現実を露わにしようと闘ってきた著者が、いま教育の論じ方を変える。観念論を排し、データに基づく政策科学を志す、まったく新しい教育論。
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高い学歴を求める風潮と、それを可能にした豊かさに支えられ、戦後日本の教育は飛躍的な拡大をとげた。一方で、受験競争や学歴信仰への批判も根強くあるが、成績による序列化を忌避し、それこそが教育をゆがめる元凶だとして嫌う心情は、他国においてはユニークであるとみなされている。本書は、このような日本の教育の捉え方が生まれた経緯を探り、欧米との比較もまじえ、教育が社会の形成にどのような影響を与えたかを分析する。
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