『グイン・サーガ(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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ナリスをめぐる神聖パロとゴーラの対立は、グインの尽力によって収まり、つかのまの平和が訪れたかに見えた。しかしナリスのからだは、これまでの数々の試練によってひどく蝕まれていた。グインとの初会見のさなか、その異形の不思議に感銘を受けたナリスは、かぼそい声で成しえなかった夢を語りながら、グインに見守られて静かに息を引き取る。その死が知らされるや、誰もが胸ふたがれ、中原は大きな悲しみにつつまれた。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ナリスをめぐってグインとイシュトヴァーンが対立していたその頃、ゴーラではアムネリスが長男を出産したのち、イシュトヴァーンを恨みながらみずからの命を絶っていた。いっぽうナリスを捕らえたままのイシュトヴァーンは、ケイロニア軍と何度かの激突ののち、グインとの一騎打ちとなるが、それに敗れて捕虜となり、ヤンダル・ゾックにかけられていた催眠暗示を魔道師によって解かれ、呪縛から逃れたかに見えたのだが……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンのマルガ奇襲によって、ナリスは囚われの身となった。彼の処遇と和平をめぐって、イシュトヴァーンは、グイン、リンダヴァレリウスの三者から会見を申し入れられ、四人は一堂に会することになる。しかし中原の運命を左右する交渉は決裂し、ついにゴーラ軍はケイロニア軍と激突する。先陣を切ったゼノンが苦戦を強いられ押されてゆくのを見たグインは、黒竜騎士団に号令し、ともに大地を蹴って戦場に赴く。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ナリス軍と別れて失意のまま放浪していたリギアは、まったくの偶然からゴーラ軍の不穏な動きを知る。その情報を伝えるべくリギアはイェライシャの力を借りてふたたびナリスのもとへ。いっぽうリンダは、ナリスと再会しながらも、いったん彼のもとを離れ、神聖パロの名代として、ヴァレリウスとともにサラミスへ旅立っていた。その直後、ゴーラ軍の奇襲によってマルガは血に染まる。ナリスに迫らんとするイシュトヴァーンの、悪鬼のごとき姿がそこにあった。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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リンダの帰還を受けてナリス陣営の動きはにわかにあわただしさを増していた。いっぽうイシュトヴァーンは、ナリスの去就に心を惑わしつつ軍を進めていたが、マルガ直前でスカール軍の奇襲を受ける。たちまち応戦するイシュトヴァーンに、スカールは一騎打ちを挑みかける。激しく激突する両雄の憎悪と因縁。劣勢となったイシュトヴァーンは決着を避けて逃げ延びるも、負傷した彼はヤンダル・ゾックの魔の力に屈してしまう。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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怪異に彩られたクリスタル・パレスでグインは、魔王子アモンとあいまみえる。その瞳に不吉な予兆を見るグイン。いっぽうヤンダル・ゾックの魔道によって睡り続けていたリンダは、不意に目ざめて、グインに関する予知を口にする。その言葉にしたがい、グインはリンダとスニを連れ、古代機械を利用して、クリスタル・パレス脱出に成功する。しかしリンダをさらなる苦難が待ち受ける。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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死人の軍勢を追撃するイシュトヴァーンのゴーラ軍は、竜頭の怪物兵に遭遇し、思わぬ闘いになる。いっぽうグインが率いる軍勢は、ゴーラ軍の近くをかすめるように進軍し、妖気漂う街、シュクへ到着。グインはレムスと会見し、ヤンダル・ゾックはナリスの命を盾にグインを恫喝しようとする。しかしグインは逆に、ヤンダルの魔宮、クリスタル・パレスへ入ることを希望する。彼の帰還を阻むであろう魔性の存在を知りながら……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーン率いるゴーラ軍を襲撃したのは、宿敵であるクムの王子タルーの軍勢であった。捕らえられ拷問にかけられたタルーは、兵を調達した謎の老人のことをもらした。その正体を突き止めるべくイシュトヴァーンは、途中の村を焼きつくしながら鬼神のごとく進めてゆくうち、死者の軍勢という奇怪な噂にゆきあたる。一方グインは、ヴァレリウスと会談したのち、つづいてレムスと会うべく危険な策を練るのであった。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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グイン出陣す! ナリス新政府とレムス政府との対立は、すでにパロのお家騒動の枠をこえて各国の思惑を刺激する動きとなっていた。そんな戦乱の時代の予感が中原を重苦しく覆うなか、それまで外国内政不干渉を原則としていたケイロニアがついに動いたのである。