師匠の鍛冶に誘われて、青森県新郷村にある発掘現場に向かった天才発掘師・無量たち。
東戸来遺跡と名付けられたその縄文遺跡の環状列石の下から、国宝級の赤い大型土偶が掘り出された。
だがそれを見た瞬間、現場作業員のいろはが「すぐに埋め戻して! じゃないとひとが大勢死ぬ!」と叫ぶ。なんと死んだ祖父が、イタコの口寄せで予言したというのだ。
さらにベテラン作業員の手倉森も、「きりすと土偶はやはり存在した、奥戸来文書は正しかった!」と異様な興奮を見せる。
一方、仙台のシンポジウムに出席していた忍は、偶然無量の父・藤枝教授と再会する。
無量とは犬猿の仲のはずなのに、藤枝は「その古文書の真偽を暴いてやる」と、忍と一緒に青森に行くと言い出して……!?
大人気発掘ミステリ、青森編!
616円〜792円(税込)
戸川海運会長・戸川孝之助に依頼され、瀬戸内海に点在する塩飽諸島のうちのひとつ、
香川県丸亀市本島に向かった天才発掘師・西原無量。
ギャラは破格で羽振りのよさが窺えるその現場には、無量の他に
犬飼、鳥海、猿渡という3人の発掘師も呼ばれていた。
発掘調査が始まった日、無量の元に鬼を名乗る人物からの嘆願書が届く。
どうかお願いです。
桃太郎が鬼の宝を狙っています。
やつらを退治してください。私たちの宝を守ってください。
あなただけが頼みです。
「桃太郎伝説」の真実とは——。桃太郎とはいったい誰なのか——。
大人気文庫書き下ろし、シリーズ第11弾!
奥多摩キャンプ場の傍の「森の縄文博物館」を訪れたカメケン一行。所蔵品の素晴らしさに驚嘆するが、若い館長から経営が困難で品を手放さねばならないと相談され――忍が考えた起死回生の一手とは!?
山深い集落にある未確認の遺構を調査してほしい、という依頼を受けた無量は、カメケン一行と共に福井へ。同じ頃、萌絵は一乗谷の復元を手伝っており……。恐竜と朝倉氏の伝説が絡み合う壮大な大河ミステリ!
「天才発掘師」の噂を聞きつけた地権者から依頼を受け、和歌山へ赴いた無量。平家の落人伝説が残る、風光明媚な町だ。
しかし、意気込んで向かった発掘現場で、無量の身に立て続けに不穏なことが起こる。
聞こえるはずのない声が聞こえたり、誰かに腕を掴まれたような気がしたりするのだ……。
不穏な気配を感じながら発掘作業を進めると、現場からは経筒(きょうづつ)が出土した。経巻を保護するための筒形容器だ。
経筒から出てきたのはなんと、人形の頭(かしら)。
それを知った発掘現場の同僚で元舞台俳優の佐分利亮平は、無量を家に招く。
佐分利家には、「道成寺雛」という内裏雛が代々伝わっていた。
その雛人形を見た無量はぞっとする。女雛には頭がなかったのだ……。
経筒の中に入っていた頭はその女雛のものなのでは、と疑う亮平に、
カメケンチームは結託して、この内裏雛の謎を解こうとするが、そんな最中に亮平が事故に遭う。
背後には「安珍清姫」伝説や、佐分利家に伝わる「三体月の呪い」の言い伝えも絡んでいそうで……?
宮内庁職員の降旗から、海外で新たに起ち上げる発掘派遣事務所への移籍を打診された無量は、迷いながらも群馬の発掘現場へ赴いた。
学術調査が目的だが、依頼人は無量の〈鬼の手〉に期待し、わざわざ指名してきたのだという。
発掘現場である、榛名山の噴火で埋もれた集落遺構からは、徳川埋蔵金と思しき千両箱が出土し、大騒ぎに。
なんと中には古墳時代の埴輪が入っており、マスコミも取材に押し寄せる。
しかし無量は、宝を前にしても全く反応しない自身の右手に強い不安を覚えていた。
これほどのものが埋まっているというのに、右手は全く熱くならなかったのだ。
能力を失った自分は、いったい何者なのか――。
しかも無量を狙う民間軍事会社GRMの動きも怪しく……!?
日本中を発掘する大人気ミステリ、待望の第15弾!
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