『文芸・小説、池波正太郎、0~10冊』の電子書籍一覧
1 ~60件目/全106件
-
勝ち残り生き残るたびに、人の恨みを背負わねばならぬ。それが剣客の宿命なのだ――剣術ひとすじに生きる白髪頭の粋な小男・秋山小兵衛と浅黒く巌のように逞しい息子・大治郎の名コンビが、剣に命を賭けて、江戸の悪事を叩き斬る――田沼意次の権勢はなやかなりし江戸中期を舞台に剣客父子の縦横の活躍を描く、吉川英治文学賞受賞の好評シリーズ。 ※当電子版は『剣客商売』(一)~(十六)と『剣客商売番外編 黒白』(上)(下)、『剣客商売番外編 ないしょ ないしょ』の全十九巻をまとめた合本版です。
-
時は元禄――旗本の息・徳山五兵衛(幼名・権十郎)は、妾腹の子ゆえに父から疎まれていた。剣の修行に明け暮れる十四歳の初夏、侍女への無謀な振舞いがもとで、父子の不和は決定的となった。四年後、道場主の他界を機に、一介の剣士として生きようと同門の浪人剣客・佐和口忠蔵を慕って江戸を出た。父はこの出奔を利用して、執拗なまでにわが子廃嫡の策謀をつづけていた。 ※当電子版は『おとこの秘図』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
-
浅野内匠頭の家来、堀部安兵衛と奥田孫太夫に吉良上野介の中小姓である清水一学。同じ一刀流の堀内道場に通いながら、敵味方にわかれざるをえなかった彼らを師の視点から描いた「元禄一刀流」や、新陰流の開祖、上泉伊勢守の戦国武将としての姿を描いた「上泉伊勢守」など、文庫に収録されていなかった作品7編を収録したオリジナル文庫。
-
ところで私は、東京にいるとき、あまりチキンライスを食べない。
旅の空の下で、チキンライスは、私と切っても切れないものになるのである。
(本文より)
初対面の人びととの接触こそ旅の醍醐味と唱え、自分が生まれた日の父のことばを思い、四季のない町は日本の町ではないと説いて薄れゆく季節感を憂える……。時代小説の大家にして食エッセイの達人が綴る、食、旅、暮らし。
〈巻末付録〉有馬頼義・おおば比呂司・池波正太郎座談会「わたくしの味自慢」 -
関ヶ原の間諜・蜂谷与助、妻を売る寵臣・牧野成貞……他8編。自らの歴史観・人間観をまじえ、歴史に「影」だけを残して消えていった人物を描く。珠玉の歴史エッセイ。
希代の戦術家・真田幸村の手足となってゲリラ戦を展開した奥村弥五兵衛。お家騒動を避けようと二代将軍に秀康を推したがために、土井利勝に失脚させられた本多正純。幕臣の「微衷」から、上野の山にこもり官軍と戦った彰義隊。彼らが生きながら象った歴史の光と影を、著者自身の歴史観・人物観をまじえながら浮き彫りにする、珠玉の歴史エッセイ。 -
天下取り三代の歴史を等身大の視点で活写するとともに、人間とその人間の営みが作り出してきた歴史の意味を見事に語る名篇。池波作品・幻の長篇。
「人間五十年。天下のうちをくらぶれば、夢まぼろしのごとくなり」と、乱世を疾駆した織田信長。その夢と理想を受け継ぎ天下を統一した豊臣秀吉。そして盤石の幕府組織の確立に取り組み、手にした天下を末永く子孫に伝えた徳川家康。「時代小説の仕掛人」がリレー式に、天下統一をなしとげた三代の英傑の戦いと統治の構図を克明に描き、等身大の視点で生き生きと彼らの人間像に迫る。池波正太郎作品唯一の絶版長編。 -
ほんとうにうまい大根は、
「ほんとうに、うまいねえ」
むかし、三井老人が、よくいっていたものだ。(本文より)
四季折々の味を慈しみ、土地土地の食を堪能する、たべものエッセイの神髄。
幼き日の海苔弁当の思い出から時代劇の食べもの、卵のスケッチ、そして大根の滋味に目覚めるまで。あるいは東京下町から奥多摩、仙台、湯布院、さらにフランス、スペイン、インドネシアまで――。古今東西の味と人をめぐるおいしい話の数々を、時代小説の大家にして食エッセイの達人が味わい深く描く。
〈巻末対談〉荻昌弘×池波正太郎「すきやき」 -
神出鬼没・変幻自在の怪盗・雲霧仁左衛門。政争渦巻く八代将軍・吉宗の治世、江戸市中で、一人の殺傷もなく一万両を盗み出すという離れ業を成し遂げた雲霧一味は、次の狙いを尾張・名古屋の豪商・松屋吉兵衛方に定める。雲霧の命により、七化けのお千代は、四年前に妻を亡くした吉兵衛に近づく。金蔵をめざして、江戸から名古屋へ盗賊一味の影が走り、火付盗賊改方の一団が追う。 ※当電子版は新潮文庫版『雲霧仁左衛門』前後巻をまとめた合本版です。
-
スクリーンに男と女がめぐり合い、時が流れる。あふれる生活感と隙のない脚本、心打つ見事な演出。さまざまな感懐を胸に、銀座に酒飯して帰る……。どのような映画でも、楽しむ術を知っていた池波正太郎が、息づまる執筆の間に堪能した映画と、面白い身近の出来事をつづった、興趣尽きない好読物。全1巻。
-
1981年に文庫化されて以来、46刷まで重ねている池波正太郎のロングセラーが新装版に。
池波正太郎の“もっとも愛着のふかい”長篇小説!
