『週刊東洋経済eビジネス新書(週刊東洋経済eビジネス新書)』の電子書籍一覧
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これまで、年率1割近くの成長を続け、約18兆円までに膨らんだEC市場の競争は激しさを増している。火をつけたのはZホールディングス(ZHD)によるZOZOの買収だ。ヤフーは苦手だったファッション分野の取り込みを狙い過去最大となる約4000億円を投じた。ZOZOの何が限界だったのか。
過去には、2017年の「ヤマトショック」が契機となった配送料値上、物流システムの変革など、生き残りへのハードルは高い。さらにリアル店舗の巻き返しや、D2C、C&Cの勃興など新たな潮流まで、小売市場で起きている構造変化を追った。
本誌は『週刊東洋経済』2019年11月9日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
日本史を振り返ると、天皇は、政治の表舞台での主役として、また政治的な実権を失ったときは名目上の権力者として、この国に関わってきた。明治憲法の下では統治権を総攬する君主として、そして日本国憲法の下では、国と国民統合の象徴として、歴史の節目でその地位は変化してきた。7世紀後半の律令国家の形成期から令和の時代まで、時の天皇とその時代背景を学ぶ意義は大きい。
令和の時代を迎えたいま、“天皇から見た日本史”の最新の研究成果をみつつ、国のあり方についても考えてみよう。
本誌は『週刊東洋経済』2019年9月14日号掲載の28ページ分を電子化したものです。 -
1964年に東京-新大阪間・東海道新幹線が営業運転を開始し、いまや北海道から鹿児島まで路線網を広げている。対するエアラインは、1951年に羽田-伊丹-福岡便、羽田-千歳便の就航が戦後初となる国内定期旅客運航だ。
新幹線整備が進むにしたがって、エアラインのシェアを獲得してきたが、航空が防戦一方かというと、そんなことはない。東日本大震災などの特殊要因を除けば、80年代以降、旅客数を堅調に伸ばしている。新規航空会社の参入、新規就航路線の増加、航空運賃のネット割引といった積極策が奏功している。そうした点では、新幹線とエアラインが互いに学ぶべき点は多い。両ライバルの攻防は、どうも東京・大阪からの視点で語られがちだが、それだけでよいのか。年間延べ5億人超が利用する新幹線とエアライン。その進化の現場を探っていく。
本誌は『週刊東洋経済』2019年11月2日号掲載の29ページ分を電子化したものです。 -
仕事や家庭を大切にし、自分の健康など二の次だったミドルのビジネスパーソンたち。ところが彼らも、健康こそ最も大きな意味を持つことに気づいた。当たり前だが、仕事の安定に必要なのは健康な体なのだ。
「ぽっこりおなか」の原因となる内臓脂肪。パソコンとの格闘で1日を終えると、首や肩が重く感じる。腰も痛い。首や肩の痛み。そんな問題を少し意識を変えるだけで、好転させることができる。さらに不眠症や肌の老化についても問題点を探り、「今日からできる」改善策を紹介していく。
本誌は『週刊東洋経済』2019年10月19日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
元気だと思っていた親が病気で倒れたり、認知症、転倒しての歩行困難など…。まだ先と考えていた親の介護はある日、突然始まるものだ。親の介護に直面して不安な気持ちが高まり、冷静さを失う人は多い。何をすればいいのか。混乱状態に陥る。その結果、しだいにネガティブな思考に傾いていくのだ。
なぜそうした状態に陥るのか。それは介護の全容を把握できるような情報が十分でないのかもしれない。「誰が」「何を」「どこへ」「お金は」…などなどの不安を解消しながら、国や自治体、医療・介護施設、そして家族の協力を組み立てていくには? 介護をめぐる不安の解消と対策を考える。
本誌は『週刊東洋経済』2019年10月26日号掲載の29ページ分を電子化したものです。 -
会計の視点から企業を見ると「お金を集める」「投資する」「利益をあげる」の3つの活動に集約される。こうした企業活動の結果をお金の面から集約し、株主や取引先などのステークホルダーに向けて開示するのがBSやPL、CSなどの財務諸表だ。一方、ファイナンスは投資家の視点も加え、企業の将来性やM&A、株主還元などの要素も重要になってくる。
難解そうな専門用語に、はじめは当惑するかもしれないが、基本と原理を知れば困らない。この入門編で学び「コスパのいい会社」を見つけて欲しい。
本誌は『週刊東洋経済』2019年11月16日号掲載の26ページ分を電子化したものです。 -
21世紀に入って、AI(人工知能)などのテクノロジーが急速に進展し、社会が求める最適解が変わってしまった。デジタライゼーションによって、これまで人がやっていた読解力のいらない仕事が突然なくなるということも起こる。
新井紀子・国立情報学研究所教授が開発を主導した、読解力を測るリーディングスキルテスト(RST)。東証1部上場企業にも、正答率が中学生の平均並み、項目によっては中学生の平均を下回る社員がいるという。
読解力を鍛えるメリットは大きい。新しいことを自分で学ぶ力やコミュニケーション力が身に付き、生産性向上が期待できる。同時に、論理力を高めることは、読解力だけでなく、教養や思考力、語彙力を養うことにもつながり、これからの社会を生き抜く強力な武器になる。人生を変えたいと思うなら、文章の読み方から変えよう。
本誌は『週刊東洋経済』2019年10月12日号掲載の34ページ分を電子化したものです。 -
子どもをめぐる悲惨な事件が後を絶たない。
「あしたはできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします」2018年3月、東京都目黒区で虐待により亡くなった結愛ちゃん(当時5歳)が残したとされる反省文の一部だ。
事件のたびに制度改革は進むものの、虐待死の件数は減少しない。矢面に立たされる児童相談所も急増する対応件数でパンク寸前だ。
また、保育施設での重大事故も増加し続ける。待機児童の解消を目指し保育園は開設ラッシュだが、保育士不足は深刻だ。
子どもたちを虐待や不慮の事故から守るため、大人たちは何ができるのか。徹底検証する。
本誌は『週刊東洋経済』2019年9月21日号掲載の28ページ分を電子化したものです。 -
2019年10月、中国は建国70周年を迎えた。だが70周年は通過点にすぎず、2021年の共産党創立100周年を経て、2049年に迎える建国100周年こそ、中国指導部が見据える到達点だ。そこまでに「社会主義現代化強国」となり、総合的な国力と影響力で国際社会をリードするとしている。だが、中国が世界をリードする超大国になるには不透明な要素があまりに多い。
一方で、中国経済が規模の拡大のみならず独自のイノベーションで質的転換を遂げつつあることも見逃せない。最先端技術で世界をリードする企業も出始めた。中国が大きく変わる可能性を探すなら、その芽は民営企業にあるだろう。中国の現状と主要企業の現在と未来を探る。
本誌は『週刊東洋経済』2019年10月5日号掲載の32ページ分を電子化したものです。 -
「郵便局員の制服を着ているだけで高齢者は安心して耳を傾けてくれる。話さえ聞いてもらえればこっちのもんだ」と語る募集局員。「情報が現場から取締役会まで上がってこなかった」と語る経営トップ。特別調査委員会が示した提言を見ても「かんぽ」の闇の深さがわかる。この問題を理解するためには、単に営業手法の問題だけではなく、日本郵政グループ各社を取り巻く構造やトップ人事、「全特」の実態なども知る必要があるかもしれない。一方、保険や投信などの金融商品は、かんぽに限ったものではない。長引く低金利や年金問題を背景に、資産の運用を検討する機会が増していく中で、思わぬ落とし穴もあるものだ。
本誌は『週刊東洋経済』2019年8月31日号・2020年1月11日号ほか掲載の33ページ分を電子化したものです。 -
まさに活況だ。ベンチャー企業に投資マネーが殺到している。2018年のベンチャーの資金調達額は3880億円。5年前の4倍以上に拡大し、リーマンショック前の水準を超えた。ベンチャーが巨額資金を集めやすくなっているのは、出資するベンチャーキャピタル(VC)にお金が集まるようになったことも大きい。リスクマネー流入という追い風が吹く中、日本にも有望なベンチャーが続々と誕生している。さまざまな事業領域から、期待のベンチャーを紹介する。
本誌は『週刊東洋経済』2019年8月24日号掲載の26ページ分を電子化したものです。 -
超高齢化が進み「多死社会」の到来ともいわれる。
そうした中、葬儀や埋葬、お寺との付き合い方なども多様化している。檀信徒でもなければ、お寺と普段から接することも少ないかもしれない。葬送や墓地の提供もサービス産業化することも、時間やお金、遺族の事情を考えれば、時代の要請ともいえる。選択肢が増えることはよいのだが、それだけに迷ってしまうことも多い。お金や時間、なにより故人や遺族の思いを考慮しながら進めたい。そうした葬送、お墓、お寺のイロハを知っておこう。
本誌は『週刊東洋経済』2019年8月10日・17日合併号掲載の24ページ分を電子化したものです。 -
自分の親が歳をとったといっても、生前から相続の話を始めるのは、家族・親族の間でも抵抗があるかもしれない。だが、その時は必ず訪れる。何も準備をしていないと、相続人の間で争いが起るかもしれない。残された家族が円滑に相続を進め、それぞれの家族を守るためにも、相続の最新ルールを知っておくことは有益かもしれない。できれば、親子でじっくりと話し合い、親や相続人の皆が納得できる遺言書を作っておくことが最強の方法なのだが、心情的なハードルが高いことも事実だ。まずは相続の実際を知り、話し合いの中で少しづつ親の意思を形作っていくことが必要かもしれない。
本誌は『週刊東洋経済』2019年8月10日・17日合併号ほか掲載の22ページ分を電子化したものです。 -
2019年10月の火災で焼失してしまった首里城は沖縄の象徴だ。その沖縄と日本人も大好きなハワイは、ともに年間1000万人近くが訪れる人気のリーゾートだ。ビーチリゾートをアピールし、歴史や文化の深淵さや観光業を主要な産業としている点は共通しているが、観光収入の面では大差がある。沖縄はどうポテンシャルを発揮していくのか。2つの人気リゾートの今を探り、その特性を徹底比較することで、これからのリゾートに求められる条件が見えてきた。
本誌は『週刊東洋経済』2019年8月3日号掲載の34ページ分を電子化したものです。 -
大企業の45歳以上を対象にした人員削減や「老後2000万円不足」問題など、将来の収入への不安は募るばかり。長く稼ぐ手段として、副業や資格取得・学び直しが脚光を浴びている。現状では、66歳以上のシニア人材の雇用については、大企業の約2割しか制度を導入していない。識者は、定年後も働き続けるには『もう1人の自分』が必要と指摘する。これまでの延長線だけでなく、未来へシフトできる自分が必要な時代だ。長く働き、長く稼ぐすべを身に付けよう。そのために、なるべく早く準備を始めることが必要かもしれない。
本誌は『週刊東洋経済』2019年7月20日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
