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『亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ(亜紀書房)、雑誌を除く(実用)』の電子書籍一覧

1 ~22件目/全22件

  • 《 シカゴ大学の緊急救命医が告発する[人種差別×医療格差 ]の実態 》
    「差別と貧困」が医療ケアに爪を立てる日常に挑み続けた、あるシカゴER医師の葛藤と前進、そして憤懣と挑戦に満ちた熱きドキュメント。

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    〈 格差が分断する、医療という名の戦場 〉

    通院するカネがなくて病状を悪化させた者、銃撃事件に巻き込まれた者、麻薬中毒者……。
    救命救急室に担ぎ込まれるのは、社会構造と医療保険制度から取りこぼされた貧困層の黒人ばかり。

    ──アメリカ型資本主義の価値観は医療システムの中に勝者と敗者を生み続け、“敗者のいのち” は常に軽んじられてしまう。

    社会で正義がおこなわれないかぎり、医療もまた、正当に人を救えるものにはなりえない。
    これは、私たち日本人にとっても対岸の火事ではない。

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    〈序文寄稿〉タナハシ・コーツ(2016年タイム誌『世界で最も影響力のある100人』選出)

    「本書は、パンデミックさなかのERの1年を描いているのみならず、複雑な医療システム全体、そしてそれを捻じ曲げる分配の不平等について果敢に検証する。思い出してほしいのは、新型コロナウイルスの流行が始まったばかりの頃、ウイルスには〝肌の色は無関係〞と言われていたことだ。たぶん、本物の危機にあっては、人間誰もが共有する弱さを克服するため、誰もが立場を超えて力を合わせることになる、そう信じたかったのだろう。

    しかし、それから3年が経過した今、黒人とラテン系の人々はこのパンデミックのあいだに平均寿命が3年も短くなった。これは白人の3倍に当たる。あの時点で予想してしかるべきだったのだ。そして今こそ、利口になるべきだ」

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    〈訳者〉宮﨑真紀(「訳者あとがき」より)

    「全編を通して、ドラマ『ER』さながら救急医療現場に緊張感と切迫感がみなぎり、黒人コミュニティを少しでも癒そうとする著者の情熱と不平等への怒りが満ちあふれていて、読む者を圧倒する。そして、格差構造の根深さをあらためて思い知らされる。いや、日本でも、貧困層の無保険問題、地方と都市部の医療格差など、医療環境に確かに深い溝が存在していることを忘れてはならないだろう」

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    【目次】
    ■序文……タナハシ・コーツ 
    ■1………2020年2月 
    ■2………2020年3月
    ■3………ジャネットへの手紙
    ■4………2019年11月(パンデミックの前)
    ■5………ニコールへの手紙
    ■6………2020年5月
    ■7………ロバートへの手紙
    ■8………2020年7月4日
    ■9………ダニアへの手紙
    ■10………2020年8月
    ■11………リチャードへの手紙
    ■12………2020年9月
    ■13………フェイヴァースさんへの手紙
    ■14………2020年11月
    ■15………母への手紙
    ■謝辞
    ■訳者あとがき
  • 〈 稀代の窃盗狂か、恐るべき審美家か? 〉

    ヨーロッパ各地から盗んだ3000億円分の美術品。
    そのあまりに華麗な手口と狂気的な美への執着を暴く、第一級の美術犯罪ノンフィクション。

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    若くして手を染めた美術品窃盗の道。
    使う道具はスイス製アーミ―・ナイフ、ただ一本。
    欧州を股にかけ恋人と盗みに盗んだ、輝くような日々。
    屋根裏部屋に飾っては眺め、撫で、愛し、また盗む。
    その先に待ち受ける想像を超えた結末とは……。
  • 《 民主主義の危機から、戦争は現れる 》

    格差、移民、差別、陰謀論……分断社会に解決策を示せないリベラル諸国。
    渦巻く不安と不信、露わになるナチズムの脅威。
    アメリカを代表する歴史家が描く、緊迫の第二次大戦前夜。

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    「他国が脅威として現れたとき、民主主義はどう対応すればいいのか」
    「自国のリーダーが無謀で危険、あるいは無能とわかったとき、私たちはどう行動すべきか」

