『時代小説、電書の森フェア2019、1円~(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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第49回吉川英治文学賞受賞作! シリーズ第二弾!
父である「本所のへいぞう」を探すために、京から下ってきた女絵師。
果たして、この女は平蔵の娘なのか。まったく新しい鬼平の貌。
人前には自らの顔を決して見せない火付盗賊改の頭領、長谷川平蔵。
オランダ渡りの秘薬の謎を探り、盗賊を率いる父娘を追う。
ある日、自分の父であるという「本所のへいぞう」を訪ね、京から若い女絵師が下ってきた……。
ハードボイルドの調べに乗せて描く、逢坂版平蔵シリーズ第二弾!
特別対談・諸田玲子
挿画・中一弥
【目次】
「寄場の女」
「刀の錆」
「仏の玄庵」
「平蔵狩り」
「鬼殺し」
「黒法師」 -
関ケ原決戦――徳川方についた伊右衛門は、この華々しい戦でも前線へ投入されたわけではない。勝ち負けさえわからぬほど遠くにあって銃声と馬蹄の轟きを聞いていた。しかし、戦後の行賞ではなんと土佐二十四万石が……。そこには長曽我部の旧臣たちの烈しい抵抗が燃えさかっていた。戦国痛快物語完結篇。
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「童子のあやかしが出没し、悪さを働いているようだな、博雅」「よし。では、ゆくか晴明よ」。われらが都を魔物から守れ。百鬼が群れる平安京の闇の果て、幻術、風水術、占星術を駆使し、難敵に立ち向う希代の陰陽師・安倍晴明と笛の名手・源博雅。名コンビの活躍、すがすがしくて、いと、おかし。「天邪鬼」「下衆法師」「陀羅尼仙」「露と答へて」「鬼小町」「桃薗の柱の穴より児の手の人を招くこと」「源博雅堀川橋にて妖しの女と出逢うこと」の7篇を収録したシリーズ2巻目。
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京の北、丑の刻に貴船神社に現われる白装束の女。唇には釘、左手には人形、右手には鉄の鎚……自分を捨てた男を取り殺すため鬼と化す。男の窮地を救うため、安倍晴明と源博雅が目にしたものは!? 嫉妬に狂った女の悲しさを描いた「鉄輪」他「瓜仙人」「這う鬼」「迷信」「ものや思ふと……」「打臥の巫女」「血吸い女房」の7篇収録。平安の世を騒がす魍魎(もうりょう)に立ち向かう、若き晴明と博雅の胸のすく活躍! 「陰陽師」シリーズ第3弾。
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全30巻で完結した「秋山久蔵御用控」シリーズの第2シーズン。
好評シリーズ、はやくも第5弾!
旗本の屋敷を訪ねた柳河藩士と小者が、その帰りに斬殺された。物盗りの仕業ではなく、辻斬りか遺恨と思われた。
だがなぜか、柳河藩は下手人を探さず、この件を闇に葬ろうとしているようだった。
一方、ふたりが訪ねた旗本の黒崎は、書画骨董に目がない好事家だが、狙ったものを手に入れるためにはどんな手も使うと噂されていた。
その黒崎家には、若いが相当な剣の遣い手の北島隼人という新参者の武士がいた。
はたして北島隼人が闇討ちの下手人なのか、そして柳河藩はなぜ事件を闇に葬ろうとしたのか――。 -
「世話のやける弟」がいつしか時代の英雄になってしまった――。
坂本龍馬の妻・おりょうの目を通して描かれる、幕末の名場面!
幕末の京都で出会った「世話のやける弟」のような男・坂本龍馬と結婚したおりょうは、夫を呼び捨てにし、酒を浴びるほど飲み、勝海舟にも食ってかかる「妻らしからぬ」振る舞いで周囲をへきえきさせる。
ついには龍馬の周囲から、「龍馬のために離婚してください」とまで迫られる始末。
しかしおりょうは、寺田屋で間一髪龍馬の命を救い、日本で初のハネムーンを敢行。
薩摩へ、軍艦に乗って長崎へ、馬関へ――。
激動の世の中を楽しげに泳ぐうち、いつしか薩長同盟・版籍奉還の立て役者として時代の英雄になってゆく夫。
そして、龍馬亡きあとの20年を彼女はどう生きたのか。
型にはまらない生き生きとした夫婦の姿、意地っ張りで責任感が強く、龍馬に惚れながらも自立した魂が輝く「門井版おりょう」。
現代の女性に響く物語!
