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『万葉集、講談社学術文庫』の電子書籍一覧

1 ~11件目/全11件

  • 1,650(税込)
    著:
    中西進
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    「おそらく、私は「万葉集原論」を生涯の課題としていくことだろう」。
     本書は日本を代表する文学者、中西進の真骨頂である。
     現存する最古の歌集『万葉集』。七、八世紀の歌、四千五百首余が二十巻に収められ、額田王、柿本人麻呂などの著名な歌人、天皇、皇族から、防人、遊女に及ぶ作者と作品の豊かさは、世界的にみても異彩を放っている。
     この『万葉集』研究の第一人者であり、幅広い文学活動でも知られる著者は、古代日本文学の本質に迫ると同時に、世界のなかの日本文化を問う視座を持ち続けてきた。
     『万葉集』とは何か。真摯にそれを見極めんとした本書が示すのは、学問とは何か、その方法はいかにあるべきかという切実な問題意識に裏打ちされた、著者だからこそ到達しえた比類なき『万葉集』の姿である。(原本:『万葉集原論』桜楓社、1976年)
    【主な内容】
    学術文庫版まえがき

     一 万葉集研究の方法
    文学史の方法――その「歴史」について
    文学研究の方法
    万葉集研究の方法
    研究と批評

     二 万葉集の構造
    万葉集の構造
    万葉集の生成
    万葉集の原点
    万葉集の集団性

     三 万葉集の表現
    万葉歌の形式
    万葉歌の方法
    古代的知覚――「見る」をめぐって
    古代文学の言語
    万葉集の漢語

    桜楓社版後記
    解題 犬飼公之
  • 1,540(税込)
    訳・解説:
    秋本吉徳
    解説・その他:
    鉄野昌弘
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    ◇土地の名前、不思議な説話。そのすべては、古代びとの生きた確かな証◇

    奈良時代の初期、『古事記』や『日本書紀』とほぼ同時期に編述された、官撰の地誌『風土記』。
    地方に律令政治による統治を行きわたらせようとした朝廷が、令制国の国庁にそれぞれの地理、産物、文化、歴史についての調査を命じ、その記録を献上させたものである。
    各国ごとに編纂された『風土記』だが、その多くは散逸してしまい、現在まで遺されているのは、ごく数ヵ国のものに限られる。
    『播磨国風土記』はその一つであり、本書は兵庫県南西部の地名の由来、大国主の伝説や景行天皇求婚譚などの説話、古代人の生活・習俗などを生き生きと伝える最重要史料である。

    本書は漢文で書かれた原文からの訓下し文に、詳細な訳註つき。
    さらに懇切な解説も加えた、「風土記」の世界を味わいつくす全訳注!

    【本書「まえがき」より】
    〈国家神話〉として再構成されたものではなく、在地に生きる古代の人々の、生きた神話や伝説、また習俗・社会などのありさまが、断片的ながらも窺える……本書は日本古代の人々の、生きた姿を、少しでも明らかにしようと努めたものである。

    【本書の内容】
     まえがき
     凡例
    一 賀古郡(一)
    二 賀古郡(二)
    三 印南郡
     補説「印南郡」の存否
    四 餝磨郡(一)
    五 餝磨郡(二)
    六 餝磨郡(三)
    七 餝磨郡(四)
    八 揖保郡(一)
    九 揖保郡(二)
    十 揖保郡(三)
    十一 揖保郡(四)
    十二 揖保郡(五)
     補説「言挙げ」について
    十三 揖保郡(六)
     補説『万葉集』と播磨
    十四 揖保郡(七)
     補説 天日槍 付、粒丘銅牙石
    十五 讃容郡(一)
     補説 鹿の話
    十六 讃容郡(二)
     補説「異剣」伝説について
    十七 宍禾郡(一)
     補説「大神」「伊和大神」について
    十八 宍禾郡(二)
     補説 葦原志許乎神について
    十九 神前郡(一)
     補説 大汝神少比古尼神
    二十 神前郡(二)
     補説 百済人
    二十一 託賀郡(一)
     補説 盟酒
    二十二 託賀郡(二)
     補説 女性神
    二十三 賀毛郡(一)
     補説 地名起源記事の種類と性格
    二十四 賀毛郡(二)
     補説 根日女の話
    二十五 賀毛郡(三)
     補説 延喜式と風土記
    二十六 美なぎ郡
     補説 於奚袁奚天皇と「詠辞」
     解説 鉄野昌弘
     播磨国風土記地図