首都圏中心に中高一貫校の人気が回復しているが、その選び方に変化が生じている。もう偏差値だけに依存しない学校選びだ。難関大学への準備だけではなく、国際化や長い人生を見据えた技能やコンピテンシーの養成に力が注がれる。将来の可能性を広げ、自身で切り開く力をどう6年の一貫校で身につけるのか。それが子ども本位の学校選びだ。私立・公立の一貫校や付属校の今を探る。
本誌は『週刊東洋経済』2019年7月27日号掲載の34ページ分を電子化したものです。 -
「2000万円不足」問題で再び高まった年金不安。ただ、選択次第で年金給付額を増やせる現在の制度改革の姿はあまり知られていない。フェイクニュースまがいの誤報が飛び交う公的年金の話題は、それだけ多くの国民にとって重要なテーマだからだ。暮らしのスタイルは人それぞれ。収入も支出も異なる。制度を正しく理解し、自分のプランにあった老後資金の設計を専門家が手ほどきする。
本誌は『週刊東洋経済』2019年7月13日号掲載の28ページ分を電子化したものです。 -
一時期は「もう終わった会社」と揶揄されることもあったソニーが、今や高収益企業に変貌した。営業利益の7割近くを稼ぐのが、ゲームや音楽、映画といったエンターテインメント系のコンテンツ事業だ。なかでもゲーム事業は最も利益を生む看板事業になった。エレクトロニクス事業でも「規模ではなく違いを追う」という戦略の下、テレビやカメラなどは高付加価値品に集中し、しっかり利益が出る構造に変えた。
ソニーの施策を詳細に分析することで、「成長の限界」に直面するほかの日本企業への教訓が浮かび上がるはずだ。
本誌は『週刊東洋経済』2019年7月6日号掲載の24ページ分を電子化したものです。 -
1969年に都市再開発法が制定されてから50年。東京をはじめ、札幌、横浜、名古屋、大阪、福岡でも活況の都市再開発。デベロッパーにとって再開発は、時間こそかかれど、望みの建物や地区を創出できる貴重な手段となっている。だが、人口減少時代に過剰感はないのか。「よい土地がない」。取材中、幾人もの不動産関係者が口にした言葉だ。不動産価格が上昇の一途をたどる中、一等地では取得競争が繰り広げられ、デベロッパーの新たな知恵比べが始まった。
本誌は『週刊東洋経済』2019年6月29日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
「現代において国力の競争は結局、人材の競争である。人材は経済社会を発展させるための戦略的資源なのだ」。これは中国の習近平国家主席が2014年、北京師範大学で行ったスピーチの一節だ。近年の中国で最も成功した人材政策は、千人計画と呼ばれる「海外ハイレベル人材招致計画」だ。世界の大学競争で着実に頭角を現し、中国のスタンフォード大を目指すというシンセン市・南方科技大学を取材。日本や米国のトップ大学と比較しながら、日本の大学、科学技術政策の未来に問題提起する。
本誌は『週刊東洋経済』2019年6月22日号掲載の14ページ分を電子化したものです。 -
横並びで単純な量的拡大競争に集中するような銀行のビジネスモデルは限界に近づいている。高成長時代はとうの昔。経済が成熟して資金需要が低迷する一方、銀行には依然として預金が流入し続けている。同時に、日銀の金融緩和は出口が見えず、市場金利はズルズルと低下。少子高齢化で人口が減少し、企業数も減り続ける。デジタル化対応も喫緊の課題だ。こうした銀行業界が直面する難題へ構造改革は避けて通れない。人事面でも、もはや年功主義は限界に達し、早期登用、一般職廃止、副業解禁などが動き出している。銀行はどう戦っていくのか。それは銀行員たちが岐路に立たされていることも意味する。苦闘する銀行、そして銀行員の未来を検証する。
本誌は『週刊東洋経済』2019年6月22日号掲載の27ページ分を電子化したものです。 -
2019年6月、金融庁のWGが発表した「2000万円不足」問題。公的年金だけでは賄えないかのような誤解をまねき、政府も対応に追われた。「お金」の問題は、人それぞれに収入や支出の状況も異なる。漠然とした不安は何の解決策にもならない。国や金融機関に背中を押されるまでもなく、自分たちに必要な「お金」について、すぐにでも向き合っていく必要がある。ポイントは正しい情報と的確な決断。そして行動力だ。50歳からでも決して遅くはない。そうした道案内をしていきたい。
本誌は『週刊東洋経済』2019年6月15日号掲載の32ページ分を電子化したものです。 -
2020年春以降に本格商用化を始めようとしている新しい移動通信システム「5G」。
超高速、超低遅延、多数同時接続という特長を持つ5Gは、さまざまな産業を根底から変える可能性がある。超低遅延によって、高い安全性が求められる自動運転ではリアルタイムの通信が可能になり、工場におけるロボットの遠隔制御や遠隔医療も実現できる。多数同時接続は、家電や自動車など身の回りのあらゆる機器がつながるIoT化がいっそう進展する未来に何が待っているのだろうか。
本誌は『週刊東洋経済』2019年5月25日号掲載の29ページ分を電子化したものです。 -
地球温暖化(気候変動)の原因物質とされるCO2(二酸化炭素)の濃度が過去最高を更新し続けている。その多くが、石炭や石油などの化石燃料を燃やすことが原因だ。「省エネルギー」に加え、エネルギーそのものを化石燃料から太陽光や風力など再生可能エネルギーに切り替える「エネルギーシフト」が大きな潮流になり始めている。だが、日本での進展は遅れ、本誌の独自調査からも日本の大手企業が危機感を強めていることが見てとれる。何がエネルギーシフトを遅らせているのか? 電力調達をめぐり企業が生き残るカギとは?