過酷な運命の少年、杉虎之助が、動乱の世を斬り開く――。
杉虎之助は微禄ながら旗本の嫡男。生来の病弱に加えて義母にうとまれ、そんな我が身を儚んで十三歳のとき大川に身を投げるが、謎の剣士・池本茂兵衛に助けられた。この日が波瀾の人生の第一歩だった。
幕末から明治へ、数奇な運命を辿った直参の剣士の生涯を描きつつ維新史の断面を見事に剔る異色の長編小説。
※この電子書籍は1981年に文藝春秋より刊行された文庫版を、新装版として刊行したものを底本としています。 -
変わらない食卓の風景。変化する昭和の街角。人生の達人が綴る、豊かなる暮しの情景。
作家として多忙な日々を送る著者が、毎日、楽しみにしていたわが家の夕めし。子供の頃から好きな冷奴に、ついつい食べ過ぎるとろろ飯……。自作が、テレビドラマになったときの感想のほか、瀬戸内寂聴さんに「マジメ人間にして、大淫乱」と評された話など、暮しの達人が多彩な面を垣間見せる、随筆51編を収録。 -
私の秘密、父母、師友。旅や滋味の楽しみ。人生の喜びに溢れたエッセイ。
「私の父は、どこまでも不運であった」。ある晩、別れて久しい父とばったり出合い、「お父さん」と呼びかけるが、泣き出しそうな顔で「お前さんはだれだい?」と返されてしまう(「私の中の日本人」)。ほか、フランスや京都への旅の想い出、今日のごはん、芝居や映画のことなど、66編を収録した珠玉の随筆集。 -
永遠のヒーロー「鬼平」再来! 人気作家7名が、伝説の男に新たなる命を吹き込みます。
池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。
オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まりました。
「鬼平」誕生50周年を迎えた2017年。この記念すべき年に、7人の作家が「鬼平」へ新たな命を吹き込みます。
逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版。
門井慶喜が木村忠吾の食欲の夏を描けば、土橋章宏は平蔵と料理人の味対決、梶よう子は史実の長谷川平蔵に迫ります。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。
各作品に池波正太郎のカット画を使用した、豪華な競作短編集をお楽しみください。 -
自分の屋敷で、庭に咲いた桜をながめながら静かに酒を酌む、それが長谷川平蔵のような武家の花見ですよ。ワーッと上野や飛鳥山へ繰り出して大騒ぎするのは、もっぱら下町の長屋の連中~「鬼平の花見」より。――握り鮨の起源、昔の船宿、大石内蔵助の好物の牛肉、お女郎に教わった朝飯、鯉料理など。時代小説の人気キャラクター達が生きる江戸の風物や食文化が鮮やかに蘇る。食通作家の粋なエッセイ集。
-
薩摩の下級藩士の家に生まれ、幾多の苦難に見舞われながら幕末・維新を駆け抜けた西郷隆盛。歴史時代小説の名匠が、西郷の足跡を克明にたどり、維新史までを名匠が描破した力作。
「本書によって西郷のみならず明治維新の革命の真相を理解できたと思う」(解説より)――作家・常盤新平氏
近代日本の夜明け、明治維新に燦として輝きを放つ西郷隆盛。「西郷は真の政治家でありながら、世に横行する政治家ではない。西郷は詩人の魂をもった理想家であり教育家であった。芸術家になっても、すばらしい業績をのこしていたろう。そしてさらに、西郷は軍人でもなかったのである」と著者が言い切った男の半世紀の足どりを克明に追った伝記小説。名匠が描いた維新史としても読みごたえ十分の力作。
※本電子書籍は、昭和五十四年四月に刊行された『西郷隆盛』(角川文庫)を底本としました。 -
