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『自己啓発・生き方、柏書房、1001円~(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~10件目/全10件

  • 1,760(税込)
    2024/5/28 (火) 配信予定
    著者:
    小沼理
    レーベル: ――
    出版社: 柏書房

    「わかるかも」が口癖のあなたへ。

    「わかるかも」が口癖のあなたへ。

    【内容】
    初めて物語の中に私に似た人を見つけた日のこと、東京とソウルで参加したプライドパレードのこと、日本の同性婚訴訟やパートナーシップ制度のこと、同じ時代を生きている/生きていたクィアのこと――

    誰かの痛みや怒りや悲しみが、まるで自分のことのように思えることがある。乳化した水と油のように混ざり合ってしまう。だけどあなたはあなたでしかなく、私は私でしかない。他者同士である私たちが、重なったりずれたりしながらともにあるための、「共感」と「距離感」。その可能性と難しさについて。

    「わかる」なんて簡単に言えない、「わからない」とも言いたくない。ゲイとして、シスジェンダーの男性として、著者が日常の中で直面したエピソードを描きます。

    “共感も距離感もうまく使いこなせない。だからこそこだわってしまうのだろう。なんとか組み合わせて、練習しながら上手になっていきたい。混ざり合った世界と分離した世界を同時に生きるように。言葉にならないものと言葉を重ねて一つにするように。”
    ――「はじめに」より

    自分と他者、規範と逸脱、個人的なことと社会的なこと……様々なものごとのあわいにとどまり、揺れながら考えるエッセイ集。
  • 1,980(税込)
    2024/5/28 (火) 配信予定
    著者:
    磯野真穂
    レーベル: ――
    出版社: 柏書房

    最後のお別れすら許さない病院、火葬すら立ち会わせない予防策、子どもたちへの黙食指導、至る所に設けられたアクリル板、炎天下でも外せないマスク、連呼された「気の緩み」――あの光景はなんだったのか?

    人類学者が「不要不急」のフィールドワークから考えた、「和をもって極端となす」日本社会の思考の癖、感じ方の癖!

    【本書の内容】
    コロナ禍で連呼された「大切な命」というフレーズ。それは恐らく、一面的には「正しい」フレーズであった。しかし、このフレーズのもとに積み重ねられた多様で大量の感染対策が、もとから脆弱であった人々の命を砕いたのも事実である。そしてその余波は、いまだに続いている。

    もちろん必要な対策もあっただろう。しかし、「批判を避けたい」「みんながそうしている」「補助金が欲しい」といった理由に基づく名ばかりの「感染対策」はなかったか。そのような対策が、別の命をないがしろにしていた可能性はなかったか。忘却する前に、思い出す必要があるはずだ。未来の命を大切にするために。

    “出会いとは、自分が予想し得なかった人や出来事との遭遇のことを指す。だからこそ、出会いの瞬間、私たちは驚き、戸惑い、右往左往する。2020年冬にやってきたコロナも私たちにとっては出会いであった。驚いた私たちは困惑し、社会は恐れと怒りに包まれた。あれからすでに4年が経過する。人でごった返す繁華街から人影が消えたあの時の風景に私たちはどのように出会い直せるだろう。”

    「出会い直し」とは、過去に出会った人や出来事の異なる側面を発見することを通じ、それらとの関係を新たに編み直すことを指す。本書では、コロナ禍のフィールドワークで集めた具体例とともに、「コロナ禍と出会い直す」ためのいくつかの視点を人類学の観点から提供する。現地に赴くフィールドワークを、研究者自らの手でエッセンシャルから「不要不急」に追いやっていいのだろうか。感染予防のためなら、暮らしのほとんどは「不要不急」になるのだろうか。

    人間の生とは何か。人類学者が問いかける。
  • ★第6回「書店員が選ぶ今年の本」選出(自己啓発・経営、経済、科学部門/韓国書店組合連合会発表)

    ★寄せられた賛辞
    “女性の経験と共にあるさまざまな議論が複雑に入り混じった科学の話を読んでいるうちに、私自身も、科学と女性が出合うことで、目の前の壁を飛び越えられる日が来るかもしれないと夢見るようになった。”――キム・チョヨプ(韓国SFの俊英)

    “我々が今まで男性の立場から科学をしてきたことに気づかされた。(…)女性が参加し、女性の観点で創造されるフェミニズムと科学技術の研究は人類の希望だ。”――チャン・ハソク(科学史・科学哲学者/ケンブリッジ大学教授)

    ★本書の内容
    受精は、能動的な精子が受動的な卵子を捕獲する過程ではない。
    卵子凍結はあるのに、男性のための精子凍結がないのはなぜ?
    アシスタントロボットが「女型」である理由とは?

