『地理、上岡哲次、1円~、2017年7月11日以前(実用)』の電子書籍一覧
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「いつかは住んでみたい街」ランキングに、毎回必ず上位に食い込む札幌。「札幌の魔力の源」に肉薄した類まれなる一冊!
「いつかは住んでみたい街」ランキングに、毎回必ず上位に食い込む札幌。
政令指定都市であり、2009年には人口190万人を突破。
「人がおおらかで、よそ者に対してもすごく優しい」「碁盤の目で分かりやすい街並み。
買い物が便利」などなど、道外から絶大なる評価を受けている。
だが、肝心の札幌に住む市民の生態はどうだろう? 札幌は、典型的な一極集中型都市で
北海道の人口の約3分の1を占めている。
そのせいか、札幌っ子の脳内では『北海道イコール札幌』に変換されており、
道内他都市のひんしゅくをたまに買い、
本物の大都会に住む東京人の失笑ももれなく買っている。
また、札幌を含む北海道は深刻な不景気で働き口もなく、生活保護者は急増中。
札幌は元々、明治政府のエスコートのもと開拓され発展した街で、
言うなれば中央ありきなのである。
それがこの不景気のなか、地方切捨てでお先は真っ暗。
なのに市民は口癖のように「大丈夫」だと言い、
あいかわらず多幸感に満ちた表情をしている。
コレが今回の取材でひとつのキーワードになった「札幌の魔力」。
当初は?の連続であったが、調査してゆくうちに「札幌は既に滅んでいる。
が、パラダイス」という驚愕の結論へとたどり着いた。
一度暮らすと二度と離れられなくなる街、札幌。
職を求めて去ったはずの若者も、
帰巣本能に促されるハトのように「早く札幌に帰りたい」とつぶやくという。
本書は生まれてこの方・札幌一筋の生粋の札幌っ子の記者を中心に
各種統計データやローカルでしか流れないニュースを元に徹底的に解析、「札幌の魔力の源」に肉薄した類まれなる一冊である。 -
札幌人の頑張らない裏事情北海道の富を吸い上げる都市・札幌
前作では札幌市の「すでに滅んでいるパラダイス」という本質に迫り、
市民はどん底の状況から目をそらしながら、のほほんとしている状況を探った。
それから3年……。
失業者と生活保護が増え続け、経済の見通しは暗く、
あいかわらず市民は頑張らないで暮らしている。
北海道は開拓時代の頃から士族・農民・流民などが入り込み、
やがてこうした移民たちが一極集中した札幌が、漁業、農業などの
一次産業分野で不動の地位を築いている北海道各地の人口と
購買力を吸い上げながら、肥え太ってきた歴史がある。
その構図は現在にも受け継がれ、流通拠点である札幌に、
地方からストローで吸い上げるように人もモノも移動しているのだ。
人口を道民の3分の1近く集め、いくつもの弊害を出しながら
その肥満体は膨れ上がっているが、当の札幌人はと言うと、
「仕事がない」「お金がない」「将来がない」と言いつつ、頑張らずに楽しそう。
端から見ている方がハラハラさせられるが、
札幌人は「なんとかなるっしょ!」と、何を言われても馬耳東風のままだ。
札幌人は、なぜ頑張らないのか?
第二弾である本書は、
北海道という巨大な土地が生み出すエネルギーを
札幌が吸い取っている現状を追いかけながら、
札幌の成り立ちと今後の行方、
どこか不思議な考え方の札幌人の深層心理に肉薄し、えぐり出した一冊である。
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