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『ヤマケイ文庫、半年以内(実用)』の電子書籍一覧

1 ~13件目/全13件

  • 氷雪に閉ざされた富士山頂測候所に21年間、生活物資を運び続けた「富士山最後の強力」並木宗二郎の波乱の生涯。

    斜面はアイスバーンと化し、人を軽々と吹き飛ばすほどの烈風吹き荒れる冬の富士山。
    その頂にある富士山頂測候所で生活する人々のために、30キロの荷物を背負い、21年間、400回以上、厳寒の富士を登り続けた富士山最後の強力、並木宗二郎。
    長女が全盲になるという難病と夫婦一緒に闘い、それに疲れ果てた妻が入院、そして自殺……。

    幼い三人の子供を男手一つで育てながら、危険と隣り合わせの厳冬の富士山で闘い続けた並木宗二郎の生涯を、ノンフィクション作家・井ノ部康之が描く。


    ■内容
    第一章 さらば富士よ
    第二章 富士の見えない町
    第三章 はじめての富士登山
    第四章 九合目の恋
    第五章 長女の発病
    第六章 山麓の墓標
    第七章 フジアザミの飛翔
    第八章 妻は山頂に至らず
    第九章 子供たちとの絆
    第十章 霧の中の遭難者
    第一一章 五百メートルの滑落
    第一二章 わが骨は富士に埋めるな
  • 「感動しながら読んだ。途中で何度も涙した」村井理子氏(翻訳家・エッセイスト)
    「これは犬と暮らす人、動物と暮らすすべての人に読んでほしい」加門七海氏(作家)
    「かつて平岩米吉という最高に素敵でクレージーな人間がいた。頁を開いて、ぼくと同じようにぶっ飛ばされてください」高橋源一郎氏(作家)

    「植物の牧野・動物の平岩」と並び称された男の痛快ノンフィクション

    戦前から戦後にかけて、狼をはじめとするイヌ科動物を独学で研究し、雑誌『動物文学』を立ち上げた平岩米吉という人物がいた。
    動物行動学の父・ローレンツに先駆けて自宅の庭で犬、狼、ジャッカル、狐、ハイエナと暮らしながら動物を徹底的に観察。
    「シートン動物記」「バンビ」といった動物文学を初めて日本に紹介し、フィラリアの治療開発に私財と心血を注いだ、偉大なる奇人の物語。
    本書は在野の研究者や作家が多彩に活躍していた時代の記録でもある。
    文庫化にあたり、往時の様子を収めた貴重な写真と作家の直筆原稿を収録。

    第十二回小学館ノンフィクション大賞受賞作。
    解説/村井理子。


    ■内容
    第1章 狼に憧れた神童
    第2章 白日荘のにぎやかな住人
    第3章 動物文学に集う人々
    第4章 愛犬の系譜
    第5章 戦火のなかの動物
    第6章 犬は笑うのか?
    第7章 狼との対話
    第8章 奇人先生の愛した犬たち
    文庫版あとがき
    解説 村井理子


    ■著者について
    片野 ゆか(かたの・ゆか)
    1966年、東京生まれ。
    2005年に『愛犬王 平岩米吉伝』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞受賞。
    犬をはじめとする動物に関わる本を手掛け、『セカンドキャリア 引退競走馬をめぐる旅』『ゼロ! 熊本市動物愛護センター10年の闘い』『動物翻訳家 心の声をキャッチする、飼育員のリアルストーリー』『平成犬バカ編集部』(以上、集英社)など著書多数。
    話題を呼んだ『北里大学獣医学部 犬部!』(ポプラ社)は映画化、コミック化されている。
  • 喧騒を離れ、名もなき山を歩く。
    百名山をめざす人にこそ触れてほしい、深田久弥の真髄。

    「わが国にはどこへ行っても山の見えない所はない」という文章から始まり、山がもたらした日本人の思想や情操との関係を探る「山と日本人」や、山登りの前後にも存在する楽しみや喜びを考える「登山前後」という、深田久弥ならではの味わい深い文章はもちろん、日本百名山にまつわる「日本百名山(昭和十五年版)」「混まない名山 品格と孤独に憧れて」「わが登山史の決算」なども収録。ふるさとの回想録や東京暮らしの点描などからは、人間・深田久弥を知ることができる。
    「日本百名山」の始祖が達意の筆で綴る、山旅の醍醐味、名峰の魅力、ふるさとへの想い……
    単行本や全集に未収録の作品を精選して2014年に刊行された『名もなき山へ』がついに文庫化。