    平和を望む民意を背景に、ヒトラーに譲歩を重ねる英首相チェンバレン。
    ナチの脅威を一人訴え続けるチャーチル。
    孤立主義の立場から機を窺う米大統領ローズヴェルト。
    国内で粛清の嵐を吹き荒らすソ連のスターリン。

    様々な思惑が交錯しながら、世界は戦争への道を進んでいく──。

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    アメリカを代表する歴史家が、1930年代から40年代初頭における民主主義の危機と覚醒を鮮やかに描く。
    〈 『ドイツ人はなぜヒトラーを選んだのか──民主主義が死ぬ日』続編 〉

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    【目次】
    ■主な登場人物
    ■プロローグ……民主主義の危機

    〈 PARTI・危機 〉
    ■1……首相の野望──「生存圏」の拡大
    ■2……グライヴィッツ市で何があったのか──ポーランド侵攻のきっかけ
    ■3……「同罪」──赤軍将校の命運
    ■4……「計画は模索中」──チャーチル、チェンバレン、ローズヴェルト
    ■5……「王は、ここでは理解していらっしゃる」──スキャンダル
    ■6……「将来がとても心配だ」──イギリス空軍戦闘機、スピットファイア
    ■7……鉄格子をこすり続ける──移民受け入れ

    〈 PARTII・ミュンヘン 〉
    ■8……「これだ、私が求めていたのは!」──将官たちの企て
    ■9……「この危険という茨のなかから」──ミュンヘン会談
    ■10……銃口を突きつけられて──民主主義の苦難
    ■11……「不和の種を蒔く」──分断と差別

    〈 PARTIII・戦争 〉
    ■12……「国民のみなさんに申し上げねばなりません......」──宣戦布告
    ■13……「これがプロイセンの将校か!」──指導者への抵抗
    ■14……「力を合わせて、ともに進もうではありませんか」──就任演説

    ■エピローグ……「始まりの終わり」──大西洋憲章

    ■訳者あとがき
    ■参考文献
    ■主な出来事
  • 〈デモでたたかう若者は何を守りたかったのか〉
    絶望的な状況にあっても人々は、文学を読み、音楽を聴き、未来を思い描く。
    迷いや葛藤を抱えて生きる人々、そして失われゆく都市の姿を内側から綴ったノンフィクション。

    ---------

    それでも香港はそこに生きる人が愛さずにはいられない文化が息づく街である。
    本土に吞まれていく旧植民地の矛盾や葛藤、そして魅力を柔らかく繊細な感性で描く。

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    都市から自由が消えていく様に、ともに迷い、引き裂かれつつも、 そこで生きようとする人々の姿に迫っていく。
    ミレニアル世代の著者が記録する激動の一九九七年から二〇二〇年。

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    【目次】
    ■はじめに
    ■断り書き
    ■二〇二一年、香港の地図

    第一部
     ■一九九七年
     ■祭りとしきたり
     ■パラレル・ワールド

    第二部
     ■二〇〇三年
     ■二十二人のルームメート
     ■二〇一四年
     ■五里霧中

    第三部
     ■インターナショナル・スクール出身者
     ■言語を裏切る者
     ■工場へようこそ
     ■煉獄の都市

    ■謝辞
    ■訳者あとがき
    ■原註
  • 〈植物由来の世界3大薬物〉
     ■アヘン(鎮静系)──ケシの実
     ■カフェイン(覚醒系)──コーヒーノキ、茶
     ■メスカリン(幻覚系)──ペヨーテ(サボテン)

    精神活性物質を含む植物「ケシ」「コーヒーノキ」「ペヨーテ」が私たちの意識にもたらす“変容”をみずから体験し、その効果と意義をスリリングに解き明かした第一級のノンフィクション!

    人間を虜する植物たちの生存戦略の「賜物」──それらは毒か、恵みか?

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    人間が欲望する「向精神性物質」に磨きをかけ、人間との共依存関係の上に種の繁栄を遂げた植物たち。
    “そこにある自然”に先人たちが発見した可能性とは何か?
    「戦争」「産業革命」「先住民の駆逐」が紡いだ植物の物語とは?

    人類学、生化学、植物学ほか、多岐にわたる知見を横断して論じた「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラーの注目作!