    本書は、かつて科学者になる夢をあきらめた著者が、フェミニズムと科学技術社会論に出合い、憎んでいた科学と「和解」し、女性の観点から科学を見つめ、科学の観点から女性の体と経験を理解しようとした思索の軌跡をまとめたものだ。

    “私は、科学と分かり合えなかった経験のある人たち、そのせいで科学の本にはなかなか手が伸びないという読者を思い浮かべながら本書を執筆した。ほかでもない、私がそういう人間だったからだ。”(「はじめに」より)

    本書の探究は、「子どものような純粋無垢な好奇心」からばかり出発するわけではない。その出発点は、卵子凍結について悩むことかもしれないし、高校を卒業してすぐに受けた二重手術かもしれない。うつ病になること、摂食障害になること、妊娠とキャリアについて考えること、無責任な父親について考えること、かもしれない。さまざまな要素が混ざり合う、複雑な個人の暮らしから、本書は話を始めていく。

    客観的で普遍的で価値中立的であることを装いつつ、じつのところ女性について無知だった科学にかけられた「呪い」を解き、「よき友」として付き合っていくためのエッセイ集だ。同時に、理系への進学を検討している学生や、その子らを見守る大人たちにもおすすめしたい。

    “科学が本当の意味で変化するためには、賢い女子学生ではなく、平凡な女子学生こそもっと必要なのだ。(…)科学者や工学者になりたいという女の子や青少年が周囲にいたら、めいっぱい励ましてあげてほしい。(…)「実力さえあれば女でもなんだってできる」といった言葉の代わりに、「今までそこそこしか勉強してない男子学生だって科学者になれたし、科学界の80%に所属できているんだよ」と付け加えてあげてほしい。”(「おわりに」より)
  • 1,650(税込)
    著者:
    山内尚
    著者:
    清水えす子
    レーベル: ――
    出版社: 柏書房

    かつてレズビアンカップルとして見做され、自分たちでもそう思っていた私たちの輪郭はわかりやすい名前を失ってとろりと溶けた。家人は世の中の女性、男性という枠組みのすき間をゆらりゆらりと行き来する。その家人とパートナーシップをむすぶ私がレズビアンと自称するのは実情とやや乖離してしまうだろうか、などと考えたりもする。”
    ──「第2章 ヤマウチくんはノンバイナリー」

    この名づけがたく、かけがえのないパートナーシップについて。ドラマティックなくせに驚くほど心温まって、地に足がついている。そんな私たちの生活と愛について。

    【本書の内容】
    清水えす子さんと山内尚さんはカップルで、ふたりとも「出生時に女性として割り当てられた者」として生きています。そして、山内さんはノンバイナリーでもあります。

    バイナリー(男女二元論)が前提とされるこの社会のなかで、このようなパートナーシップのあり方は、ときに規範からの「逸脱」と見なされ、シスジェンダーの異性愛カップルと比べて「承認」が得られにくいどころか、構造上の不利益や不平等も受けやすい……。この本に登場する〈シミズくんとヤマウチくん〉は、そうした社会状況において生み出された〈非実在カップル〉です。

    “家人がかつて祖母に交際相手の人となりを説明するよう求められたとき、非実在文学青年シミズくんが生まれた。この交際相手とは私のことだ。シミズくんは、私について性別を伏せて語ったところの産物である。”
    ──「プロローグ」

    この本は、クィアたちがパートナーの存在を隠すときに立ち上がる〈非実在の恋人たち〉を、想像力で掬い上げようとした結果です。〈非実在〉に思えるかもしれないけれど、〈かれら〉のような存在はたしかにこの社会にあり、そんな〈かれら〉にも個別具体的な生活があり、感情があり、それぞれのやり方で日々を生きのびているのではないでしょうか。

    そちらの暮らしはどう?