いっぽう、同時期に出兵した、イシュトヴァーン率いるゴーラ軍は、山中で思わぬ仇敵に遭遇し、はやくも戦闘に突入していた。二巨頭の動向が風雲急を告げる新展開!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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アルド・ナリスは復活した! 正統なるパロ聖王アルド・ナリス一世を発表したのである。さらに、レムスを王位簒奪者として弾劾し、中原諸国に共闘を呼びかけた。これに対しレムス政府は、ナリスを国賊として討伐する布告を発し、また新政府を容認する者は逮捕・処刑とのきびしい姿勢をあきらかにした。このかつてない動乱の予兆に、各国もあわただしい対応に迫られ、歴史は動こうとしていた。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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アルド・ナリスの訃報はまたたくまに世界を駆けめぐった。突然の知らせは、スカールの激怒、イシュトヴァーンの動揺、グインの懐疑、マリウスの狼狽と、大きな衝撃を引き起こす。一方ヤンダル・ゾックは、悲しみにつつまれるナリス軍を竜頭の巨人兵に襲わせると同時に、密通者の身体を使ってその陣内に出現せんとしていた。そのとき異空間からの力が密通者を焼きつくし、ヨナの頭の中にヴァレリウスの心話が響きわたった。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ジェニュアからの脱出を図らんとするナリス軍。そしてこれを追討するレムス国王軍。両者は夕刻、ルーナの森でついに激突した。ヤンダル・ゾックのあやかしか、巨大な眼球となった不気味な月が見おろす下での戦闘は熾烈をきわめ、森は鮮血に染まる。同じ月の下、魔空間に変容したクリスタル・パレスで、恐怖に打ち震えるリンダの姿があった。そしてその一方、戦場を驚愕の知らせが駆け抜ける。「アルド・ナリス崩御--」と。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ヴァレリウスとイェライシャは、ノスフェラスでついに伝説の大導師アグリッパとあいまみえた。ふたりが異様な姿のアグリッパと語りあっていたころ、ジェニュアには、レムス国王の命によるナリス追討軍が迫っていた。ヨナたちは、ラーナ大公妃を人質に取り、ナリスを脱出させるべく策略をめぐらすが、対峙したナリス軍と国王軍はついに激突! 夜陰にまぎれて、馬車を走らせるナリスらの前に、黒々と広がるのはルーナの森。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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伝説の大導師アグリッパはどこに? 探索を続けるヴァレリウスは、ルードの森で《ドールに追われる男》の異名を持つイェライシャ老師から、アグリッパはノスフェラスにいるとの情報を得る。一方、病床のナリスを訪れた彼の聖母ラーナ大公妃は、ナリスの一連の行動を鋭い舌鋒でなじるのであった。そしてついに、イェライシャとともにノスフェラスの奥地に飛んだヴァレリウスだが、そこで、生ける神秘を目撃することに!!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ナリスはやむなくランズベール城を捨て、ジェニュアに本拠を移した。そこで自分を聖王として迎えてくれた高僧、武将たちを集めて会議を開いたナリスは、みなに呼びかけた。パロがキタイの竜王の標的となったことは全中原の存亡にかかわる問題であり、それに対処するには中原列強の助力を求めるほかはないことを。一方ヴァレリウスは、グラチウスからの要請を受けてアグリッパのアジトをもとめ、ルードの森へと旅立った。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ナリスの決起に応えてアルカンドロス広場につめかけたクリスタル市民。それに対して、無差別殺戮を始めた竜頭の騎士たち。彼らは《竜の門》と呼ばれる竜王ヤンダル・ゾックの手のものだった。その突然の出現は、予想以上にキタイの魔の手がパロの中心部にまで入り込んでいることを、ナリスに実感させる。一方、囚われの身となり拷問に責め苛まれるヴァレリウスのもとに、意外な人物が驚くべき申し出をもって現れた……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ナリスは遂に国王に対し兵を挙げた。彼に好意的なアムブラをはじめ、クリスタル全市に〈ナリス起つ〉のしらせがたちまち広まる。だが、ナリスがもっとも信頼する腹心のヴァレリウスは、囚われたまま消息がとだえていた。やがて国王側は破城槌でナリスたちのたてこもるランズベール城の城門にうちかかり、さらに降伏勧告の新書を届けてよこ--?ナリスは現王レムスを倒せるのか? さもなくば死あるのみ。反乱の成否は?(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ときならぬ嵐がパロを吹き荒れるなか、聖王宮を訪れていたリンダは、突如レムス国王から呼び出しを受けた。レムスと対面した彼女は、彼が何ものかにとり憑かれており、もはや以前のレムスではなくなっていることを見抜いた。レムスにとり憑いたそれとは……。とうとうリンダの前に不気味な竜王が正体を現す!? 