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    【目次】
    ■序章
    ■アヘン
    ■カフェイン
    ■メスカリン
    ■謝辞
    ■訳者あとがき
  • 〈北海道から九州まで〉
    古代薫る地を往き、食べた、〝原日本〞の風景と暮らしに迫る異文化食紀行

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     蕨(ワラビ)/ 蕗(フキ)
     屈(コゴミ)/ 楤の木(タラノキ)
     薇(ゼンマイ)/ 蕗の薹(フキノトウ)
     栃の実(トチノミ)/ 孟宗竹(モウソウチク)
     行者大蒜(ギョウジャニンニク)/ 山葵(ワサビ)
     若布(ワカメ)/ 天草(テングサ)
     海蘊(モズク)/ 茗荷(ミョウガ)
     杉菜(スギナ)/ 銀杏(ギンナン)
     二輪草(ニリンソウ)/ 大姥百合(オオウバユリ)……

    農耕以前よりこの国で食べられてきた野草や海藻。
    「栽培作物」にはない、その滋味あふれる味わいと土地ごとの記憶をたどる旅が、今はじまる。

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    日本の豊饒な自然に触れることで、食料を大切にしたいと思えるし、ささやかな料理の楽しみが味わえる。こうした気持ちは栽培食物からはまず得られない。(「はじめに」より)

    〈和歌の世界に誘われながら、時空を超えた食の旅へ〉
  • 〈息子の身に何が起こったのか? 〉

    雪山登山から氷河、ジャングルまで数々の冒険を共にし、興奮と喜びを味わってきた一家。
    だが、単身向かったコスタリカで息子は消息を絶ってしまう。

    無事を信じる父親による、命をかけた執念の捜索が幕を開ける。
    冒険旅行の魅惑と、親子の固い絆を描くノンフィクション。

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    生物学者で冒険家の著者は、妻と二人の子どもを連れ、雪山登山や急流下り、世界各地へ旅を重ねていく。
    だが単身冒険旅行に出た息子がジャングルの奥で行方不明に。

    「自分が冒険など教えなければこんなことにはならなかったのだろうか」という後悔の念を抱きつつ、父は必死に捜索を続けるのだが……。
  • ──今も昔も人々の熱狂の渦のなかに聳え立つ、それがエヴェレストだ。

    《ページを捲る手が止まらない、山岳ノンフィクションの新たな傑作》

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    「そこにそれがあるから」
    1924年6月、マロリーとアーヴィンは世界一の頂を目指し、二度と戻らなかった。
    百年来の謎を解き明かすため、ベテランクライマーはかの地へ向かう。
    そこで目にしたのは、この山に魅せられた人々の、それぞれの人生の物語だった。

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    南極、北極に次ぐ「第三の極地」、ヒマラヤ山脈。
    そこに鎮座する世界一の頂、エヴェレストに渦巻く熱狂と混乱、そして百年前の謎。

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    【目次】
    ■プロローグ
    ■第一部 熱狂への道
     ・第一章………死者に囲まれて
     ・第二章………モスクワ・ルール
     ・第三章………上流社会
     ・第四章………製品テスト界のはみだし者
     ・第五章………忌まわしき異端
    ■第二部 山に登る
     ・第六章………雪の住処へ
     ・第七章………奇跡のハイウェー
     ・第八章………ファニの襲来
     ・第九章………エヴェレストの急変
    ■第三部 すべてを越えて
     ・第十章………カムの闘い
     ・第十一章……イギリスの空気
     ・第十二章……遥かなる頂
     ・第十三章……極限での捜索
     ・第十四章……帰郷

    ■謝辞
    ■訳者あとがき
    ■資料に関する註
    ■索引
    ■著者によるペーパーバック版のためのあとがき
  • 蛋白質革命が世界を変える。──いま、新たなる食の常識に乗れ!