本誌は『週刊東洋経済』2019年5月18日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
言わずと知れた私学の雄、早稲田と慶応。
培ってきた100年以上の伝統を生かしつつも、グローバル化の波にもまれ、未来への変革を迫られている。学部構成や学生数に違いはあるものの、研究力、教育力、国際化、資金力の充実は共通する課題だ。同時に、この課題へのアプローチの違いが両校の個性でもある。慶大卒・早大大学院教授の入山章栄氏は、「早慶という日本の中の枠組みで競い合っても限界はある。世界の大学にどこまで伍していけるか。早慶の実力がまさに問われる時代を迎えている」と指摘する。新たな大学像を打ち立てられるか、両校の今に迫った。
本誌は『週刊東洋経済』2019年5月11日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
世界の投資家たちが医療ベンチャーに熱い視線を送っている。
2018年、世界のベンチャーキャピタルによるバイオテクノロジー分野への投資額は約1・7兆円に達し、10年で7倍近くに膨らんだ。ゲノム解読費用が急減し、ビッグデータの活用で、患者一人ひとりに合わせた医療を提供する「プレシジョン・メディシン」の到来だ。製薬業界でもバイオベンチャーが開発した遺伝子治療薬やウイルス製剤などが希少疾患で成果を上げ、M&Aや提携も活発化している。次世代における医療の覇者は誰か。最先端ベンチャーを通して、未来をのぞく。
本誌は『週刊東洋経済』2019年4月20日号掲載の26ページ分を電子化したものです。 -
労働人口の47%が機械に代替される ──。
2013年、フレイ&オズボーン論文はそうした定量的予測を発表し、雇用の未来に関する議論を巻き起こした。米国では10~20年以内に70%以上の確率で予測が実現するとしている。
「今後AIに仕事を奪われる」。センセーショナルな定量的予測とあわせ、不安をあおるような報道も相次いだ。ただ、同論文への不十分な点が次々と指摘され、より精度の高い未来予測も発表された。アーンツ論文では「タスクベース」の変化を踏まえ、職業そのものが機械に置き換わるわけではなく、その一部のタスクが置き換わっていくとしている。こうした定量的予測を踏まえつつ、“現場の現実”に基づき、18の職業の未来を予測した。
本誌は『週刊東洋経済』2019年4月13日号掲載の26ページ分を電子化したものです。 -
この世界はどこへ向かおうとしているのか。難問に立ち向かうためにエリートたちが頼りにし始めたのが哲学だ。哲学は、そもそも現実を理解するための学問である。
真の相互理解を深め、新たな世界の行く末を見定めるため、哲学者たちは今も必死に模索を続けている。ビジネスパーソンも今までの色眼鏡を外し、哲学を見直していただきたい。
新しい問題が発生したとき、まだ世の中には指針となるべき考えがない。そこで自分が持つ考えや世間の常識、既存の見方を超えて思考することが必要とされる。諸問題を抱えた現代に哲学が求められているのは、そこに理由があるのだろう。ビジネスの現場でも使える最新哲学入門。
本誌は『週刊東洋経済』2019年3月30日号掲載の16ページ分を電子化したものです。 -
「驚安」や「情熱価格」 そして天井に届きそうな位置まで商品を陳列する「圧縮陳列」のドン・キホーテ。総合スーパーなど小売業界が不振の中、常識を打ち破る経営手法を掲げ快走を続ける。今や国内のみならずアジア、米国への海外展開にアクセルを踏み込む。創業者・安田氏の『源流』理念を核に、徹底した個店主義と独特の売り場演出。小売業の「王道」だったビジネスモデルが限界を見せつつある一方、ドンキは1989年以来、29期連続で増収増益を達成。時価総額も小売業で国内6位に浮上した。その強さの正体を探る。
