日本のコンビニでも販売され、F1などでもおなじみの「レッドブル」。
だがその実態は謎に包まれている。
2012年に世界165か国で52億本も販売され、最も成功した飲料ブランドともいわれるが、その本社がオーストリアにあることを知らない日本人も多い。
どのようにしてわずか数年でこの世界的なブランドが台頭したのか、なぜマーケティングが画期的といわれるのか。
その秘密をが明らかになる。
「レッドブルの市場は存在しない。これから我々が創造するのだ」
創業者のディートリッヒ・マテシッツの言葉だ。そう、これはピーター・ドラッカーのいう「顧客の創造こそが企業の究極の目的」そのもの。
利益率70%という高付加価値ブランドが成立できたのは、「飲料を売るのではなく、エキサイティングな体験を提供する」ことが目的となっているからだ。
多くの企業が代理店に丸投げするような宣伝やイベントも自社できっちりやる。
スポーツに広告を出すのではなく、「スポーツの一部になる」ためにF1やサッカーに進出し、新しいスポーツ分野を育てる。
そして派手で先進的なイメージとは裏腹に、経営の基本を忠実に守った、長期視点の「非アメリカ的」企業。
それがレッドブルだ!
ベストセラー『ストーリーとしての競争戦略』の楠木建氏(一橋大学大学院教授)が解説を執筆 。
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