『エッセイ、松尾スズキ(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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悲劇と喜劇はいつも表裏一体だ。
寂しさが頂点に達したとき、私は、
マンションの前を通る
電車に手をふったりする。
歳を追うごとに私の親切には
コクが出てきている、はずだ。
私は、親友というものをもてない。
母と海を介して
いまだにつながっているのだ。
心の中の感傷のドアを閉じる技だけ
歳をとるほどうまくなる。
わかっているのは、まだまだ
途中なのだということだけなのだ。
有史以来、そして、永遠の謎。
人生の謎を、丸裸にすべく挑んでいたら、
おのれが丸裸になっていた…。
松尾スズキ、渾身のエッセイ。 -
宮藤官九郎、阿部サダヲ、星野源…大人計画の秘密にせまる!
演劇界の常識に囚われない超・俳優集団を作った松尾スズキ。何に触れ誰と出会いどのように劇団を強固にしていったのか――。 -
「つまらない男がいつもいだくのは突飛な人への憧れだ。突飛に関しては子狐クラスの小動物の私は見逃さない。そしてつっこみ続ける。しかし、それは憎しみや嘲りではない。なににせよ、愛であり、憧れの裏返しである。この本はそんな愛ある私の突飛探しの旅の記録である」(「まえがき」より抜粋) 奇才の激烈人間賛歌。
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「私は大人だ」今、この日本でいったい何人の大人が、そう胸をはって言い切ることができるだろう。(中略)大人らしさとかでなくて。しがらみから独立した「大人」という素朴な生き物になること。私がもくろむのはそれだ。(本文より)話題の劇作家が、「子供失格」だった人から「大人と呼ばれたい」人々までに贈る爆笑エッセイ。
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「僕、51歳、福岡出身。M子、31歳、茨城出身。東京で出会った」
東京で家族を失った男に、東京でまた家族ができた。
夫は、作家で演出家で俳優の51歳。妻は、31歳の箱入り娘。
東京で出会って、東京で夫婦になった。
ときどきシビアで、ときどきファンタジーで。
東京の夫婦はたくさんいる。そのどれにもドラマがある。
これも一つの東京の夫婦のストーリー。
「大人計画」を主宰し、
作家、俳優として活躍する松尾スズキさん。
2014年に「普通自動車免許を持った一般の女性」
(著者twitterより)と再婚した松尾氏が
その結婚生活を綴ったエッセイ「東京の夫婦」
(雑誌GINZAで2015年より連載)が単行本化。
松尾氏ならではの諧謔的で赤裸々な描写に笑いつつ、
ときに本質を鋭く見据えた視点からあぶりだされる
「今の社会に漂う閉塞感や歪み」に共感させられる、
多面的な魅力を持つ作品となりました。
「今までの著作の中で最も文章を練り上げて書いたものの一つ」と著者も認める、
34の「結婚」の像。
「この本には、僕が大好きな松尾さんがたくさん詰まっています」
(帯コメント・星野源) -
「わたしの作品を観たり読んだりした人はすぐ感じるでしょうが、もちろんわたしの心の中にも野蛮人はいます。かなり凶暴なほうだと思います」(本文より)。タクシーの運転手さんに文句たれたり、まずいラーメン屋に悪態ついたりできないやさしいあなた。「正義」や「善」を武器のように使ってしまうサディスティックなあなた。誰の心にも野蛮人はいる。ならば、飼いならしてみようではありませんか。【読了時間 約16分】
「わたしの作品を観たり読んだりした人はすぐ感じるでしょうが、もちろんわたしの心の中にも野蛮人はいます。かなり凶暴なほうだと思います。(中略)わたしの作品は、抑圧されたもう一人のわたしの姿です。心の中の野蛮人が巨大化していくのです。だって、心の中では、なにしたっていいんですから」(本文より)。
タクシーの運転手さんに文句たれたり、まずいラーメン屋に悪態ついたりできない、やさしいあなた。
「正義」や「善」を武器のように使ってしまう、サディスティックなあなた。
この世は「清濁併せのむ」ではございませんか。
心は果てしなく自由です。誰の心の中にもきっと野蛮人はいる。ならば、飼いならしてみようではありませんか。
松尾スズキがやさしく説く、「心の中の野蛮人と共に生きる」入門。イラスト・松尾スズキ【読了時間 約16分】
◆目次
野蛮に生きてみませんか?
正義とは、サディスティックなものである
俺にまで良識を求めるのか?
藝術とは、美しくあってはならない
わたしの中にいる野蛮人
親という既得権益を疑う
やさして偽善のすすめ
◆松尾スズキ・まつおすずき
1962年福岡県生まれ。作家、演出家、俳優、映画監督、脚本家。1988年「大人計画」を旗揚げする。1997年、「ファンキー! ~宇宙は見える所までしかない~」で第41回岸田國士戯曲賞、2001年、第38回ゴールデンアロー賞・演劇賞を受賞。2008年、映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」で、第31回日本アカデミー賞最優秀脚本賞受賞。「クワイエットルームへようこそ」(第134回)、「老人賭博」(第142回)は芥川賞候補となる。
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