本誌は『週刊東洋経済』2019年3月30日号掲載の20ページ分を電子化したものです。 -
日増しに強まる「不動産価格は高すぎる」の声。融資姿勢の厳格化など、不動産バブルは踊り場から崩壊へと向かい始めている。
不動産関係者の間で合言葉のように語られているのが「調整局面入り」。これ以上の高値を期待することは難しく、価格下落を懸念する声が強まっている。
その引き金となる懸念が不動産向け融資の厳格化だ。アパートローンなど不動産への新規融資はすでに減速している。また、物件価格高騰に伴うリスク増大で、金融機関は不動産向け融資に一層慎重になる可能性がある。金融庁による規制強化がなくても総量規制時に近い金融収縮や、そこからのバブル崩壊が起きかねない状況にある。
本誌は『週刊東洋経済』2019年3月23日号掲載の18ページ分を電子化したものです。 -
かつて日本経済を牽引した2大産業といえば自動車と電機だった。電機は総合大手が海外メーカーとの熾烈な競争に敗れて地盤沈下し、一部の電子部品メーカーを除いて世界での存在感が低下している。一方、自動車産業は日本における生産額だけをとっても約60兆円。トヨタが株式時価総額20兆円超と日本企業の中でも圧倒的トップだ。だが、自動運転、電動化やシェアリングなど、いくつもの嵐が吹き荒れる。トヨタ自動車を筆頭に乱気流をくぐり抜けられるのか。
本誌は『週刊東洋経済』2019年3月16日号掲載の22ページ分を電子化したものです。 -
日本最後のDRAMメーカー・エルピーダメモリ(現マイクロンメモリジャパン)の元社長・坂本幸雄氏が激白。ファーウェイは、メモリーまで手がけ半導体産業の基幹をのみ込もうとしているのか。
一方、米国ではファーウェイ子会社でSSDに関する調査や技術開発を手がけていたホアン氏は、ファーウェイとの間で知的財産の譲渡をめぐる訴訟で争っている。ここから見えるファーウェイの知的財産権への執念とは?
★ファーウェイへの禁輸措置を正確に見通した、東洋経済独自リポートを緊急出版!
★技術覇権を左右する半導体と知的財産、巨大企業の戦略は?すべてが分かる!
(この電子書籍は、2019年2月に配信開始した「東洋経済メーリングブック」全6回のうち、5・6章を再編集したものです) -
「われわれと同じ価値観を持たない外国政府に対し、恩義のある企業や組織が、米国の情報通信ネットワーク上で力を持つリスクを深く懸念している」 米FBIクリストファー・レイ長官は当局がどういう論理でファーウェイのような特定の中国企業を問題視しているのかについて示唆した。
これは米中間だけの問題ではなく、日本も特に大きな打撃を受ける国の1つになるだろう。企業や研究現場は、長期的な展望を持ってファーウェイ問題を見る必要がある。
★ファーウェイへの禁輸措置を正確に見通した、東洋経済独自リポートを緊急出版!
★巨大企業と中国共産党の知られざる密接度、日本との抜き差しならぬ関係……すべてが分かる!
(この電子書籍は、2019年2月に配信開始した「東洋経済メーリングブック」全6回のうち、3・4章を再編集したものです)
【配信スケジュール】
[2019年6月14日配信]ファーウェイの真実(上巻) 米国の「制裁」はこれからが本番だ
[2019年6月21日配信]ファーウェイの真実(中巻) 紅いピラミッドに組み込まれた日本
[2019年6月28日配信]ファーウェイの真実(下巻) 半導体と知的財産への飽くなき渇望 -
米中の対立は2018年夏に始まった制裁関税の応酬以降、エスカレートする一方である。この摩擦の中でクローズアップされているのが、中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)だ。
★ファーウェイへの禁輸措置を正確に見通した、東洋経済独自リポートを緊急出版!
★なぜ米国はファーウェイを許さないのか?これから何が起こる?すべてが分かる!
