『グーテンベルク21、アガサ・クリスティ、雑誌を除く(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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英国南部、海を見下ろす崖の上に建つエンド・ハウス。その家の若く魅力的な女性の持ち主ニックは、続発する奇妙な事故に悩まされていた。重い額縁の突然の落下、ブレーキの故障、落石……。たまたまリゾートにやってきたポワロの目の前で、ニックが狙撃される。彼女の命を守るため、ポワロの灰色の脳細胞が働きはじめた。意想外の展開をみせるクリスティ初期の「ポワロもの」力作。「危機のエンドハウス」の新訳。
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ロンドンのビクトリア駅発パリ・マルセーユ経由ニース行きの特急「ブルートレイン」。その中で米国の富豪の娘ルスが殺害され、「ハート・オブ・ファイア」と名づけられたルビーの宝石が奪われる。この宝石はもとロシアの女帝の胸をかざり、苦悩、絶望、嫉妬など、その通ってきた道に、悲劇や暴力の数々を残してきたいわくつきの宝石だった。たまたま同じ列車に乗り合わせたポワロは「私は、エルキュル・ポワロでございます」と言いながら取り調べをする警察署長の前に姿をあらわした。「青列車殺人事件」の新訳。
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21人の客をのせ、パリのル・ブールジェ空港を飛び立ちロンドンへと向かっていた旅客機の自分の座席のなかで、マダム・ジゼルは死んでいた。少し前、客室内を飛ぶ一匹の黄蜂が目撃され、父子づれの乗客のそばに飛んでゆき、その息子によって退治されていた。不思議なことに、マダム・ジゼルの首筋には、蜂に刺されたような小さな傷跡があった。機内という密室殺人にいどむポワロ。紀田順一郎が若いときに感銘をうけ、あらためて読んで「やはり面白い」と絶賛したクリスティ作品。「機上の死」の新訳。
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ダンディな元舞台俳優が海辺の邸宅で催したパーティで、招かれた土地の牧師がカクテルを飲んだとたんに急死した。招待客の一人だったポワロにも「事件」とは思われなかった。だが悲劇には第二幕が。まったく同じような状況での同じような急死が……灰色の脳細胞が活動を開始する。クリスティ中期の代表作。
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アガサ・クリスティは犯罪もの、怪奇サスペンスものでも見事な作品を残した。この短編集には犯罪もの「うぐいす荘」「事故」、怪奇もの「最後の降霊会」「第四の男」の、代表作4編を収録した。
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初老のサタースウェイト氏が事件に直面すると、いつのまにかハーリー・クィン氏が出現して、事件の解決に力を貸してくれる。だが、クィン氏は再び忽然と姿をくらます。雑誌連載方式を断ってまで、クリスティが大事にし、一作一作を丁寧に書き上げた連作佳品。「クィン氏登場」「窓にうつる影」「『鈴と道化服亭』」「空に描かれたしるし」「ある賭場係の心情」「海から来た男」の6編を収録。
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クリスティの中東を舞台にした作品中の最高傑作! 考古学者レイドナー博士と再婚したルイーズのもとに、殺された先夫からとしか思えない奇怪な脅迫状が舞いこみはじめる。さらに、古代アッシリアの遺跡調査のため、夫とともにイラクへと渡ったルイーズを追いかけて、死を予告する不吉な手紙が届く。ポワロが「幻想的な犯罪」と呼んだ不可思議な殺人の幕が切っておとされ、殺人鬼の知恵とポワロの灰色の脳細胞とはすさまじい緊張のうちに対決した……
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クリスティは得意な古典的ミステリー以外に戯曲やファンタジーの色濃いものなど幅広い作品を残したが、怪奇・幻想ものもその一つだった。本書には、表題作のほか、「暗い鏡のなかに」「ジプシー」「カーマイケル卿事件」「青い壷のなぞ」「SOS」「ラジオ」の全部で7編を収録した。
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「あなたは幸福ですか? 幸福でないかたは、 パーカー・パイン氏にご相談ください」と新聞に広告を出し、この通りの文句を入れた名刺を持ち歩くパーカー・パイン氏。だがこれは慈善事業ではなく、正真正銘のビジネスなのだ。さまざまな悩みを抱えた人物が訪れる。氏はたちどころに核心をつく質問をして、直ちに処方箋を見つけて提案する。これこれの金額でいついつまでにあなたを幸福にしてあげますと言い切るのである。むろん前金でいただく。だがもし失敗すれば返金しますと申し添える。氏は有能な専属スタッフを使って、直ちに「幸福を手配する」…氏は有能な素人探偵でもある。