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    旧来の経済モデルと生活習慣が機能不全に陥った今、求められる新しい「食の物語」とは?
    人口増・気候変動・環境汚染に歯止めをかける “ビーガニズム” の合理性と未来を解き明かすオランダ発の注目ノンフィクション。

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    肉食主義の神話に風穴をあけ、人を惑わすマーケティング戦略を見抜き、望ましい未来を生む食生活を実践する時がきた……。
    蛋白質を得るのに「肉・卵・乳製品」は必要ない。

    喫煙者が「白い目」で見られるようになったように、こう言える日がやがて訪れるにちがいない。
    ──「かつて、そう遠くない昔、私たちは動物を食べていた」と。

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    【目次】
    ■第一章………農家が世界を変えられるわけ
    ■第二章………善良な人々が悪い物語を信じるわけ
     ►間奏曲……何も分かっていなかった
    ■第三章………青白い怒りん坊からセクシーな美男美女へ
    ■第四章………金持ちのキリン肉、貧民の野菜、みんなの牛乳
    ■第五章………恋人募集:二〇~四〇歳の格好良くてセクシーなビーガン男性
    ■第六章………植物ざんまい
     ►間奏曲……屠殺場の学校見学
    ■第七章………それが法律だ、間抜け!
    ■第八章………溶けゆく氷、壊れる堤防
    ■もっと学びたい人のために
  • 権力者のメンツ、エスカレーションの必然性、内政とのバランス……。
    ──戦争の構造は、驚くほど、いつも同じだ。

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    1960年代、冷戦期に軍事アナリストとしてペンタゴンで働いていたダニエル・エルズバーグは、ベトナム戦争が権力者のメンツや選挙対策によってエスカレートしていくことに疑問を持ち、政府の機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」の暴露を決意する……。

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    インサイダーによるリークは正当化されるのか?
    戦争はどのように作られ、継続するのか?
    なぜ権力者たちは、戦争を止めないのか?
    彼らのメンツは、兵士や市民の命より大切なのか?
    報道の自由とは? 国民の「知る権利」とは?

    ──戦争の構造は、変わらない。
    ──権力は、その力の維持を自己目的化していく。

    資料を縦横無尽に駆使しながら、推理小説のように一気に読ませる歴史ノンフィクション。

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    キッシンジャーは、米機が攻撃しているのは軍事関連、工業関連施設だとして空爆を擁護した。たまたま民家や病院に爆弾が落ちたこともあったが、民間人の死亡は気に留める必要なしと思ったのか、キッシンジャーはさらりと流して終わった。「一般市民の死者数はおそらく四〇〇名から五〇〇名にすぎません」(本文より)
  • 《切り裂きジャックを〝超えた〟男を追え!》

    医師の仮面を被った悪辣な「紳士」はいかにして次々と女性を殺害し、逃げつづけられたのか。
    歪んだ自己顕示欲に塗れた連続毒殺魔と失態が続くロンドン警視庁の攻防を描いた迫真のドキュメント。

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    19世紀末のロンドン、切り裂きジャックの凶行(5名殺害)から間もなく、それを上回る9名の女性たちを手にかけた男が現れた……。

    ──〝ランベスの毒殺魔〟トーマス・ニール・クリーム。

    ストリキニーネによる毒殺、中絶手術での殺害、愛人と共謀した夫殺し。
    女性蔑視、毒薬への信奉、強烈な承認欲求が生んだ恐るべき「墮胎医」「脅迫者」「性の偏執狂」の本性を暴く。

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    「医師が悪の道に走ると最悪の犯罪者になる傾向がある。なにしろ度胸もあり、知識にも事欠かないからね」
    ──シャーロック・ホームズ(コナン・ドイル『まだらの紐』より)

    シルクハットをかぶり、作り笑いを浮かべた邪悪なまなざしの謎めいた人物。
    クリームはヴィクトリア期の典型的な悪役像である。

    切り裂きならぬ、毒盛りジャック。ヴィクトリア期版ハイド氏。
    人の姿をした邪悪と堕落の象徴。(エピローグより)
  • 両親を射殺して出頭。しかし「刑事責任能力」はナシ。
    統合失調症により心神喪失した凶悪殺人犯はどこへゆくのか。

    犯罪精神医療界の構造的な歪みと限界を暴く第一級のノンフィクション。
    【精神医療、司法制度に関心のあるすべての人の必読書】

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    愛を知らない孤独な青年が、ある日、自宅で父と母を射殺した。
    しかし、統合失調症のため、司法精神病院へ措置入院となる。

    過剰投薬の拒否、回復の徴候、脱獄未遂、自ら弁護人となっての本人訴訟……。
    ――そして彼は、今なお病院から出られないでいる。

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    犯罪者は逮捕後、世の人々の前からは消えるが、いなくなったわけではない。人生は続くのだ。重警備の刑務所で、あるいは司法精神病院で……。