解説・小日向えり(歴女)
※この電子書籍は2016年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
狙いはただひとつ。伊達政宗の馘(くび)――。
四百年の長きにわたり会津を治めながら、相次ぐ当主の早世で嫡流の男系が途絶えた芦名家。
常陸の佐竹家より新たな当主として婿養子を迎えたものの、家中に軋轢が生じ、北からは伊達政宗の脅威が迫る。
芦名家の行方は家臣筆頭の金上盛備の双肩にかかっており、ついに伊達との摺上原での最終決戦を迎えた。
東北の名家の存亡を描き、直木賞候補となった出色のデビュー作。
本屋が選ぶ時代小説大賞2017受賞!
※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
「葵蜥蜴」の尻尾を掴め!
「鬼役」の坂岡真が火盗改の活躍を描く痛快捕物活劇
白昼堂々と商人を襲う盗賊「葵蜥蜴」は元飛脚と目される韋駄天揃い。
火盗改・伊刈運四郎は、一味によって、菜売りの母が娘を遺して刺殺される現場に出くわすも取り逃がしてしまう。
やがて一味の塒が判明し、「しノ字組」は急襲を仕掛けるも空振りに終わる。
そこで、さる寺から紛失した閻魔像の右目の瑠璃玉を見つけた運四郎は、帰路、隻眼の雲水に襲われる。
「杉腰小平太に伝えておけ。わしはまだ生きておるとな」――。
葵蜥蜴、雲水、しノ字小平太の絡みつく因縁……。謎が謎を呼び、運四郎は困惑する。そして再び、白昼に大名貸しの商人が襲われた!
新参同心が悪を絶つべく、大江戸を疾駆する〈しノ字組〉シリーズ、待望の第三弾! -
たとえこの腕失くすとも――
あの梅原猛を驚嘆させた独特の画風。利き腕切断後も大作を描き続けた伝説の画家、三十五年の凄絶な生涯を描いた力作長編。 -
元与力が剣と人情で活躍する新シリーズ誕生!
元は風烈廻りの与力で、理由あって隠居生活に入った清兵衛。若い侍が斬られる現場に出くわし、遺された友の手助けに乗り出すが……。 -
「わたくしが、敵を討ちます」娘の決意を聞いた若き同心・仁八郎、どうする?
江戸麹町事件帖シリーズ第二弾!
北町奉行所の定町廻り新人同心・間宮仁八郎は、難事件が持ち上がるとなぜか麹町の平河天神社の近くにある「常楽庵」に赴く羽目になる。
元大奥の女中でかなりの要職に就いていたという年齢不詳の庵主・志乃の名推理がこれまで何度も事件をやわらかく解決してきたからだ。
ある日、常楽庵に一人の男がたずねてきて、「自分はまもなく殺されるだろう」と志乃に訴える。
男の目の中に狂言とも思えない危ういものを感じた志乃の中に、かつて大奥で救えなかった者の記憶が甦る。
志乃の説得を聞いた男は黙って帰って行った。
数日後、仁八郎は自分が調べていた事件の中にまたもや常楽庵の名が出てきたことから、しぶしぶ志乃のもとを訪れるが――。
個性的な女中たち・行儀見習いの若い町娘たち、地元の御用聞きの文六らが楽しく脇を支え、知力胆力ともに底知れぬ元大奥の隠居と新米同心の名コンビが、深く楽しく、時に人生のやりきれなさに突き当たりながら謎解きをしていく。
著者新境地の時代小説シリーズ第二弾!
解説・末國善己
※この電子書籍は2016年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
炭のように真黒の兎が叫ぶ、「晴明を呼べ、呼ばねば喰い殺すぞ!」
おなじみの蘆屋道満や盲目の琵琶法師・蝉丸も登場する、大人気シリーズ第15弾!