一方、リンダの消息が途絶えたとのしらせを受け、異変を察知したナリスは、謀反の決行を早める決心を固めた!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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獅子心皇帝アキレウスほか重臣たちの前で、グインとシルヴィアは婚礼を挙げ、グインは皇帝よりケイロニア王大元帥の称号を授けられる。そのころパロのカリナエ宮では、ヴァレリウス以下ナリスの反乱にくみする主だったものたちが、はじめて一堂に会し、決意を新たにしていた。一方、武力でトーラスを制圧したイシュトヴァーンだったが、思うようにユラニアへの帰還を果たせずに、日々いらだちをつのらせるのだった!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンは、彼の傭兵時代の行為が国への反逆にあたるとして告発され、トーラスで審問を受けることになった。臨時法廷に出廷したイシュトヴァーンだったが、まるで罪人のような扱いに怒り心頭に発する。一方、弁護をかってでたカメロンは、不利な状況下にありながら、イシュトヴァーンを守るために、鬼神のごとき迫力で告発側の証人に迫る。やがて審問が進むうち、事態は思いもかけぬ恐るべき展開を見せ始めた!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンに、トーラスから出頭を求める使者が来た。彼の過去の行為が謀反にあたるとして告発されたというのだ。イシュトヴァーンは急遽トーラス行きを決定する。一方、歓呼の嵐のなかサイロン入りしたグインたちは、皇帝アキレウスと再会を果たし、シルヴィア、オクタヴィアの二人の皇女は皇帝のもとに迎え入れられる。さらに皇女は、かねての約束どおり、グインを大元帥に任命、ケイロニア王の称号をも授けた!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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シルヴィアを救出したグインたちは、キタイからノスフェラスを越え、無事トーラスにたどり着いた。マリウスは、愛妻のタヴィアが帰りを待ちわびる〈煙とパイプ亭〉に戻り、娘のマリニアを初めてその腕に抱く。そして、グインもまた〈煙とパイプ亭〉を訪れ、主人のゴロダに、かつてセム族の襲撃を受けたスタフォロス城で、ある勇士から託された伝言を伝えるのだった……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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かつて抱いていたわだかまりを解き、スカールはナリスにノスフェラスでの体験を語り始めた。スカールがそこで見た星船、巨大な手足のないひとつ目の赤ん坊、クラーケンの入った柩などの光景は、ノスフェラスの秘密の解明を望むナリスを興奮させ、ふたりは夜更けまで話し込む。そして遂に、スカールはナリスの考えに賛同し、中原への侵略を目論んで迫り来るキタイの竜王の魔手を阻止するため、ともに戦うことを約束するが……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンは身重のアムネリスに、モンゴールの将軍の位を返上し、復活を宣言したゴーラの第一代の王となることを告げた。一方、マルガでは、ナリスが妻のリンダに、彼女の弟でもある国王レムスに対して、謀反を企てていることを告白していた。やがて、ナリスの意をうけて極秘裏にマルガを訪れた黒太子スカールは、そこで驚くべき事実を知らされる。竜王の支配下にある東の国キタイが中原を狙っているというのだ!?(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンはあらたな支配者として、ユラニア統治を開始した。そんな折、首都アルセイスの街に予言者による妙な噂がひろまっていた。「イシュトヴァーン将軍こそが、ゴーラ三国の正当なる支配者である」というのだ。さらに、故ゴーラ皇帝が黄泉よりたちもどり、みずから後継者をさいしめすだろうという、ご託宣までが提示された。このあからさまな予言騒ぎに当惑したイシュトヴァーンは、対応を迫られるが……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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リギアはいま、草原地方にいた。ナリスからの密書を携え、遠路はるか黒太子スカールに会いにきたのだ。草原へ旅立つまえ、ナリスに呼ばれたリギアは彼の変貌に深い感慨を禁じえなかった。だが、はかなげな外見とはうらはらに、彼はレムス王への強固な反逆の意志を彼女に明かした。イシュトヴァーンとともに、中原に覇をとなえる決心をしたナリスの熱い思いを伝えるべく、リギアはスカールを探しもとめて、草原を彷徨う。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンとタリクひきいるモンゴール‐クム軍連合軍は、タルー、ネリイのユラニア軍に、数のうえではおよばなかった。そこで、イシュトヴァーンは得意の奇襲作戦にうってでた。まずは敵の虚を突き、大将のひとりであるネリイの首級を狙おうというのだ。