    ■内容
    1 山へのいざない
    山と日本人/山と私/初夏の山旅/山の食べもの/夏の山/山の話/白い山/山とスキー/春スキー/登山前後

    2 私の名山
    日本百名山(昭和十五年版)/混まない名山/みちのくの山/富士山/ピーク/ペンよりも足の功/わが登山史の決算

    3 静かな山旅
    雪渓/旧道趣味/氷雪の富士山頂/ある山頂/上高地/北アルプスのローカル線/立山と黒部/三伏峠/蔵王/深山の秘湯/雪解/ヘソまがり大人とともに/楽しかった日高/四十年ぶりの甲武信岳/名もなき山

    4 ふるさと今昔
    わが故郷の山/白山のみえる街/未知の山・白山/山中・山代/鴨料理/ゴリ/金沢、人と町/能登/春の岬

    5 東京暮らし
    川/自然なものが好き/野性の喪失/長命筋/カンバ・カンバ/歌の思い出

    6 登山の周辺
    登山家という言葉/老登山家/加えて百二十三歳の登山/三角点/十年一日のスタイル/パラレル/リュックザック/夏山の遭難/改悪名/山の書物/山と文学

    7 未知なる土地へ
    ヒマラヤ熱/ヒマラヤの本/机上ヒマラヤニスト/エヴェレストの記録/ヒマラヤの地図/探検の精神/未知を求めよ/冒険と夢の土地/アジアの大河/韃靼/スタインの墓

    解説・雁部貞夫
  • 北アルプス雲上の高嶺から海抜ゼロの日本海の大海原へ――。
    50年前に拓かれた岳人憧れの縦走路「栂海新道」に託した、夢と青春のものがたり。

    「未開の山稜に、自分たちの手で岩盤を削り、木を伐り、藪を刈って登山道を開設しよう。山小屋も建てよう。そして海水パンツをザックの片隅に忍ばせて、高嶺のお花畑から日本海まで縦走してドボンと海に飛び込むのだ」
    標高2418m、北アルプスは後立山連峰の北端・朝日岳から、海抜0m、新潟県糸魚川市の親不知海岸を結ぶ登山道「栂海新道」。
    今から50年あまり前、雲上のアルプスと日本海の大海原をつなぐ全長約27kmもの夢の縦走路を手弁当で切り拓いたのは、一介のサラリーマンとその仲間たちだった――。

    栂海新道開拓のようすをつづった、さわがに山岳会・小野健さんの名著『栂海新道を拓く 夢の縦走路にかけた青春』をヤマケイ文庫で復刻。
    文庫化にあたって、2014年に81歳で他界した小野さんの遺志を引き継ぎ、道の維持・管理を続ける人たちへの取材を通じ、現在の栂海新道のようすを伝える書き下ろしの新章を加えながら、小野さんが遺した開拓当時の貴重な写真をたっぷりの口絵とともに紹介。
    開拓の偉業を後世に伝えるさわやかな感動をもらえる一冊。


    ■内容
    口絵 写真で見る栂海新道1
    第一部 山族野郎の青春
     第一章 栂海新道とはどのような道か
     第二章 誕生、さわがに山岳会
     第三章 登山道、犬ヶ岳へ達す
     第四章 盗伐容疑の成り果て
     第五章 山と家族
     第六章 朝日岳へ、親不知へ
    口絵 写真で見る栂海新道2
    第二部 それからの栂海新道
    第三部 栂海新道を守り続ける人々


    ■著者について
    小野 健(おの・けん)
    1932年、福島県いわき市生まれ。
    1956年、早稲田大学第一理工学部鉱山学科卒業。工学博士。
    1961年にさわがに山岳会を結成し会長となる。
    1962年から1971年まで、10年をかけて栂海新道を開拓。
    1972年、第12回山溪山岳賞、2003年、第1回「山と溪谷」山岳環境賞、2004年、第9回NHK地域放送文化賞受賞。
    2006年より糸魚川市文化協会会長に就任。
    著書に『山族野郎の青春』(1971年、山と溪谷社)、『栂海新道その自然』(1988年、さわがに山岳会)、『糸魚川の自然を歩く』(編著・2007年、谷村建設)、『栂海新道ものがたり その自然と人々』(2010年、考古堂書店)、処女作を復刻した『栂海新道を拓く』などがある。
    2014年3月に逝去、享年81。