蛇に噛まれてから夜にうなされるようになった渡辺元綱。
その声は、かつて元綱が殺した者たちの声であった。(「邪蛇狂い」)
藤原兼家が真っ黒な兎を捕らえた。
ところが、その毛は日に日に白い部分が増え、しかも凶暴になっていくという。
清明たちが月蝕の夜に訪ねてみると、籠の中に、兎が二本足で立っていた。(「嫦娥の瓶」)
月の美しい晩秋の夜、蘆屋道満がどこか淋しそうに一人で酒を飲んでいる。
そこに萱鼠(かやねずみ)や蟾蜍(ひきがえる)が出てきて、落葉の衣をまとって舞い始める。(「道満月下に独酌す」)
今宵も晴明と博雅が、平安の都の怪異に挑む!
※この電子書籍は2016年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ゲバラ、カストロ、エビータらを活写!
キューバ革命に至る壮大な物語がいま始まる。
喘息持ちだった少年エルネストは舞台女優のジャスミンとの恋など青春を謳歌しつつ、やがて医学生となる。
そして1952年、ペロン政権下の母国アルゼンチンから出発して、親友ピョートルと共に南米大陸縦断の旅へ。
そこで社会の弱者らと出会いながら、成長していく――。
ゲバラ、カストロというキューバ革命の英雄たちが躍動する著者渾身のシリーズ。
第一巻では、ゲバラ、エビータらを活写。キューバ革命に至る壮大な物語の青春編が開幕!
巻末に著者と女優・鶴田真由さんとの対談のほかに、電子版オリジナルの特典付き。
【電子特典】
全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。
電子版あとがき 『ポーラースター1 ゲバラ覚醒』
【関連小文】1 「キューバ・ラブワゴン」 1話「余はいかにしてキューバへたどりついたか。」
【関連小文】2 「キューバ・ラブワゴン」 2話「オラ、ハバナ」
【関連小文】3 「私の週刊食卓日記」
【関連小文】4 「ペルーに酔う」
【関連小文】5 「〈エビータ〉と〈チェ・ゲバラ〉の接点」
【関連小文】6 「テーマソングは成り行きまかせ」 -
新たな旅に出たゲバラは、アメリカに虐げられる中南米諸国の現状を知る。
ラテンアメリカの歴史が分かる、壮大なる叙事詩第2弾!
母国アルゼンチンで医師免許を取得したエルネストは中南米への新たな旅に出る。
ボリビアで革命を目の当たりにし、さらにペルー、パナマ、コスタリカ、ニカラグア、グアテマラなどを訪れて数々の大物たちとも遭遇。
そこで見たのは、米国の搾取や暴政に蹂躙される市民の姿だった――。
武装革命家を目指すことになるチェ・ゲバラ。
膨大な資料と徹底した現地取材で描いた著者渾身の力作、第2弾!
解説・八木啓代
【電子特典】
全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。
電子版あとがき 『ポーラースター2 ゲバラ漂流』
【関連小文】1 「キューバ・ラブワゴン」 3話「バヤモ・レボリューション」
【関連小文】2 「キューバ・ラブワゴン」 4話「サンタクララのもうひとつの顔」
【関連小文】3 「コーヒー・ジャンキー」 -
「この子はモンスターだ!」
キューバ革命を成し遂げたフィデル・カストロとその父・アンヘルを描くポーラースター・シリーズ第3弾。
19世紀末、キューバの独立戦争に米西戦争で介入した米国が勝利し、スペインの後釜に居座った。
スペイン軍の少年兵アンヘルは仲間と脱走し、サンチャゴ・デ・クーバで戦後、財を築く。
その彼が小作の娘に産ませた男子こそ“幼き獅子”フィデル・カストロだった。
キューバ革命の英雄カストロ父子を描いた、シリーズ第3弾。
【電子特典】
全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。
電子版あとがき 『ポーラースター3 フィデル誕生』
【関連小文】1 「コマンダンテの海」 1部 コマンダンテの肖像
【関連小文】2 「コマンダンテの海」 2章 イコンの真実
【関連小文】3 「執筆はバクチですよ」 -
文春文庫×エブリスタ
第3回バディ小説大賞受賞作が電子書籍化!
文春文庫が小説投稿サイト「エブリスタ」とコラボして開催した「バディ小説大賞」。
「キーアイテム」がテーマの今回は、時代ファンタジー小説『-空- 戦国あやかし恋華』が大賞を受賞しました。
【あらすじ】
救世の旅をする僧侶・空穏(くおん)とお供の神獣・塩竈(しおがま)が湖で見つけたのは、巨大な白い繭。
その中には、全身が生糸のように白い美少女が眠っていた――。
少女は一体何者なのか? 村で流行する疫病の正体は?