イシュトヴァーンは夜陰に乗じ密かに軍を進め、朝まだき敵陣へといっきに切り込んでゆく……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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自ら軍師アリストートスを手にかけたイシュトヴァーンは、ゴーラ統一にむけてユラニアへの攻撃を決定、進軍を開始。彼は野望達成のために、国元トーラスからの帰還命令を無視しながら、まるで憑かれたようにひたすら突き進む。一方、イシュトヴァーンのたくらみを察知したかのように、ケイロニアが国境に向けて軍隊を動かしはじめたという報せが入り……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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クムとの交渉期限を目前に控え、パロから戻ったイシュトヴァーンは、ルーアン近くに進駐した自軍と合流した。ただちに彼の帰還を待ちわびていたカメロンたちと、クムの第三公子擁立について合議に入る。だがそのいっぽうで、ヴァレリウスによって明らかにされた軍師アリの過去の罪業の数々は、イシュトヴァーンに恐るべき衝撃を与えていた。それは、アリに対する燃えるような憎悪の念となって、ふくれあがってゆくが……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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たがいに手を組んで中原に覇を唱えようとナリスにもちかけ、密談を首尾よく果たしたイシュトヴァーンは意気揚々と帰途についた。そんなイシュトヴァーンの前に、彼を手に入れ、さらには中原支配までも目論むグラチウスが現れる。あやうくその術中に陥りかけたイシュトヴァーンだが、気配を消すことに長けたヴァレリウスの介入によって危地を逃れた。しかし、今度はアリの命をうけたヤミ魔道師オーノの魔の手が……!?(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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中原の未来を左右する重大な決意を胸に秘め、イシュトヴァーンはナリスに会うためにマルコとともにパロに潜入した。厳重な警戒をくぐりぬけ、ナリスが養生するマルガの離宮そばまで近づいた二人は、国王派の魔道士によって張られた結界をおかしてしまう。不審な人物としてとらえられた二人を救ったのは、宰相ヴァレリウスだった。彼の手引きにより、無事会見にのぞんだイシュトヴァーンの口から発せられた言葉とは……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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タリオ大公をみごと討ち果たしたイシュトヴァーン率いるモンゴール・ユラニア連合軍は、余勢をかって一路クムの首都ルーアンを目指して進軍する。クムに残された道は二つに一つしかない。国中が焦土と化すも、イシュトヴァーン軍に対し、死力を尽くして徹底抗戦するか、それとも第三公子のタリクをイシュトヴァーンの傀儡として擁立し、あまんじてその支配を受けるかだった。クムに示された交渉の期限は15日後に迫る!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンは、圧倒的な軍勢を誇るクム軍を相手に、小勢ながらも敵の意表をつく巧みな戦法をもちいることで、善戦していた。勝利を疑わずにいたクム軍だが、数の優位を活かせないまま、イシュトヴァーンの作戦にしだいにその数を減らされていった。劣勢を挽回しようとするタリオ大公は、総力戦をいどもうとするが……。ゴーラの命運を賭けた宿命の戦いは、戦場を血に染めて、いまや終局を迎えようとしていた。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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アリのめぐらした恐るべき策謀によって、ユラニアは大公以下、おもだった重臣を失った。その血の惨劇で息子を殺されたクムのタリオ大公は、怒りに燃えて挙兵、一路ユラニアを目指し軍を進める。いっぽう、イシュトヴァーンはクムを迎え撃つため、手勢の騎士団とユラニア軍をひきつれ、クムとの国境へと軍を進めるが……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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クムの三公子とユラニアの三公女による三組合同の結婚式。ユラニアの都アルセイスで行われるその婚礼の儀に、イシュトヴァーンはモンゴール大公の代理として参列するため、四千人のモンゴール騎士団をひき連れて出立した。この政治的な結婚によって、ゴーラ三大公国は、その平和と繁栄を約束されたかのように思われたが……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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モンゴールの都、トーラス。アレナ通りの〈煙とパイプ亭〉の主人ダンは不安な日々を送っていた。偶然、ミダの森の虐殺の秘密を知ってしまったダンは、アリの魔の手が自分たち家族にまで及ぶことを怖れていたのだった。