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『夜行、ボイジャー(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~8件目/全8件

  • 275(税込)
    著:
    片岡義男
    レーベル: ――

    そうしよう、と思ったら、そうしてしまう。行き着く先は、やさしい最終夜行寝台。

    タイトルが示すように最終夜行寝台が舞台にはなっているが、
    おそらく、読む前に想像できるイメージとは違っているはず。
    その寝台には、女が1人で乗る。
    そして、女が立て続けに酒を飲む、という時の
    感情の動きや事の顛末なども、
    これまで多くの物語が紡いできたものとは違っているだろう。
    最終夜行寝台は、きちんと定刻ごおりに任務を遂行するはずだ。
    そして寝台のベッドは、上段ではなく下段で、ほんとうによかった。
  • 寝静まった時刻のサイレント・アクション。目撃者は誰もいない。

    パッとしないバンドのリード・ギタリスト。
    彼につきまといながらも、彼という存在を、彼の音楽を
    正当にこきおろす美人の女。
    ドサまわりのような形で夜行に乗って北へ向かう二人をのぞいて
    乗客はみな寝てしまったようだ。
    その時、唐突にアクションがやってくる。
    たまたま手にした道具によって。あっけなく。争いもなく。
    誰も見ていないし、聴いていない。
    この列車の中で、ブルースを聴いているのは果たして誰か?
  • 275(税込)
    著:
    片岡義男
    レーベル: ――

    ふられる時には、共に移動してみる、というやり方もある。

    女と男がいて、別れが生じようとしている。
    よくある話だ。別れは時に、唐突に訪れる。
    別れ話、とは言うけれど、どちらかが決めてしまったら
    決意はなかなか覆らない。
    2人にとっての最後の時間を、日常ではなく、
    列車や、ホテルや、自動車の中で過ごすことで
    時間ばかりでなく、互いの中を流れていく何かがあるだろう。
    もう二度と会わないのだとしても、
    その「流れ」を2人はその時、確かに共有している。
  • 275(税込)
    著:
    片岡義男
    レーベル: ――

    渡り鳥 ミーツ キャデラック。その成り行きは台風とともに。

    それまで無関係だった男女が路上で出会う。
    片岡義男の黄金パターンが遺憾なく発揮された中編小説。
    女は、様々な土地を回っている渡り鳥の歌手。
    男は、キャデラックを札幌の友人まで返しに行く途上の身。
    その2人の出会いは、速度の遅い、しかし猛烈な
    台風の接近、進行、通過とともにある。
    過酷、と言って差し支えない状況をともに過ごした
    2人のその後は果たして?
  • 275(税込)
    著:
    片岡義男
    レーベル: ――

    波が呼んだら、どこまでも行く。

    幸雄と貴志。波乗りを何よりも愛する2人は
    そのあいだに麻衣子、という気になる存在をはさみながらも
    常に海を、波を第一に考えることにおいて共通している。
    ある時2人は、小さな町の映画館で、ポルノ仕立ての安い映画を観た。
    そこに彼らが観たものは、他の観客がまるで目にとめないもの、
    画面を横に抜けていく完璧なチューブ波だ。
    素朴すぎる情熱と手段で、
    彼らはその波が生起する場所を、ついに見つける。
    あとはもう、いつまでもそこに留まるだけだ。
  • ピカピカのステーション・ワゴンは、宇宙からやってきて、やがて海に還っていく。

    福音館書店発行の雑誌『子どもの館』(1980年)に発表された短編。
    自動車をテーマにした片岡義男ならではの一編だが
    ここでは12歳の少年が主人公であり、
    少年がスクールバスという、少年にとって戦場のような社会の中から
    光り輝くステーション・ワゴンを目撃する視点がおもしろい。
    やがて彼は、大胆にもそのステーション・ワゴンのハンドルを握るのだが
    およそ現実離れしたその乗り物は、
    意外な、いや、もしかすると必然的にそうなるしかない、
    というような結末を迎えることになる。
  • 275(税込)
    著:
    片岡義男
    レーベル: ――

    孤独な男は、二度失う。二本の樹を失い、二回の銃弾がこだまする。

    長い歳月が、何もかも変えてしまうことがある。
    そして、最もかけがえのないものが、あまりの純粋さゆえか、
    やはり長い長いあいだ、記憶の底に沈んだままでいることがある。
    2つの長い時間が交錯するその時、悲劇に振れてしまうことがある。
    かつて子供の頃に1年だけ住んだ町のあまりの変貌に呆然としつつ
    1枚の絵によって忽然とよみがえった自分の宝を
    男は実に34年ぶりに探し始める。
    その願いが叶うはずのないことが理解された時、
    男の居場所はもはや、静かな狂気以外にはない。
  • 275(税込)
    著:
    片岡義男
    レーベル: ――

    別れ話は3度。そして空には、ブルー・ムーン。

    女と男がいる。
    女が「終わりにしたい」という。男は「なぜ?」と聞く。
    人類が、これまで無限に繰り返してきた行為だ。
    いったい、平行線ではない別れ話というものが、あるだろうか?
    終わりにすることと嫌いになることは違う、という言葉がそこにあり、
    しかしその言葉は2人のあいだで共有されない。
    されないまま、しかし2人は3度、話すために会う。
    一度目と二度目は雨。しかし三度目は晴れた。
    すべてを終えて、窓から見えるのは、きれいなブルー・ムーン。

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