    吉田 智彦(よしだ・ともひこ)
    1969年、東京都生まれ。
    20代半ばに勤めていた会社を辞め、ニュージーランド、カナダ、アラスカなど諸国をまわる。
    カヤックやトレッキングを通じて自然と人間のあり方を考えるようになり、エッセイ、ノンフィクションや写真、絵を発表しはじめる。
    スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ、チベットのカイラス山など世 界の巡礼路を歩いた。
    日本では、熊野古道、四国八十八カ所霊場を踏破。現在は、福井県の山村に住み、生態系を重視しながら災害に強い森づくりに取り組む。
    福井かひる山風土舎代表。著書に『熊野古道巡礼』(東方出版)、月刊絵本「たくさんのふしぎ」2009年8月号『おぼん』(福音館書店)、『信念 東浦奈良男一万日連続登山への挑戦』『山小屋クライシス』(ともに山と溪谷社)。
  • 植物学のプロフェッショナルが披露する、植物たちの知られざる姿。
    植物を見る目が変わる!

    博物館や植物園で働いてきた植物学の専門家が伝える知られざる植物のすがた!
    「虫のオーダーメイドでできた花」
    「同じ水草が姿形の異なる葉っぱをつけるワケ」
    「敵を死にも至らしめる、植物の化学兵器」
    「植物はなぜ毒を持つ?」
    などなど、読めば植物観察がいっそう楽しくなる全83編の特別レクチャー!

    読めばおどろき、身近な花や草木を見る目が変わる知識や視点が満載です。


    ■内容
    1章 魔術師も驚愕! 芸達者な植物たち
    2章 植物が繰り広げるおどろきの生活
    3章 多彩な風景を育む植物
    4章 動物も手玉にとる植物のすご腕
    5章 人間が変える植物の世界
    6章 人知が引き出す植物の潜在力
  • 豊かな大自然、生き生きとした動物たちの姿、小屋のリアルな日常が目に浮かぶ。
    やまとけいこさんの名イラストエッセイ集『黒部源流山小屋暮らし』をついにヤマケイ文庫化!

    北アルプスの山小屋の中でも、黒部川の岸辺という特殊な環境にある源流の小屋、薬師沢小屋。
    働いて当時12年目だったやまとさんのリアルな山小屋ライフを、小屋開けから小屋閉めまでの時間軸に沿って、楽しい文章とイラストで紹介。

    文庫化にあたって、支配人昇格後を綴った書き下ろしの原稿と新規イラストを収録。


    ■内容
    ・目次 
    黒部源流概念図/薬師沢小屋見取り図/はじめに
    ・第一章 黒部源流のこと
    黒部源流と約沢小屋/山小屋創世記
    ・第二章 薬師沢小屋開け
    入山/水事情/電気と電波/クマの被害/従業員十人十色/国立公園と山小屋/物輸ヘリ一回目/ネズミとの攻防/登山道整備と大東新道/増水と鉄砲水/布団干しと布団事情/傾く小屋
    ・第三章 ハイシーズン到来
    ハイシーズンと厨房事情/物輸ヘリ二回目/バイオトイレと五右衛門風呂/遭難事故と山岳警備隊/常連さんと居候/釣りとイワナと私
    ・第四章 秋の源流と小屋締め
    イワナの遡上/上ノ廊下と赤木沢/同居人ヤマネさん/物輸ヘリ三回目/魔のシルバーウィーク/ご近所さん雲ノ平/秋の実りとキノコ中毒事件/薬師沢小屋閉め
    ・第五章 支配人の日々
    さよなら小屋番/一年目の苦難/ヘリポートづくり/外作業/新人を抱えて/遭難救助要請/秋の休暇/薬師沢小屋物語
    ・おわりに
    ・文庫版あとがき


