『海外文学、ダイレクト出版、同人誌・個人出版、配信予定を除く(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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「真理は井戸の中にあるとは限らない」
「世界最初の探偵小説」と言われる短編です。名作を新訳でお楽しみください。 -
それにしても我ながら用意周到な犯行だった。
19世紀のアメリカ文学者エドガー・アラン・ポー(Edgar Allan Poe, 1809 - 1849)のこの短編小説のタイトル ❛The Imp of the Perverse❜ は、従来は「天邪鬼」と訳されることの多かったものですが、日本古来の神または悪魔であるところの「天邪鬼」と、ポーがここで提唱している新しい概念とはまったく似て非なるものですので、今回は仮に「倒錯の悪魔」という訳語を当てて訳出してみました。名作を新訳でお楽しみください。 -
それはわが生涯の記録における戦慄の一ページであった。
この「ベレニス」というゴシック・ホラー小説は、1835年に初めて雑誌発表された際、読者から「内容が残酷すぎる」という苦情が多く寄せられた。出版社側からこの指摘を受けたポーは「多くの雑誌は同様の小説を載せて発行部数を伸ばしている」「私の目標は高評価を得ることだが、まず読まれなければ高評価も得られない」と反発したものの、10年後に他の雑誌に再発表した際にはこれに配慮する形で幾つかのパラグラフを削除しました。今回訳出したのはこの削除前の無修正ヴァージョンです。 -
「恋愛を目の前にして 堕地獄を語るのかしら」
19世紀フランスの抒情詩人、シャルル・ボードレール(Charles-Pierre Baudelaire, 1821 - 1867)が遺した唯一の韻文詩集『悪の華』の初版(1857年)のうち、特に「悪の華」と題された一章から数篇を選んで日本語に訳しました。読者諸氏がボードレールに興味を持つきっかけとなれば幸いです。
<目次>
「破壊」
「殉教の女」
「レスボス」
「地獄落ちを宣告された女たち」
「仲よし姉妹」
「血の噴水」
「ベアトリーチェ――永遠の女性」
「吸血鬼転身」
原題および画像のソース -
それは絶望よりも捨て鉢な何かだった。
この「群衆の人(The Man of the Crowd)」もまたエドガー・アラン・ポー(Edgar Allan Poe, 1809 - 1849)が遺した名高い短編小説の一つですが、ここに描き出されたような「怪人」は、現代ではリアルのみならず、ヴァーチャル空間においても出没します。インターネットの掲示板、コメント欄、SNS等、不特定多数の人間が群がる匿名性の高い空間は、いずれも陰湿な犯罪の温床であり、「怪人」の絶好の住み家なのです。 -
銃口の中に天使か悪魔が見える。どちらが見えるかで行き先が決まる。
「銃口の中には天使と悪魔が住んでいる。どちらが見えるかで死後行く場所がわかる」
マフィア専属の殺し屋として仕事をこなす主人公は、会計士の家にいた幼い少年を殺せず、自分の息子として育てることに。
彼の父親もまた殺し屋であり、「銃口の中に天使と悪魔が住んでいる」と馬鹿げたことを言ってはばからなかった。
主人公は息子に銃を仕込み、自分の後継者として育て上げるのだが……。
表紙:TEM(@TEMdesu_)様
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トウモロコシ畑でブギーマンが狙っている。
父が営むトウモロコシ畑を今日も今日とて駆け回るおてんばサム。
収穫期に訪れる出稼ぎ労働者たちとも仲良しだ。
ある日サムが案山子の根元に埋めた宝箱を掘り返していると、口がきけない大男が現れた。
過去の惨劇のショックで言葉を忘れた彼は、仲間内でサイレンス・ジョニー……だんまりジョニーと呼ばれている。
サムはジョニーと大親友になるのだが……。
(ホラー/ミステリー/短編)
イラスト:mink(@mink_171219)様
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ジェーブル伯爵の屋敷に強盗が入り、秘書のダバルが殺されます。ところが、盗難はあったのに盗まれているものはなく、犯人の一人は銃で撃たれて深手を負っているはずなのに、どこにも見つからない……この不可解な事件を高校生イジドール・ボートルレが鮮やかに解明してゆくうちに、ボートルレとルパンの激しいな戦いが始まります。やがて事件は、フランスの歴史にも大きく関わってきた壮大な「空洞の針」の謎へと発展してゆくのです…。 さまざまなトリック、暗号文の解読、ボートルレとルパンの激しい知能戦、どんでん返し、驚愕のラストと、ルパン・シリーズのみならず、探偵小説、冒険小説としても一級の大傑作です! ルビ付、縦書き。モーリス・マユによるモノクロ挿絵13点収録。
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19世紀イギリスを代表する美術評論家、社会評論家であるジョン・ラスキンが1951年に発表した「The King of the Golden River」の新訳&完訳です。
宝の谷を持つ三兄弟のうち、末っ子のグラックはやさしい子でしたが、上の二人の兄ハンスとシュワルツは、強欲だったので腹黒兄弟と陰で言われていました。この腹黒兄弟のせいで南西風の怒りを買い、宝の谷に住めなくなってしまうのですが、ひょんなことからグラックは黄金の川の王と出会うのです…。 おとぎ話の形式を取りながらラスキンの哲学も感じさせる、短くも味わい深い作品で、イギリス・ファンタジーの夜明けを告げる作品の一つです。 ルビ付、縦書き。エリザベス・M・フィッシャーによるカラー&モノクロ図版を45点収録。 -
フランス人作家プロスペール・メリメの「Carmen」をレイディ・メアリ・ロイドが英訳したものの重訳で、新訳&完訳です。わたしは地理学上の調査のためにアンダルシアを旅している際に、ふとしたきっかけでドン・ホセという訳ありな様子の男と知り合います。その後、逮捕され死刑となる運命のドン・ホセから、カルメンというボヘミア女との悲劇的な恋物語を聞くことになるのです。 ビゼーのオペラ「カルメン」の原作となる中編小説であり、今は世界中で有名なカルメンという強烈な女性キャラクターを生み出した傑作です。 ガストン・ヴィリエの原画をユージン・ディシジーがエッチングした美麗なモノクロ図版26点収録(表紙もその一つを使っています)。
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イギリス人の挿絵画家として有名なウィリアム・ヒース・ロビンソンが、挿絵のみならず物語も作り上げた「Bill the Minder」の完訳&本邦初訳です!
