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天智と天武 ―新説・日本書紀―(1) あらすじ・内容
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正義の味方コンビ・中大兄皇子と中臣鎌足が、大悪人の蘇我入鹿を成敗して成し遂げた政治改革を「大化の改新」と言う。日本古代史上、最大級の暗殺事件だ。明治17年、美術研究家アーネスト・フェノロサと岡倉天心は奈良の法隆寺・夢殿の中にある謎の仏像を見ようとした。その仏像は「救世観音」と呼ばれ、聖徳太子をモデルにしたとされる。ところが白布でぐるぐる巻きにされて1200年以上も封印され、誰も見ることができない。おまけに、その仏像を見ようとすると天変地異が起こるという伝承まで残されていたのだ。ふたりが夢殿の扉を開こうとすると、恐怖に駆られた僧達が逃げ出すほど。しかも仏像を調べると、後頭部に釘が打ち込んであった!!ありがたき聖徳太子の化身を、なぜ人目に触れぬよう封印し、釘を打ち込み、絶対秘仏とせねばならなかったのか?まるで、その祟りを恐れているかのようである。ここで日本古代史上、最大の暗殺事件の犠牲者が浮かび上がってくる。「大化の改新」の真相は、中大兄皇子(天智天皇)と、父親を殺された大海人皇子(天武天皇)との、壮絶な兄弟喧嘩の号砲だったのだ……!!
「天智と天武 ―新説・日本書紀―(ビッグコミックス)」作品一覧
(11冊)各693円(税込)
にっくき弟・大海人皇子の裏をかいて
定恵暗殺を成功させた中大兄皇子は、
その余勢を駆って天皇に即位することに。
民心の離反を憂慮する中臣鎌足は、
絢爛豪華な即位式に反対したが、
得意絶頂の中大兄は聞き入れない。
外国の使節や貴族・豪族を多数招いた式典で、
新大君は余興として額田王と大海人皇子に歌を所望する。
ところが中大兄の妻である額田王は、大海人との
大胆な不倫を歌い上げ、場内を騒然とさせる。
大海人は、さらに臆面も無い返歌を…!?
やられたらやり返す、仁義なき兄弟の戦いを描く
権謀術数絵巻!!
中大兄皇子のブレーンにして希代の梟雄・藤原鎌足が死んだ。人々は蘇我入鹿の祟りだと噂する。
怒った中大兄は、入鹿を具現化した仏像・救世観音を
焼き討ちにしようと斑鳩寺へ!
それを阻止せんとする大海人皇子と、炎上する斑鳩寺で対峙し、
真情をぶつけ合う。
血で汚れた我が人生は、愛しい入鹿を抱けなかったせいだと叫ぶ中大兄。それに対し大海人は全裸となり、
自分を入鹿だと思って抱け、そして愛せよと迫る……
背徳の愛、そして甘味な憎悪を身にまとう運命の兄弟、いったいどこに行くのか!?
白村江での大敗北で捕虜となった中大兄皇子、大海人皇子、豊王は朝鮮半島を脱出、命懸けで日本へ戻ってきた。豊王は日本に帰化することを決意、日本人としての名前を中大兄に要望する。
与えられた名は「中臣鎌足」。その意味は、「中大兄の手足のような忠臣」である。
ところが、その名前を試される事件が起きる…!!
鎌足が最も愛する息子・定恵が唐から帰国したのだ。
定恵は故・孝徳帝の落とし胤という噂があり、中大兄皇子にとっては皇位継承上の敵となりうる。
中大兄は定恵を殺害することを鎌足に伝えた。
主君に従って息子を見殺しにすべきか?
しかし大海人皇子は助けるべく行動に出る。
親の情か、主君への忠誠か。鎌足の決断は…!?