    *本書は訳し下ろしです。訳者の遺稿に補遺を施しました。
  • 「地震」「水害」「火山」「雷」「大風」……。『記紀』に描かれた数多の自然現象とその災害の実態とは? 「浦」「江」「潟」「岸」「潮」「浜」……。『万葉集』に謳われた風光明媚な景を現在と比較すると? 「古墳」「池」「溝」「津」「水門」、人為は景観をどう変えたのか? 空中写真、地形図、遺構・遺跡、史料を突き合わせ、失われた古代日本を大胆に復原する。(講談社学術文庫)
  • 日本列島を徹底踏査した民俗学の巨人が、『古事記』『日本書紀』『万葉集』『風土記』などの古代文献を読み返し、それらと格闘の末、生まれた日本文化論。稲作を伝えた人びと、倭人の源流、畑作の起源と発展、海洋民と床住居など、東アジア全体を視野に入れた興味深い持論を展開する。長年にわたって各地の民俗を調査した著者ならではの着想を含む遺稿。(講談社学術文庫)
  • 日本人とは何か。われわれは一体何を望み、何でありたいのか。長い西欧体験にみがきぬかれた知性が、鋭い洞察力を駆使して日本人のありように迫り、将来のあるべき方向を模索した日本人論八編を収録。十数年前に書かれたこれら諸論文は、その歳月を忘れさせる先見の明に貫ぬかれていて、今日の私たちが直面している諸問題をあざやかに浮彫りにしており、日本人と日本文化について思索するすべての人に知的興奮を与えずにはおかない。
  • 平安末期に大流行した「今様」を集大成し、歌詞集十巻・口伝集十巻、現存すれば五千余首を数え『万葉集』にも匹敵したとされる大歌謡集「梁塵秘抄」。このうち、後白河院が生涯を通しての今様習練、今様の歴史、傀儡女たちとの交流、編纂の意図等を綴った『梁塵秘抄口伝集』こそが主流であった。全訳、懇切な注釈に加え、今様の基礎知識も詳しく解説。
  • 1,265(税込)
    著:
    桜井満
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    万葉の花、正月の花、花と祭り……
    日本人の生活と文化に花はどのように生きてきたか

    日本人にとって花とはいったい何であろうか――。豊かな実りへの願望をこめて開花を待ち、四季折々に花を愛で、その移ろいに「あはれ」を感じ、いけ花という芸術を生んだ日本人。その心の原点を、万葉集、古今和歌集など古典の世界に渉猟し、各地の祭りや正月、雛祭り、端午の節供、重陽の節供など年中行事の民俗に探訪する、花をめぐる生活文化史。

    本来、ハナは、実りの先触れ・前兆といった意味をもつのであり、サクラという語は、サは田の神・穀霊のことで、クラは神座の意であったから、田の神の依代と考えられての呼称とみられる。その花は、田の神の意志の発現であると信じられたに違いない。それは、田仕事にとりかかろうとする時期に、パッと咲くみごとな花に名づけられたのであろう。――<本書「花見の伝統」より>

    ※本書は、1985年4月、雄山閣出版より刊行された『花の民俗学〈新装版〉』を原本としました。
  • 1,210(税込)
    著:
    有岡利幸
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    松はいつの時代にも、日本人には特別な存在でした。奈良時代より松明(たいまつ)として照明に使われ、平安貴族は、贈り物や文を、〈雅(みやび)〉なしきたりとして、松の折り枝を結んでいました。神が宿るといわれた聖なる木は、いかに私たちの美意識や文化に影響を与えてきたのでしょうか。『古事記』『万葉集』『日本書紀』などの文学、『源氏物語絵巻』や仏画、和歌での描写を渉猟し、そこに隠された、日本人の死生観や宗教観を探ります。