徐々に、人と妖の罪業が解き明かされる……。
「文章力、構成力ともに抜きん出ており、非常に読み応えがあった」
「すぐに惚れられてしまう僧侶の空穏や、バディとなる神獣の牛もチャーミング」
選考委員も絶賛した、絢爛豪華な謎解き時代ファンタジー。 -
武田、北条、佐々……仕えた家が軒並み絶家!
厄神と呼ばれた男・御宿勘兵衛の生涯。
武田の遺臣として、数多の主家を渡り歩いた御宿勘兵衛(みしゅくかんべえ)は、何を求めて大坂城へ入ったのか?
武田家滅亡から、大坂の陣まで――仕えた家が次々と滅びることから、その武勇に反して「厄神」と忌み嫌われた御宿勘兵衛。
そして、時代に迎合することなく己の夢と覚悟を貫いた依田信蕃や久世但馬など、勘兵衛と関わった度し難い男たち。
「天正壬午の乱」「さらさら越え」「小田原征伐」「越前騒動」「大坂の陣」など勝者の側ではなく滅び行く者たちからみた戦を描く。
気鋭の著者が腕をふるった、時代に選ばれなかった曲者たちの物語。
解説・縄田一男 -
妻を殺された土久呂凶四郎は、不眠症に悩まされながらも夜専門の同心として夜な夜な町を巡回する。
除夜の鐘が鳴る大晦日の日もまた、江戸を探索していた。
ゴーンと鳴った鐘の音にしばし聞き惚れた土久呂だが、その音が移動しているのに気が付いた。
「ウン、鐘が動く?」手下の源次とともに鐘の音を追いかけるのだが……。
耳袋秘帖新章、第二弾! -
息詰まる展開の「新・秋山久蔵御用控」第4弾!
武家の妻女風の女が、名前も家も、昔のことも分からない状態で寺に保護された。だが久蔵の手下が見張りにつく中、女は姿を消した。女は何もわからない“ふり”をしているのではないか――。
一方、仇討免許状を届け出た若い侍が、武家の妻女を探していた。侍は元宇都宮藩藩士で、兄を朋輩に斬られ、その敵を討つつもりだという。そしてその兄の妻こそが、何もわからないふりをしていた女のようだ。
だがその頃、その女は敵であるはずの男を探し当て、そこに身を寄せていた。
はたして事の真相は、そして女の目的は何なのか? -
世界遺産・富岡製糸場の誕生秘話が満載!
初代工場長・尾高惇忠と娘・勇の感動の物語。
明治3年春、渋沢栄一の義兄、尾高惇忠は渋沢に富岡製糸場の初代工場長に就任するよう懇願された。
3年前に飯能戦争で官軍と戦い、弟を亡くしていた尾高だが、官営工場の必要性を痛感していたため、葛藤を乗り越えて工場長を拝命する。
だが、悪徳業者たちが質の悪い噂を流したため、肝心の女工が集まらない尾高は婚約が整ったばかりだった娘・勇を、女工第一号として製糸場へ連れて行く決意をする――。
明治の日本を支えた基幹産業・製糸業を隆盛へ導いた富岡製糸場の誕生には、彰義隊に集まった旧幕臣たちが深く関わっていた。
歴史の襞に埋もれた父娘の物語を掘り起こした傑作時代小説。
解説・田牧大和 -
盗まれた店に幸運を呼び込む!
金蔵の金のほんの一部を盗み招き猫の絵を貼っていく福猫小僧。被害にあった店はその後繁盛するというが、ある日殺しのあった店が…。 -
イケメンの貴公子と恋をしたい!
