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『扶桑社BOOKS、爪切男(文芸・小説)』の電子書籍一覧

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  • 【その恋、最高の時間の無駄遣い。】

    「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね。カナブンとかの裏側みたい」――憧れのクラスメイトにそう指摘された少年は、この日を境にうまく笑えなくなった。
    Webサイト『日刊SPA!』で驚異的なPVを誇る連載エッセイ『タクシー×ハンター』。その中でも特に人気の高かった「恋愛エピソード」を中心に、大幅加筆修正のうえ再構築したのが、この『死にたい夜にかぎって』だ。

    出会い系サイトに生きる車椅子の女、カルト宗教を信仰する女、新宿で唾を売って生計を立てる女etc. 幼くして母に捨てられた男は、さまざまな女たちとの出会いを通じ、ときにぶつかり合い、たまに逃げたりしながら、少しずつ笑顔を取り戻していく……。女性に振り回され、それでも楽しく生きてきた男の半生は、“死にたい夜”を抱えた人々の心を、ちょっとだけ元気にするだろう。
    作者である爪切男は、同人誌即売会・文学フリマでは『夫のちんぽが入らない』主婦こだまらと「A4しんちゃん」というユニットを組んで活動。頒布した同人誌『なし水』やブログ本は、それを求める人々が行列をなすほどの人気ぶりだった。

    もの悲しくもユーモア溢れる文体で実体験を綴る“野良の偉才”、己の辱を晒してついにデビュー!
  • ドラマ化決定の話題作がついに文庫化。
    愛が欲しくて愛に振り回された男の実話小説。
    忘れたくない失恋(かこ)がある。

    「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね。カナブンとかの裏側みたい」――
    憧れのクラスメイトに指摘された少年は、その日を境にうまく笑えなくなった。
    “悲劇のようで喜劇な人生”を切なくもユーモア溢れる筆致で綴る作家・爪切男のデビュー作。
    出会い系サイトに生きる車椅子の女、カルト宗教を信仰する女、新宿で唾を売る女etc.
    幼くして母に捨てられた少年は、さまざまな女性たちとの出会いを通じ、少しずつ笑顔を取り戻 していく。

    文庫には、アイナ・ジ・エンド(BiSH)による解説「死にたい夜を超えていく」を特別収録。 ドラマは2020年初春に放送予定。

    <本文より>

    私の笑顔は虫の裏側に似ている。
    学校で一番可愛い女の子が言っていたのだから間違いない。
    生まれてすぐに母親に捨てられ、母乳の出ない祖母のおっぱいを吸って育った。
    初恋の女の子は自転車泥棒で、初体験の相手は車椅子の女性だった。
    初めて出来た彼女は変な宗教を信仰しているヤリマンで、とにかくエロかった。
    そして今、震度四強で揺れる大地の上で人生最愛の女にフラれている最中だ。
    部屋の窓から鋭角に差し込む朝の光を浴びた彼女が、ヤジロベエのようにゆらゆらと揺れている 。

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