(この電子書籍は、2019年2月に配信開始した「東洋経済メーリングブック」全6回のうち、1・2章を再編集したものです)
【配信スケジュール】
[2019年6月14日配信]ファーウェイの真実(上巻) 米国の「制裁」はこれからが本番だ
[2019年6月21日配信]ファーウェイの真実(中巻) 紅いピラミッドに組み込まれた日本
[2019年6月28日配信]ファーウェイの真実(下巻) 半導体と知的財産への飽くなき渇望 -
2018年10月、日本取引所グループの清田瞭CEOは、同グループが傘下に持つ東証の市場区分見直しに着手すると会見の場で表明した。1部上場は信用のブランドであり、取引先との関係構築でも有利だ。
その東証1部上場企業は19年2月時点で2126社(外国会社除く)。そこに勤める社員はおよそ371万人に上る。「1部上場」の看板を失うとなれば、グループ企業の従業員を含め、この何倍もの人たちに関わる問題といえる。
この先、新1部の選定基準がガラリと変わり「天国と地獄」ほどの差を生み出しかねない新しい基準の中身を見ていこう。
本誌は『週刊東洋経済』2019年3月2日号掲載の23ページ分を電子化したものです。 -
2014年、第2次安倍改造内閣発足と同時に打ち出された地方創生。だが地方の人口減少に歯止めはかからず、都市部への集中が続く。
地方創生が失敗している理由は、人口減少問題を地方創生政策で何とかしようとしたところにある。これからの政策に必要とされるのは、少ない人口でも成長可能な機会を見つけること、つまり「脱・人口論」の地方創生だ。そのために実行すべき処方箋とは。成功している「稼ぐ街」に足を運び、その実態を探った。
本誌は『週刊東洋経済』2019年2月23日号掲載の18ページ分を電子化したものです。 -
“痛勤”の象徴だった通勤電車が進化している。首都圏や関西圏では新規路線計画が相次ぎ浮上。既存路線は設備投資に多額の資金をつぎ込んでサービスを改善。背景には、人口の変化を踏まえた鉄道会社間の競争激化がある。
日本全体の人口は減少する中で東京は別。流入者が増え2030年まで人口増が続くとみられている。沿線の魅力を高めて人を呼び込めれば、鉄道利用者をさらに増やすことができるのか。勝ち残る最強の通勤電車はどこだ!。
本誌は『週刊東洋経済』2019年2月16日号掲載の20ページ分を電子化したものです。 -
日本は人口当たりの病院数がOECD加盟国中2位の「病院過剰」国である。しかも患者数(人口)は減少していく。
最近、赤字病院が増えているというのも、医療費を抑制する政策によって収入が増えないのに、人手不足や働き方改革で人件費が膨らんでいることが理由に挙げられている。
通っていた病院が突然なくなる。そんなことが不思議ではない時代がやってくるかもしれない。経営が安定しないと医療の質は保てない。人口減少、コスト上昇で病院の大再編が迫っている。
本誌は『週刊東洋経済』2019年2月9日号掲載の20ページ分を電子化したものです。 -
ECの巨人、アマゾンが小売業者を次々駆逐している。負けないためのキーワードは「ラストワンマイル」と「サブスクリプション」だ。
中国では、ネットと実店舗の融合が猛スピードで進んでいる。食品も同様で、注文からわずか30分で自宅まで商品を届ける仕組みを確立している企業もある。ジンドン(京東集団)の急拡張を支える技術革新と物流網構築の現地ルポを通して小売りの革新に迫る。一方、日本では服の定額レンタル(サブスク)で躍進する「メチャカリ」。そこにはアマゾンにはできないSPAの強みがある。熾烈な競争を展開するEC業界の勝者は誰だ。
本誌は『週刊東洋経済』2019年1月26日号掲載の20ページ分を電子化したものです。 -
人口減少と高齢化の進行は日本経済に悪影響を及ぼす。需要は減少し、供給過剰になった市場の中で、企業は生き残りを懸けた価格競争を繰り広げる一方、利益確保のために人件費の抑制に動く。その結果、労働者の所得が減ってさらに需要が落ち込みデフレ圧力が強まるという悪循環が加速する。
こうした中、在日30年の英国人アナリスト、デービッド・アトキンソン氏は、外国人エコノミスト118人の論文やリポートを日本の事情に当てはめて分析し、日本が生き残るための戦略を『日本人の勝算』にまとめた。
世界で生き残るには、従来の常識を捨て、新しい発想で問題に対処することが不可欠だ。デービッド・アトキンソン氏と日本再興の道を探る。
本誌は『週刊東洋経済』2019年1月19日号掲載の20ページ分を電子化したものです。 -
2018年12月8日未明、外国人労働者の受け入れ拡大に向けた改正出入国管理法(入管法)が可決、成立した。19年4月から施行される。改正案の中核となるのが新たな在留資格「特定技能」の創設だ。従来は専門的・技術的分野に限定された就労目的の在留資格が、政府がかたくなに拒んできた単純労働の外国人を正面から受け入れることになる。
少子高齢化を背景に、日本は単純労働の外国人受け入れへと大転換し、事実上の移民解禁へ舵を切った日本。経済、社会への影響はどうなるのか。台湾、シンガポール、韓国、米国の姿とあわせ最前線の現状と問題点を追った。
本誌は『週刊東洋経済』2019年1月12日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン。GAFA(ガーファ)と呼ばれる米国の巨大IT企業だ。
GAFAの動向になぜ多くの人々の注目が集まるようになったのか。それは株式市場や個人の生活、さらには政治にまで、彼らの存在が幅広く影響を及ぼしているからだ。その背景にはサービスや製品の圧倒的な市場シェアがある。4社の株式時価総額は合計で約300兆円超にも達する。彼らのあくなき成長路線はこれからも続くのか?。テクノロジーの巨人たちの実像に迫る。