ドラマティック恋を求めて突き進む月冴姫とやんちゃな妖怪たちの王朝ファンタジー。
内大臣の美しい姫君・月冴姫は東宮の妃として入内を待つ身。
ある夜、屋敷の者が寝静まった頃、ひとり舞っていた月冴姫だが、ひとしきり舞い、休んでいると涙があふれて止まらない。
そこへ童子の姿をした天狗・外道丸が現れた。
入内する予定だった東宮が急死し、第二皇子が立太子されたが、御年まだ3歳。
入内まで10年あまり、恋もできず尼のような生活を送らなければならないので、毎日気分が滅入って仕方がない。
それが月冴姫の涙の理由だった。
「イケメンの貴公子と恋をしたい」と強く願う月冴姫の前に、妖怪たちが現れる。
化けるのが得意な狐の紫々、河童の猩々、鮫と人との間に生まれた人魚のような姿の鮫児……。
彼らの助けを借りながら、運命の恋に突き進んでいくヒロインの平安ファンタジー。
解説・木原敏江 -
一生に一度は行きたい、「お伊勢まいり」!
「御宿かわせみ」&「新・御宿かわせみ」シリーズ通算40巻目にして、初の長篇小説。
東京が江戸と呼ばれていた時分から続いている大川端の旅宿「かわせみ」は、今年の春早々の大嵐で屋根瓦を吹き飛ばされるなど甚大な被害を受けた。
しばらく休業を余儀なくされた女主人るいのもとに幕末に非業の死をとげた畝源三郎の妻・千絵が訪れ、長助やお吉とともにお伊勢まいりに誘われた。
品川宿に集まった十数人の一行は、東海道から箱根の関所、富士川とのどかな街道風景を眺めながら慣れない旅を続けたのだが……。
道中で次々に起こる怪事件!
「かわせみ」の歴史に影を落とす悲劇の真相に迫る、ファンならずとも興味尽きない一冊。 -
いまの日本と日本人の問題を歴史的につきつめていくと「江戸時代のこと」を考えざるをえなくなる。戦国時代の最強教育、殿様のベストセラー本、乃木希典の理想の軍人像……当代随一の歴史学者が、好奇心の赴くままに古文書を徹底調査。膨大な近世の古文書から、新時代を生き抜く知恵と人生において本当に大切なことを伝える。
【目次】
まえがき
第1章 中世の武士と近世の武士の違い
江戸から読み解く日本の構造/大失業時代は幕末武士に学べ/サムライ時代のエコノミクス 他
第2章 歴史を動かす英才教育
幸村の天才軍略遺伝子 武田+上杉+秀吉の知謀を引き継いだ男/くの一は江戸時代のハニートラッパーだった/明治維新を起こした奇才 頼山陽 他
第3章 古文書を旅する
「震災離婚」事始め/江戸の「会いに行けるアイドル」/イケメン大名の悲劇/幕末の男性不妊治療 他
第4章 歴史を読む
家康のコイを食った男/将軍が愛したウナギ/西郷隆盛が古文書偽造!? 他
初出一覧 -
不眠症に悩む同心が、夜の定廻りに!
同心の妻が上野の出会い茶屋で何者かに惨殺された。
以来土久呂凶四郎は不眠症に。みかねた奉行の根岸は彼を夜専門の同心に任命。
南町奉行所の定町回りの同心土久呂凶四郎は、池の端の出合い茶屋の殺しの現場で、
妻の阿久里が無残に惨殺されていたのを目撃してしまった。
何故妻がこのような所で、一体誰に?
以来凶四郎は不眠症になってしまい、勤めに支障をきたすことに。
見かねた奉行の根岸は凶四郎に夜廻りを命じた。
不穏な新章、いよいよスタート! -
帰ってきた人気シリーズ「新・秋山久蔵御用控」、早くも第三弾!
大工と夫婦約束をしていた仲居が己の痕跡を何も残さず姿を消した。太市は大工とともに女の行方を追い、ようやく見つけたと思えたが……。 -
「御宿かわせみ」は江戸人情だけじゃない、ミステリも侮れない!
これまで発表された全作品の中から、ミステリとしても秀逸な作品を厳選してお届けします。
物理トリックに心理トリック、フーダニットにホワイダニット……。
「御宿かわせみ」には、びっくりするほど秀逸なミステリ作品が多い。
書評家・大矢博子が悩みに悩んで7作品を厳選しました。
巻末には著者に創作の裏話を語ってもらったインタビューも掲載した、読み応えたっぷりの一冊です。
【収録作品】
倉の中(『御宿かわせみ』所収)
風鈴が切れた(『水郷から来た女』所収)
藤屋の火事(『白萩屋敷の月』所収)
矢大臣殺し(『雨月』所収)
残月(『かくれんぼ』所収)
三日月紋の印籠(『佐助の牡丹』所収)
築地居留地の事件(『新・御宿かわせみ』所収) -
2020年NHK大河ドラマ「麒麟がくる」をより愉しむために!
