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『俳句・短歌、ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ(ふらんす堂)(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~12件目/全12件

  • 1,100(税込)
    著:
    千葉皓史
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆第二句集

    濤音のどすんとありし雛かな

    『家族』は私の第二句集である。
    本句集には、『郊外』以後、ほぼ平成末年までの作品を収めた。


    ◆自選十七句
    敲いてはのし歩いては畳替
    外套の中なる者は佇ちにけり
    青空の端に出されし福寿草
    幼子の遊びくらせる二月かな
    ひとつこと済みたるものの芽なりけり
    みづうみにみづあつまれる紫雲英かな
    菜の花を挿す亡き者に近々と
    櫻貝夜深き風は聞くばかり
    濤音のどすんとありし雛かな
    明易き森の中なる灯がともり
    遠国の石を配せる牡丹かな
    萍のうごかぬ水の減りにけり
    いづこへか下る石段夜の秋
    白波に乗る何もなしきりぎりす
    はなびらの間のひろき野菊かな
    コスモスを大人数の去りしなり
    青空の光つてゐたる秋の暮
  • 1,100(税込)
    著:
    鈴木総史
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆第一句集

    どぶろくの瓶の吹雪を飲み干しぬ
     
    『氷湖いま』は異彩を放つだろう。すなわち、地方に立脚するのみの風土詠ではなく、かといってのっぺりとした都市風景でもなく――誤解をおそれずにいえば、「洗練された風土詠」ということになる。
    序より・櫂未知子

    跋・佐藤郁良
    栞・橋本喜夫

    ◆自選十句
    立子忌の咲いて名前も知らぬ花
    生きるにはふるさとを欲り夏蜜柑
    血の記憶ありさうな孑孑ばかり
    メロン食ふたちまち湖を作りつつ
    わたつみの光なら欲し葡萄棚
    林檎狩脚立にすこし海の香
    虫籠を湖の暗さの物置より
    さざなみは船に届かずカーディガン
    灯を点けて塔の全貌夜鳴蕎麦
    ためらはず踏め樏の一歩目は
  • 1,100(税込)
    著:
    中西亮太
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆第一句集
    白魚の唇につかへて落ちにけり

    ものをよく見て、言葉を選んでいること。季語の奥行きを摑み取ることが出来ていること。特に前述した一物仕立ての俳句が際立ってきたことに目を瞠りました。
    (序より・山口昭男)

    ◆作品紹介
    短日やじつと見つめる垣の猫
    人肌の触れて離るる虫の闇
    伸びてゐる木賊と折れてゐる木賊
    初湯出て壮年の身になりにけり
    糊あまくにほへる障子洗ひかな
    神の旅耳にあかるき風過ぎて
    掌に貼りついてゐる種を蒔く
    風吹いて肩の繪日傘まはりけり
    蘭鋳の鼻にあぶくのついてをり
    うすずみの萬といふ文字秋の霜
  • ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    第62回俳人協会賞受賞!

    ◆最新句集
    「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」。暦の中にこのことばを見つけたときなつかしくなった。新年が明けて大寒の少し前、寒さが最も厳しくなる頃の時候である。
    私の生家は瀬戸内の石鎚山の登り口に近く、湧水を水源とする地にある。凍るような朝は蛇口を開け放って出し流した。水が温んでくるのを待って顔を洗うのだ。
    七十二候を眺めるに多くがふとした気づきを誰かがつぶやいたようだ。なかでも玄冬の底に置かれたこの語の寧らかさにひかれる。いっそうの寒さがはじめて水の温みを気づかせる。(あとがきより)

    ◆作品紹介
    雨太く楝の花に吹き込める
    この夜を落葉の走る音ならむ
    春風に背中ふくらみつつ行けり
    烏瓜の花が黙つてついてくる
    日の窓の一つかがやき初氷
    末枯れて足あたたかに人の家
    虎杖やひとり仕事の歌もなく
    凍雲や生簀は声の散りやすく
    靴下のちひさく乾く寒さかな
    秋の水映画に長き掉尾あり
  • 1,100(税込)
    著:
    岩田奎
    レーベル: ――

    ◆第一句集
    ありきたりの身体感覚を彼は言語にしない。
    自らの体も心も凌駕する言葉を、力強く選び取る力が岩田奎にはある。
    天才とは呼びたくない。俳壇は今、畏るべき青年をたしかに得たのである。

    帯より・櫂未知子

    ◆自選十句
    紫木蓮全天曇にして降らず
    しりとりは生者のあそび霧氷林
    愛鳥週間調律師この木木を来よ
    入学の体から血を採るといふ
    柳揺れ次の柳の見えにけり
    にはとりの歩いてゐたる木賊かな
    枯園にてアーッと怒りはじめたる
    靴篦の大きな力春の山
    ハイビーム消して螢へ突込みぬ
    立てて来しワイパー二本鏡割
  • 1,100(税込)
    著:
    津川絵理子
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆第三句集
    日々の暮しのなか、ささやかだけれど心に留めておきたいものがあります。
    それらを俳句にしてきました。
    (あとがきより)