本誌は『週刊東洋経済』2018年12月22日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
保険に入りすぎた揚げ句、十分な貯蓄ができないと大きな不安を抱え続ける。それが保険の罠だ。
長期にわたる多額の民間生保の保険料負担は、老後不安の解消どころか老後の生活を追い詰めることになりかねない。長寿の時代こそ、根拠の不明瞭な安心感ではなく、家計の危機管理策としての具体的な必要性を踏まえて、民間保険への加入や解約を検討するべきだ。人生100年時代こそ、より大切になるのはおカネだ。その積み上がりを阻害せず、目減りを最小限に抑えるような保険の活かし方が新たな常識となるに違いない。
本誌は『週刊東洋経済』2018年11月24日号掲載の27ページ分を電子化したものです。 -
新築分譲マンションの売れ行きがおかしい。そんな話があちこちで聞こえ始めてきた。未発売の「潜在在庫」増加からも、こうした傾向が見てとれる。土地代や建設費用が上昇し平成バブル期並みに価格がハネ上がった結果、購入者層の需要価格とのバランスが崩れたのではないか。さらに、KYB問題や羽田新飛行ルート、五輪選手村跡地の巨大開発や金利上昇への懸念など時限爆弾とも言える要因も気にかかる。一方、住民の高齢化、空き家増加、管理不全で既存マンションにも課題は山積し、問題は今後一層加速すると見られている。
これから何が起きて、どう対応するべきか。「絶望未来」に立ち向かう知恵を探る。
本誌は『週刊東洋経済』2018年12月8日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
AIというテクノロジーによって、人々がごく一部のエリートと多数の「無用者階級」に分断され、かつてない階層社会が到来すると警鐘を鳴らすのが、『サピエンス全史』『ホモ・デウス』著者のユヴァル・ノア・ハラリ氏だ。
日本でもすでに企業の採用活動や金融機関でAIスコアリングが使われ始めており、男女の出会いの場でもAIが活用されるようになってきた。AIの予測評価によって社会的に排除され続ける人が多数生じる「バーチャルスラム」化。世界が抱える諸問題に大局的な見地を示す知識人の警告に耳を傾けたい。
本誌は『週刊東洋経済』2018年12月1日号掲載の28ページ分を電子化したものです。 -
総合商社大手5社の18年度決算は、軒並み過去最高益が予想されている。直近発表された4~9月の中間決算でも、その絶好調ぶりが際立った。「21年度に純利益9000億円を目指す」──。三菱商事の垣内威彦社長は絶好調ぶりを象徴するような中期経営計画を発表した。
事業モデルを従来のトレーディングから、事業会社や資源権益へ投資をしてリターンを得る「事業投資」へと転換を進める商社。大手5社でも、その収益の柱はそれぞれだ。そこに人事制度や求められる人材像にも各社のカラーが現れる。就職希望先として人気が高い商社。商社パーソンのキャリアや働き方は大きく変わろうとしている。
本誌は『週刊東洋経済』2018年11月17日号掲載の29ページ分を電子化したものです。 -
2018年10月4日、トヨタ自動車とソフトバンクは新たなモビリティサービス構築に向けて提携し、合弁会社を設立すると発表。自動車業界の主役交代を予感させる瞬間だった。CASEと呼ばれるコネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化が次世代車を語るキーワードとなった。すでにCASEの波に乗り活況に沸いているのが、日本の電子部品や素材メーカーだ。日本電産、TDK、京セラ、村田製作所、三菱ケミカル、旭化成、三井化学のトップインタビューを交えながら、その展望と新主役たちの強さの秘密に迫った。
本誌は『週刊東洋経済』2018年11月10日号掲載の29ページ分を電子化したものです。 -
「やはり、人間はひとりでは生きづらい」こうした実感を再認識させるような現実が目立つ世の中になってきた。少子高齢化の時代に未婚や離婚、病気、離職などを契機に「孤独」な自分に気づくこともある。また、社会的なつながりが希薄な生活は健康への悪影響も指摘されている。いまや高齢者だけの問題ではなく、現役世代も要注意といわれる「孤独」社会の現実と病をリポートする。
本誌は『週刊東洋経済』2018年11月3日号掲載の22ページ分を電子化したものです。 -
2018年9月、中西宏明・経団連会長が経団連による採用選考日程の采配に「違和感を覚える」と発言し動揺が広がった。中西会長は日本型の雇用慣習についても問題提起。今後のあり方について政府や企業に議論を促している。
足元では人手不足が深刻化。就活戦線は超売り手市場で、企業は人材獲得に知恵を絞る。これまで以上に企業の“採用力”がより問われる時代になるかもしれない。
採用をめぐる環境が大きく変化する中、対応できない企業は“危機”(クライシス)に陥りかねない。
本誌は『週刊東洋経済』2018年10月27日号掲載の29ページ分を電子化したものです。 -
厚生労働省の推計によれば、2025年に認知症の高齢者(65歳以上)は約700万人となる。さらに認知症の中で最も多いアルツハイマー型認知症の代表的な治療薬は、どれも認知機能低下の進行を遅らせる薬であり、根本から治す薬ではない。一方で認知症の予防や早期診断に関する動向に注目が集まる。軽度認知障害の前段階である「プレクリニカル認知症」の段階での診断・対策が期待されている。認知症を単なる疾病としてではなく、QOLを重視した生活環境の改善を図ることで、本人や介護者がよりうまくつき合っていける余地もある。認知症をめぐる基礎知識を徹底ガイドする。