    本書は、評決が読み上げられ、判決が下されたところからはじまる物語だ。
    複雑かつ混沌としてはいるが、その後のストーリーはひっそりと、たしかに存在している――。


    《当代随一のノンフィクション作家にして精神分析医が描く、殺人犯の青年に降りかかった判決後の驚くべき人生とは》

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    【目次】
    ■はじめに

    1……止まった時間
    2……汝の父母を敬え
    3……想定外の誕生
    4……水よりも濃し
    5……罪の重さは
    6……「フォーカス・オン・フィクション」
    7……第八病棟
    8……リハビリと抗精神病薬
    9……「拘束衣を解いて」
    10……過剰に宗教的
    11……転換点
    12……薬男
    13……疑惑
    14……思考犯罪
    15……怒りと拘束
    16……煉獄
    17……レディ・キラー
    18……「みな恐れている」
    19……本人訴訟
    20……正気が回復するまで

    ■訳者あとがき
  • 「病院に入りたいなら、頭がおかしいふりをしなくちゃ」

    脳炎を精神病と誤診された過去を持つジャーナリストは、かつて全米医学会を大きく揺るがした心理学実験――精神病患者になりすまして病棟に潜入する「ローゼンハン実験」の調査・取材を開始する。やがて、実験に隠されたある奇妙な点に気が付く。次第に明らかになる衝撃の真実とは...!?

    「これは患者5213号の初入院の模様である。名前はデヴィッド・ルーリー。39歳のコピーライターで、子どもが2人いる。頭の中で声が聞こえるという。しかしそこには問題があった。彼はコピーライターでもないし、ルーリーという名字でもない。じつはそんな人物は存在しないのだ。実在しない『デヴィッド・ルーリー』は偽患者だった。約50年前、医師が精神病患者とそうでない人を区別できるのかどうか確かめるために、精神科施設にみずから入院した8人の健常者のうちの最初の1人なのである」(本書より)

    「調査報道の偉業。探偵小説のような説得力」(「エコノミスト」誌)



    【目次】
    ■ はじめに

    第1部
     第1章 鏡像
     第2章 ネリー・ブライ
     第3章 狂気の存在する場所
     第4章 狂気の場所で正気でいること
     第5章 謎が謎に包まれている謎の男

    第2部
     第6章 デヴィッドの本質
     第7章 「ゆっくり進め、場合によっては足踏みのままでもいい」
     第8章 「わたしなら、正体を隠しとおせるかもしれない」
     第9章 入院許可
     第10章 マッドハウスで過ごした九日間

    第3部
     第11章 潜入する
     第12章 ……結局、人が正気かどうかわかるのは正気でない人だけだ
     第13章 W・アンダーウッド
     第14章 クレイジーエイト
     第15章 第一一病棟
     第16章 氷の上の魂
     第17章 ローズマリー・ケネディ

    第4部
     第18章 真実の追求者 
     第19章 「ほかの疑問はすべてここから生まれる」
     第20章 標準化
     第21章 SCID

    第5部
     第22章 脚注
     第23章 「すべては君の頭の中に」
     第24章 影の精神衛生ケアシステム
     第25章 決定打
     第26章 疫病
     第27章 木星の月

    ■ エピローグ

    ■ 謝辞
    ■ 訳者あとがき
    ■ 原注
    ■ 図版・資料許諾
  • ――はじまりは、極寒のアラスカの地。

    コーヒースタンドでアルバイトをしていた高校生サマンサ・コーニグが姿を消したのは二〇一二年二月二日のことだった。警察は最初、彼女が家出したものと考えた。だが、防犯ビデオの映像には、背の高い男が彼女を店内から誘拐する姿がはっきりと映っていた……。


    ――彼は獲物をおびき寄せ、むさぼり喰う。

    全米各地に隠された謎の“殺人キット”、犯された数々の誘拐・強盗・暴行殺人、そして独房に残された12個の頭蓋骨の絵。2012年に逮捕され、唐突に獄中死した今世紀最大のシリアルキラーの実態を明らかにする、戦慄のノンフィクション!