    ■著者について
    やまとけいこ
    1974年生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。
    高校生のときに初めて北アルプスを登り、山に魅了される。
    イラストレーター兼アルプス薬師沢小屋従業員。東京都山岳連盟・東京YCC所属。渓流釣りや沢登り、山スキー、クライミングなど幅広くアウトドアに親しむ。
    2020年に、長年通い続けた憧れの富山に移住。
    立山連峰を眺めながら、新しい生活を始めたところ。
    イラストレーターとして、山と溪谷社、Foxfire、PHP研究所、JTBパブリッシングなどで作品を発表。
    美術造形の仕事では、国立科学博物館、福井県立恐竜博物館、東京ディズニーランド、藤子・F・不二雄ミュージアム、ほか多数で制作物を展示。
    黒部源流の自然と薬師沢小屋が、世界で一番好き。
  • 2015年8月刊行の『岐阜県警 レスキュー最前線』を文庫化。
    穂高連峰や笠ヶ岳など北アルプスの飛騨側で、登山者の安全を守り遭難者の救助に命を賭ける「登頂なきアルピニスト」たちがいる。

    第一線で活躍する彼ら隊員たちの遭難救助への思い、遭難の実態などを明らかにし、遭難防止の大切さを訴える。
    特に最近は、遭難の実態も中高年登山者の増加、携帯電話の普及などによって以前とは大きく様変わりし、山岳警備隊の役割も多様化しつつある。
    そうした変化に対応しながら、遭難救助の最前線で奔走する隊員たちの思いと行動を描いた読みものである。

    これまでとは山岳遭難の態様が大きく変わってきている「中高年登山者」「一般登山道での事故」「携帯電話の普及と安易な救助要請」「ヘリコプターによる救助」「個人情報保護法の壁」などのキーワードを軸にして、隊員や家族の手記を中心にまとめた手記。
    初めての遭難救助、思い出の救助活動、痛恨の二重事故、穂高常駐、航空隊の活躍、民間の遭難対策協議会、山小屋との連携など、遭難救助における隊員と遭難者のドラマが綴られる。


    ■内容
    第1章穂高常駐
    第2章新隊員の決意
    第3章救助活動への熱い思い
    第4章ヘリコプター・レスキュー
    第5章警備隊員の心意気
    第6章御嶽山の噴火
    第7章後方支援
    第8章北飛山岳救助隊と山小屋
    あとがき
    感謝の言葉
    文庫への追記
    岐阜県警山岳警備隊関連年表
  • 富山県警察山岳警備隊の想いを描いたレスキュー最前線!
    2016年刊行の『富山県警 レスキュー最前線』を文庫化。

    中高年の登山ブームが話題になってきたころから、遭難の態様自体も大きく変わってきた。
    その背景には体力の衰えが顕著になりつつある中高年登山者の増加もあるのだろうが、いわゆる「一般登山道での事故」「道迷いや突然死などの事故の増加」「携帯電話の普及と安易な救助要請」など、遭難現場の状況も大きく変わってきた実情がある。

    特に北アルプスのなかでも厳しい山容を見せる剱・立山連峰など、北アルプス北部を管轄する富山県警山岳警備隊の苦労は並大抵ではない。
    冬の剱岳の救助活動に一項目を設け、初めての遭難救助、思い出の救助活動、痛恨の二重事故、剱沢常駐、ヘリコプターによる航空隊の活躍、民間の遭難対策協議会と山小屋との連携など、遭難救助の第一線で活動する山岳警備隊隊員たちの熱い思いが綴られる。


    ■内容
    はじめに 
    平成二十八年ゴールデンウィーク常駐日誌 
    第1章山岳警備隊訓練の洗礼 
    第2章初めての救助活動 
    第3章レスキューにかける情熱 
    第4章思い出に残る遭難救助 
    第5章冬の事故現場 
    第6章遭難救助と人事交流 
    第7章痛恨の殉職事故 
    あとがきにかえて 
    文庫への追記
    富山県警察山岳警備隊関連年表
  • 単細胞の粘菌を通して、生物の“知性”の根源に迫る!

    生物が知的であるとは、どういうことでしょうか?