本誌は『週刊東洋経済』2018年10月13日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
2019年1月から、相続の法制度が順次変わる。18年7月に成立した民法の改正に伴うもので、相続分野に関する改正は1980年以来、約40年ぶりのこと。相続はまさに転換点を迎えている。専門家は「高齢化社会に対応したものだ」と指摘する。
目玉は大きく3つある。1つ目が配偶者の権利を拡大したこと。2つ目は義理の両親を介護した際、金銭で報われる点。3つ目は自筆の遺言書の「形式」と「保管方法」が変わることだ。多くの人にとって相続はいつかは来るもの。転換点を前に制度への理解を深めてもらいたい。
本誌は『週刊東洋経済』2018年10月6日号掲載の26ページ分を電子化したものです。 -
全国ほぼすべてのエリアで起きている人口と企業数の継続的な減少。長らく続く貸出金利の低下。銀行収益の中核である資金利益は右肩下がりだ。地域経済の中核となるべき地方銀行も同様だ。金融庁も2018年7月「地域銀行モニタリング結果とりまとめ」を発表し、今の地方銀行が抱える課題をあらためて厳しく指摘した。そこには「目先の目標達成を優先」、「計画に実現性がない」、「結果に対する分析が不十分」などの問題点が並ぶ。金利の緩やかな上昇など外部環境の好転を期待するのではなく、既存の枠組みを自ら壊し、新たなビジネスモデルをどう構築するか。先んじて動き出したメガバンク、そして地銀の活路を探った。
本誌は『週刊東洋経済』2018年9月29日号掲載の28ページ分を電子化したものです。 -
中国政府が製造業の長期ビジョンを定めた「中国製造2025」。「製造業革新センター」「IoTと製造業の結合」など5つのプロジェクトと「新時代情報技術産業」「高度デジタル工作機械・ロボット産業」など10業種を選定。25年、35年、49年にそれぞれ達成すべき目標を定め、最終的には「(米国を超える)製造強国の最先端に到達する」ことを旨とする産業政策だ。大規模な研究開発投資、高度人材の投入などで、中国企業の躍進が目覚しい。ただ、こうした中国の強みが今後も続くかは不透明だ。米トランプ政権の下で米中摩擦が激しくなり、これまでの手法がこれからも継続できるかは見通せない。こうした背景のもと、AI、半導体、工作機械などの産業分野で中国企業の実力を徹底検証。企業規模だけでなく、技術力の視点も交え、日本企業との対比も交えてリポートする。中国企業と真っ向勝負するにせよ、補完関係を築くにせよ、まずは相手をよく知ることが肝要だ。多くの産業を俯瞰することで、日本経済の活路が見えてくる。
本誌は『週刊東洋経済』2018年9月15日号掲載の30ページ分を電子化したものです。 -
2018年7月、文部科学省の局長が息子の裏口入学を見返りに、東京医大の事業採択に便宜を図ったとして逮捕された事件は大きな衝撃を与えた。やがて医学部や女性医師をめぐる問題にも発展した。だが、東京医大事件などまるでなかったかのように、医学部人気は健在だ。しかし、将来の少子化をにらみ、医学部・医科大の生き残り競争は始まっている。
医師国家試験に合格すれば一生安泰という時代ではなくなりつつある。これからの医師には医療界の環境変化を見据え、道なき道を切り開いていく覚悟が求められる。
熱視線を浴びる医師のキャリアだが、その実態は問題が山積み。医師をめぐる問題の全貌を検証する。
本誌は『週刊東洋経済』2018年9月8日号掲載の28ページ分を電子化したものです。 -
「ヤマトショック」に端を発し、今もなお続いている物流危機。荷物の急増、値上げ、総量抑制、人手不足、労働問題など、労働集約型の物流サービスが時代の現状と要求に対応しきれていない。料金問題は一巡した感があるものの第2、第3弾の危機を警戒する見方もある。一方、大手荷主を中心に新たな配送システムに取り組む動きや物流ベンチャーの台頭も見られ、物流イノベーションへの期待も高まる。各社が出口を探っている物流危機の現状をリポートする。
本誌は『週刊東洋経済』2018年8月25日号掲載の28ページ分を電子化したものです。 -
「名門」と呼ばれる学校にはワケがある。
名門高校の条件にはいろいろあるが、難関有力大学へコンスタントに多数の合格者を出していることは重要な要素のひとつだ。だが同時に、歴史・伝統や校風・教育理念、そして卒業生のネットワークもそれ以上に重要な要素ではないか。こうした学校としての軸を中心に、教員、授業、学校行事、部活動そして生徒の自主が積み上がり名門として成立している。全国の有名高校を徹底研究、その魅力に迫る。
本誌は『週刊東洋経済』2018年8月11日・18日合併号掲載の35ページ分を電子化したものです。 -
まだまだ元気だと思っていても親の最期は訪れる。「まだ元気なのに、縁起でもない話はできない」と思うかもしれないが、命の危機が迫った状態では4分の3の人が自分の意思を伝えられない。事前に何も話し合っていないと、実際は患者の家族らが医師と相談して生命と尊厳にかかわる決断を迫られる。看取り経験者600人が明かした苦労や後悔の数々。そこから見える看取りの教訓。「ほんとうに大切なもの」を最後まで見つめ、親にも子にも悔いなく見送るために、今からできることがある。決して早すぎはしない。
本誌は『週刊東洋経済』2018年8月4日号掲載の29ページ分を電子化したものです。
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