映画の試写を観終えて、銀座の〔資生堂パーラー〕に立ち寄り、はじめて洋食を口にした40年前を憶い出す。外神田界隈を歩いていて、ふと入った〔花ぶさ〕では、店の人の、長年変らぬ人情に感じ入る。時代小説の取材で三条木屋町を散策中、かねてきいていた〔松鮨〕に出くわす。洋食、鮨、蕎麦、どぜう鍋、馬刺から菓子にいたるまで、折々に見つけた店の味を書き留めた食味エッセイ。
-
池波正太郎のエッセイには――男の本音がある、人生がある、生きる楽しみを享受する男のリズムがある。作家への道を拓いた幼き日の観劇の一日、手と躰で物を造る感覚を養った旋盤工時代、行きづまった小説の結末を見いだしてくれた飼い猫ネネの話、映画のこと、衣食住について、現代人の見失ったもの、仕事の裏ばなしなど……。手練の切れ味を見せる“とっておきの51話”。
-
なぜ映画を見るのかといえば……人間はだれしも一つの人生しか経験できない。だから様々な人生を知りたくなる。しかも映画は、わずか2時間で隣の人を見るように人生を見られる。それ故、映画を見るとその人の世界が広がり、人間に幅ができ灰汁がぬけてくる。その逆に映画を見ようとしない人は……。シネマディクト(映画狂)の著者が映画の選び方から楽しみ方、効用を縦横に語りつくす。
-
週に何度となく出かけた街・銀座。少年のころから通いなれたあの店、この店。そこで出会った味と映画と人びとは、著者の旺盛な創作力の源であった。「銀座日記」は、街での出来事を芯にした、ごく簡潔な記述のなかに、作家の日常とそこから導かれる死生観を巧みに浮き彫りにして大好評であった。急逝の2カ月前まで、8年にわたった連載の全てを1冊に収めた文庫オリジナル版。
-
“てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように、揚げるそばからかぶりつくようにして食べていかなきゃ”「通のたしなみ」より。―料理人が喜ぶ意外な食べ方から、小鍋だて、白魚の卵落とし、鯛茶漬、小鰭の新子等々、旬の味を堪能する料理まで。食通作家をうならせた酒肴のメニューと人生の折々に出会った忘れられない味。本当の通のたしなみを知る食道楽による名エッセイ集。
-
深夜、覆面をして、酒に酔った侍に喧嘩をしかけては、髷を切ったり川に投げ込んだりして楽しんでいる男装の女剣士。それは、十六歳の時、浪人者に犯されそうになり、家来を殺された堀真琴の、九年後の姿であった。真琴は、敵討ちを心に誓って剣術の稽古に励んだ結果、剣を使うことが面白くて仕方なくなったのだが……。女剣士の成長の様を、絶妙の筋立てで描く長編時代小説。
-
関ガ原の後、石田三成の義弟の妻だった真田幸村の実妹の於妙(おたえ)を娶り、睦まじく添いとげた滝川三九郎。その、運命に逆らわずしかも自己を捨てることのなかった悠然たる生涯を描いた表題作。父弟と袂を分かって家康に仕え、信州松代藩十万石の名君として93歳の長寿を全うした真田信之ほか、黒田如水、堀部安兵衛、永倉新八など、己れの信じた生き方を見事に貫いた武士(おとこ)たちの物語8編。
-
春の宵につまむ鯛の刺身、秋には毎日のように食べた秋刀魚、冬の料理に欠かせぬ柚子の芳香……季節折々の食の楽しみと、それらが呼び覚ます思い出を豊かに描いた「味の歳時記」。フランス旅行で偶然出会った、江戸の面影を感じさせる居酒屋“B・O・F”への偏愛をつづる「パリ・レアールの変貌」など。食を愛し、旅を愛した大作家の、絶筆となった小説や座談会も収録した傑作随筆集。
-
信州松代藩――五代目・真田信安のもと、政治の実権を握り放縦な生活に走った原八郎五郎を倒し、窮乏の極にある藩の財政改革に尽力した恩田木工を描く表題作。関ケ原の戦い以来、父昌幸、弟幸村と敵対する宿命を担った真田信幸の生き方を探る『信濃大名記』。ほかに直木賞受賞作『錯乱』など、大河小説『真田太平記』の先駆を成し、著者の小説世界の本質を示す“真田もの”5編を収録。