    実際のカップルだからこそ編むことができた、喜怒哀楽に満ちた(パラレルな)日常をえがく、唯一無二のエッセイ集の誕生です。

    【登場人物】
    ヤマウチくん
    漫画家。シミズくんのパートナー。家事においては料理を主に担当している。シミズくんがあまりに熱いものを持つのが下手でしばしばびびる。比較しようがないけれど、自分に比べて皮膚が薄いのかなと思っている。そろそろ新しいフライパンがほしい。

    シミズくん
    ヤマウチくんのパートナー。もともと食器洗いの担当で、最近食洗機を導入できたのがうれしい。洗濯物も自動で畳めるようにならないかなと思っている。ヤマウチくんが仕事中に水分をちゃんと摂っているとほっとする。普段は精神科医をしている。

    山内尚(やまうち・なお)
    漫画家。清水えす子のパートナー。

    清水えす子(しみず・えすこ)
    山内尚のパートナー。普段は精神科医をしている。

    【もくじ】
    プロローグ
    第1話 シミズくんとヤマウチくん
    第2話 ヤマウチくんはノンバイナリー
    第3話 こんな社会で生きています
    第4話 魂が貴族──あるいは異形たちの生活
    第5話 ふたりで暮らす
    エピローグ
  • 【本書の内容】
    皆さん服とどう向き合っていますか? 自由な、しっくりくる「装い」で、日々生きることができていますか?

    この本を書いたのは、男女二元論で説明しきれない性別を生きる、ノンバイナリーの山内尚さんです。漫画家としても活躍中の山内さんは、服が大好き。しかし、自分にとって心地いい服と出会うまでの道のりは、けわしい獣道でした。

    服屋さんの多くはメンズとレディースにはっきり分かれていて、最近では性別を問わない“ということになっている”ユニセックスの服も増えてきたものの、そもそもこの三分類がしっくりこないと感じている方も、案外いるのではないでしょうか。

    この本では、62点のファッションイラスト、4つのコラム、2つのマンガ、5本のエッセイがフルカラーで収録されています。あらゆる表現を駆使しながら、ノンバイナリーであること、ノンバイナリーにとっての装いの問題など、さまざまなテーマに向き合った贅沢な一冊です。

    “ノンバイナリーにとっての服ってなんなのでしょう。(…)ノンバイナリーであることを主張するためのプラカードであり、自分を“ふつう”の人たちのなかに隠すための木の葉であり、自分の気持ちを落ち着かせるためのお守りであり、日々を暮らしていくなかでの苦しみを生み出す毒薬であったりするのではないかと思います。一筋縄ではいかなくて、でも味方になったらすごく頼もしいやつ、服。”

    もちろん、「これがノンバイナリーの正解の服である」と伝える本ではありません。山内さんの服をめぐる旅路を追体験することを通して、皆さんにとっても新たな発見があることを願っています。

    【もくじ】
    はじめに
    僕/私にとっての「ノンバイナリー」

    春夏
    ノンバイナリーにとっての服──忘れられないひと言

    おそろい
    パートナーと共に装う──世界と対峙する方法

    秋冬
    バイナリーな社会で労働することの困難

    特別な日
    僕/私に、まだ自分を表す「言葉」がなかった頃の話

    おわりに

    小物
    アクセサリーたち Accessories
    香水 Perfumes
    頭飾り Headdresses
    部屋着 Loungewear
  • 1,540(税込)
    著者:
    僕のマリ
    レーベル: ――
    出版社: 柏書房

    言わなかったことや言えなかったことが、
    なかったことにならないでほしい。
    そう思い続けて、そう思うから、
    そう思っていることを、
    わたしはずっと書いてきたのかもしれない。
    ――本文より

    【本書の内容】
    2021年9月、『常識のない喫茶店』で鮮烈なデビューを果たした僕のマリ。

    一度の滞在でクリームソーダを三杯続けて飲む猛者、
    お気に入りの店員にスケスケのタイツをプレゼントする中年、
    来るたびに小さな灰皿を盗む男とゆで卵用の塩入れを盗む連れの女、

    あるいは……

    他の客に席を譲らない老人と喧嘩する(これまた老人の)マスター、
    暴言を吐く半グレ風男性客を店の外まで追いかける同僚のしーちゃん、
    ゴミを持ち込んだ客に「うちもいらないです」と突き返すわたし。

    そんな刺激的すぎる毎日をストレートに綴ったエッセイは、
    「仕事だから我慢しろ」「店員なら耐えろ」といった声が一部ありながらも、
    「救われた」「勇気をもらった」という大きな共感とともに受け入れられた。

    理不尽なクレームと闘い、自らが信じる正しさを貫く著者の物語は、
    過去に負った傷を癒やす「再生の物語」そのものだった。

    本の刊行後、その翌月には喫茶店を卒業し、長く住んだ街を引っ越した。
    パートナーと暮らしながら、週に何回かバイトしつつ、やはり文章を書いている。
    今回の本には、卒業までの日々と、卒業後の生活が瑞々しく描かれている。

    ちっぽけであたたかな日常ほど忘れたくない。
    書き留めておくことで、きっとまた前に進める。
    そんな静かな決意とともに放つ、作家としての新たな一歩。
    『常識のない喫茶店』の正統な続編にして完結編、ついに刊行!

