『文芸・小説、BCCKS、未衣子』の電子書籍一覧
1 ~6件目/全6件
-
さあ週末だ、着物を着るぞ!
雨降りの日も、気温四十度の日も、赤城おろしが吹きすさぶ日も。
埼玉県の最北端で、着物にうってつけじゃない休日まで、元気に遊ぶ着道楽のエッセー。
毎週末に一度、着物を着る生活を続けて三年。
トライアンドエラー真っ最中の着物ライフは、笑いなしには振り返れない!
・着物にうってつけじゃない日
・どっしりとした紫色の振袖
・手抜きがお上手
・運転免許証の更新は着物で
・着物泥棒!
・着物仲間よりも洋装の親友と
・生まれたてかよ?
・着物のお手入れが面倒だ
・窮屈な着付けがお好き
・おばあちゃんにモテる着物
・お洒落から遠ざかる春 -
祖母から孫へ、紗袷(しゃあわせ)の着物が託されたその年に、高齢者と若者は未知のウイルスの脅威に引き離される――。北埼玉で暮らす着物好きの美乃里が、“不要不急”の着物を通じて、人とのつながりを紡いでゆく。
***
数十年ぶりに桐箪笥から出された畳紙はすっかり黄変している。紙面には「藤村呉服店」という店名と、「騎西町」から始まる住所が書かれていた。合併によって現在の加須市となった祖母の出身地だ。おそらく若い頃に行きつけだった着物店なのだろう。
「開けてみろ」と祖母が得意げに促す。美乃里はまだしっかりとしている紙縒をほどいた。よほど思い入れのある一枚となれば娘時代の振袖か。それとも、思い切って手を出した伝統工芸品や作家物か。果たして包みを開いて現れたのは、透き通った布地の上にもやもやとした模様がうごめく、見たこともない着物だった。
「うそ、もしかして紗袷じゃない!」
「いいもんだべ」 -
ロリィタの美貴(ミキ)は、きものの貴婦人こと麗香(レイカ)の生家に、奇妙な成り行きで居候している。ちょっとした貴族のように暮らす、ふたりの着道楽を描いた小説。
生きるために買い物をやめられないすべての人へ! -
祖母の遺品整理から突如として幕開けた着物生活。 令和元年の覚醒、抗えない遺伝子の叫び、浪費の限りを尽くす戦いが、ついに新たなる犠牲者を呼ぶ……。
マイペースにのんびり着物を楽しむ初心者の随筆です。
・プロローグ 令和の着物女子
・節約には着物がいいよ
・個性――未だ見ぬ貴女の服
・文様――柄柄柄
・【前編】孫冥利に尽きる
・【後編】レジェンド降臨
・スカートの裾がめくれてる
・和洋ヲ折衷セヨ!
・わたしの一張羅(ワンピース)
・エピローグ 悪質な勧誘 -
【巨体観音像のミニ写真集つき】
物心ついた頃から2体の巨像の足元で暮らす少女サラ。
母親に見捨てられ、祖母の邸宅で暮らす彼女は、ついに受験生になった。
学業や友人関係に悩む彼女のもとに、突如として現れた少女、華子との出会いにより、彼女の人生がゆるやかに変わっていく。
祖母との絆、華子との関係、対になった双樹白大観音像の秘密……。
『観音小説』に続く、巨大観音像への愛を込めた小説。
巻末には、著者が全国各地で撮影した巨大観音像のミニアルバムを収録しています。 -
うさぎの楽園、世界一の観音、しがない会社員のわたしと、《女王》と呼ばれる女。
この《白兎大観音》、日本各地に存在する巨大観音像たちに比べればまだ随分と歴史は浅いけれども、それでもすでに十年以上は、ここ埼玉県坂戸市の、大きな護り役として生き永らえている。かつては日本一の高さを誇る立像であった牛久大仏の背を抜いてさらに世界一の座に躍り出、あるいは、世界一美しいと称賛された小豆島大観音に勝るとも劣らぬ柔和な造形の、夢のような観音像。金色の身体をもつ加賀大観音をも圧倒するほど奇抜なそのご尊顔は、頭頂にすっと伸びるふたつの細長い耳、伏しがちな黒目に、なだらかで控えめな鼻、笑みをたたえる小動物の口許をした、世にも珍しい《うさぎ様》なのであった。これこそが、新しい埼玉県のシンボルとなってまだ間もない、《白兎大観音》である。
巨大観音像といえば、やけに景気の良かった時代の実業家たちによって、日本各地へ私的に建立されたものが多く知られているが、近年はその後の不景気な時代の風潮もあってか、新たな像の誕生は長らく無かったのだった。今や、当時に散々流行したような豪奢で浮かれたテーマパークたちもおおよそ閉鎖し、あるいはほとんど寂れてしまって、どこもかしこも始終、現実的な空気が充満している。こんな時代に今更、巨大観音像なんて。一体、誰が何のために!
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。