    「ページをめくる手が止まらない、圧倒的ミステリー」(「ニューヨーク・ポスト」紙)
    「FBIを困惑させた、現代の怪物」(「ワシントン・タイムズ」紙)
  • 人にとっての“おいしさ”は、野生にとっての不幸なのか

    歴史、神話、地理学……深い学識を備えた環境人類学者が、世界各地で食用にされている野生動物をめぐる旅に出た。
    アフリカの密林に横行する野生肉の違法取引を追い、世界的に有名なレストラン「NOMA」で蟻を食べ、愛する人とスウェーデンの森でヘラジカを屠る——。


    文明の恩恵に浴しながら天然の獣肉を過剰に追い求めた結果、私たちが得たもの、失ったものとは……。グルメの行き着く先を体当たりで探求する、思索に満ちた冒険ノンフィクション。


    ——「美食」の先にあるものとは何か?


    《本書に登場する野生の食材や料理》
    ▶ ヘラジカ肉バーガー
    ▶ NOMAのフルコース
    ▶ 墓地で採るニンニク
    ▶ 猪
    ▶ ロブスター
    ▶ 牡蠣
    ▶ ハチミツ
    ▶ アオウミガメのスープ
    ▶ 羚羊(カモシカ)
    ▶ センザンコウ
    ▶ オオトカゲ
    ▶ ナイルワニ
    ▶ バイソン
    ▶ バッファロー
    ▶ 山羊
    ▶ ヤマアラシ
    ▶ 毛虫のソテー
    ▶ 駝鳥
    ▶ エルク
    ▶ アンズタケ
    ▶ アナツバメの巣のスープ……他多数。



    【目次】
    ■ プロローグ 傷心のヘラジカ

    第1部 記憶と忘却
     1 香草(ハーブ)と蟻………デンマーク
     2 大型動物の肉、キノコと天然ハチミツ添え………ポーランド
     3 魚、ひれ、殻、はさみ………アメリカ合衆国
     4 直火焼きした野鳥肉のサルミ………アメリカ合衆国

    第2部 欲望の対象
     5 森の狩猟肉、根菜添え………コンゴ民主共和国
     6 羚羊(アンテロープ)の肉、トマトとスパイス煮込み………コンゴ民主共和国
     7 野生動物の燻製肉と偽キャビア………フランス

    第3部 祝宴と飢餓の季節
     8 ヘラジカ肉のアンズタケ添えクリームソースがけ………スウェーデン
     9 燕の巣と花………ボルネオ
    10  野草………ポーランド

    ■ 謝辞
    ■ 訳者あとがき
  • 本当のことはいつだって、偽物が教えてくれる!?
     
    ウォーホルなしでつくられたウォーホル作品は本物か?
    高クオリティーすぎて、それ自体で価値のついた“オリジナル贋作絵画”とは?
    バナナ味とバナナの違いが明らかにする味覚の真実とは?
    いんちき化石を信じた18世紀の博物学者の顛末とは?
    天然ダイヤモンドと人工ダイヤモンドはどちらが道徳的か?
    ネイチャー・ドキュメンタリーは本当に“自然”なのか? and more…!
     
    真贋のグレーゾーンを行き来する事物を通して浮かび上がる、歴史と文化の実相に迫ったノンフィクション!

    【目次】
    序 ウォーホルのいないウォーホル
    第一章 厳粛なる嘲り
    第二章 噓石の真実
    第三章 炭素の複製(カーボンコピー)
    第四章 異なる味わいの偽物
    第五章 セイウチカメラを通して見ると
    第六章 大いなるシロナガスクジラ
    第七章 そしていま、それは本物だ
    第八章 旧石器時代を生き返らせる技法
    結 大英博物館に見られるように
    謝辞
    訳者あとがき
    参考文献
  • 分断、移民、グローバリズム、フェイクニュース……
    独裁者は見慣れた場所から生まれる。


    ナチ党の活動は、第一次大戦後に英米が押し進める国際協調、経済的にはグローバリゼーションに対する抵抗だった。
    戦後賠償だけがドイツを追い詰めたわけではない。

    ロシア革命などによる東方からの難民、共産主義への保守層の拒否感、社会の激しい分断、正規軍と準軍事組織の割拠、世界恐慌、「ヒトラーはコントロールできる」とするエリートたちの傲慢と誤算……アメリカを代表する研究者が描くヒトラーがドイツを掌握するまで。

    ——現代は1930年代の再来?