光秀の運命は尽きず、秀吉、家康の生涯を左右する。
美濃国主・土岐氏に連なる家に生まれた明智光秀。
浪々の身となり諸国を流れ巡り、やがて尾張の織田信長の家臣となる。
歌道や故実式目、軍学を究めていた光秀は瞬く間に織田家の出世頭となる。
やがて城持ち大名にまでなるが、比叡山焼き討ちをきっかけに信長と対立、ういに信長を討つべく立ち上がった。
本能寺の変の後、光秀は秀吉に破れ死んだと思われたが、じつは……。
光秀は生きていた!
それからの光秀は秀吉と家康、二人の天下人の運命に決定的にかかわっていくのだった。
光秀の知られざる波瀾の生涯を描く、伝奇歴史小説の傑作が待望の復刊。
解説・縄田一男 -
家光の密命を受け、諸国を巡り将軍家に仇なす者を討つ。
新陰流、剣の真髄ここにあり!
徳川将軍家の兵法師範をつとめる柳生宗炬の嫡男・十兵衛は、家光公の近習として幼少より仕える。
しかし二十歳の頃、十兵衛は突然、家光の勘気にふれ追放となる。
実はこの追放劇、彼を隠密として野に放つための狂言であった。
十兵衛は諸国武者修行と称し、徳川家に仇なす者を討つ旅を続ける。
若き十兵衛の隠密旅と名勝負をドラマチックに描いた、剣豪小説の決定版!
解説・多田容子 -
山中で棒を振り回していた少年は、十三歳にして試合相手の頭蓋をかち割った!
自身も剣の達人である著者が描く凄絶なる歴史長編
宮本武蔵は幼少より武術に頭角をあらわし、生まれ持っての膂力と父の激しい指南にこたえ、13歳にして真剣の立会に打ち勝った。
血なまぐさい試合にあけくれた青春時代、京都郊外、一乗寺下り松での吉岡一門との死闘、関門・船島での佐々木小次郎との血闘など、いくたの修羅場でつねに勝利をおさめた孤高の剣聖の凄絶なる生涯を描破する。
吉川英治版『宮本武蔵』とそれを原作とした人気コミックの影響もあり、内省的な宮本武蔵像が一般化した現代。
だからこそ津本陽描く、本能で動き、野獣味のある武蔵像は読者にいまも新鮮な驚きを与える。
解説・桶谷秀昭 -
平安末期、親鸞は、比叡山延暦寺に入門する。源平の戦いや大規模な飢饉により、日本中が苦しみに喘ぐ中、親鸞は激しい修行に打ち込むものの納得がいかない。ついに二十年修行した叡山を下り、専修念仏を説く法然に弟子入りする。自らも門徒である著者が描くその偉大なる一生!
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家康公危うしっ! 次々と襲いかかる強大な敵に、算長も秘術をつくす。
幕閣の信任厚い算長は京都での隠密任務を終えて、一路江戸へ。しかしお庭番算長の試練は続く。江戸では同僚の伊賀衆が人望のない二代目服部半蔵に反旗を翻えし、盗賊風摩小太郎は間隙を突いて街を火攻めにせんとしていた。さらに駿府の大御所家康には、呪殺の魔手が伸びる……。算長の心の安まる日はない! 解説・ペリー荻野 -
越後に流された親鸞は、妻・恵信尼とともに静かに暮らすが、やがて赦免。親鸞は関東に出向き、『教行信証』の執筆に専念する。次第に増えていく門徒たち。しかし、親鸞は全てを捨て、京へ戻り、仏典の研究に明け暮れる。浄土真宗の教祖の九十歳で入寂するまでの足跡と教えを現在にわかりやすく伝える一代記、ここに完結!
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服部半蔵の命を受け東海道を行く伊賀忍者・吹雪算長のすさまじき任務!