    【本書の目次】
    はじめに

    1 常識のない喫茶店
    初めての商業出版
    その後の喫茶店
    日記 二〇二一年八月-十月
    卒業

    2 新しい生活
    日記 二〇二一年十一月-十二月
    長いお休み
    引っ越し
    二人暮らし
    文筆業とアルバイト

    3 また本を書いている
    (体力のない私の)仕事論
    日記は筋トレ
    日記 二〇二二年八月-十月
    書きたい生活
    喫茶再訪
    本とともにある人生
    原稿が書けないときの話

    おわりに――なかったことにならないでほしいこと
  • 手術も乗り越え、ますます元気な90歳の樋口恵子さんが、娘世代の岸本葉子さんを相手に、自称・ヨタヘロ最前線の研究者として、ヨタヘロ期(ヨタヨタヘロヘロしながらなんとか自立して暮らしている時期)の現実や、90代での発見、毎日を愉快に生きるコツ、万が一の備え、そして、若い世代へ抱く希望などをユーモアたっぷりに語ります。
    話題は、これからの社会-家族のいない単身世帯が急激に広がるファミレス社会(ファミリーがいない社会)-を、どのようなしくみならうまく支えていけるかまで。
    90歳の樋口さんと、その娘世代の岸本さんの対談は、人生100年時代を愉快痛快に、そして、安心して生き抜いていくための、知恵と勇気と希望を与えてくれます! 
    今、自身の老いに直面しているシニア世代も、年老いた両親のことを気にかけている50代、60代も必読の一冊です。

    ■目次
    1章 90歳になっての発見は?
    90代は「未知との遭遇」/70歳の手術と90歳の手術は大違い!/「ヨタヘロ」は、日々新た! ほか

    2章 ヨタヘロでも愉快に生きる。その秘訣は?
    年を取ったら、体育会系!/コロナ禍で再認識した、人間関係の大切さ/人生100年時代の初代だからこそ、おもしろい ほか

    3章 調理定年。日々の暮らしをどう維持する?
    高齢女性は、栄養不足に注意して/80歳を過ぎたら、安否確認のシステムづくりを ほか

    4章 いざというときのため、備えるべきことは?
    延命治療の意思を伝えるリビング・ウイル/墓じまい、やってみたら意外にスムーズ ほか

    5章 ファミレス社会をどう生きる?
    人に心も家も開放して「ケアされ上手」に/これからはワーク・ライフ・ケア・バランス社会 ほか

    6章 人生100年を幸せに生きるために
    高齢期を生き抜くために「65歳の義務教育」を/ヨタへロ期だって町へ出よう!/一人暮らしだろうが家族がいようが幸せに生きていける社会に ほか

    ■著者プロフィール
    樋口恵子<ひぐち・けいこ>
    1932年東京都生まれ。東京家政大学名誉教授。同大学女性未来研究所名誉所長。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長。東京大学文学部卒業後、通信社、出版社勤務などを経て、評論活動に入る。内閣府男女共同参画会議の「仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会」会長、厚生労働省社会保障審議会委員、地方分権推進委員会委員、消費者庁参与などを歴任。近著に『老いの玉手箱』(中央公論新社)、『90歳になっても、楽しく生きる』(大和書房)、『老~い、どん!2 どっこい生きてる90歳』(婦人之友社)など。

    岸本葉子<きしもと・ようこ>
    1961年神奈川県生まれ。エッセイスト。東京大学教養学部卒業後、会社勤務、中国留学を経て執筆活動に入る。心地よい暮らしや年齢の重ね方、旅、俳句など、さまざまなテーマについて、鋭い視点とユーモアあふれる文章で多くのエッセイを発表。また、自らの闘病体験を綴った『がんから始まる』(文春文庫)が大きな反響を呼ぶ。近著に『わたしの心を強くする「ひとり時間」のつくり方』(佼成出版社)、『楽しみ上手は老い上手』(中公文庫)、 『60 歳、ひとりを楽しむ準備』(講談社+α新書)、『ひとり老後、賢く楽しむ』(だいわ文庫)など。
  • 科学の営みを支える皆様へ。
    苦しみも楽しみも、ぜんぶ書きました。
    ああ、今日も推し(線虫)が尊い。