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セント・メアリ・ミード村で静かな暮らしを送るミス・マープルは、人のうわさ好き。どんな出来事にも興味をもち、好奇心旺盛で記憶力も抜群。編物をしながら、じっと話に耳を傾けている。ガーデニングも好きで、通りかかる人物にも注意を怠らない。そして驚くべき洞察力で、事件の謎を解いてしまう。ミス・マープルは長編「牧師館殺人事件」で初めて顔をみせ、 その後、多くの短編・長編で活躍した。「ミス・マープルの物語は、書いていてとても楽しかった。わたしは、自分が作ったこのおだやかなおばあさんが大好きになってしまいました。読者のみなさんにも好きになってほしいと心から願っています」作者はこう書いた。
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ロンドンからそう遠くない閑静なセント・メアリ・ミード村の牧師館の書斎で、治安判事が射殺されて見つかる。頑固一徹で、人から好かれない人物で、なにかと敵も多かった。一人の若い画家がすぐに自首して出て、事件はそのまま落着かと思われた。だが、新事実が相次いで明らかになって、事件は混迷の度をふかめ、村には噂と疑惑が渦まく……ミス・マープルがおしゃべり好きなおばさんとして初めて登場、同時に鋭い洞察力をみせて真相にせまる記念碑的作品。
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田舎の古い屋敷を遺産として受けついだ若夫婦は、慣れない下宿屋を開業した。予約した4人の客は大雪のなか、なんとか宿にたどりつく。その翌朝だった、警察から電話があって、殺人狂がまぎれこんだ可能性が高いという。やがて若い刑事がスキーでやってきた。だが、「三匹の盲目のねずみ」のマザーグースの歌とともに、殺人はやはり起きた。1952年にロンドンで初演されて以来、2012年11月に60周年をむかえ 、世界一のロングラン記録を樹立した戯曲「ねずみとり」の原作!
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アンはロンドンの地下鉄ホームの端っこで、嫌いなナフタリンの臭いを発散させた男に気づく。次の瞬間、男はアンの後ろにいた人物に仰天したかのように顔を引きつらせて後ずさりし、あっという間に線路上に転落し、送電軌条にふれて焼死した。近くにいた医者があらわれ、死を確認すると足早に姿を消した。そのとき医者は一片の紙切れを落としていった。それを拾ったアンは紙切れにも強烈なナフタリンの臭いが染みついていることに気づく……冒険にあこがれるアンはいつのまにか国際犯罪に巻き込まれていく。巧みな構成、ユーモア感覚にあふれたクリスティの長編第4作。
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魚雷攻撃で沈没寸前の英国汽船「ルシタニア号」上で、秘密任務をおびた男は見ず知らずの若い女に「アメリカ大使館に届けてくれ」と重要書類を託す。やがて大戦が終わり、恋人同士のトミーとタッペンスが起こした青年冒険家協会に、2人の依頼人があらわれる。2人の用件は、どちらも、ルシタニア号上で消息をたった男女に関するものだった! サスペンスあふれる異色作。
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仲良しの友達トーマス医師と人気(ひとけ)のないゴルフコースでゴルフに興じていたボビイは、谷越えの17番でアイアンをしくじり、ボールは谷底に転がり落ちた。ボールを捜して坂道を下り始めた二人は、崖の下に転落したとみられる瀕死の男を見いだした。男は虫の息で「なぜ、エヴァンズに頼まなかったんだ?」という謎の言葉を残して息絶えた。
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エルキュール・ポワロ、ミス・マープル、トミーとタペンス、ハーリー・クィン、パーカー・パイン……「ミステリーの女王」クリスティが創造した6つの脳髄(探偵役)が、それぞれの待ち味を生かして活躍する軽い短編集。車内で、カフェで、アームチェアで読むのに好適の作品集。
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トミーとタペンスという若夫婦が〈国際探偵事務所〉という素人探偵事務所を開設する。二人の唯一の強みは、これまでの探偵小説を全部読破していて、各探偵の探偵術を記憶していることだ。彼らは名探偵の誰かのやり方を頭に浮かべながら、事件の解決に乗り出す。茶目っ気たっぷりのクリスティの面目躍如。ここには8編をおさめた。
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