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『偕成社、西村ツチカ(文芸・小説、ライトノベル)』の電子書籍一覧

1 ~2件目/全2件

  • 1,386(税込)
    著:
    魚住直子
    イラスト:
    西村ツチカ
    レーベル: ――
    出版社: 偕成社

    ある日、ネコに声をかけられた。
    「わたしは、未来のおまえなのにょー。」
    このままだと、おれの将来、たいへんなことになるらしい。

    いったい、どうして?

    知らないうちにさせられてる競争。
    「ふつう」は男子がおごるもの?
    おばあちゃんがなんでもやってくれる祖父母の家の「居心地の良さ」。

    どこかでつながりあった社会のしくみに気づいて
    考えはじめる男の子の物語。


    :::::::::::::::::::::::::::::

     なんでおれだけにさせるんだよ。なんでおじいちゃんはやらないんだ。おじいちゃんは男で、年上だから、やらなくていいのか。
     泡だらけの皿を洗いながら、イライラしてくる。
     なんにもしないおじいちゃんを横目に、おばあちゃんはこうやって、いつもひとりで家事をやっていたんだろうな。
     だけど、おばあちゃんがぜんぶやってくれるから、おれも居心地がよかったんだ。
     そう思うと複雑な気分になる。
     ふと、陽菜子の話を思いだした。
    『おばあちゃんは、わたしにだけ手伝わせるんだよ。』
     でも、そうか。おばあちゃんは、陽菜子にはさせるんだ。
     ということは、どういうことだ?
     おばあちゃんは不公平に腹を立てているけど、陽菜子には不公平なことをするということか。
    『どうしてわたしばかり家事をやらされるの? なんでおにいちゃんはしなくていいの?』
     以前、陽菜子がお母さんにそう訴えていたときも、そんなに怒ることかよ、と颯太は最初、うっとうしく感じただけだった。
     だけど、不公平をされるほうは、すごく腹が立つんだ。でも不公平をするほうや、不公平に関係ないと思っているほうはピンとこないんだ。


    (本文より)
  • 陽菜子は、中学受験をひかえた小学6年生。勉強も家の手伝いもするよういわれているが、いそがしい兄は家事をしなくていいらしい。
    もやもやした気持ちをかかえてすごすある日、ふしぎな女の子と出会って……!?
    あたらしいガール・ミーツ・ガール!

    親は、自分が絶対に正しいと思いこんでいる。
    自分の子どもだから、絶対にわかりあえると信じている。
    でも、正しさはひとつじゃない。
    わかりあえるのも、相手の気持ちを大事にしたときだけだ。それは他人同士のときと同じだ。
    わたしは、親に支配されたくない。わたしは、わたしの道を行きたい。
    (本文より)

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