    ■あらすじ
    前世で何の罪を犯したせいかは知らないが、科学者になるのが夢だった。そんなわたしは現在、くだらないもの扱いされがちな「かわいいチビっ子線虫」を研究している。長時間労働、低賃金、就職難にあえぎながら、他人の論文に打ちのめされたり励まされたり、潤沢な資金に支えられた欧米の環境をうらやましく思ったりと、正直つらいことも多い。それでもやめないのはなぜか? 楽しいからだ。だから本書では、科学する日常とともに楽しさも伝えたい。(研究にお金が必要なことを知ってもらうためにも!)いざ、顕微鏡の中の小さな宇宙へ。

    ■人気SF作家も推薦!
    本書を読むと、科学にどっぷり浸かって太古の生命の起源に想像をめぐらせていた幼い日々を思い出す。疾病と老化を克服するのも重要だが、私はキム・ジュンのように人間の知の世界を少しずつ広げていく科学者の話をもっと読んでみたい。くだらないものたちをのぞき込みながら、「こんなものがどうして重要なの?」と尋ねる人たちに、夜を徹して線虫の話を語り聞かせる科学者たちの話を。本書はまさにそんな話が詰まっている。実験室の混乱と活気にあふれた日常と、研究の楽しみと苦しみが生き生きと描かれ、何より科学に対する愛情がページごとに満ちあふれている。
    ――キム・チョヨプ氏(『わたしたちが光の速さで進めないなら』著者)

    ■もくじ
    プロローグ 科学という旅
    1 こんなにも美しく、くだらないものたち
    2  科学する心
    3 わが愛しき突然変異
    4 科学研究の喜びと悲しみ
    エピローグ 科学者として生き残ること
    感謝のことば
    日本の読者の皆さんへ
  • ほんとうのイノベーションは、ゆっくりと、予想外に始まる。

    ■内容
    いつの時代も、研究者は未知に挑み、人類の発展に貢献してきた。誰も解明していない謎を追う人。社会課題の解決に努める人。いつ、何の役に立つかがわからなくても、未来へより多くのものを託そうとする人。彼らの人生をかけた挑戦の積み重ねの先に、今の私たちの生活がある。そして、その原点にはいつだって飽くなき知的好奇心があった。

    しかし、日本では現在、運営費交付金の減少や科学技術関係予算の過度な「選択と集中」などが原因で、研究者が知的好奇心をもとにした基礎研究を行いづらい状況にある。それゆえ、イノベーションの芽を育てるための土壌が崩れつつある。

    令和の時代において、研究者たちはどのように基礎研究を継続していくことができるのだろうか? 社会はどのようにその活動を支えられるだろうか? そもそも、私たちはなぜそれを支えなければならないのだろうか?

    本書は、各分野の一線で活躍する3名の研究者が、『「役に立たない」科学が役に立つ』をテーマにした議論を中心に、書下ろしを加えたうえでまとめたものである。これからの「科学」と「学び」を考えるために、理系も文系も、子どもも大人も、必読の一冊!

    ■目次
    はじめに 科学とお金と、私たちのこれから(柴藤)

    第一部 「役に立つ」ってなんだ?――プレゼンテーション編
     一 「役に立たない」科学が役に立つ(初田)
     二 すべては好奇心から始まる――“ごみ溜め”から生まれたノーベル賞(大隅)
     三 科学はいつから「役に立つ/立たない」を語り出したのか(隠岐)

    第二部 これからの基礎研究の話をしよう――ディスカッション編
     一 「選択と集中」は何をもたらしたのか
     二 研究者にとって「アウトリーチ活動」とは何か
     三 好奇心を殺さないための「これからの基礎研究」

    第三部 科学と社会の幸福な未来のために――対話を終えて
     一 科学と技術が、幸福な「共進化」をとげるための実践(初田)
     二 個人を投資の対象にしない、人間的な科学のために(大隅)
     三 人文社会科学は「役に立つ」ほど危うくなる(隠岐)

    謝辞 「役に立たない」研究の未来(柴藤)

    ■装画
    カシワイ
  • 海難事故、入水自殺、人命救助、そして2011年3月11日東日本大震災――宮城県仙台の海底に潜り続け、いくつもの「魂」を引き上げてきたプロの潜水士・吉田浩文。凄腕のダイバーとして地元自治体からの信頼も厚く、長年にわたって遺体引き上げ・捜索、救助活動に携わってきた男が目にしたものとは? 生と死、出会いと別れ、破壊と再生――「現場」に立ち会った者のみが知る様々な人間模様と苦闘を描くドキュメント。

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