左府将軍カメロンが彼らを守ると約束してくれたのだが、アリの帰国以来、ふたたびアレナ通りに怪しげな連中がうろつき始めたのだった……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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アルド・ナリスが政治の表舞台を去ってのち、副宰相となったヴァレリウスは、アムブラに過酷な弾圧を加えた。主だった学生は逮捕され、塾は閉鎖。抵抗するものはいなくなった。だが、その絶望的な状況にも、リギアだけは屈しなかった。弾圧のきっかけとなったコント子爵を謀殺する動きを察すると、すぐさまヴァレリウスに一矢を報いるべく、子爵の脱獄を計画するのだった……。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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パロ建国以来の大事件となった過激派学生の市庁舎占拠事件も、学生弾圧を指揮するヴァレリウスの力でついに解決をみた。だが、その頃この事件の結末に大きな影響を与えたアルド・ナリスは、悪僧カル・ファンの拷問による傷がもとで、生死の境をさまよっていたのだった。ナリスの身を案じて枕元に寄り添うリンダとリギア。その二人に医師は衝撃的な事実を告げた!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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カル・ファンの拷問によって瀕死の重傷を負ったアルド・ナリス。ようやく意識を取り戻した彼を待っていたのは、いよいよ情勢が切迫してきた市庁舎占拠事件だった。事件が飛び火して、いましもパロ内乱が起きるかもしれぬという。万策尽きたヴァレリウスに、ナリスは、ベッドに横たわったまま、事件解決の恐るべき秘策を授けた……。第50弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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パロ王国クリスタル市アムブラ。そこは、たくさんの私塾が立ち並ぶ学生街として全世界に知れ渡っている。今、アムブラは、街が生まれて以来の騒乱に巻き込まれていた。国王レムスの悪政に憤った過激派学生が、市庁舎占拠の暴挙にでたのだった。うろたえるばかりで有効な手段を打てないパロ宮廷。頼みの綱は、幽閉中のアルド・ナリスだったが、この時、ナリスには怪僧カル・ファンの魔の手が忍び寄りつつあった! 第49弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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国王とアムブラの学生とのあいだで、緊張が高まりつつあった。パロに祭政一致の強大な王権を打ち立てようとするレムスにとって、王の絶対性を否定する学生たちを許すことはできなかった。不敬な論文をめぐって一触即発の状態になったアムブラ。学生たちに好意を寄せるアルド・ナリスは、事態を解決すべく、ついにレムスとの謁見に臨むことになったのだが……。レムスとナリスの確執の行方は? 第48弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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中原の宝石パロ。先のユラニア戦役の影響もなく、アルド・ナリスとリンダは、平和な新婚生活を送っていた。ナリスの気難しさも、どうやらリンダの力で和らぎ始めたようだった。だが、その穏やかな生活にも、徐々に国王派とアムブラの学生たちの対立が影を落とし始める。一方混乱のトーラスでは、ヴァラキアを捨てモンゴールにやってきたカメロンが、イシュトヴァーンをアリの手から取り戻すべく、ついに活動を開始した! 第47弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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第二次ユラニア戦役もついに終結に向かおうとしていた。グインを失ったケイロニア軍がアルセイスを去り、引き続きクムもモンゴールもこの地をあとにしようとしていた。そんな慌ただしい時期にもイシュトヴァーンだけは、彼のすさんだ心を慰めてくれたリーロ少年を、弟分としてトーラスに連れ戻すことができないかと悩んでいたのだが……。少年の身の上に眼を光らせ、機会をうかがっていたアリはひとつの計画を実行に移した! 第46弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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「グイン将軍去る」。この報は、ケイロニア黒竜騎士団のみならずアルセイスに駐留する中原各国軍すべてを困惑させた。特に、モンゴールのイシュトヴァーンにとって、これは裏切り行為以外の何物でもなかった。激怒したイシュトヴァーンは、降りしきる雨の中、ひとりアルセイス市街に掛け入った。そこで、かつて故郷で別れた友によく似た少年と出会った。少年はイシュトヴァーンの心に光明をもたらすかに見えたのだが……。