    ◆作品紹介
    思ひ出すために集まる春炬燵
    二の腕のつめたさ母の日なりけり
    梅雨寒し造花いくつも蕾持ち
    近づいてくる秋の蚊のわらひごゑ
    金盥ぐわんと水をこぼし冬
    鎌倉の立子の空を初音かな
    黙考の大金蠅は打ち難し
    麻服をくしやくしやにして初対面
    鴉呼ぶ鴉のことばクリスマス
    あたたかやカステラを割る手のかたち
  • 1,100(税込)
    著:
    松野志保
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆第三歌集
    ウェルニッケ野に火を放てそののちの焦土をわれらはるばると征く

    私にとって歌とはずっと、失われたもの、決して手に入らないものへの思いを注ぎ込む器だった。それが、この歌集を手に取ってくださった人が抱え持つ喪失や希求と響きあうことがあればと願うのみである。
    (あとがき)


    ◆自選五首
    無傷であることに傷つく葉桜の下あたらしい帽子を被り
    光年という距離を知りそれさえも永遠にほど遠いと知った
    奈落その深さをはかりつつ落ちてゆくくれないの椿一輪
    ハーブティーにとかすはちみつひと匙の慈悲それで人は生きられるのに
    みなそこのさくらよさくら海が陸はげしく侵し尽くした春の
  • 1,100(税込)
    著:
    高柳克弘
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆形成の可能性を攻め続けることが形式への最大の礼儀

    やがて高柳君は、波郷や湘子がそうしたように、青春詠の時代を遠い故郷として捨て去り、見晴るかす荒地に足を踏み出すだろう。しかし、高柳君の目には、そこに私たちには見えない俳句の沃野が広がっているのだと信じたい。彼自身が選んだ「未踏」の句集名が何よりも彼の決意を示している。
    (序より・小川軽舟)

    ◆自選10句より
    ことごとく未踏なりけり冬の星
    つまみたる夏蝶トランプの厚さ
    うみどりのみなましろなる帰省かな
    どの樹にも告げずきさらぎ婚約す
    キューピーの翼小さしみなみかぜ
    くろあげは時計は時の意のまゝに
    紙の上のことばのさびしみやこどり
    秋草や厨子王にぐる徒跣
    あをぎりや灯は夜をゆたかにす
    洋梨とタイプライター日が昇る
  • 1,100(税込)
    著:
    稲畑廣太郎
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆ふらんす堂叢書 俳句シリーズ1
    身に入みて未来を拓く覚悟かな

    忙しさ等を口実に延び延びになっていたところが、考えてみれば平成二十五年十月二十七日に俳誌「ホトトギス」主宰に就任してから初めての句集ということになり、その点ではひとつの節目ではないかと思う。
    (あとがきより)

    ◆自選十句
    初鴉孤高飼犬孤独かな
    初暦捲れば心竹の叫び
    指揮棒の先より生るる音ぬくし
    鎌倉の風に触れたるより虚子忌
    八方に清水放ちて富士の黙
    黒く来て青く去りゆく揚羽蝶
    戦艦の生れしドック小鳥来る
    四十六サンチ砲不知火に吼ゆ
    松葉蟹因幡の風に糶られゆく
    雪女ワインに溶けてゆきにけり
  • 1,100(税込)
    著:
    野木京子
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆あの日の死者たちひとりひとりの声を求めて
    H氏賞受賞詩人・野木京子初エッセイ集

    消え尽きることのない ヒロシマの声
    その無数の囁きに 心を澄ますとき、
    あの日の死者たち ひとりひとりの
    生きてあった姿を 想うことができる

    死者は数ではなく、固有の名前で光を帯びている。


    詩は、過去の死者たちと末来の人たちのために開かれている通路である。名指しすることのできない、末来の“あなた”が潜りこむことのできる、上空に隠れている、窪んだ、天空の落葉が焚かれている場所。………そして私たちの「詩」は、被爆や炭化の末来に耐え得るのだろうかと問うている。
    (本文より)
  • 1,100(税込)
    著:
    片山由美子
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆第五句集
    聞きとめしことまなざしに初音かな

    言葉にはならないけはいのようなものを言葉によってただよわせる、それが私にとっての俳句の妙味だ。
    (著者より)


    ◆自選十句より
    断崖をもつて果てたる花野かな
    足跡のその先にひと春渚
    かりがねや水底見せて水急ぎ
    花の色とはうすべにか薄墨か
    書斎へと子規忌の客を通しけり
    雨の日の午後しづかなる桜餅
    滴りを跳ね返したる水面かな
    初雪や積木を三つ積めば家
    ここはもう花野といへぬ花の数
    日傘たたむ日傘に視線感じつつ

    第52回俳人協会賞を受賞!
  • 1,100(税込)
    著:
    小川軽舟
    レーベル: ――

    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

    ◆第五句集
    2012年以降の作品から360句を収録した第5句集。

    句集名の『朝晩』は、文字通り朝と晩であるとともに、いつも、常々、日々の暮らしの中で、という意味合いが込められている。

    ◆自選一二句より
    妻来たる一泊二日石蕗の花
    雪降るや雪降る前のこと古し
    葬送の鈸や太鼓や山笑ふ
    夕空は宇宙の麓春祭
    レタス買へば毎朝レタスわが四月
    飯蛸やわが老い先に子の未来
    松蝉の声古釘を抜くごとし
    月涼し配管老いし雑居ビル
    めらめらと氷にそそぐ梅酒かな
    ひぐらしや木の家に死に石の墓

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