開幕直後。江戸は大都市建設の景気に沸きかえるも、いまだ整わぬ街には盗賊たちも跋扈していた。
治安維持にあたる伊賀二百人組の吹雪算長は、次々と襲いかかる強大な敵との闘いに明け暮れる。
もと北条家臣の鳶沢甚内、関八州を牛耳る風摩小太郎、そして脇差で頭蓋骨をも打ち破る坂崎出羽守。津本陽が描く、迫力の伝奇長編! -
髪結いの伊三次と深川芸者お文との恋から始まった傑作シリーズ最終巻!
「これからもずっと、宇江佐さんの世界に浸っていきたい」(杏さんの解説より)
金貸しのご隠居を殺した犯人として捕まったのは、伊三次そっくりの男だった。
龍之進の妻、きいは伊三次と似ている男が罪を犯したとは思えず、他に真犯人がいるのではないかと同心である夫に進言する。
(「空似」)
三十歳となった龍之進は、自分の手先となる小物を持つように父に言われる。
龍之進の頭に浮かんだのは、かつて自分が誘拐の下手人として追いながらも捕えられなかった男、次郎衛だった。
(「竃河岸」)
絵師修業をしている伊三次の息子、伊与太。
幼馴染の茜の助けで、松前藩の家老で絵師としても知られる蠣崎に絵を褒められ、高価な絵の具をもらったが、その絵の具を弟弟子に盗まれてしまう。
(「暇乞い」)
珠玉の短篇九篇にエッセイ一篇と杏さんの解説を収録した豪華版! -
永遠のヒーロー「鬼平」再来! 人気作家7名が、伝説の男に新たなる命を吹き込みます。
池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。
オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まりました。
「鬼平」誕生50周年を迎えた2017年。この記念すべき年に、7人の作家が「鬼平」へ新たな命を吹き込みます。
逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版。
門井慶喜が木村忠吾の食欲の夏を描けば、土橋章宏は平蔵と料理人の味対決、梶よう子は史実の長谷川平蔵に迫ります。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。
各作品に池波正太郎のカット画を使用した、豪華な競作短編集をお楽しみください。 -
一切衆生を救おうという阿弥陀の誓願と、専修念仏による往生の道を諸国で説く親鸞。自らの往生の日まで、一心に信じる道を突き進んだ生涯と人間像を、熱心な門徒である著者・津本陽が描く。
多くの資料を渉猟し、親鸞寓話の成立を明らかにしつつ、歴史小説の面白さで教義の源流にせまった新しい聖人伝。 -
凡夫往生とは? 己にとらわれる心とは? 開祖・親鸞聖人の教義の源流に、熱心な門徒である著者がせまる。
幼い頃から念仏三昧に過ごしてきた二九歳の範宴は、念仏聖・法然の庵室を訪ねる。教団を組織せず、無学の人々に仏の本願を説き続けた親鸞の、生涯の師との出会いである。
その後、愛妻・恵心尼を得、配流の身で地下(じげ)の民に交わる親鸞は、飢饉や戦乱にあえぐ庶民や武士たちが心の支えを求めていることを知り、関東へと旅立つ。 -
「新撰組を描いた小説はこれまでにおびただしい数になるであろうが、津本氏のこの長編の特徴は、新撰組をあくまで非常な暗殺集団として容赦なく描き切ったところにある」(解説・桶谷秀昭)
幕末の京都、江戸より上洛した浪士組が殺人集団へ変貌していく。
敵対する者は斬る、隊規を乱す者は斬る。士道不覚悟は切腹。
新撰組の殺伐たる実像を新視点から活写した力作長篇。 -
敏腕新聞記者と愛嬌たっぷりの“相棒”が、幕末から明治にまたがる謎を追う!
『明治乙女物語』で松本清張賞を受賞した著者の受賞第一作
明治維新前夜――。
妻、幼子とともに馬車に乗っていた一人の英国商人が、横浜で三人の侍に斬殺される事件が起きた。
三人は「攘夷なり!」と叫ぶや逃走し、その行方は杳として知れなかった。
17年後、銀座で一人の馭者が、何者かに狙撃され死亡した。
彼はこときれる前、「青い眼の幼子……」とのみ言葉を発したという。その意味するところは何か?
開化日報記者の片桐は14歳の探訪員見習い“直太郎”とともに、幕末から明治にまたがる謎を追う。
やがて明らかとなる驚くべき事実とは!?
松本清張賞受賞第一作の本格歴史ミステリー
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