    【目次】
    イントロダクション
    1 八月と一一月
    2 「信じてはいけない、彼が本当のことを言っていると」
    3 血のメーデーと忍び寄る影
    4 飢餓宰相と世界恐慌
    5 国家非常事態と陰謀
    6 ボヘミア上等兵と貴族騎手
    7 強制的同質化と授権法
    8 「あの男を追い落とさねばならない」
    訳者 あとがき
    ナチ党が政権をとるまでの主な出来事
  • 【推薦!】
    77発の銃弾が9人を殺戮。戦慄の果てに希望は見えるか。
    ——保坂展人氏(『相模原事件とヘイトクライム』著者、世田谷区長)

    家族を殺した男をあなたは赦せますか?
    ——高橋ユキ氏(『つけびの村』著者)
     
    2015年6月17日、アメリカ南部・チャールストンの由緒ある教会で事件は起きた。
    「チャールストン教会銃乱射事件」である。
     
    その日の夜、男は、毎週水曜日恒例の聖書勉強会に参加していた黒人信徒に向け銃を乱射。参加者12人のうち9人が死亡した。
    ——それはインターネットで仕入れた差別思想に影響を受けての凶行だった。
     
    だが、事件後早々、生存者と遺族は犯人に対し「あなたを赦します」と発言。
    全米を震撼させた理不尽な動機による大量殺人事件は、この発言によってさらに注目を集めることになった。
     
    克明にあぶり出される事件の一部始終、
    耳を疑うほどの犯行動機の論理破綻、
    ネットをきっかけにヘイトスクラム(憎悪犯罪)が生まれる過程、
    そして、残された人々の尽きせぬ悲しみの軌跡……。
    ——ピュリッツァー賞を受賞した地元紙の記者が生々しく描き出した、第一級のノンフィクション。
     
    【目次】
    プロローグ
    第一部 邪悪な存在と目が合った
    第二部 癒しを求めて
    第三部 真相が明るみに出る
    エピローグ
    弔辞——クレメンタ・ピンクニー師に宛てたアメリカ合衆国大統領による追悼演説
    謝辞
    訳者あとがき
  • ロングセラー、待望の完全版刊行!
    旧版での抄録部分、原注などを完全収録し、
    60ページに上る増補でおくる決定版。

    解説「レベッカ・ソルニットを読み解く」(渡辺由佳里)も新たに収録。

    ブレイディみかこ氏、推薦!
    「エリートがビビッて失敗するとき、地べたは生き生きと機能し始める」

    大地震、大洪水、巨大なテロ……私たちの日常に裂け目が入るとき、
    そこにはいつもユートピアが出現した。

    災害時になぜ人々は無償の行為を行うのか?そのとき、なぜエリートはパニックを起こし、人びとは自発的な秩序をつくり上げるのか?
    1906年のカリフォルニア大地震から、ニューオーリンズの巨大ハリケーン、9.11テロまで、危機の最中に現れる人々の自発的な相互扶助のメカニズムを追った、珠玉のノンフィクション。


    【目次】
    プロローグ 地獄へようこそ
    第1章 ミレニアムの友情:サンフランシスコ地震
    第2章 ハリファックスからハリウッドへ:大論争
    第3章 カーニバルと革命:メキシコシティ大地震
    第4章 変貌した都市:悲嘆と栄光のニューヨーク
    第5章 ニューオリンズ:コモングラウンドと殺人者
    エピローグ 廃墟の中の入り口
    謝辞
    解説「レベッカ・ソルニットを読み解く」 渡辺由佳里
    原注
  • 地下についてここまで現地調査を徹底的に行い、精神世界にまで深く踏み込んだ本は初めて読んだ。
    地下世界は太古へつながる秘密のルートだったのか。
    狂気にも似た、著者の執念に脱帽だ。
    ——ノンフィクション作家・高野秀行さん、推薦!

