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不戦無敵の影殺師 あらすじ・内容
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ヒーローになれなくても、俺たちは無敵だ!
――この俺、冬川朱雀と相棒の少女、小手毬はこの世に必要とされていない異能力者だ――
「異能力制限法」により、現代、異能力の無断使用は厳禁され、異能力者はすべて社会から管理されている。活躍の場は安全が約束されているTVやエンターテイメントの中でショーアップされた戦いを「演じる」時にしかない。
だが、暗殺者の末裔で、苦しむ暇も与えず殺す「暗殺異能」に特化した俺と小手毬じゃ、地味かつ邪悪でTV出演など不可能、人気も出ないし仕事も来ない! 実力だけなら、どんな奴にも勝てる自信もあるのに、戦う機会が、異能力を使う機会がない!
そんな俺たちのところに、TVの中で最強と謳われる異能力者、滝ヶ峰万理からとある依頼がやってくる。それは本物の暗殺依頼だった。究極の選択を突きつけられた。俺たちは「悪っぽくて売れない」異能力者か、「本当の悪」の異能力者になるか決めねばならない……!?
「現実」の異能力者たちが交錯する、真の最強異能力者決定アクション!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
「不戦無敵の影殺師(ガガガ文庫)」作品一覧
(7冊)627円〜649円(税込)
どれだけ強くなっても、俺は悩むんだな。
「異能力制限法」により異能力者はすべて社会から管理され、戦う機会が奪われた現代。
俺――冬川朱雀はとまどっていた。
「人間になると決めたら、教えてね。そのための異能力者を紹介するから」
小手毬の前で両手を広げて、天児奈はいつもの軽い調子で言った。
しかし、話はそうメリットばかりではなかったのだ。小手毬が不老不死である煌霊から人間に戻れば、人として生きられる。だけど、『天上』になったことで現状俺は不老不死だ。
俺たちの人生は共に歩めなくなってしまう。すれ違ってしまう。
そうなると俺は『天上』を辞めるだろう。しかし、天児奈によって大きな問題に気づかされた。
「『天上』というのは世界が大きく悪い方向に行かないように管理する組織なの。じゃあ、最も管理しないといけないのは『天上』そのものでしょ。『天上』レベルの異能力者を放置していれば、世界は重篤な危機に陥りかねないよね?」
つまり『天上』から抜けた異能力者が無事に生きていけるって保証はどこにもなかったのだ――!
真の最強になることが唯一残された道!? 苦悩し続ける異能力リアルアクション最終巻!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。