『ライトノベル(ラノベ)、異世界系作品、玉響なつめ、半年以内』の電子書籍一覧
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霊峰と呼ばれる山のすそ野、広がる草原にはいつだって風が吹く。
何もなく、ただ草原と、美しい川と、森がある。
そんな自然の恵みに満ち溢れていて長閑な田舎の、小さな村には歳の近い三人の仲の良い子どもたちがいた。
狩人の子どものタイニー。村長の子どものトール。雑貨屋の子どものソーリエ。
三人はいつも一緒で仲良しだった
……性別を得るまでは。
子どもは神の子で10歳を機に性別を得て大人になっていく。
今年10歳を迎えるタイニーはそれに対してあまり実感をしていなかった。
しかし、一足先に10歳を迎えたトールとソーリエを見て焦りを感じることになる。
『男』になったトールと『女』になったソーリエの距離の近さにモヤモヤするタイニーは、
ついに10歳の誕生日を迎え、決まった『男』という性別と自覚する気持ちに戸惑い
トールとソーリエと距離を取ってしまいーー。
そして、18歳になり再会したタイニーとトール。
ーー性別が後から決まるからこそ生まれる葛藤と感情の行方は。 -
婚約者から卒業パーティーで婚約破棄と国外追放を告げられるものの、冷めた目をするのは
人族の国エンライの伯爵令嬢のレナッタ・カランドラ。
それもそのはず、このセリフもこの展開もこれで三回目なのだから――
一回目は失意の中、隣国の獣人の国シャティアで生活苦に陥り死亡。
二回目も失意の中、追放途中で野盗に襲われ死亡。
一回目二回目ともに同じ男爵令嬢に唆された婚約者である王子に婚約破棄と追放を告げられていたことから、
それらを踏まえ三回目の人生に臨んだが効果はなかった。
だが三回目ともなれば身につけた教養と、万が一の貯金、人脈と彼女を救ってくれるものはあるからこそ、
レナッタは国外追放宣言を受けて華麗に隣国へと渡り、ただの平民女性として再スタートを切ったのだが
そこでかつて図書室で『先輩』と親しんでいた獣人の青年レネ・テルセロと再会して……
レネはレナッタに頻繁に会いに来ては優しくしてくれるし、獣人の親愛の証である尻尾を絡めてきて!?
彼は公爵子息で、自分は今は平民なのに周りから恋人同士だと誤解されてしまうのではと、
レネに会いにこないように言うのだが全然聞いてくれなくて――
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