    祖先たちがそうだったように、自分より偉大な何かに手を触れるため、秩序だった現実の向こう側にたどり着きたいという静かな欲望によって私たちは地下へ引き寄せられる……。
     
    ニューヨークの地下鉄、パリの地下納骨堂、アボリジニの聖地、カッパドキアの地下都市、マヤ人洞窟など、世界中の「光なき世界」を渉猟し、人類の歴史と闇への畏怖に思いを馳せた比類なきノンフィクション。


    【目次】
    挨 拶 日本語版に寄せて
    第1章 地下へ――隠されたニューヨーク
    第2章 横断――パリの地下納骨堂
    第3章 地球深部の微生物――NASAの野望
    第4章 赤黄土を掘る鉱夫たち――アボリジニの聖域
    第5章 穴を掘る人々――もぐら男とカッパドキア
    第6章 迷う――方向感覚の喪失が生む力
    第7章 ピレネー山脈の野牛像――旧石器時代のルネサンス
    第8章 暗闇――「創世記」の闇と意識変容
    第9章 儀式――雨を求め地下に下りたマヤ人
  • 『雑食動物のジレンマ』『人間は料理をする』で知られるジャーナリストが自ら幻覚剤を体験し、タブーに挑む!

    今どんな幻覚剤の研究がおこなわれているのか。
    幻覚剤は脳にどんな影響を与えるのか。
    そして、医療や人類の精神に、幻覚剤はいかに寄与しうるのか。

    「不安障害」「依存症」「うつ病」「末期ガン」などへの医学的利用の可能性と、“変性する意識”の内的過程を探る画期的ノンフィクション。

    ニューヨークタイムズ紙「今年の10冊」選出(2018年)、ガーディアン紙、絶賛!

    一部の精神科医や心理学者が過去の幻覚剤研究の存在に気づき、発掘を始めたのは最近のことだ。
    彼らは現代の基準で再実験をおこなって、その精神疾患治療薬としての可能性に驚愕し、(中略)幻覚剤が脳にどう働くのか調べはじめた。
    ——幻覚剤ルネッサンスである。(宮﨑真紀)

    【目次】
    プロローグ 新たな扉
    第一章 ルネッサンス
    第二章 博物学——キノコに酔う
    第三章 歴史——幻覚剤研究の第一波
     一  有望な可能性
     二  崩壊
    第四章 旅行記——地下に潜ってみる
     トリップ一 LSD
     トリップ二 サイロシビン
     トリップ三 5-MeO-DMT(あるいはトード)
    第五章 神経科学——幻覚剤の影響下にある脳
    第六章 トリップ治療——幻覚剤を使ったセラピー
     一  終末期患者
     二  依存症
     三  うつ病
    エピローグ 神経の多様性を讃えて
  • 「ジャンルの垣根を超えた傑作。
    ページをめくる手が止まらない」
    スティーヴン・キング 絶賛!

    ニューヨーク・タイムズ
    ベストセラー 1位

    1970 -80年代に米国・カリフォルニア州を震撼させた連続殺人・強姦事件。30年以上も未解決だった一連の事件の犯人「黄金州の殺人鬼」(ゴールデン・ステート・キラー)を追い、独自に調査を行った女性作家による渾身の捜査録。

    アメリカでベストセラーとなり、現在HBOがTVドキュメンタリー・シリーズを製作中の話題作。強盗、強姦、殺人を十年以上にわたって繰り返し、DNA鑑定の網をくぐって闇に消えていた犯人を、作家である著者が独自の捜査で追いつめていく手に汗握るノンフィクション。

    序文寄稿:ギリアン・フリン(『ゴーン・ガール』著者)

    ワシントンポスト、「エスクァイア」誌、Amazon.com、ニューヨーク公立図書館、 シカゴ公立図書館他で “2018年 ベストブック・オブ・ザ・イヤー”受賞!!

    本当に手に汗握る作品だ――「ピープル」誌
    息を呑む野心的で見事な筆致――「ニューヨークマガジン」誌

    読者が知るべきは、なぜこの本が特別なのかという理由だ。それは、この本が向き合っている二種類の強迫観念である。一つは光に溢れ、もう一つは闇の中にある。
    「黄金州の殺人鬼」は闇であり、ミシェル・マクナマラは光だ。
    気が滅入るほど邪悪。聡明かつ、断固とした決意。本書はこの二つの心理への旅路である。
    私は本書を愛してやまない。 ――スティーヴン・キング

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