第45弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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エルザイム、バルヴィナとユラニア国内を転戦した黒竜騎士団は、ついに首都アルセイスを目前にしようとしていた。シルヴィア皇女誘拐の責がユラニアにないことがわかった今、グインに戦う気持ちはない。しかし、この機にイシュトヴァーンの名を知らしめ、将来の布石とするため、モンゴールのアリは、アルセイスを焼きつくすつもりだった--グインが間に合うか、それともアリの策謀が勝つか、風雲急を告げるアルセイス! 第44弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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「モンゴール軍・クム軍二万が、ケイロニア軍より三モータッドのラインに到着しだい、時をうつさずエルザイムの砦に総攻撃をかける」。 グインはついに決断を下した。誘拐されたシルヴィア皇女を救出するためには、目の前に立ちはだかるエルザイム城砦を、完膚なきまでに叩きつぶさねばならない。焦燥を内に秘めて、豹頭の戦士は黒竜騎士団精鋭の先頭に立った! 果たしてシルヴィア皇女の行方は? 今ふたたび運命の変革の時が迫る。第43弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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黒竜騎士団をひきいてエルザイムに達したグインのもとに、一通の書状が届いた。ユラニア領に入ったモンゴール―クム連合軍よりの会見の申し入れだった。グインが指定した場所は、両軍の中間地点カレーヌ。この名も知れぬ寒村で、ケイロニア黒竜将軍グインとモンゴール左府将軍イシュトヴァーンが、相まみえることになった。かつて長い冒険の旅を共にした二人が、運命の変転によって、今ふたたび同じ戦場に赴くのか!? 第42弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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シルヴィア皇女誘拐される! この報はケイロニアを大きくゆるがせた。悲嘆にくれるアキレウス皇帝にかわり、捜査の総指揮をとるグイン。しかし、首都サイロンへの戒厳令、街道の封鎖をもってしても、いっこうに犯人の行方はつかめない。さすがのグインも焦燥を隠せなくなってきたその時、ついに犯人からの連絡が……。犯人の名は、グインを、彼自身の運命を大きく変えることにもなる大遠征へと旅立たせることになった。第41弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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サイロンは一年でいちばん美しい季節、北国の短い夏をむかえていた。隣国ユラニアの戦乱もおさまり、ケイロニアの人々は平和を満喫していた。黒竜将軍グインにとってもそれはひさかたぶりの平穏な日々だった。だが、ひとりの舞踏教師が宮廷を訪れたとき、ケイロニアを震撼させる大事件が巻き起こるのだった! たぐいまれなる美貌を持つこの男の正体とは? ケイロニアに舞台を移し豹頭の戦士グインの活躍を描く! 第40弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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吟遊詩人マリウスは、最愛の妻オクタヴィアを連れて、彼の第二の故郷というべきトーラスの居酒屋を訪れた。そこに腰を落ち着け、新婚生活を送るつもりだったのだ。しかしそのマリウスに、居酒屋の息子・ダンは、偶然知って胸を痛めていたイシュトヴァーン将軍の秘密を語り聞かせた……。イシュトヴァーンとマリウス、かつて幾多の冒険をともにしてきた二人の運命は、ふたたび深く交差していくのだった! 第39弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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パロでは、アルド・ナリス公爵と王女リンダの結婚式が華々しく始まった。贅をつくしたセレモニーがとりおこなわれ、ロイヤルウェディングを祝って各国の使節が次々とクリスタルの都を訪れる。しかし、その中には二人が期待していた、式に出席するはずのケイロニア使節グインの姿はなぜか見えなかった。喜びに満ちた二人の結婚に酔うパロ。しかし彼らのあずかり知らぬところで、世界はふたたび大きく動き始めていたのだった。第38弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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パロでは、王女リンダとアルド・ナリス公爵の結婚式が刻一刻と近づきつつあった。国民の敬愛を一身にあつめるふたりのロイヤルウェディングに、沸きたつような興奮に包まれるクリスタルの都。そんな日々の中、リンダはいままで知ることのなかったナリスの素顔に触れ、いっそう彼に惹かれていく。一方、遠く離れたモンゴールには、かつて将来を誓った相手の結婚式に激しく動揺するアムネリスと、イシュトヴァーンの姿があった。