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『ガルガンチュアとパンタグリュエル物語(グーテンベルク21)、雑誌を除く(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~5件目/全5件

  • 破格の奇想譚の完結編。その成立にはいろいろ問題はあるが、第四の書で提出されたパニュルジュの結婚問題は、たどり着いた徳利明神の神託を受けることによって、本人が納得したかどうかには関係なく、一応の決着にたどりつく。航海の旅はつづき、「鐘鳴島」では奇怪な鳥たちの生態に驚くが、これは旧教会制度に対する強烈な諷刺であるし、掻攫猫(グリップミノー)の支配する島の話は当時のフランスの法廷や裁判に関する、これまたはなはだしい愚弄を表現している。かと思うと、優雅な宴席や踊りの描写、霊妙な寺院の描写もあって、読者に多少の困惑をもたらさないでもない一巻。
  • パンタグリュエル一行はサン・マロ付近のタラースの港から12艘の船で出帆し、神託の下される徳利明神(ディーヴ・ブウティユ)を目指した。普通の航路だと3年もかかるところを、一行は北極付近を通って所要を4ヵ月にまで縮めた。彼らは勇気凛々と進んだが、途中で実にさまざまな冒険に遭遇する。鼻欠(アンナザン)島、代理委任(プロキュラシヨン)島、蕩遊茫遊(トユ・ボユ)島を巡り、大暴風雨に遭遇し、パンタグリュエルは怪物鯨を退治し、再び奇妙な住人たちのいる多くの島々を経巡って航海を続けるが、最終目的地の徳利明神は依然としてまだ見えない。
  • パンタグリュエルは無可有郷(ユトピー)国人約100万人を乾喉(ディプソディー)国へ植民させる。また功績著しいパニュルジュを肉雑炊(サルミゴンダン)領の城主に任命する。だがパニュルジュは莫大な金をあっという間に蕩尽、小言をいうパンタグリュエルと「借金論争」を繰り広げる。それが終わるとパニュルジュは結婚はしたいが、何としてもコキュにだけはなりたくないと述べ、助言を仰ぐ。パンズゥーの巫女、詩人の大猫悟老(ラミナグロビス)や、予言者の鳥羽(ヘル・トリッパ)先生や、ジャン・デ・ザントムール修道士などに相談するが、埒(らち)があかない。ついにパンタグリュエルは、パニュルジュが結婚すべきかどうかについて徳利明神(ディーヴ・ブウティユ)にお伺いを立てることを決心する。
  • 巨人王ガルガンチュアが524歳のとき、王子パンタグリュエルが生れた。パンタグリュエルは授乳の度に牝牛4600頭分の乳を飲み、揺籃から片腕を出して牝牛をつかんで喰ってしまった。パンタグリュエルはポワチエ、オルレアン、パリなどで学業を積み、困難な訴訟を解決するなどして名声を得る。ある日、パニュルジュという奇妙な男に出会い、家臣にする。パニュルジュはトルコ人に捕まって火あぶりにされるところを、かろうじて逃げてきたのだった。そうするうち、ディプソード人がユートピア国に侵攻したことを知り、パンタグリュエルはただちにパリを出発して戦場にむかった。波乱万丈、奇天烈全開の雄武言行録続編。
  • ラブレーはフランス・ルネサンスを代表する人文主義者、医師。トゥーレーヌ地方に弁護士の子として生まれ、修道院に起居して勉学に励む。のちパリに出、モンペリエ大学医学部に。その後リヨン市立病院に勤務、医師・古典学者として知られるようになった。畢生の大作「ガルガンチュアとパンタグリュエル物語」はソルボンヌや教会など既成の権威を風刺した内容をふくむ破天荒な作品で、終始発禁本とされたが、巨人王ガルガンチュアの誕生・成長と冒険の数々、さらに戦争とその顛末が、古典の膨大な知識とスカトロジー満開の笑いのなかに展開される奇書中の奇書だ。(全5巻で、第二之書以下は「パンタグリュエル物語」と称されている)

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