    単細胞生物の粘菌は、脳も神経系もないにも関わらず、迷路の最短経路を探し出したり、人間社会の交通網にそっくりのネットワークを作り上げてしまいます。
    「遭遇する状況がどんなにややこしくて困難であっても、未来に向かって生き抜いていけそうな行動がとれる」
    知性をこんなふうに捉えてみると、単細胞の粘菌でさえも、その場のややこしさに応じた知的と思えるような行動をとるのです。

    このようなすぐれた行動が、単細胞の粘菌からどのように生み出されるのでしょうか? 
    私たち多細胞生物にもつながる「知的なるものの原型」を粘菌に探ります。


    ■内容
    まえがき
    第1章 単細胞の情報処理
    第2章 粘菌とはどんな生きもの?
    第3章 粘菌が迷路を解く
    第4章 危険度を最小にする粘菌の解法
    第5章 両立が難しい目的をバランスさせる粘菌の能力
    第6章 時間記憶のからくり
    第7章 迷い、選択、個性
    第8章 粘菌の知性、ヒトの知性
    あとがき


    ※本書は2010年5月に発刊されたPHP サイエンス・ワールド新書『粘菌 その驚くべき知性』を加筆修正のうえ、文庫化したものです。


    ■著者について
    中垣 俊之(なかがき・としゆき)
    1963年愛知県生まれ。北海道大学電子科学研究所教授。
    粘菌をはじめ、単細胞生物の知性を研究する。
    北海道大学薬学研究科修士課程修了後、製薬企業勤務を経て、名古屋大学人間情報学研究科博士課程修了。
    理化学研究所基礎科学特別研究員、北海道大学電子科学研究所准教授、公立はこだて未来大学システム情報科学部教授を経て2013年より現職。
    2017〜2020年北海道大学電子科学研究所所長。
    2008年、2010年にイグ・ノーベル賞を受賞。著書に『粘菌 偉大なる単細胞が人類を救う』(文春新書)、『かしこい単細胞 粘菌 』( たくさんのふしぎ傑作集) など。
  • 「冒険は素晴らしい。そのフィールドとして北極は最高だ!」
    生きることに空虚さを抱えていた著者が北極で見つけたものとは。
    生きづらさを抱えている人たちへおくる、幸せに生きるための道しるべ。

    日本唯一の北極冒険家、荻田泰永のデビュー作。
    1977年神奈川県生まれの著者は、両親に何不自由なく育ててもらったはずなのに、ある日突然大学を中退して北極冒険を思い立つ。
    2000年、冒険家・大場満郎の企画で初めての海外旅行で北極に行き700kmの徒歩行を経験。
    その後、アルバイトで資金をためては毎年のように北極へ向かい、2002年には500km単独徒歩行、2004年に2000km犬ゾリ縦断行、2010年には北磁極に無補給単独到達。
    2012年には日本人初の北極点無補給単独到達をめざす。

    年々悪化する海氷状態、まったく前に進めない乱氷帯、極限の飢え、そしてホッキョクグマの恐怖。
    なぜそこまでして過酷な北極へ通いつめるのか? 
    生きるとは何か、を探すうちに極地にたどりついた男は、やがて「考える脚」へと変貌を遂げる。

    その冒険の過程を描いた珠玉の青春記。


    ■内容
    プロローグ<ある取材記者との会話> 旅の準備・北極ってどんなところ? ホッキョクグマほか
    1回目 初めての北極~2000年北磁極~
    2回目 北極一人旅~2001年レゾリュート~
    3回目 単独初挑戦~2002年500km徒歩行~
    4回目・5回目 出会い~2003年ケンブリッジベイ~
    6回目 犬ゾリ2000kmの旅~2004年グリーンランド~
    7回目・8回目 挫折~2006年ケンブリッジベイ・2007年1000km単独徒歩行~
    <ある取材者との会話・その2> 冒険家の悩み・働くこととお金の話
    9回目・10回目 再起~2008年皆既日食・2010年北磁極単独~
    11回目 角幡とフランクリン隊を追う~2011年1600km二人旅~
    12回目 無補給単独徒歩による挑戦~2012年北極点~
    13回目 北極点を越えて~2014年再びの挑戦を目指して~
    《あとがき》
    《解説》北極バカ一代 角幡唯介
    《文庫解説》イヌイットに与えられた名前は 川内有緒


    ■著者について
    荻田 泰永(おぎた・やすなが)
    1977年神奈川県生まれ。
    カナダ北極圏やグリーンランド、北極海を中心に主に単独徒歩による冒険行を実施。
    2000年より2019年までの20年間に18回の北極行を経験し、北極圏各地をおよそ10,000km以上移動。
    世界有数の北極冒険キャリアを持ち、国内外のメディアからも注目される日本唯一の「北極冒険家」。
    2016年、カナダ最北の村グリスフィヨルド~グリーンランド最北のシオラパルクをつなぐ1000kmの単独徒歩行(世界初踏破)。
    2018年1月5日(現地時間)、南極点無補給単独徒歩到達に成功(日本人初)。
    2018年2月 2017「植村直己冒険賞」受賞。2021年5月 神奈川県大和市に「冒険研究所書店」開業。
    日本国内では夏休みに小学生たちと160kmを踏破する「100milesAdventure」を2012年より主宰。
    北極で学んだ経験を旅を通して子供達に伝えている。
    著書に『考える脚』(KADOKAWA)がある。
  • 世界的に知られた6人の日本人登山家、冒険者たちの事績を、『山と溪谷』編集長が現地を訪ねて綴った交流の記録。