    本書の底本は、人文書院より一九九三年に刊行されました。


    目次)
    第一章『魏志倭人伝』の植生と松

    第二章 やまとたけると松
    尾津崎の一つ松
    磐代の浜松
    童子女(うない)の松原
    聖徳太子と飛仙

    第三章 正倉院絵画の松
    東大寺領の山境絵図
    藤をまといつかせた松樹「樹下囲碁図」

    第四章 のびやかな松と平安時代
    宇治平等院鳳凰堂扉絵の松
    雅のしきたり・松の折り枝
    「源氏物語絵巻屏風屏風の松

    第五章 松明と明かり

    第六章 人の死と松

    第七章 日本人と松

    あとがき
    主な参考文献
    学術文庫版あとがき
  • 日本書紀の時代から、この国の基盤には大陸から摂取した文明の影響がありました。営々と築き上げられてきた日本の漢学文化は、中国古典の碩学、吉川幸次郎(1904-80年)の目にどのように映じていたのでしょうか。
     ふとしたことで手にした本居宣長『うひの山ぶみ』によって、宣長の「信徒」となったと告白する著者は、江戸時代に日本の漢学の全盛を見ます。伊藤仁斎や荻生徂徠を生んだ元禄・享保期の儒学と、戴震や段玉裁、王念孫ら清朝の儒学に共通性を見出して、それを「近世の覚醒」と名付け、日本における覚醒が実は100年近くも大陸に先んじていたことを指摘します。
     江戸時代に頂点を極めた漢学が、明治になって文化そのものが根本から変容していくことを万葉集の偏重に象徴的に見る第1部「古典について」、古代から江戸末期にいたる日本の漢学受容という類のない通史をコンパクトに描いた第2部「受容の歴史」、そして著者が愛してやまない儒者たちを素描した第3部「江戸の学者たち」。日本思想の基層をなす漢学という視座から、この国の学問的伝統を再発見する極上の教養書です!

    【目次】
    1 古典について
    古典について――あるいは明治について
    一 明治の記憶/二 明治への距離/三 明治の得失/四 万葉と古今/五 詩における理知/六 学術の文章/七 美と真の共存/八 注釈の学/九 辞典の学/一〇 日本書紀/一一 書紀学の変遷/一二 東洋史学/一三 太平

    2 受容の歴史
    受容の歴史――日本漢学小史
    一 日本における外国文明の受容/二 そのインドその他との対比/三 文学および文学教育における受容/四 学問一般における受容/五 外国文明受容の心情/六 外国文明受容の歴史/七 受容の歴史のはじめ/八 空海その他/九 菅原道真/一〇 受容の中だるみ/一一 中国新文明の受容/一二 五山の禅僧/一三 江戸時代における受容の教育/一四 江戸時代における外国書の輸入と覆刻/一五 家康の政策/一六 藤原惺窩/一七 林羅山/一八 朱舜水その他/一九 伊藤仁斎 その一/二○ 伊藤仁斎 その二/二一 荻生徂徠 その一/二二 荻生徂徠 その二/二三 荻生徂徠 その三/二四 荻生徂徠その四/二五 江戸末期における受容/二六 むすびと希望

    3 江戸の学者たち
    仁斎と徂徠――論語古義と論語徴
    伊藤仁斎
    古義堂文庫
    仁斎と小説
    古義堂
    二つの伊藤仁斎論――スパアとツアトロフスキ
    伊藤東涯
    安積澹泊
    本居宣長――世界的日本人
    一冊の本――本居宣長『うひ山ふみ』
    学問のかたち
    中京の二学者――河村秀根と岡田挺之と
    息軒先生遺文続編の序
    解 説(小島 毅)
  • 中国古典文学の集大成であり、中国文学の誕生とその進化を体現する、中国最古にして最大の詞華集「文選」(もんぜん)。南朝梁の昭明太子蕭統(しょうとう)が編集した、唐以前の詩文の精華となる美文集であり、模範文例集です。中国では科挙の模範とされ、日本では万葉集や日本書紀に影響を与えました。日本では平安貴族の必読書となり、明治期までは文章の手本とされてきました(清少納言、吉田兼好、大田南畝、永井荷風ほか多数)。
    本書では、全三十巻から王粲、曹植、劉邦、李陵、陸機、曹丕、諸葛亮孔明などの秀作を厳選し、中国の古典文学研究の第一人者による充実した解説とともに全容を一望します。

