江戸時代初期、海を渡って傭兵となった日本人がいた!?孤高の侍、神聖ローマ帝国を駆ける!
日本の侍が、中世ヨーロッパに渡り、傭兵として戦っていた!
歴史モノ好きなら、それだけでテンションが上がってしまいそうなこの設定だが、なんと、実際にあったそうだ。
となれば、想像が膨らむ。きっと日本刀を颯爽と抜き、自分よりもはるかに大きい西洋人をバッタバッタと切り伏せたに違いない。
と思いながら本作読むと、いきなりの想定外に面喰う。えっ?スナイパー??
日本からやってきたその男・イサックは火縄銃でガンガン敵を撃っていた。
銃が使えないときは、やはり刀で戦うが、その腕前もかなりのもので、臨場感溢れる作画で描かれる彼は、期待を裏切らないカッコよさだ。
鬼神のような強さの一方で、日本人らしい律儀さを持つイサックの姿も描かれていて、どこかほっとする場面もある。
17世紀を舞台に“西洋にいる日本人”が丁寧に描かれているのも興味深い。
読み進めていくとイサックの本名は猪左久で、仇を討つために、激しい怒りをもってはるばるヨーロッパまでやってきたことがわかるが...
彼の過去に一体何があったのか?そして何を目的に戦おうとしているのか。
孤高の侍、イサックの孤独な戦いから目が離せない。