    1970年代から80年代にかけて活躍した著名な登山家や冒険家、植村直己、長谷川恒男、星野道夫、山田昇、河野兵市、小西政継――。
    世界的に知られた彼ら6人の事績を、『山と溪谷』元編集長が現地を訪ねて綴った交流の記録である。

    すでに揺るぎない実績をもち、多くの著書をもつ彼らであるが、実際にその足跡をたどる旅をからめることで、亡くなった当時と現在とのつながり、継続性に重点をおいた。

    世界的な極地冒険家・植村直己は、グリーンランド・シオラパルクへの旅を。
    アルプスとヒマラヤに数々の記録を残した登山家・長谷川恒男は、カラコルム・フンザへの旅を。
    動物写真家・星野道夫は、アラスカ・シシュマレフへの旅を。
    世界最強と言われた登山家・山田昇は、アラスカ・マッキンリーへの旅を。
    北極点に単独徒歩到達した冒険家・河野兵市は、愛媛県・瀬戸町への旅を。
    そして登山を世界レベルに押し上げた登山家・小西政継は、ネパール・マナスルBCへの旅をトレースする。

    文庫版では写真も多数掲載し、解説をノンフィクション作家の角幡唯介氏が執筆。

    本書で取り上げた6人のうち、4人までが43歳で亡くなっている。
    全員が志半ばでの遭難であり、残された遺族たちの想いも含めて、彼らの登山や冒険が、われわれにその時代、その行為とはなんであったのか問いかけてくる。

    ■内容
    はじめに
    植村直己 時代を超えた冒険家
    長谷川恒男 見果てぬ夢
    星野道夫 生命へのまなざし
    山田 昇 十四座の壁
    河野兵市 リーチングホーム
    小西政継 優しさの代償
    あとがき
    解説 時代と人間への挽歌 角幡唯介


    ■著者について
    神長 幹雄(かみなが・みきお)
    1950年、東京生まれ。
    1975年、信州大学人文学部卒業。在学中休学して、2年弱、アメリカに滞在。
    山と溪谷社入社後は『山と溪谷』編集長、出版部長などを歴任し、山岳雑誌、山岳書を編集するかたわら、多くの登山家たちと親交を結ぶ。
    海外取材の経験も豊富で、個人的にも60カ国以上を旅する。
    主な著書に『豊饒のとき』(1990年、私家版)『運命の雪稜』(2000年、山と溪谷社)『未完の巡礼』(2018年、山と溪谷社)など。共著に『日本人とエベレスト』(2022年、山と溪谷社)があり、第12回「梅棹忠夫・山と探検文学賞」を受賞。
    近著に編著『山は輝いていた ―登る表現者たち13人の断章』(2023年、新潮文庫)がある。
    日本山岳会会員。
  • 豊かな自然と付き合う中で、身体を使って暮らしてきたはずの日本人。
    解剖学者・養老孟司とナチュラリストのC・W ニコルが、現代人の自然欠乏による「身体感覚の衰え」を語る。

    解剖学者・養老孟司氏と作家・冒険家のC・W ニコル氏が、都市生活によって衰えた日本人の身体をテーマに、子どもたちのこと、食べるということ、極地での気づきなどさまざまな問題に切り込んだ対談集。

    アレルギーになる子ども、災害時に火をおこすことが出来ない大人たち。
    便利になりすぎた都市生活によって、あまりに身体を使わない世の中になっていないだろうか。
    そして自然と触れる機会もなくなった現代人は、嗅覚、免疫といった身体機能も衰えている―。そんな問題意識から、話は広がっていきます。