    【本書「総説」より】
    現在の日本語の中で用いられている「文章」の語は、詩歌に対する散文を意識させることが多いが、中国語のもとの意味は、韻文・散文をひっくるめたありとあらゆる種類の書きものということである。そしてこの「章」という字の原義も、やはり「あや」とか「かざり」とかにほかならない。だから「文」ないしは「文章」の語には、「美しい」という概念が生まれついてのもちまえとして備わっているといっても、決して言い過ぎではないのである。

    【目次(抄)】

    総説

    文選の序


    登楼の賦
    洛神の賦
    蕪城の賦
    恨みの賦


    大風歌
    秋風の辞
    蘇武に与う 三首(うち一首)
    怨歌行
    飲馬長城窟行
    古詩十九首(うち五首)
    短歌行
    七哀詩 二首
    従弟に贈る 三首(うち一首)
    雑詩 二首(うち一首)
    公讌
    応氏を送る 二首(うち一首)
    美女篇
    雑詩 六首(うち一首)
    詠懐詩 十七首(うち二首)
    悼亡詩 三首
    詠史 八首(うち三首)
    洛に赴く道中の作 二首(うち一首)
    雑詩 十首(うち一首)
    五君詠(うち一首)
    池上の楼に登る
    石壁の精舎より湖中に還りて作る
    江中の孤嶼に登る
    詠史
    東武吟
    宣城に之かんとして新林浦を出で版橋に向かう
    雑体詩 三十首(うち二首)
    范安成に別るる詩

    文章
    出師の表
    呉質に与うる書
    典論論文
    山巨源に与えて交わりを絶つ書
    情事を陳ぶる表
    北山移文
  • シリーズ2冊
    1,9252,035(税込)
    著:
    長谷川宏
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    長くヨーロッパの文化と思想を研究対象としてきた著者は、ここ20年ほど、日本の文化と思想の研究にとりくみ、その流れを歴史的に追跡してきました。その成果がついに一書にまとまったのが、本書です。題して、『日本精神史』。
    「精神」とはなにか。
    ヘーゲル研究者としてスタートした著者は言う。「あえて定義づければ、人間が自然とともに生き、社会のなかに生きていく、その生きる力と生きるすがたが精神だ」。
    テキストとして残された思想はもとより、土器や銅鐸、仏像、建築、絵巻、庭園など、あらゆる文化を渉猟し、縄文時代から江戸時代の終わりまでを、一望のもとに描く、まさに畢生の大作です。
    ただし、著者は、難解であることを潔しとしません。ヘーゲルのわかりやすい翻訳で脚光をあびたように、あくまでも流麗な文体で、明解に描いていきます。
    思想も絵画も仏像も、ひとしく日本の精神の歴史としてとらえ、あらためて、日本とはなにかを問いかける清新な傑作と言えます。
    待望の文庫化!

    【目次より】
    第一章 三内丸山の巨大建造物
    第二章 火炎土器と土偶
    第三章 銅鐸
    第四章 古墳
    第五章 仏教の受容
    第六章 『古事記』
    第七章 写経
    第八章 『万葉集』
    第九章 阿修羅像と鑑真和上像
    第十章 最澄と空海と『日本霊異記』
    第十一章 『古今和歌集』と『伊勢物語』
    第十二章 浄土思想の形成
    第十三章 『枕草子』と『源氏物語』
    第十四章 『今昔物語』と絵巻物
    第十五章 東大寺の焼失と再建
    第十六章 運慶の新しい造形意識
    第十七章 法然と親鸞
    第十八章 『正法眼蔵』

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