いとこの子守りで才能を開花させた少年ビルは、トロイの町を追われた王と出会います。そして王に再びトロイの町を取り戻させるために、子どもたちと舞台を作ってトロイに進軍します。するとその道中で、色々な旅人に遭遇し、不思議な物語を聞かされるのです。やがて様々な人物たちを加えた部隊は、トロイの町に到着するのですが…。 旅人たちが語る、ナンセンスなのにどこか味わい深い物語の数々が、独特の世界を作り上げている名作です! ウィリアム・ヒース・ロビンソンによる、カラー図版15点、モノクロカット145点を収録。 縦書き、ルビ付き、訳注付き。 -
G.K. チェスタトンのFather Brownシリーズの各短編をわかりやすい日本語に翻訳した『新訳 ブラウン神父』、この本はその選集です。
この版では The Wisdom of Father Brown に収められている作品の中からより面白味のある7つの話を選び、以下の順に紹介しています。
※ 英文は付いていません。
≪目次≫
・機械のエラー (The Mistake of the Machine)
・ゆがんだ鼻 (The Head of Caesar)
・ペンドラゴン家の呪い (The Perishing of the Pendragons)
・路地の人影 (The Man in the Passage)
・ジョン ブルノワのおかしな罪 (The Strange Crime of John Boulnois)
・紫のカツラ (The Purple Wig)
・ブラウン神父のおとぎ話 (The Fairy Tale of Father Brown)
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アメリカの作家ロバート・ローソンの「Rabbit Hill」の新訳&全訳です。ウサギのジョージーの一家や、小さな動物たちが住む丘のお屋敷に、新しい住人がやって来ます。丘の動物たちは大騒ぎです。果たして新しい住人はどんな人たちなのか? 野菜畑を作ってくれるのか? 罠や仕掛け銃や毒餌を仕掛けたりされないか? イヌやネコを飼っていないか? ライフルやショットガンを持っていないか?丘の動物たちは戦々恐々としながら、引っ越してくる新しい住人を待ちますが…。アメリカですぐれた児童文学作品に与えられるニューベリー賞を受賞(1945年)。ローソン本人によるモノクロイラスト52点収録。縦書き、ルビ付き、脚注付き。
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現代ロシアを理解する上でも必読の書!
ジョーンズの農場で飼われていた動物たちは、理想郷を求めるメジャー爺さんの言葉に心動かされて反乱を起こします。そして、ジョーンズを追い出したあとの農場に「アニマル・ファーム」の名を掲げ、動物主義を実践してゆきます。ところが、指導者争いから一気に独裁主義的な色を帯びてくると、農場は理想の姿からどんどんかけ離れてゆき…。ロシア革命に材を取り、スターリニズムや全体主義を痛烈に批判する傑作寓話小説です。縦書き、ルビ付き、豊富な脚注付き。 -
人間は、古来、自己を知ることは可能であるかどうかも含め、「自己とは何であるか」を問い、探究してきた。古代ギリシアにおいて、自己を知るとはどういうことであるかを正面から問題にしたのが、プラトンの初期対話篇『カルミデス』である。自分自身を知るとはどういうことか、その探究のあるべき基本的な道筋を、『カルミデス』は鋭く描き出す。[訳者]船木英哲(ふなき ひでのり)1996年、九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得(哲学・哲学史)。古代ギリシア哲学(ソクラテス・プラトン)を中心に研究。現在、フリーの立場で哲学研究に従事。[訳書]クセノポン『ソクラテスの弁明・饗宴』(文芸社 2006年)
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