第37弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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退屈な宮廷儀式の日々にほとほと嫌気がさしていたイシュトヴァーンは、ついにモンゴールを離れようと決意した。ところが、まさに彼が脱出せんとするそのとき、16歳の時に別れたカメロン船長が、沿海州代表団としてモンゴール宮廷に現れたのだ! 自信を失いかけ、カメロンに救いを求めるイシュトヴァーン。その姿を軍師アリの邪悪な視線が追う--。イシュトバーンをめぐる人間関係は、一気に緊張の度を高めるのだった。第36弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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クムの桎梏を逃れてあらたな歴史を踏み出した新生モンゴール。だが四囲の情勢は予断を許さず、クム軍はいまだモンゴールとの国境をうかがう。そして、救国の英雄イシュトヴァーンがその掃討のために派遣された。一方、イシュトヴァーンの軍師アリは、クムとの調停を順調に進め、和平はすぐにでも成立しそうに思われていたが--。前線からの報を待つトーラスにもたらされたのは、意外にも突然のクム軍の奇襲だった。第35弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンとアムネリスが首尾よくトーラスを取り戻したその頃、パロでは王女リンダがふたりの若き貴族の求愛にこころを悩ませていた。恋人イシュトヴァーンの噂をめぐって、頼りとしていたアルド・ナリスとのあいだには溝が広がるばかり。広い宮廷で彼女の悲しみを知るのは侍女のスニひとりという毎日だった--。そしてある時、リンダを想うアレリアス伯爵はナリスと衝突、決闘を申し込むことになった。第34弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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イシュトヴァーンの鬼神のごとき戦いぶりと軍師アリの策略。それに、モンゴールの復活を願う市井の人々の身を挺しての働きが加わって、トーラスはクムの桎梏から解き放たれた。ついに念願のトーラス入城を果たし、また新たな恋を得て幸福の絶頂にあるかに見えるアムネリス。だが、イシュトヴァーンにとっては、周囲の情勢は必ずしも楽観できるものではなかった。第33弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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クムの虜囚から一転、モンゴール再興軍をひきいてトーラスへと攻めのぼるアムネリス。彼女を助けるイシュトヴァーン。そしてイシュトヴァーンに影のようにつきそう軍師アリ。しかし、彼らの軍勢は実際にはモンゴールの残党と野党の混成軍にすぎなかった。首都トーラスには数にまさるクム正規軍。そして、背後には本国から急遽かけつけるタルー公子麾下の精鋭が迫る! 戦場のミダの森は一触即発の緊張に包まれた!! 第32弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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パロを中心とする連合軍の前に国破れ、自らはクムの虜囚となった公女アムネリス。だが、王たらんとする野望に燃え、その方途をさぐっていたイシュトバーンは、アムネリスを助け出し、彼女の名の下に、滅び去ったモンゴールの再興をめざさんとするのだった。そして、屈辱の日々をおくっていたアムネリスを首尾よく救出することに成功した彼は、手始めに部下の盗賊を従えてルシニアの廃砦に本拠をかまえるのだったが……。第31弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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ユラニアによる奇怪なケイロニア侵攻の謎を解明すべく、長駆首都アルセイスへと乗り込んだグイン。その前に現れた黒魔道師グラチウスは、ユラニア宮廷の裏面に蠢動する人間模様をつぶさに見せつけ、また遙かノスフェラスへと彼をいざなうのだった。未曾有の大河ロマンは、第30弾を経て、いままさに急展開のときを迎える!第30弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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国を滅ぼされ、今は大公の愛妾としてむなしく日々を過ごすモンゴールのアムネリス。しかしその胸裏には熱い復仇の念が……。そして王への野望に身を灼くイシュトバーンとアムネリスの運命がここに出逢い、その糸は新たな模様を織りなしはじめた。一方ついにユラニア宮廷へ乗り込んだグインは、そこに尋常ならざる気配を感じ取る。次第に正体を現す異形のものの姿……。グインもまた自らの運命との対峙の時を迎える!第29弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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