『経済、戦記、雑誌を除く(新書)』の電子書籍一覧
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大東亜共栄圏とは、第2次世界大戦下、日本を盟主とし、アジアの統合をめざす国策だった。それはドイツ・イタリアと連動し世界分割を目論むものでもあった。日本は「自存自衛」を掲げ、石油、鉱業、コメ、棉花などの生産を占領地に割り振り、政官財が連携し、企業を進出させる。だが戦局悪化後、「アジア解放」をスローガンとし、各地域の代表を招く大東亜会議を開催するなど変容し、迷走する。本書は、立案、実行から破綻までの全貌を描く。
目次
序 章 総力戦と帝国日本―貧弱な資源と経済力のなかで
第1章 構想までの道程―アジア・太平洋戦争開戦まで
第2章 大東亜建設審議会―自給圏構想の立案
第3章 自給圏構想の始動―初期軍政から大東亜省設置へ
第4章 大東亜共同宣言と自主独立―戦局悪化の1943年
第5章 共栄圏運営の現実―期待のフィリピン、北支での挫折
第6章 帝国日本の瓦解―自給圏の終焉
終 章 大東亜共栄圏とは何だったか -
戦略の古典に学ぶ日本軍敗北の教訓
『失敗の本質』は、日本陸海軍の戦略・作戦の失態を鋭く分析した組織論研究の古典的存在とされている。だが、今も日本ではその教訓が十分に学ばれているとは言い難い。戦略思考の源流は、古代の『孫子』に始まり、19世紀のクラウゼヴィッツの『戦争論』で深化され、現代でも米国・中国の各軍大学校において真剣に学習されている。これら戦略古典でもって『失敗の本質』に採り上げられた例も含め日本陸海軍の戦いを再検討し、現代日本の賢慮なる戦略思考の活性化を図りたい。
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