-
養子に入った武家の妻にへきえきしていた男が、初めて連れていかれた谷中の茶屋の女に魅せられ、武士の身分を捨ててしまう表題作。自堕落に暮らしていた息子が、濡れ衣を負って処刑された父の敵を討とうと決心した途端に人柄が変わってしまう「夢中男」。そのほか「尊徳雲がくれ」「へそ五郎騒動」「舞台うらの男」「かたきうち」「伊勢屋の黒助」など、全11編を収める傑作短編集。
-
十七歳の僧・隆心は、彼の心を踏みにじった後家お吉を絞殺し、故郷から逃げ出す。山崎小五郎と名を変え、金で殺人を請負う〈殺し屋〉となった彼は、天与の美貌と剣技にものをいわせ、平然と女を犯し、人を殺すが、育ての親である隆浄和尚と対峙したとき……。抜き差しならぬ人間関係のしがらみと、一瞬の気の緩みが死につながる暗黒街にうごめく男たちの凄絶な世界を描く時代長編。
-
天正10年(1582年)3月、織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされ、宿将真田昌幸は上・信二州に孤立、試練の時を迎えたところからこの長い物語は始まる。武勇と知謀に長けた昌幸は、天下の帰趨を探るべく手飼いの真田忍びたちを四方に飛ばせ、新しい時代の主・織田信長にいったんは臣従するのだが、その夏、またも驚天動地の時代が待ちうけていた。 ※当電子版は『真田太平記』(一)~(十二)の全十二巻をまとめた合本版です。
-
2017年1月よりテレビ東京系や時代劇専門チャンネルで放送されるアニメ「鬼平」。
その原作となった全12話を集めました。
主人公・長谷川平蔵の奔放な青春時代や、妻・久栄の秘められた過去、
同心・木村忠吾の意外な一面、おまさ、粂八といった密偵たちの来歴など、
主要登場人物のキャラクターが分かる話を集めた鬼平入門に最適の一冊。
【収録作品リスト】
「血頭の丹兵衛」 『鬼平犯科帳(一)』収録
「本所・桜屋敷」 『鬼平犯科帳(一)』収録
「暗剣白梅香」 『鬼平犯科帳(一)』収録
「血 闘」 『鬼平犯科帳(四)』収録
「谷中・いろは茶屋」 『鬼平犯科帳(二)』収録
「盗法秘伝」 『鬼平犯科帳(三)』収録
「瓶割り小僧」 『鬼平犯科帳(二十一)』収録
「大川の隠居」 『鬼平犯科帳(六)』収録
「泥鰌の和助始末」 『鬼平犯科帳(七)』収録
(アニメ第9話「わかれ道」は「泥鰌の和助始末」の前編)
「むかしの男」 『鬼平犯科帳(三)』収録
「あきれた奴」 『鬼平犯科帳(八)』収録
「狐 火」 『鬼平犯科帳(六)』収録 -
2017年1月から放送されるアニメ「鬼平」第一話の原作となった短編。
「血頭の丹兵衛」と名乗る怪盗が江戸市中を荒らしまわっていた。
盗みに入った家の人間を皆殺しにする残虐な手口に、江戸っ子は恐れおののき、
たまりかねた当局は長谷川平蔵を火付盗賊改方へ戻した。
かつて鬼平に捕らえられ、牢に押し込められている「小房の粂八」は、
役宅に戻った平蔵の顔を見ると、意外なことを口にした。
「いまお膝もとを荒らしているやつは、にせものの血頭の丹兵衛でございますよ」
そして粂八は、ある決心をする。
<「鬼平」と言われながら、実はまったく鬼ではない、悪人のことを徹底的に
やっつけるんだけれど、悪い奴らの中にも何かを見つけていくという鬼平の
すべてを表現しているような気がする>
(アニメ「鬼平」丸山正雄プロデューサー)
鬼平の世界の全体像が伝わってくる一編。
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。