    文庫版には、著者のお二人と交流がある甲野善紀先生による解説を追加しています。

    ■内容
    【1章 森と川と海のこと】
    荒れた森を再生する/日本の杉は苦しがっている/木の力、森の力/森と川、そして海のつながり…ほか
    【2章 食べること、住まうこと】
    田舎の力/都会の罠/虫は貴重なタンパク源だった/何でも食べられるのは「貴族」/木を生かす適材適所…ほか
    【3章 子どもたちと教育のこと】
    「ほったらかし」が一番/二人の子ども時代/母親の世界から飛び出せ/ゲームより実体験/体験を通すと生きた知識が身に付く…ほか
    【4章 虫のこと、動物のこと】
    生き物の分類は分ける人によって変わる/ゾウムシは中央構造線を知っている?/オスは時々いればいい/熊との付き合い方…ほか
    【5章 五感と意識のこと】
    ハエも用心するクサヤのにおい/顔色をうかがうための進化/意識はコントロールできない/「意識の時代」と「身体の時代」…ほか
    【6章 聞くこと、話すこと】
    英語を強制されたトラウマ/気持ちと結びつく日本語/訓読みは難しい/主語の有無は文化の違い/自我の目覚めが遅い日本人…ほか
    【7章 これからの日本のこと】
    子供も、大人も外で遊べ/若者に責任を持たせよ/日本人に覚悟はあるか/言い訳の多い日本人/日本人よ、自分を取り戻せ…ほか


    ■著者について
    養老孟司(ようろう たけし)
    1937年神奈川県鎌倉市生まれ。解剖学者。東京大学名誉教授。
    1962年に東京大学医学部を卒業。1981年、東京大学医学部教授に就任。
    1995年に東京大学を退官。脳科学や人間の身体に関するテーマをはじめ、幅広い執筆活動を行う。
    昆虫研究でも知られ、2022年まで福島県須賀川市の科学館「ムシテックワールド」の館長を務めた。
    著書に『養老先生と虫』(山と溪谷社)、『バカの壁』『「自分」の壁』(新潮社)など多数。

    C・W ニコル(クライヴ ウィリアム ニコル)
    1940年英国ウェールズ生まれ。作家、環境保護活動家、探検家。
    カナダ水産調査局主任技官、エチオピア・シミエン山岳国立公園長などを歴任後、1980年長野県に居を定める。
    1986年、荒れ果てた里山を購入し『アファンの森』と名付け、森の再生活動を始める。
    2002年「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、理事長となる。著書に『勇魚』(文藝春秋)など多数。
    2020年、79歳で逝去。
  • シリーズ累計21万部、待望の文庫化!
    歩行は、脳を変えて、人生を変える!

    シリーズ累計21万部、待望の文庫化!

    簡単、無料で医者いらず。歩行が人生を変える24の理由。
    医者に払う金があるなら靴とリュックに使え! 

    現代病の大半は歩かないことが原因だった。
    歩くと寿命が延びるのはなぜ。
    歩行は、脳を変えて、人生を変える!

    町医者として多くの患者を診療しながら、多くのベストセラー本を著している、長尾和宏先生の新しいテーマである歩くことによる健康法の本。
    平穏死という言葉をはやらせた、死を見つめたテーマ、ボケの問題、薬についてのうんちく、近藤誠教授へのアンチテーゼ。
    これらのテーマから、もっと健康で積極的に生きていこうということに、著者の関心は移っています。
    病気の9割は歩くだけで治ります。
    しかも簡単、ただで、医者もいりません。
    歩くことがどれだけ健康に良いかということを、医者の立場から科学的に証明していきます。
    実際の治療にも多く使われ、効果をあげています。
    歩行が人生を変える24の理由をわかりやすく説明する本です。


    ■内容
    第1章 病気の9割は歩くだけで治る
    第2章 医療の常識に騙されるな
    第3章 健康になるための歩き方
    第4章 歩くと未来が広がる


    ■著者について
    長尾 和宏(ながお・かずひろ)
    1958年、香川県生まれ。医師、医学博士。
    84年、東京医科大学卒業、大阪大学第二内科入局。
    95年、兵庫県尼崎市で開業、2006年より在宅療養支援診療所となり、外来診療と24時間体制での在宅診療を続ける。
    日本尊厳死協会副理事長、日本慢性期医療協会理事、日本ホスピス在宅ケア研究会理事、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本禁煙学会専門医、日本在宅医学会専門医、日本内科学会認定医、関西国際大学客員教授、東京医科大学客員教授。

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